鈴虫の里親
前夜キリンカップでのイナのゴールを見たあと、「ゴールおめでとう」と 即行葉書を書いて(^^;;ふと、万博での残り試合２つを目に焼き付けておきたいです、 なんて書いてしまいました。 イナはいなくなるのかもしれない・・ もう会える日はわずかだなぁと思っていると、朝はがきを投函する代わりに万博に 行ってしまおう、土曜がＪの試合だから大分から飛行機で帰ってきてるって、と、 どうしても気持ちを抑え切れずに万博に向かってしまいました。 茨木市駅でスポーツ新聞を買い、万博公園に向かうバスの中で読んでみると、 今日午後に仮契約して明日正式発表、２２日渡英とまで言い切っている。 どきどきどきどき。。え。。２２日ってすぐじゃん。。 やや遅く10時すぎに公園南口につくと、練習場に向かう道はなんだか静かなのでまたドキドキ・・ てっきり、人が押し寄せているのでは、、と思ってたんです。 イナもツネさんも都築君も帰ってくるし、明日の金曜日は試合前だからファンサービスは無いし、 もちろんイナの移籍ニュースがとびかっているし、 私のなかでは今日しか無い！って感じだったの。 『いやだわ、もしかして練習時間が変わったとか、非公開とか、、』 ところが、練習場までの小道をあがってみると、 気抜けするほど普通に練習は行われていました。 見学は３０人くらい？？意外なほど少ない・・ やだなぁ、わたしはどうしていつもこうなのかなぁ（赤面）。 イナは？？ あっ、ストレッチをしてる。 なんだかイナは別格な雰囲気があって、ゆっくりとストレッチをしているだけなんですけど なんていうか、ドキドキするんです（笑）。 でもマスコミ関係者が今まで見たうちで最高、２０人ほど来ていてどうやらイナの移籍関係での 取材らしい。そのあたりを見ると、ますます移籍が近づいているのを感じてしまう。 ツネさんや都築君は皆と一緒に攻撃のパターン練習をしていましたが、イナはしばらくして クラブハウスに戻り始めました。取材陣もぞろぞろとイナを囲んでいろいろ話しかけていますが イナはいつもどおり泰然と歩いていきました。 あーあ、これではとても声をかけられないし、ファンサービスも無さそうだなあ。 持参した差入れをメールボックスに置いてもらうため、わたしもクラブハウスに向かいました。 クラブハウスに入ると、擁護施設のお子さんとスタッフの方が何かしゃがみこんでいます。 『こんにちは』 「これ、鈴虫なんですよ」 『へぇ、どうされたんですか？家で飼ってらっしゃるんですか？』 「ここで働いている方が自宅に鈴虫をいっぱい飼ってらして、孵化したのを くれたんですよ」 わたしも一緒にしゃがんで中を覗きました。 虫かごには小さなまだ羽根も生えていない鈴虫がいっぱい。 養護学校の子供さん達は確か選手会が交流している所の子供さんだと思うのですが、 今日の練習見学と鈴虫を貰って帰る約束になっていたようでした。 サッカーよりも鈴虫を見てる方が楽しいとばかりに、子供さんは真剣な目で 鈴虫を見ています。なすとかつおぶしが入っているけれど、市販のえさには 鈴虫がよく鳴くようになるというえさもあるんだそうです。 スタッフの方「お好きなんですか？」 わたし『いやぁ、なんでも生き物を飼うのって楽しいですよね。あげはの幼虫を 飼っていたんですけど３羽とも羽化しちゃって飛んでっちゃったんです(笑）』 こどもさんＡ「そうかぁーちょうちょは飛ぶもんなぁ」 わたし『いいなぁ。家で鈴虫が鳴くのっていいよねぇ』 こどもさんＢ「うちでも鈴虫飼ってるよ」 わたし『わあ、いいねえ』 こどもさんＢ「でも犬がいるから、食べちゃった」 げっ・・・犬って鈴虫を食べるの？！ スタッフの方に 『あのすみません、これを渡すのお願いできますか？』 「はい、何選手ですか？」 『い、稲本選手です』 これを言うのは、いつもほんとーーに恥ずかしい！！ 『たぶんお忙しいしお疲れでしょうから、今日は出ていらっしゃらないと思うので お願いします。』 『それにこの葉書も。。出す代わりに持ってきちゃったので』 「はーい、わかりました」 というわけで、今日来た目的はもう終了です。 もう練習場にはイナはいないし、どうしても小道を上がっていく気合が入らない。 クラブハウスの記者控え室にはたくさんの関係者がいてざわざわしてるから、 なぜか私は意地になって虫かごを覗き込んでいました。 なんにも考えたくない、うろうろしている記者なんて見たくない・・・そんな気持でした。 たぶんクラブハウス２階にあがるイナを見れたかもしれないのですが、 見たら動揺しちゃいそうで、ずっとその場にしゃがんでいました。 いつまでも子供さん達と一緒に覗き込んでいる私にスタッフの方が、 「鈴虫、家でたくさん生まれて里子に出してるって言ってたから、 貰えるかどうか聞いてみましょうか？」 『え！いいんですか？』 どうも、他にも差しあげる予定があったようなんですが、ご親切にも下さるとの事で、 後日あらためて鈴虫をいただきにクラブハウスに寄ることになりました。 そう、きっと次にクラブハウスに行くのが、イナを見る最後の見学になるんでしょうね。 「いつにしましょうか？いつ来られます？」 『えーー、、、どうしましょう。。。』 「あまり見学にいらっしゃいませんよね。久しぶりじゃないですか」 『はい、仕事をしてるもので、、今日も休んできました（汗）』 「まだ練習見学されますよね。予定は見学のあとにまた」 『はい』（いいえ、見学なんてもうどうでもいいんです、なんて言えないよねぇ） そういうわけで再び練習場へ（^^;; コジさんも普通に練習しているし、ヘルゴなんとかさんも様になってきてるようでした。 フタはスタメンなのかなぁ。ビブス組の方がスタメンぽかったけど、フタはビブス無しでした。 微妙なところかな。 チームの雰囲気は悪くなく、てきぱきとやってるし、声もよく出てました。 そういえば、ブーレが居なかったなぁ。どうしたんだろう？ あと早野さんが足を怪我してるみたいです。（ま、試合には影響ないですけど、^^;;） ヤット君とフタはセットプレイの練習、残りの大半はストレッチで終了。 イバだけは、ストレッチのあと、ひとり腹筋をし続けていました。 うーん、なんかイバってほんと、努力の人だなぁ。。いつも別練習とかしてるし。 しばらくセットプレイの練習を見てから小道をおり、下で声だけでもかけようと立っていると、 岡村さん、岡中さんが降りてきて、 「お疲れ様でした」 「ういっす」 そうなんだよなぁ。。人が少ないと、別段こんな感じで声かけても ちっとも悪くないんだけど、人が多いと選手に迷惑かかるし、見学って難しいですねえ。 イバが降りて来て 「おつかれさまでしたぁ。ヴェルディ戦がんばってくださいね」 「はーい」 いつもどおり、自然体（笑）。 松波さんは降りてくる途中わたしの顔をみて？笑ってるみたいなんですが 真相は分かりません。このおばさんいつも懲りずに「お疲れ様ー」っていうなぁ。。 なんて思ったのかな？（笑） ヤット君にも声をかけて、うーん二川君降りてこないなあ。やだなぁ、 こんな所に立っているのは私だけ？！あ、来たきた。 「おつかれさまです」 ひやぁ、顔も向けてくれない・・ 「ヴェルディ戦がんばってくださいね」 「はい」 私ってめげない性質（たち）ですねー（自爆！） なんだかちょっとだけ二川君大人っぽい顔になりましたよ。 引き締まったいい顔してるって感じたんですけど・・・贔屓目？！ さて、あとはクラブハウスで選手が出て来てくれるのを待つのみ。 でも、早々とイナはペケ（やっぱり。。。） 一番に来てくださったのは木場さん。 そして、ツネさんでした。 ツネさん、ちょっとまた落ち着いたいい雰囲気になりましたよ。 自信が戻って来てるのかな。 「お疲れのところありがとうございます。代表、これからですね！がんばってください」 「はい」 「あの、ファーストステージもあと少しですけど、最後までいい試合を 見せてくださいね」 「うん、そうやね」 （会話なんです！うんうん！こういうところがツネさんのステキな所なんですよね！） 「万博で応援します」 「ありがとう」 ということで、ツーショットをお願いしました。 ツネさんはまだ腰に不安があるのかなあ。。（心配ね）椅子に腰掛けての対応でした。 あと出て来てくださったのは宏太くん、ヘルゴビッチさん、 残念ながらフタもイバもペケでした（涙）。 小道で声かけちゃったのが悪かった？まさかね。 声かけただけでも良しとしようか。 井川くんが出て来て、ちょっとミーハーで並んでみました。 「ワールドユース行けなくて残念でしたね、でも、 アテネとか２００６年目標にがんばってくださいね」 井川くんはにこっと笑ってました。 「トップのディフェンス陣をおびやかすぐらいになって、早く試合に 出て来てくださいね」 「はい」にこにこ。 うひ、、可愛いなあ。。もろミーハーだわ、私。 フタがペケになった時点でバスの時間に合わせて帰ることにしてたので、 ヤット君はファン対応がマルになっていたんですけど、お会いせずに帰りました。 で、、イナへの差し入れは何だったか、というと、、 これがねぇ。。。 「牡蠣肉エキス」錠剤（爆！） だって、みーはーにも書いたとおり、あるある大辞典？を見て亜鉛の効用に感動して、 おっ！牡蠣や！牡蠣っきゃないっ！しかも次の試合が広島戦だ！ だから、ね、つい、買っちゃったんです（^o^;; でも渡せる日がなくて、、そのあとキリンカップになって、もう変だとは思うんだけど、 せっかく買ったし・・・ 夜になってテレビで「アーセナルと交渉中」というニュースが流れ、スポーツ紙が早くから 言い切っていた事がどうやら現実になりそうです。 イナがいなくなると聞かされた日にクラブハウスで鈴虫を貰うことになるのも 優しい偶然ですね。 イナの身代わりにはならないけど（笑）きっと秋には涼しい音色で慰めてくれるかも しれません。 そしてこんなしみじみした日に「牡蠣肉エキス」なんて渡している私って、 なんだかなぁ、、私らしいかなぁ。。（爆）
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