王様の耳はロバの耳


どうして、言いたくなるんだろう。
例えば、高校生のとき片思いの人の事を、親友に打ち明けたこと
あったっけ?好きで好きでたまらなかった時は誰にも
そのことをしゃべらなかった。
てんで気にしてない素振りすら見せて、自分の気持ちを
知られるのがいやだった。

現実の『好き』と、非現実の『好き』は人に言いたくなるのが
区別のポイント?

イナがどんなにすばらしいか、見ていてどんなにわくわくするか、
こういう事を突然誰かに言いたくなって、どうにもたまらなくなる。
どこかに王様の耳はロバの耳!って叫んでもいい穴はないかと
きょろきょろする私。

まずは最初にファンレターを出して、
次に掲示板を探してしまう。メールを書いてしまう。

『まだ怪我は治っていなかったけれど、
そこだけ空気が違うように 思えました。
本当に闘気がただよっていて、瞳がゴールを目指しているって感じたんです。
TVを通じてイナが気になってしまったのですが、
でもあのピッチのイナを見て 決定的にやられてしまいました。』

『ふっと思い出しては、涙がじわっと出そうになります。』

『こうしてイナを思いながら待っている時間は、
イナからの贈り物かもしれないと考えることにしました』

『みんなイナを待ってるんだ。本当にイナは愛されてるんだ』
『イナの闘気、絶対それが必要なんだー!』

『思っていた以上にかっこいいんです。すごい男前!どうしよう。。』


いろいろな穴に向かってしゃべるけど、決して話しかけない穴がある。
言いたくないと思う相手がある。
夢で満たされる気持ちは、実は現実の世界でいつも感じている空虚だから
現実と非現実のバランスが危ういことを知っている。
男が「王様の耳はロバの耳」と知り合いに話さなかったのは、話すと
笑い話では済まなくなるから。。

言いたくない相手がいる限り、みーはーな感情は真実でもあるってわけね・・

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