ブラックジャックひーろーにピノコひろいん
HQ歴2年目突入で考えた女の夢、男のロマン、「これだからやめられない」HQその2

どんな小説でも、きっと皆おなじなんだろう。 何がって? そう、自分の好みって奴があって、最初のうちは本人も気づかないけど ふと振り返ると、いつもいつも、好きだなぁと思うものが似たタイプだってこと。 私の場合、傷もの系が好きなわけだが、そのうちでも特に好きなタイプがこれだ、 ブラックジャックひーろー。 これは、どうしようもないくらいわたしのツボだ。 誤解されがち、心のうちをみせない苦境ヒーローさま。 マッチョだろうが、ほねほねだろうが、 軽薄ぶって饒舌だろうが、むっつりと寡黙だろうが、 彼らには金科玉条がある。 それは、いざというとき、自分の命をなげうつまでのヒューマニズムを うちに秘めているってことだ。 傷を負った暗いヒーローは他にもいろいろあるが、「美女と野獣」型ではなく 名誉ある「ブラックジャックひーろー」を名乗るには かならず、どこかで、人命救助をせにゃならん(爆)。 日夜手術に忙しいブラックジャック先生はもちろんのこと(笑)、 ロチェスターさま(ジェーン・エア) おしつけられた愛人の娘を育て、  狂った妻が放火したっちゅうのに屋上まで助けにいってしまうし、 ドクトル・マックレイ(続あしながおじさん) むっつり陰気だが 孤児院の医療に身を捧げ、火事では赤ちゃんを救おうと火のなかに飛び込んでしまう。 どれどれと見てみると、 ルーカス・グレイストーン(侵入者)は居留地の人権の向上に身を捧げ、 おじいちゃんの臨終に立ち会うために脱走までしてしまうし、 生後一ヶ月の息子に寄せる激愛たるやおとっつぁんの鑑である。 ウルフ・マッケンジー(マッケンジーの山)も長男ジョーを探した苦労の日々、 子を思う愛情の深さは上と双璧。さらにはストリートチルドレンを養子にするし、 レイフ・マッケイ(ふたりだけの荒野)はお尋ね者だというのに、 ヒロインと一緒にネイティブの病気の治療を手伝ったり、あそこに軟膏ぬったり(爆!)、  カイル(赤い髪の伝説)は脱走中だというのに、人助けやらベビーカーを避ける気配りしたり、 大怪我ヒーロー、ジェイソン(美女と狼)は館に閉じこもっているけれど 孤児院作りに私財を投げうっている。 さらには大怪我負った原因が人命救助だったというヒーローさまもいる。 リチャード・ブラックソーン(やさしい闇)は線路にはまった婦人を助けたために 自身は大怪我を負ってしまう。 この手の苦境ヒーローはみな、ヒロインと出会うまで、 むっつり孤独に、または正反対に、悪ぶって生きていて、 ピノコひろいんがドカンっと壁をぶちやぶる。 多くが、プレイン・ジェーンと総称されるタイプで、つまり 少し流行おくれのような服をきて、自分の美に自信がない。 生真面目でうそをつけない、恋の経験ほとんどなし、 なんだが、 ピノコになるには、鉄火肌の一面をみせなきゃならない。 当初御しやすしとみえたヒロインが、実はどっこい、芯の強さ、 本領を発揮、勇敢で正直な気持ちをぶつけて、ヒーローをノックアウトする。 心の壁を壊せないヒーローを叱咤し、 少々の皮肉は無視無視、 ヒーローを愛してるという気持ちを全く隠さないとこなんざ、 あっちょんぶりけ!! ヒーローもこれほど信頼を寄せるピノコには頭があがらない。 ヒロインが鉄火姉御ってとこがポイントで、 伊達直人(タイガーマスク)も孤独なヒューマニストヒーローなんだが、 ルリ子さんが大和なでしこタイプなのがなぁ。。イマイチ好きになれないんだ。。。 たぶんピノコタイプは女の夢、ルリ子さんは男の夢なんだろう。 HQでは傷ヒーローにルリ子さんヒロインは絶対に無いが、 男のロマンでは「素顔を見せなきゃだめよ!」と叱るヒロインはいない。 黙って去ってゆく男の胸のうちを、いいの、何も言わないけれどわかっていてよ、 間違っても「甘いっ!」なんて文句をいわない(笑)。 さぁて、男の夢からいかほど離れようが、今日もまた、 つぎなるブラックジャック先生を探して わたしは女の夢を見るんである・・