Cinderman (HAR-525) ハーレクイン・アメリカン・ロマンス
天才科学者ヒーローとニュースレポーターのヒロイン。
数年前に突然現れた謎に包まれた研究所。研究所の秘密をさぐるヒロイン。
研究所の方針に従わない天才ヒーローが上司に呼び出されていた時、
彼の実験室にヒロインは忍び込んでいた。だが、戻ってきたヒーローと出くわし、
もめる、、と、異臭に気付く。。が、時すでに遅し!
部屋の実験フードが火を吹いて爆発する。。。
ヒロインの体を保護するように覆いかぶさって倒れたヒーローは、出血して
気を失っている、部屋は火に包まれ、煙も充満してきた。
ヒロインは必死にヒーローを部屋からひきずりだす。。
なにかべとべとした緑色のものが爆発で飛び散り、それがヒーローの背中にべったりと
ついていた。。

翌日。
病室から勝手にヒーローは自分の家に帰ろうとした。
別にどこも悪くない。ただ、ちょっと暑い気がして、初冬の朝だというのに
シャツのボタンをあけたままだ。
駐車場にむかい、自分の車を眺めると、何かチクっとした感じがして
鼻がむずむずした。
すると、突然、火を噴いて爆発する車!
なんなんだ?!ぼくの命を狙っている者がいるのか?
いそいで立ち去らねば。
なぜか研究所敷地の出入り口にいるガードマンに呼び止められることなく
家にたどり着き、
さっぱりしようと、バスルームに入り鏡を見ると。。
あらま、透明! 着てる服も見えない。

そーなんです。大昔から透明人間物語には大問題がついてまわってたんです。
透明であるためには、洋服が着れないという大問題。
すっぽんぽんで出歩かなければならなかったんですよね。これまでの透明人間は。
 ところが、このHQ透明人間は、なんてチョーシ良いの(笑)。
体から離すと、服は現れるが、身につけると消えてしまう、という超不思議な
現象で、ヒーローの皮膚に触れていさえすれば、透明になるんです。

しかも、なぜだか、ヒーローは暑くてたまらない。

一方ヒロインは、怪我もほとんどしていなくて、緑色のものが
手首にちょっとかかっただけだったので退院し、
きっとまだヒーローは入院してるんだろう、そうだわ、ヒーローのアパートに
潜入するチャンスよ! と、出かけていく。
鍵あけ技術をもってるヒロインはこっそりと中にはいると、



ラストぎりぎりまですごく楽しんだんだけど、ラストのところで大疑問がぁっ。
天才科学者ヒーロー君が、物質転送装置の研究データを破壊するために
ラボに戻るシーン。
「君を使ってぼくに言う事をきかせようとする奴らがたくさんいるのだから。
すべてを破壊しないかぎり、君は安全ではないんだ。」
「でも、すべてって言っても、、データの一部はあなた、頭の中にあるって
言ってたじゃない」
「そうだ」
「そ、そんな。。行かないでっ!!」

ヒロインは友人たちに押さえつけられて、 いやよっ!だめーーっ!

うわっ大爆発だぁ〜!

ところが黒煙と炎の中からヒーローが出てくる。。
大嫌いよ!殺してやりたいわ!愛してる!!
ヒロインの腕の中に倒れこむヒーロー
「ふぅ。。。終わったよ」

あれ?あれれ? そんなんおかしぃやないの!
なんでやねん。あんたが「自分がいる限り安全じゃない」って言うたんやないの。

うーむ、、普通に「機械とデータを破壊してくる。でも、もしかしたら
火災に巻き込まれて戻って来れないかもしれない」というだけにしてたら、
別におかしくもなく、「あらまぁ、戻ってこれてよかったわ」って
なったのに、妙にシリアスにラボに戻っていくから、をいをいっ、あのセリフは
なんだったんだ、ヒロインは喉も嗄れるくらい、泣き叫んだんだぞ。

うーむ、うーむ、ここさえ無ければウキウキ気分が続いたのに・・・
残念すぎる。

ここ以外は、この尊大無神経ヒーローと気の強いヒロインのコンビはとても楽しくて、
ぶしつけなことを言うヒーローに、いつもヒロインは「いつか殺してやるぅ(怒)」と
心のなかでつぶやくのがツボだったわ。