暗号攻防史
暗号の歴史と現代の暗号技術について、平易に幅広く紹介している。
エニグマまでのいろいろな暗号は、歴史上の事件と合わせて豊富な例と共にまとめられている。
例文の暗号はひとつを除いて、すべて解かれているのだが、訳者があとがきで書いている、
とある一文は、わたしもトライしたがどうしても解けなかった。む、むずかしい、、
暗号解読が仕事の人ってすさまじいなあ。
第二次世界大戦中にエニグマが果たした役割についてはかなりのページが割かれていて、
当時の世界状況、裏の事情など、歴史という観点からも面白いが、情報戦争は
このころから熾烈だったのだ、とよくわかる。
そしてコンピューター時代になってからは一気に暗号は生活に近くなった。
キャッシュカード、ネット決済など暗号を使わないで一週間すぎることがないほど、
身近になっているが、理論は逆にとっても遠くになっている。
RSA法による暗号の作り方、解き方はわかっても、根本的ななぜそうなるの?ってところは
全然わからない(^o^;;
ま、わかったことは、数学の世界ってまだまだ謎の多い世界なんだってことだね。
わくわくする人がいるってことだけは、なんとなく理解できました。
さて、この先電子マネーが日常で使われるようになったら、銀行の計算サーバーはどれだけ
稼動していなければならないのだろう。思っているより大変かもしれない。
そうそう、著者が紹介しているマネーカードの暗証番号のメモ、これがなかなか良い。
そうか、メモを入れておいても暗号化しておけば、心配ないんだわ。
普段の生活に自分で暗号を使うことなんて考えもしなかった。
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