Falling Angel (HAR-513)
無慈悲で冷血な投資家ヒーローは32才で心臓発作にみまわれ、急死。
死後3年がたつが、冷たい心のまま、天上の時は過ぎ、神様たちがさじを投げる。
お前はなにもわかっていない、と。
地獄へおくられる前に、ラストチャンスを与えられる。
過去の自分の罪を償うために地上に戻り、感謝祭からクリスマスイブまでの一ヶ月に
3人の人間を救わなければならない。


はっと気付くと、まばゆい光に、ハンドルを持つ見知らぬ手。
見たこともない、浅黒く大きな、たこのある手は、なんと、自分の手?
バックミラーからこちらを見返す顔は、金髪青い目ではなく、黒い髪、黒い瞳の男だ。。
一体全体ぼくは、、いや、ここは一体、、慌てた途端、トラックは道をはずれる。

トラックは動かず、修理のために人の手が必要だ。
雪のなかをとぼとぼと人家を探す・・・・

たどり着いた家では感謝祭の食事の只中。ヒーローは見知らぬ客人として
温かく迎えられる。この町の名前は? エンジェルフォールズというのよ。
彼女の顔をみてハッとする。それは3ヶ月だけ秘書だったことがある女性。
自分が救わなくてはいけない女性。
でも、いったい、彼女は何に絶望しているんだ?
どうやって助けたらいいんだ?

生きていた頃の姿とは顔も体も違っている。
名前をきかれ、とっさに「ガブリエル」と答える。
イタリアン料理や車の修理、そして木工作業など、いままでやったことも
ないはずなのに、毎日やっていたかのように自然にできるが、
だからといって、心が読めるとか、超能力があるとかいうわけでもない。
神様は3つの奇跡を与えてくれたけれど、どうやって使うのかも
わからない。
彼は天使ではあるけれど、普通の人間とすこしも変わらない。
自分が過去に一体何をしでかしたのか、すぐにはわからない。
そして過去を見つけるたびに、はげしく後悔する・・・

ヒロインは教会の手伝いや近隣の世話など、まるで自分自身を痛めつけるかの
ように奉仕活動をしていて、肺炎をこじらせてしまう。
彼女が自分自身を罰していること、それは、過去のヒーローと関係のある
出来事ゆえだった。。
彼女を必死で看病し、生きていることの価値を伝えたいと願うヒーロー。。。



過去に傷つけてしまったヒロインとあと2人。
天使ヒーローの浄罪の物語があたたかくて切なくてね、
いろんなことを一生懸命やって、悩んで、逃げたり、がんばったり、
どれもが奇跡のようで、奇跡じゃないような、不思議な偶然で、
とぼけたユーモアも健在。
ほっこりと幸せになります。