ヘザー・マカリスター  (ヘザー・アリソン)   2006年10月初まとめ
妙に上手いのだ、この作家さん。
時にはベタに感じる危うさもあるんだが、日常のちょっとしたシーンの笑いのツボが、実に鋭くて滑稽で。

観念的なぱっとしない書き方をして、読者を白けさせるところもあるんだが、
この笑いのツボのせいで、わたしはむちゃくちゃ点が甘くなる(爆)。

そーいえば、この人が書くロマンスは、たいていヒロインとヒーローのどちらかが観念的なんである。

「生活とはかくあるべし」「結婚とはかくあるべし」「女の人生はかくあるべし」
などなど、固定観念のなかで右往左往するシチュエーションコメディのなかで
思いもかけぬ切なさや、ささやかな幸せを、そっと聞かせてくれる。

たとえヒロインが好きになれない場合でも、わたしはこの人の描くヒーローがとってもツボで、
おバカだなぁ〜とかわいくてねぇ〜。
カテゴリー 題名 過去 出版 ジャンル ヒロイン、ヒーローの名前 感想 一言
I-763 夢の香りにときめいて (ヘザー・アリソン) ヒーローが生まれたとき両親は(17と19)で、すぐに離婚。 Jan-93 野心家ヒロイン 会社再建 調香師ヒラリー・シンプソン(29)、 サン・エチエンヌ社社長、ポール・セント・スティーブン(38) ひや〜っ、もっのすごーい野心と自信のヒロイン! 日本人だとやや辟易するんじゃないだろうか。いまいちロマンスが盛り上がらないよぉ。 >_<
I-817 ハートのジャック (ヘザー・アリソン) Oct-93 復讐 ギャンブル 女優業をあきらめて帰ってきたローレル・ホール(26?)、 株式仲買人ジャック・ハートマン ラストぎりぎりまで面白かったのに、ヒーローとの決着のつけ方がなぁ。。ギャンブルの誘惑、親の仇への憎しみがヒーローへの愛を壊す危うさ、鋭いタッチがそこここにあるが、風と共に去りぬのバトラーが出ていった後を無理やり作ったみたいな印象あり。
I-871 幸せにタックル (ヘザー・アリソン) ヒロインの両親は10年前に死亡。 Jul-94 男社会で悪戦苦闘する優しいヒロイン 週刊スポーツ紙の記者アイヴィ・ホール(24)、 同記者リック・スコット(30前か) 3分の2まで、色々と考えさせられると思っていたのに、、ヒロイン、あなたには失望いたしました・・あっさりと退職?! ジェンダーの問題提起が結構面白かったのになぁ。。 >_<
HQB-48 (T-241) 一夜の代償 Aug-97 子供が欲しいヒロイン 結婚したくないヒーロー カレンブロック産業勤務ディー・アン・カレンブロック、 ベルデン・インダストリー副社長ジュリアン・ウェインライン 前作を読まないと人間関係を把握しにくいのが問題。でも、お得意の鋭い視点と軽妙な会話が楽しめるわ。 うふ
T-326 青い瞳にご用心   Jan-99 南部レディとヤンキー 企業人事トレイナー、礼儀作法講師マグノリア・ブラッサム・ジェファーソン(マギー 28)、 コンピュータ会社経営カイル・スチュアート(29) 南部の旧家のおばあさん達にもめげず、すぐに熱々のヒーローとヒロイン。最後近くまでは全体に笑えて良かったのに、唐突な妊娠騒動のお約束があって、これがなかったらもっと良かったんだけどなぁ。  
I-1308 恋の予定はありますか? Jan-00 正反対のふたり 子供を預かる ロマンティックコメディ 音楽評論家、キャリン・ブレント(キャリー)、 時間管理コンサルタント会社経営ハリソン・ロスウェル 「男は外、女は家」というメッセージが無きにしもあらず、だが、そこんとこを我慢して読む。だって、ちょこちょこと面白いんだもん。小さな部分で笑えちゃんだ。「なべとは折り合える」ハッピィエンド。フィギュアはどうなった?(笑) うひ
I-1324 おしゃべりな口づけ   Mar-00 幼なじみ ロマンティックコメディ 法科大学院学生オータム・リース 牧場クレイトン・バーネット(クレイ) コンピュータお見合いの話と、母親たちのFAXを上手にあわせて上手いわ。。ベタな部分が気にならなくもないんだけれど、上手さに免じて許してしまおー。。こんないい男に愛されて、ヒロイン、あんたほんとに幸せ者よ。。 うふ
I-1363 ヴィーナスの誤算 Aug-00 コンプレックスヒロイン 会計士ジェイン・ネルソン(28)、 モデル・エージェンシー経営ギャレット・チャールズ(30) Plain Jane ものだが、ヒロインが必死に変身しようとするのがちょっと痛い。せっかくの前半の笑いを後半はすり減らしてしまったようで、残念だなぁ。 ヒーローがヒロインに惚れたのも納得しずらいし。
T-371 デザートはいかが? ヒーローの両親は7才のとき交通事故死。 ヒロインの両親は出産前に離婚。 Dec-00 マッチメイキング 叔父さん達とお祖母ちゃん 広告代理店ラスティ・ロメロ、 投資家トレント・クレイトン ネアンデルタール叔父さんたちの夢とお祖母ちゃんの夢、とっても馬鹿馬鹿しいのに温かくて優しい。定番の「仕事か結婚か」問題なんだけれど、ウィットに富んだ会話と切ない情感が上手くてねぇ、、好きだわ。 うふ
PS-12 誘惑は真夜中に Dec-01 まだ
I-1497 扉の向こうの恋人   Jan-02 子供が欲しいヒロイン 唐変木ヒーロー 弁護士エミリー・ショー(32) 植物学者ガブリエル・ヴァレラ(ゲイブ 33) あぁ、よくわかるわ〜、ヒロインの気持ち。。でも、とても素直なのよね、このヒロイン。 そしてこのオバカヒーロー!悪い奴じゃないんだけど、女心がわからなすぎよ。。あの短いメール、笑っちゃうね。。ラストが簡単に解決しすぎだけど、薄い本だからしかたないか。。 うふふ
バレンタイン2002 地下室のシンデレラ Jan-06 まだ
I-1510 理不尽な誘惑   Feb-02 結婚10年目の危機 弁護士フレデリカ・ローレン・コール(フレディ 32 エミリーの親友)、 弁護士ハンター・コール 日常描写から気持ちを掬い取るのはいつもながらホント上手いんだけど、詰め込みすぎかも。ヒロインのドタバタが目立って、彼女ひとりが愚か者って感じが嫌だなぁ。。少しくたびれ加減のヒーローが凄くツボ。 はは
T-474 バレンタインの秘め事 Jan-04 身近な友達だと思っていたけれど・・ 魔法のスカート 業務用コーヒーメイカー販売グウェン・ケンプナー、 エクササイズマシン開発販売アレック・フレミング 女性にとって結婚って何?っていう生真面目な問題を洒落た料理にする手際よさ。友達の域を越えないように自制しながら悶々と悩むとこがほんま楽しいわ。 うふ

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