スーザン・ネーピア  2003年1月初まとめ
彼女はお気に入りの作家というわけでもないのに、なぜか集めてしまった(爆)。

話はたいてい、ネーピア独特の「意表をつく」導入ではじまる。
とんでもないマッドさが彼女の特徴で、話つくりが上手く、ヒロインやヒーローの
心理描写も上手く書けるのに、どこか何かが変!という感じなのだ。

多くの(すべてではないが)作品で共通するのは、ごく身近に、例えば兄弟だったり
婚約者だったり、親友だったりに、超無責任で身勝手な行動や言動を吐く人がいることだ。
他の作者のように、いじわる第3者ではないので、悪意がない分、なおさら始末に負えず
ヒロインやヒーローがかばってしまったり信じてしまったり、もう、どうしようもなく
マッドな展開になる。
その身勝手さに翻弄されるヒロイン、ヒーローも、普通ならおよよっと可哀想にもなるが、
ネーピアのキャラの多くは混乱に輪をかけるというか油を注ぐというか、
猪突猛進、傲慢、火の玉、で突き進むからねぇ。

ニュージーランドという背景がアメリカもの、イギリスものとは違って、なにか
不思議な世界を提供している。社交会やパーティが日常にあったり、
一代で巨額の富を蓄えたり、スケールが大きくてダイナミックで破天荒。。

2m近い大男ヒーローの顔を思い切り殴って、こぶしを痛めたヒロインが、
医者に行き、骨折と知る。
それなのに意地をはってなんでも無いふりをしてダンスをして夜まで共にしちゃって、
なんと翌朝には腫れ上がり、うめくほどひどくなってしまう。
あ、あ、あったりまえだぁーー!ぶぁっかもん!
いや、そもそもこの話のヒーローがこれまたとんでもない奴で、
ヒロインへの復讐のためにヒロインの会社をつぶし、住む家も差し押さえる。
で、この憎しみの原因っていうのが、、とほほ、ヒロインが親友のためにやったことなんだ。
をいをい、、親友は一体どういう性格なのかねぇ。。
これほどヒロインが困っているのに、のんびり遠くで暮らしているってんだから。

本をぶん投げてやろうか、と再三思いながらも読んでしまったよぉ。。。

( )内の人は混乱の元となった人です。

カテゴリー 題名 過去 出版 ジャンル ヒロイン、ヒーローの名前 感想 一言
I-324 笑顔を見せて ヒーローはずっとアル中の父にひどい暴力を受けて育つ。母はその暴行が元で死亡。里親をたらしまわし、12さいで幸せな養父母 Nov-86 深い人間関係を恐れるヒーロー&火の玉ヒロイン シェフのジュリア、弁護士ヒュー・マーロウ(と、家族) このヒロインはハイテンションすぎ。とんでもないヒロインだよ。ヒーローは感情を100%見せることを恐怖に感じているので、めったに笑わないから、このくらいハイテンションヒロインでつりあうのか?耳が赤くなるのが花マル(笑
I-383 ロンリー・シーズン ヒロインは16の時事故で喉に大怪我。   喉の傷で自信を失ったヒロイン イラストレーター、作家、ジーナ、出版社社長レナード(の妻と、義弟)息子 感動寸前で、やっぱりネーピア!マッド風味だった。ヒーローが自己中なんだもん。ぷんぷん。。せっかくいい話だったのになぁ。息子が切なくていい味 うるる。。なのに
ヽ(`⌒´)ノ
I-444 恋のクランクイン Jul-88 迫るヒーロー 教師ジョアンナ・カーソン(23) 映画監督リチャード・マーロウ(28) うへへ、あのリチャードが怪我をして監督になっていたとは。。切なく迫るヒーローさま、素敵よ。 愛に臆病なヒロイン、この幸せもの! しかし、雰囲気がなぜかマッドなのよねぇ。。
I-593 暗闇のエンジェル ヒーローは苦い結婚の失敗 Aug-90 記憶喪失&迫る悶々ヒーロー系 ニット作家ヘレン、作家アレックス(とその弟グレッグ) 求婚者(グレッグ)がなんていっても悪いっ!ぷんすか!ヒロインにちゃんとした事を言わないんだもの。だからヒロインはヒーローへの気持ちを素直に展開できない(って作者の計算だろうが、笑)。ヒーロー、熱すぎっ ヽ(`⌒´)ノ
I-688 愛に満たされたら ヒロイン12歳のとき、火事で両親死亡。ヒーローは6年前に子供を誘拐されそのまま行方不明 Dec-91 深い人間関係を恐れるヒロイン&ヒーローのつらい過去 霊能力者・図書館館長セブン、新聞社社主ジェイク (ニュージーランド) 人と深い係わり合いになるのを恐れるヒロインがヒーローの事件と関わり、互いに癒されていく。ヒーローが心に深く入ってくる様子もグッド。話も上手くてエンディングも良し うきっ
I-762 人生はゲームのように ヒロイン5才で両親死亡、祖父が養育。ヒーローは私生児、貧しく母苦労し死亡 Dec-92 火の玉ヒロイン&悶々ヒーロー マギー(と名目夫)、実業家ニック どっはーー!これまたマッドなお話。でもヒーローの熱い迫力は抜群すごいっす!(どきどき)。作者定番の周囲のむちゃくちゃぶりがここでも遺憾なく発揮されてお手上げ(爆 うきっ
I-840 許されない情熱 ヒロインの夫、交通事故で植物人間状態。ヒーローの実父は妻子を苦しめ続けた。母再婚後は幸せに。 Jan-94 迫るヒーロー&過去あるヒロイン ヴィクトリア(と家族)、コンピュータソフトの天才ルーカス うーー。。勘弁してくれぃっ!HQにあるまじき?苦悩の背景にこちらも気が動転。こんな背景アリ?ヒロインの気持ちも分からなくはないが、いまいち感情移入できない。。。迫るヒーローも極端すぎっ!(笑 ヽ(`⌒´)ノ
I-870 サン・クレールの伝説 ヒロイン4才で両親死亡。二人の伯父に育てられる。 ヒーローは5年前に自動車爆発事故で片足が不自由 Jun-94 おじさま工作系、 ネーピア風情熱あふれる二人(笑) 大学の助手、古書店手伝いエリザベス・ラム、ホテル支配人ジャン・ジャック・ホークウッド めずらしく困りモンがいない(笑)。憎めない伯父様たちがせっせと縁結びを企て、ヒロイン大忙し。  
I-875 運命のエレベーター ヒロインは私生児、母親は支配的。ヒーロー私生児、母が12で亡くなると父親が引き取るが冷たい生活。義母のDV。 Jul-94 エレベーターもの&本当の自分の再生 会社社長グレース、やりて実業家スコット うっそーー!思わずびっくり、名だたる女性遍歴のヒーローの実像!!むっちゃ優しく情熱的、かつ人の気持ちに鋭敏で誠実なヒーロー。ヒロインが自分らしく生きるのを応援するヒーロー(いや、ヒーローも一皮向けて癒された 笑) うきっ
I-1031 眠り姫をプレゼント ヒロインは過去にひどいスキャンダルの当事者となった。ヒーローは名家の出だが超保守的な両親と決裂している Sep-96 ベッド間違い系&ヒロインの再生 執事ヴァネッサ、建築家ペネディクト ヒーローは堅物かと思いきや、予想以上のセクシーさで迫る。ヒロインの心の傷はなかなか癒されないが、ヒーローの誠実なアプローチは温かい。でもヒロインの仕事ぶり(部屋に空気を入れる方法)はいくらなんでもねぇ。マッドやなぁ うきっ
I-1066 入れ替わった運命 ヒーローの妻の自殺 May-97 身代わり&ヒーローの再生 学生アン(と姉)、政治学教授ハンター 元気いっぱいのヒロインはお約束の展開ながら楽しいが、姉は自己中で能天気すぎるよ、とほほ。。ラストはにやり。
I-1091 ブロンド変身作戦 ヒーローは10年前に妻を交通事故で亡くした。 Jul-97 変身ヒロイン トライデント社秘書、ハリエット・スミス(26)、 トライデント社社長マーカス・フォックス(15の娘がいる) どつぼと不幸の曇天人生なんてもう嫌だ!変身してやる〜! でもなぜなの、なんであの人のイメージがちらつくの? うっはっは、網張ってるヒーローさま、ちょっぴり切なくて、いつもどおりクレイジーな(笑)ストーリー ウヒ
I-1200 黒いドレスは幸運の印 ヒロイン母家出のち死亡。ヒーロー父自殺(ヒロインの父のせい)。 Dec-98 壮絶バトル系 ジェーン(と親友)、開発業社社長ライアン どっかーーん!勘弁してくれぃっ!マッドすぎっ!けたはずれのマッドSM振りに何度本を放り投げようと思ったことか(笑)。ヒーロー、ヒロイン共にゆがんでるわ(爆)。一番悪いのは、無責任なお嬢様の親友だよねぇ。ほんと、呆れるわ。凄すぎっ。 (゙ `-´)/
ヽ(`⌒´)ノ
I-1292 恋はラビリンス ヒロイン夫死亡 Nov-99 かたくなヒロイン&ヒロインをずっと好きだった悶々上司系 社長秘書カーレラ(とフィアンセ)、コンピュータ会社社長ダンカン 求婚者(スティーブン)がなんといっても悪いが、ヒロインも見る目がないというかなんというか。。はぁぁ。ちょっと疲れた(笑)。こんな一途な熱いヒーローをどうして信じられないのかねぇ。熱すぎだからか? ヽ(`⌒´)ノ
I-1357 一夜だけのイヴ ヒロインの夫一年前に死亡。夫会社の金を横領。 ヒーロー2才で母乳癌で死亡。5才で父再婚。17のとき放火で両親を亡くす Jul-00 周囲にふりまわされる二人 不動産会社社員リーガン(亡夫マイケル)、ジョシュア(弟クリス) 彼女の作品のうちでは素直な展開か?しかし、これまたヒーローの弟はなんて勝手な奴だぁ。弟の恋人キャロリンも勝手だし、ヒーローの前妻も最低だし、もうもう、あんまりな連中だらけで、気が狂いそうだ・・。ネーピア節炸裂(笑) ウヒ、かつ
ヽ(`⌒´)ノ
I-1430 スキャンダルの夜
ヒロインは15才のときレイプされ、妊娠出産している、2年前にフィアンセを亡くした、ヒーローの妻は看護婦でエイズに感染し4年前に自殺 Apr-01 心の傷あるふたりがよりそうコメディ 警備会社経営レイチェル(婚約者の兄フランク)、会社社長マシュー・リオダン はじまりがいかにもネーピア風で扇情的だが、実は心温まる話。ヒロインの身長が183cm!31才でヒーローより2.5cmも背が高く5歳年上。 けっこうめずらしい設定だよね。 しかも!!初めて君だったのだ!! この話が一番好き。 うふ
I-1446 闇を揺さぶる誘惑 ヒロイン6才のとき、爆発で母と妹を失う Jun-01 記憶喪失&より戻し(9ヶ月) 画家ニーナ(弟カール)、美術商ライアン・フリント あまりの悲しみが思い出すことを拒否して、記憶喪失に。。それにして弟、しゃあしゃあとして、ネーピアの作品はほんと、困った奴が家族にいるんだよなぁ。

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