ジャン・ハドソンの「Wild About a Texan」 見た目、一番のんきに見えたジャクソンの物語が一番ハートフルで 一番泣けたわ。 ジャクソンに辛い秘密。。。 なるほど、確かに作者は伏線を張っていたわ。 おじいちゃんに百万ドルをもらい、5年で倍にする賭けをした、テキサスのやんちゃ君 従兄弟同士の、カイル、マット、ジャクソン、スミス。 カイルは医者の勉強をして形成外科医で成功、マットは航空会社を興し成功、 スミスはコンピュータ会社を興し成功、で、ジャクソンは? というと、 ぜんぶ宝くじにつぎ込むという強心臓で、1100万ドルを手にして賭けに勝った、 というわけなんだけど、この時点で、むむ?と思うべきだったんだなぁ。 なんか遊び人でぷらぷらしてるみたいで、イマイチだなぁと思っていたが 実は彼は失読症をひた隠しにしていたのだった・・・ このテキサス大富豪兄弟従兄弟たちは、とにかく「炎の一目ぼれ」をする(笑)。 ジャクソンはカイルの結婚式で出会ったオリヴィアにぞっこん命。 オリヴィアを追って、オリヴィアの就職先の地へ、彼女の新居のお向かいに 引越してしまうほどだ(笑)。 いっしょうけんめいの尽くし君、気配り君なんだが、 だんだん仲良くなってくると、ジャクソンはいろいろボロを出す。 本が大好きなオリヴィアに 「作家では誰が好き?」ときかれて困ってしまったり、 グラフトンの本を読んだふりをして、”彼”(グラフトンは女性だから彼女と 言うべきだった)の本は、、、と言ってしまい、 読んでないのがばればれになったり、 地図も読めないのでアウトレットに行く途中迷子になったり、 できるかぎり仕事や要職につかないようにしていたのに、 友人が知事になったため、鉄道関連の委員会の委員を頼まれてしまう。 たくさんの資料を読まねばならないが、どうする? とっかえひっかえ、女の子やらがジャクソンの家に来る。 実は代読のバイトを頼んでいたのだが、オリヴィアは気になってたまらない。 そんなある日、代読のバイトの子たちが風邪ひいて熱出して、 困った!あしたまでにこれを読まなくちゃならないんだ、、もうだめだ! 夕食にも来ないので不審に思ったオリヴィアがジャクソンの家をたずねると 僕はだめなんだ、僕は字が読めないんだ〜〜! うちあけるジャクソンにオリヴィアは少しもバカにしたような態度をとらない。 ********* さて、この秘密の悩みが解決した日。喜びをオリヴィアと分かち合うため、 ジャクソンは花屋の花を全部買い取ったのでは、というくらいの花束と プレゼントを持ってオリヴィアの家にやってくる。 プレゼントの小箱には大粒のダイヤのイヤリング。 「こんな高価なもの、いただくわけにはいかないわ」 「頼むよ、いつものように断らないで。今日は特別なんだ。 僕にとってred letter day なんだから」 red letter day おめでたい日、記念日、って意味なんだ(実は初めて知った) カレンダーの祝日を赤い文字にするのってそういうわけなのかな? 驚いたことに、韓国語でも公休日のことを「赤い日」(bbal-gan nal)とも言うそうだ。 日本だと、「赤」というより「紅白」といったほうがおめでたい感じがするんだが。 一方のオリヴィアは、社会的に名声ある医者、実はDVの父親の元で育った。 そして結婚した相手は地方検事だが、かれもまた支配的な男性で、 彼女は暴力をふるわれ離婚したのだった。 そういうわけで、高圧的な男性を心から恐れており、 男性の支配下に二度とこの身を委ねるものかと思っている。 そんな彼女だったが、ジャクソンの心からの優しさにほだされてゆく。 しかし、オリヴィアをしつこく追っている男がいた、、そう、元の亭主。。 ジャクソンは彼女を守りたい。 でも、オリヴィアはそういう保護者意識まるだしのジャクソンは嫌いだ。 で、どうなるの? 翻訳がでるといいですね〜。