WC、生観戦4試合感想あれこれ
ひとつにまとめて残しておこうと思い、若干日記に手を加えました。 まず記念すべきはWC第一戦 5月31日 フランスーセネガル 初ソウルの珍道中は、あらためて書こうと思っているので試合関係だけ、 (帰国当初は、すぐに書くぞー!という熱意があったのですが・・・ちょいとへこんで・・・^o^;;) 生観戦一戦目は開会式でもあるし、前回チャンピオンのフランスというのもあって 国際色豊かです。フランスに限らず海外客が多いように見え、 またこれから始まる一ヶ月を祝福するような期待感と喜びにあふれていました。 スタジアムに向かう地下鉄からフランスサポーターは歌を歌いだし 周囲もそれをほほえましく見ている、まだ陽気なお祭りだったのです。 美しいソウルスタジアムの周辺が夢のような世界になっていて、 巨大な人工滝の横のエスカレーターが別世界への入り口でした。 各国のサポーターがそこここで歌を歌い、踊っている。 「ああ、これがワールドカップなんだ・・」「世界のお祭りなんだなぁ」 一気にボルテージがあがって、あちこちで一緒に写真をとったり肩を組んだり、 一体世界のどこの誰のフィルムに写っているのか、わけのわからないわたしです(^o^;; スタジアムでは「でんでん太鼓」を打ちながら開会式の練習。 巨大スクリーンにばっちり写って大喜び! しかし、フランス 対 セネガル の結果はご存知のとおり。 はじめは余裕の表情のフランスも、徹底的にディウフ一本やりのロングボール攻撃に、 就いていけず、わかっていてもとめられない。 目の前でみるディウフは早いのなんのって! 裏に飛び出して行く時の体の反転が、ほれぼれするほど軽い。 セネガルはオフサイドになっても何度もシンプルに攻撃を繰り返す。 ジダンの代わりのジョルカエフはリズムを変えることができず、FWを全然使えない。 アンリやトレゼゲの活躍を楽しみにしていたのに、躍動感がまるで無し。とほほ。 残り時間が少なくなってきて、いやでも敗戦色が濃くなってくる。 わたしの手は冷たくなり、おわったあとは力が抜けたようになってしまいました。 王者の敗北、WCの4年という時間の重さを感じたりもしました。 心で嘆きながらも、ユニを交換しているアンリの写真を撮っている、ミーハーな私。 背中に龍のいれずみがあるんだわ。どきっ。 しかし、はずかしくてティエリーー!とか叫べなかった・・・ 横文字を叫ぶ人ってすごいわね、ベッカムーー!とか叫ぶ人ってある意味尊敬しちゃうな、(^_^;; --------------------------------------- 長居でみたWCは 6月14日 日本ーチュニジア 日本戦ということもあって、観客の99.99%は日本人。 ソウルでのWCとは違って、景色も観客も日本一色。 すでに日本は2戦終えていて、代表熱は高まっている。 長居公園周辺は物売りのにいちゃんが多く出ているし、 道路脇には弁当のごみや配った地図のちらしが捨てられていて、 代表のバスを待つ群集がバスが通るとキャーっと追いかけていく。 WCがとたんに身近になったというより、別のものになった気がして当惑してしまいました。 仮装大賞をねらっているようなコスチュームも目立ってきて、これはキリンカップでもそうなんですが なにか違和感を覚えてしまいました。 テレビ受けすること、仲間受けすることが一番大事で、コンパノリなのが、おばさんにはしっくりこない(^^;; 初めに言っておきますが、試合自体は立派なものでした!素晴らしい一位通過です。 試合はトルシエ采配、ばっちりでしたね。 きっちり勝って決勝T進出。 イナの交替も戦術的にはやむなしだし、色々なメンバーが試せて 良かったです。内容はとても満足したのですが、にもかかわらず WCが自分からとても離れたものになった印象を抱えたまま終わってしまいました。 グループリーグ一位通過!決勝Tへの進出! 選手はもっと喜びを観客と共にすると思っていたんですが、終了の笛で選手同士が抱き合って、 ユニの交換があって、、それで、、あれ?もう帰っちゃうのか・・・ えー?!ゴール裏くらいには選手はそろって向かうかと思ってたのに。。。 WC常連国ならいざ知らず、はじめての決勝T進出。 「こんな所ではまだまだ喜ばないよ」、「勝って当たり前」というクールな空気に ちょっとだけがっかり。 一方サポーターは、どこもかしこも、「ニッポン!ニッポン!」 川にとびこみ、繁華街で騒ぎ、朝からテレビでWC。。。 そう、むっちゃ贅沢な悩みというか、ぜいたくな不満なんです。 ごめんなさい! 日本戦を生で見てきて文句言って、みんなが応援してると言って文句言って、 修行が足りません(汗)。 どうも、代表の試合は、無色では見れないんですよね。 サッカーの楽しさを知った人が増えたことを素直に喜ぶべきですね。反省。 ---------------------------------------- で、大分は 6月16日 セネガルースウェーデン これは行ってよかった! 大満足のとても素敵なWCでした。 ビッグアイのまわりは手作りのお祭り広場でした。 地元の高校の書道部が応援Tシャツを書いたり、人形浄瑠璃の実演があったり 鳥のからあげや、由布院ワインや焼酎の販売があったり、 スウェーデンダンスを踊ったり、保育園のバザーみたいなノリなんですが、 悪くない。 試合後は大分駅近くの広場でコンサートがあり、名物だんご汁を食べながら アカペラを聴いて列車の出発時間まで楽しみました。 試合は、こちらも90%は日本人だったでしょう。 日頃サッカーを観戦しない人も多かったかもしれません。 でも、白熱した試合に自然と声があがり、たちあがり、延長戦前の休憩時間はウェーブが起こると それは止まらず回りつづけ、試合が始まるまで続きました。 もう大変なノリでしたね。 お年を召した方の多くはウェーブなんてやったことがないのでは?! そんな観客も引き込んでしまう試合だったのです。 ファールもカードも少ない、クリーンな試合で、両チームの健闘を称えたい試合でした。 ビッグアイがとても見やすいスタジアムだったことも盛り上がった一因でしたね。 後ろにいたイングランドサポーターも初めはスウェーデン負けろ!というノリでしたが、 最後はイッツアメージング!ファンタスティック!と大騒ぎでした。 このイングランドサポたちは実に観戦慣れしていて、やじやら応援やらを差し込むタイミングが上手い。 たまに日本語を使うのも大受け。 ファウルで倒れた選手にむかって 「ビョウインニイキマース!!」 攻めているセネガルに向かって、 「ファイヤー!(シュートを打てー!という意味ね)ファイヤーー!」 「シンカンセン!エヌエッチケー!」 ???? ニュースをつけると日本中代表フィーバーみたいで、WC後の反動まで心配されていますが、 大分に限っては、きっとサッカー熱が広がって続くと思いました。 こんなわくわくする試合を見たんですものね。 そういえばアルビレックス新潟も去年のコンフェデ以来、観客が増加してるんですよね。 ただし、帰りのJRは最悪! 大分駅は身動きも取れないほど混雑して、わたしたちは指定席を買っていたにもかかわらず あやうく乗りそこなうところでした。 そして乗ったソニック52号は車内放送も不親切。 小倉で最終ののぞみ号と連絡するはずが、15分の遅れ。 のぞみ号まで15分の待ち合わせだったから、普通だったら乗換えができない! のぞみ号が小倉で待ってくれるのかどうか、放送してくれれば乗り換え客は安心できたはずなのですが いっさい放送がなく、小倉に着いたのがのぞみ発車の一分前! 「のぞみ号は13番ホームです。おいそぎください」 んなこと、言うから、乗り換え客はパニックのように走ったんです。 遠いのよ、新幹線ホームが。 階段なのよ、しかも。 で、ぜいぜいぜいぜい、言いながらのぞみ号に乗り込むと、 「えー待ち合わせのため、発車は15分遅れとなります」 ・・・・・・(#-_-) ------------------------------------- 6月22日 準々決勝は、海外チケット業者から買ったチケットでした。 前もって買っていたので、日本ーセネガル戦になるかも、と、それはもう有頂天でしたが、 残念ながらトルコーセネガルとなりました。 この海外業者のチケットの名義人は、、ブラジルサッカー協会?! こんなところに流してるんかいな。 でも、セネガルートルコ戦、本当に面白かったです。 行ってよかった。 会場は長居。しかし、今回は日本が絡んでいないので、純粋にお祭り気分。 ばったもんのレプリカを売る外人さんたち。1枚3000円、2枚で5000円! ベッカムが一番多くて、あとは、何?マラドーナはちょっと古いでしょ(笑) おまわりさんは横にいるけど、取り締まらない。っていうか、取り締まっていたらきりが無い? なぜかわたしの写真をとる勘違い日本おじさんもいて、 「??トルコサポと間違えられたんだろうか??」 ものすごく謎です。 土曜の夜ということもあり、閑古鳥が鳴く試合かと思いきや、ほぼ満員。 みんな試合を楽しんでとても沸きましたね。 試合前のセネガルのアップはリフティングを見るだけで楽しくて、隣の息子はもう感嘆しきり。 足、頭、肩、ほんと手以外のすべてで自由にボールを操っているんですよね。 そしてトルコのモリシ、バスチュルク!彼のアップはひたすら走る。なんで試合前にこんなに走るの? というくらい、ずっと走っていて、ダッシュも何本もやるのが印象的でした。 両チームともクリーン。ファウルも少ないし、パスは早いし、動きは速いし、見ていて 「うひゃぁ、強いなぁ〜」「トルコはまるで違うチームだね、試合巧者だったんだねぇ」 セネガルの11番、疾風のディウフにがっちりマークをつけて仕事をさせません。 フランスやスウェーデンと試合した時はあまり気にならなかったのですが、 トルコと比べると、セネガルの選手の体の大きさが目立ちました。 トルコの選手って案外小柄。けっこう親近感が湧くわ。 わたしの二段くらい下の席のひとが「もりしーー!」と叫んでいましたが、 まったく違和感無し(笑) セネガルは少し疲れ気味か? ドルブルの切れも少し悪くなっていましたね。 それでもトルコゴールを何度も脅かして、点数は0−0でしたが内容の濃い試合でした。 延長に入ってすぐにゴールデンゴールが決まったので、盛り上がりきらない幕引きでしたが、 勝ったトルコはもちろん、負けたセネガルも場内をまわって、みんなが両チームを称えました。 日本も先取点を12分に取られなければ全然違ったサッカーになったんでしょうねえ。 アウェイでもう一回トルコと試合をしてもらいたいなぁ。 WCは、過激な大会ですね。 毎日のように擬似戦争、ナショナリズム発露、礼賛したり卑下したり賞賛したり罵倒したり。 4年に一度なのは、もっともだわ。。 渦中にいると強度の視野狭さく。サッカーで負けるとすべてが無味乾燥としたものに 変わってしまうかのような錯覚にとらわれる。 お受験の事件の人を責められないわ。 今は自分の足元を見失わずに立っているのがせいいっぱいと言ったところでしょうか。 でもね、試合外のことで神経ささくれているから、トルコーセネガルのような試合に 癒されます。 サッカーで苦しんでサッカーで癒される、これがまたWCなんですかね。