「魅惑の湖」ラスト間近

傲慢ヒーロー、ロバートがようやく愛を自覚しエヴィに想いを伝えたシーン。
もう我慢しないぞっ!ええ、我慢しないで・・・
というわけで場面はすすみ、彼は彼女を壁に押し付けながら

(原書の直訳を白い文字で書いたので、見たい場合はマウスをその場所でドラッグすること。)
(黒い文字は原書直訳と日本語版と同じ。茶色文字は日本語版)


「コンドームはつけない」エヴィーの耳元に熱い息がかかる。
「ピルも飲んじゃだめだ。僕のすべてを君に与えたい。子供を作ろう。
家中を子供でいっぱいにしたい。」

「僕はコンドームを使いたくない。」荒々しく言いながら耳元に熱い息をかけた。
「君にピルを飲んでほしくない。
僕の精液をなにか憎い略奪者から身を守るみたいに考えないでくれ。
僕はこれを与えたいし、君も欲しいと思ってほしいんだ。
子供を沢山作ろう、家中をこどもでいっぱいにしよう」
一言いうたびに突き、より深くもっと深く、彼女の中に入っていった。

 エヴィーの体が快感に震えた。「ええ・・・」
 エヴィーは情熱という名の怪物を解き放った。彼女のそれは
ロバートの激しさに少しも負けなかった。これこそが生身の男だわ。
私をもう一度生き返らせてくれる男。体中の細胞を熱くうずかせる男。
 すっかり寒さを忘れたエヴィーは脈打つ命の光を放って輝いていた。

「ああ、ロバート!」
ロバートが大きくのけぞり、熱いものを放った。
エヴィーの意識は遠のき、自分の中にある彼の存在以外、何もわからなくなった。

「結婚したい」
歯を食いしばり、汗がこめかみをつたった。
「君を僕にしばりつけたい。法的にも経済的にも、与えられるすべての方法で。
僕の名前を名乗ってほしいんだ、エヴァンジェリン、わかるかい?」
「ええ。」彼女は喜びにはじけ、「ロバート、イエスよ!」
 彼は激しくのけぞり、クライマックスを迎え、モイスチャーと熱で彼女を満たした。
エヴィーは彼の腰にまわした足をきつくしめ、彼を深くに迎えた。
エヴィーの意識は遠のき、自分の中にある彼の存在以外何もわからなくなった。


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訳文の例はひとまずこれで終わり。
どうでしょう?
違いがないといえば、違いはない。が、ロバートの命のほとばしり、荒々しさ、
ふたりの恍惚感が、日本語版だとお上品に薄まっているんですよね。

もちろん、話を短くしたのだから、薄くなるのは当たり前ですが。
プロポーズも省略ですからねぇ・・・ぶつぶつ
こうしてちょこちょこと省略されているのが嫌ですよね。

リンダ・ハワードのHQの原書はどれも通常より長い傾向があるから
訳すと日本語版HQ規格を超えてしまうんでしょうね。
残念だなあ・・