2003年その3


世界の涯てに Lost and Found/天涯海角 (1996年 香港)

ハナマル。
生きる意味、希望 を考えさせられた映画だった。
まったくの予想外。金城武かぁ〜、、なんて思ってたんです、ごめんね!!!
 
完璧とはいえない脚本だが、それでもこの話に強く惹かれた。
雑多な人の行き交う香港。海運王の娘ケリー・チャンは自分が白血病で
余命いくばくもないことを知る。
死者の魂が集まる世界の涯ての島のことを話してくれたスコットランド人テディを
「探し屋」ナー(金城武)に探してもらおうとして、物語は動き出す。
 
何でも探してあげるよ。で、何を探してるんだい?
・・・希望・・
 
彼女自身、テディを本当に好きなのかどうかよくわからない。
でもテディがみせてくれた写真の、あの風景、あの場所が、
何かを約束してくれている気がするのだ。
 
探し屋ナーの周辺は、障害者や老人、育児放棄の親のせいでしゃべらなくなってしまった子供、
恵まれない境遇の人間だらけなのだが、みな必死に前を向いて生きている。なぜか温かい。
探し物とからんだちいさな挿話がみな泣ける。。
 
次第にナーに心ひかれるケリー。
しかしもうすぐ死ぬ自分なのだから、愛していると言わずに別れたほうが彼のためだ、と
病院に見舞いに来た彼にかたくなに冷たい態度をとる。
ケリーはスコットランドへ旅立つ。入院から唐突にハイランドへ移行するのがイマイチであるが、
しかし、ハイランドの風景は脚本のまずさを一蹴する。
 
世界の涯ての島、死者の魂が降りる島、セントキルダ島の岸壁から海を臨んだとき、
ケリーを探しにきたナーの愛を素直に受け入れるのである。
寒流と暖流がぶつかる日
生と死の間にある大地と海。
たとえ生きる時間が短くても、愛することが希望なのかもしれない・・・
 

#ハイランドには「old man of なんちゃら」と呼ばれる奇岩が多い。
この映画の中で出てくる奇岩は超有名な奇岩で、「Old man of Stoer」と呼ばれている。
冒険野郎にはたまんないポイントのようで、ロッククライミングの名所のようだ。
 
下のURLはStoer村の位置や岸壁の写真、「Old man of Stoer」の威容。
Walks in Sutherland 大きい写真はこちら
 
そして、荒れ狂う渦の上をロープで渡って「Old man of Stoer」へ行こうとしている男
中段あたりの写真を見てちょうだい、Tyrolean traverse at the Old Man of Stoer, って奴ね
クライミング野郎
 
#映画の中でテディが経営している宿King's Houseは実在のホテルで 
スコットランド中部の山岳地帯、トロサックス地方の人口200人の小村Balquhidderにある。
 
っちゅうわけで、古びた写真以外の現代の部分は、セントキルダ島で撮影されたわけでは
ないのだが、世界の涯ての島というイメージは、私たちに強く訴えるものがあり、
ネットでセントキルダ島を検索すると大半がこの映画をみて行きたくなった人たちのようである。
セントキルダ島は、ヒルタ島Hirta、ボーレー島Boreray、ソアイ島Soay、ダン島Dunなどの群島で
人が住んでいる(いた)のはヒルタ島だけで、今は無人。港から24時間かかるというから、
ちょうど東京から小笠原って感じ。確かに遠い・・・
 
わたしは、なぜかゲド戦記のアースシーの世界の果ての島を連想した。
岸壁から海を臨むと、あまりにも島が孤高としていて畏怖の念さえ感じる。
 
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トリプルX XXX (2002 アメリカ)

爽快でしたが、ストーリーはよくあるパターン。
主役がもっさいお顔だけれど、スタントが肉感的でスピード感がありけっこう新鮮かも。
上司(サミュエルLジャクソン)がいて、少し締まったか、、
でもラストは都市が壊滅状態になっても已む無しという判断で空軍が出動したのに
上司がのこのこと市中にいていいのかね?
 

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エントラップメント Entrapment (1999)

マック(ショーン・コネリー)の住処のスコットランドの古城がすばらしい。
映画は正直いって、イマイチな気がするが、お城をみるためだけに借りてもいい。
これはマル島 Clan Maclean のDuart Castleデュアート城、デュアートというのは
Dark Headland からきているらしい。
 "Dubh Ard",ゲール語で Black Point 黒い岬とよばれる突堤の上に建っている。
堅牢でいかめしく男性的な城である。
 さて、映画はなんちゅうか、キャサリン・ゼタ・ジョーンズは綺麗だけれど
女性観客からすると、この手の美女を見てもわくわくするわけじゃなし、ショーンコネリーは
さすがに息切れしてるし、なんとも。
 
マスクを盗んだあと、のこり数十秒でどうやって戻ったか、これがわからない。
往復じゃなく片道だけで良かったのかな???
ペトロナス・ツインタワーで、ワイヤーが切れるのも解せない。あんな簡単にワイヤーが切れるんじゃ
危なくてつってられないと思う。総重量は人の重さに比べ断然重いと思うんだが。
ま、深く考えることもないけど。
 

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センター・ステージ Center Stage (2000年アメリカ)

アメリカン・バレエ・アカデミーに入団した若者たちの群像、
といっても、筋はありきたりのもの。
夢の追求と挫折、本当の自分の発見、苦悩、努力、栄光。
 
そんなものはどうだっていい、って言い切ってしまうと製作者に悪いけれど、
ダンスシーンが見られれば満足、という映画なのだ。
 
ダンスシーンが素晴らしい。
現役のバレエダンサーなんだもん、素敵にきまってるよね。
特に、中盤でみせるバレエ、「ロミオとジュリエット」や「くるみ割り人形」
 
Ethan Stiefel(New York City Balletのプリンシパル)
Julie Kent(American Ballet Theatre のプリンシパル)
 
この二人のバレエにほれぼれするし、
 
途中のブロードウェイのスタジオでのジャズダンスの迫力。
 
そしてラストの圧巻、男2女1の三角関係を描いた新作バレエ。
 
Amanda Schull(San Fransico Ballet メンバー、まだ群舞)
Sascha Radetsky(American Ballet Theatre メンバー、まだ群舞)
 
この若い二人と先ほどの
Ethan Stiefel(New York City Balletのプリンシパル)
 
が、かっこいいのなんのって。Ethan様は、見事なダンスでどうみても格上なんだけど
Sascha君がちょっと素敵な雰囲気でどきんっ、それに負けじとAmandaもがんばるし。
 
ダンス映画って好きなんですよねぇ。。
なんていうか、体の中からすっきりするんです。
 

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ウィンター・ゲスト The Winter Guest (1997年 UK/USA)

アラン・リックマンの監督作品。
海も凍りつくスコットランドの冬の、とある一日を描く。
すべての話が2人を基本にしていて、老人、中年、若者、子供の4組で成り立っている。
生と死、未来や希望、人はひとりでは生きていけないとしみじみ感じさせ、
年齢にあったそれぞれの考えが静かに語られる映画で、
日常と、奇妙で幻想的な部分がうまく混ざっていた。
 
話のメインとなる親子、エマ・トンプソンとフィリダ・ロウ 、
実の親子だと知って、超納得した。最初にみたときから
なんて似た俳優を見つけたんだろうと、キャスティングに感心していたのだ。
そのフィリダ・ロウは素晴らしい演技だ。
頑固で弱音を吐きたくなくて、でも娘に愛されたくて、娘に支えてもらいたくて、
いくつになっても女で、自分の母親だったらちょっと困るかもしれないが(笑)
素敵な老女だった。
エマ・トンプソンも、今まで見た彼女の映画の中で一番好きな役柄だった。
 
それにしても、冷え切った世界ね、スコットランドの冬って。
ロケ地は下のURLで見れる。
http://www.scotlandthemovie.com/movies/fguest.html
 
Elie と Pittenweem の町は静かな海辺の町、夏場はゴルフコースでにぎわうようだ。
 
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クロウ THE CROW (1994年アメリカ)

肩をいからせ手をわずかにひろげ、独特の羽ばたきポーズ。
雨に濡れてウェーブした、肩に届くぐらいの長髪。
細身の体。
これがもうなんちゅうか格好いいんですよね。
話は単純で、結婚式を明日に控えたカップルが非業な死をとげ、
一年後彼は墓場からよみがえり復讐をとげるってわけですが、
ダークな街、いかれた野郎ども、からす、温かい友情、が
スタイリッシュな映像とあわさり、魅力的です。
 

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ダークマン Darkman (1990年アメリカ)

あのリーアム・ニーソンとフランシス・マクドーマンドが恋人役で
主役を張っているB級ホラー?
恐いもの見たさで借りましたが、んーむむむ、
なんかすごいものを見てしまった。
すげーちゃちで嘘っぽいのによく出来た設定だ。
 
まず、悪役のあの親分ラリー・ドレイク! この顔は一度見たら忘れられない!!
葉巻カッターの恐ろしさよ・・・ぎょえーーーっ
片足がマシンガンの男も変!ぴょんぴょん跳んでいる場合か?!
 
そして恋人ジュリー(フランシス)が入手した賄賂の証拠書類のせいで、
襲われ酷い目にあうペイトン(リーアム)。
これがまた、ぎょえーーーっっ
 
ペイトンは科学者で、研究テーマは人工皮膚なんだが、柳本という日本人助手と
たった二人だけで研究所?を運営している(誰がお金を出しているのかな? 笑)。
天才的な研究で、FAXみたいな装置に写真をいれるだけでそのとおりに人工皮膚が
作りだされる。しかも材質は皮膚そのもの!生きてる細胞なのだ!
その人工細胞は太陽光の下では99分しか生きられない。
99分を過ぎると仮面はどろどろり、、、と崩れてしまうのだ・・・
 
さて全身大火傷、とりわけ手と顔を焼かれたシーンはうげげげ・・のペイトンは
奇跡的に命が助かるが、苦痛をブロックするために痛感神経を遮断される。
感覚の入力がないために精神的に飢えて、疎外感を強く感じ、怒りも抑制不能となり、
アドレナリンの大量流出で驚くべき力が出る、、と
淡々と説明する女医の恐い事。
 
病院を脱走するペイトン。
ぼろぼろの包帯、長いコートに身を包み、そう、誰かが書いていたが、
ジョージ秋山の「デロリンマン」さながら。
もっちろん、彼は復讐を誓うわけだ。研究を再開して自分のマスクをつくるんだ。
あんな爆発があったのに、なぜかコンピュータはすぐ動く(笑)。
 
あとは予想どおり、敵のマスクをつくり成りすましては復讐を遂げていくが、
たとえ自分のマスクをかぶろうとも、もう元の自分には戻れない。
些細な事に怒りを感じ、失ったものに慟哭する(これがねぇ、泣けるよぉ)
一見変わらないように見えるが、明るい場所では99分しか持たない顔。
しかも、彼は自覚する。「仮面を作ると、根本的な部分が変わった。
邪悪になったのだ。そう――怪物だ」
マスクがないと外にも出れない、社会から切り離された存在。
見るも悲惨な醜い顔だが、傷つきやすい彼がそこにいる。
マスクをつけると恋人にも会うことができるが、怒りに震え人をあやめる彼がいる。
 
俺は誰にでもなれるが誰でもない、俺をダークマンと呼んでくれ。。(きざなセリフだぜ 涙)
 
#ヘリコプターにぶらさがり振り回されるシーンは、絶句。おそろしすぎ。
しかし、ダークな話が多いなか、あのあけっぴろげなアクションは逆に
ほっとしたりする。
 

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アイ・アム・サム I Am Sam (2001年アメリカ)

まいったっ!
ショーン・ペンさま、すみません!
すごい方なんですね、あなたって。
食わず嫌いでした。
お顔が好みじゃなかったので、これまであなたの映画を見ていませんでした。
 
『デッドマン・ウォーキング』『シーズ・ソー・ラヴリー』『キャスティング・ディレクター』
『シン・レッド・ライン』『ギター弾きの恋』
はい、今度借りてみます。
「インディアン・ランナー」「クロッシング・ガード」も見なくては。
 
わかっていたのに、泣いた。お涙頂戴なんだろうなぁと身構えていたのに
ぼろぼろ涙がでてしまった。
 
親であること、を、真面目に温かく捉えた映画。
 
それにしても、あんな可愛い娘が生まれるなんて、出来すぎだよぉ〜。
 
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恋する遺伝子 Someone Like You (2001年アメリカ)

わかりやすいHQ映画(笑)。
楽しくみればよい、っちゅうか、ヒュー・ジャックマンさまだけ見れば大満足(爆)。
HQ的ヒーロー(仕事が出来てハンサム、セクシー、目をつけた女性にさっさとアタック、
乱暴なようでいて繊細)に彼ほどハマル人はいないんじゃないかなぁ。
 
で、平均的日本人女性として不思議でならないのが、「グレッグ・キニア」 である。
この映画は簡単に言うと、ヒロイン(アシュレー・ジャド)が彼に一目ぼれしてメロメロになり、
そして振られ大失恋状態になり、慰めてくれたヒュー・ジャックマンの優しさに触れて
復活、、という話なんだけれど、
「彼って素敵よねぇ〜(はぁーと)」みたいな男性なの?!グレッグ・キニアって?
この映画だけじゃなく、「ベティ・サイズモア」でも昼メロの主人公として
全米女性のハートをつかんだTV俳優という役をしている。
そう、グレッグ・キニアは典型的アメリカ女性がくらっとくる男性像らしいのだ。
 
これがどうしても分かんないんだよなぁ。
 
どこをどう見てもヒュー・ジャックマンの方がほれぼれするんだけど。。
 

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ソードフィッシュ Swordfish (2001年アメリカ)

中途半端な映画だ。
スカッとくるドンデン返しじゃないし、後味が悪い。
ヒュー・ジャックマンを見るために借りたから、まあ、満足だけどさ。
 
ヒュー・ジャックマンは相変わらずHQ的ヒーロー。
こういうヒーローはHQにはすごく多い。離婚した元妻が子供を引き取っているが
あまり可愛がっていなくて、子供は父親を恋しく思っている。
ヒーローは子供を引き取りたいと願っているが裁判で認められず、なんとかしたいと歯噛みしてる。
セクシーな男性が父性愛に溢れているってのが、最近じゃ基本なのだ(笑)。
 
さて、映画だが天才ハッカー、スタンリー(ヒュー・ジャックマン)のもとに、ジンジャー
(ハル・ベリー)と名乗る美女がやって来て仕事を依頼する。いったんは断るが子供の養育をえさに
ボスであるガブリエル(ジョン・トラヴォルタ)と会うことに。。
 
いっちゃった系の悪役にすっかりはまっているトラボルタ。おかっぱ頭が妙に似合う(爆)。
95億ドルだったか、麻薬捜査局の裏金をそっくりいただくために、512ビットの
暗号鍵を解く役目がスタンリー?
で、ジンジャーは実は麻薬捜査局のスパイだとスタンリーは知り、ガブリエルの裏をかこうと
するが、今度は娘を人質に取られて、、、てことで話は進むが、
ま、いろいろドンパチあって金は首尾よく移したもののジンジャー、ガブリエルは死んでしまう。
 
が、そうだよ、どんでん返しだよってわけで、
実はガブリエルだと思っていた人物は本当のガブリエルではなく(一体何者なんだ???)
トラボルタに殺されたはずのジンジャーも死んではなくて、そもそも麻薬捜査局にジンジャーなんて
女はいなくて、トラボルタとハル・ベリーはモンテカルロで大金手にしてハッピィエンド?!
 
炎上したヘリコプターから見つかった焼死体は歯型からガブリエルと認められるが、
スタンリーはこの死体がワインセラーに隠されていた、あの死体だと気づく。
(FBIには教えないけどね)
ワインセラーってさ、冷凍室じゃないんだし、そう古い死体を置いておけないよね?
死亡推定時間がずれるくらいのことだよね?
映画は4日前から始まるので、本物のガブリエルが殺されたのは4日前って意味かな?
んじゃ、トラボルタが演じたあいつは一体だれなんだよぉぉぉ(笑)
 
誰だがわかんない男女2人組に大金を持っていかれた、ってのがものすごく中途半端だよぉ。
 
しかもトラボルタが大金を必要とした理由ってのが、いかにも「アメリカ」。
国際テロ組織を壊滅させるための資金なんだよねぇ。大義の前には、幾人かの死は已む無し。
そういい切るトラボルタ。風刺なのか本気なのか? 
 

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プレッジ The Pledge (2001年アメリカ)

ショーン・ペン監督作品ということで借りてきた。
 
プレッジて誓約って意味だけど、一体誰に対しての約束だったんだろう。
見終えた後とても重い気分で胸が苦しくなった。
人それぞれの解釈があるだろうが、わたしはジュリー(ニコルソン)の哀しくなるほどの
孤独、喪失感にとって、<プレッジ>は唯一のしがみつく対象だったと感じた。
 
この映画では鳥が心のイメージと重なる。山深い静かな大空の画面に
幾羽もの鳥が飛び交う。ひとり釣り糸をたらす男。
 
8才の少女が性的暴行を受けて残虐に殺された。
少女の死を両親に告げるジュリー。くえぇーくえぇーと騒々しい鳴き声の七面鳥養場は
ガラスに爪をたてた時のような不快感、不安感だ。
事件はジュリーがリタイアする日に起き、ほどなくつかまった容疑者を
自白に追い込む若い同僚に違和感を感じるジュリー。
「自分の勘が正しい。若い奴のやりかたは間違っている」そういうちくちくする思いが
伝わってくる。
<でもあんたはもうリタイアだ>
まだできる、なにも変わっちゃいない、
<いいや、ゆっくりと釣りでも楽しんでくれ>
 
過去の類似の事件から真犯人は他にいると確信するジュリー。
だが、この確信は固執、妄執かもしれない。
映画を見ているものは、この映画はクライムサスペンスじゃなくて、
定年を迎えた男のアイデンティティー喪失劇なのか?と思い始める。
 
しつこく事件の真犯人を追い求めるジュリー。
次第に怪しい人物が浮かび上がってくる。
並行して、とある女性と知り合い共に暮らすようになる。
女性には8才の娘がいて、過去のレイプ殺人事件の被害者と同じように
金髪でとてもかわいらしい。
 
「大きな魚を釣りあげるにはミミズなどより小魚をえさにした方がいい」
釣り番組のひとこまが流れる。
 
真犯人が本当にいるのか、単なる妄想なのか、そんなことは実はどうでもいい。
ジュリーが愛する(愛しているように見えた)少女を囮に使った、
その事実が、すべてを語っている。
たとえ真犯人を捕まえたとしても、彼が少女を囮に使ったことが許されるわけではない。
そう、事件の真相を追うようにみえて、この映画はジュリーの破滅に向かって
苦しくなるような緊張の中進んでゆく。
 
ラストのニコルソンの演技はやりすぎじゃないか、とも思うが、
でも、正常と狂気のはざまを演じる彼の上手さには脱帽だ。
 

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ミスター・ルーキー (2002年日本)

マウンドに立つタイガーマスク!
長島一茂が格好よく見えた!(笑)
 
ま、映画としたら凡作。
野球映画としても、なんかスピード感がなくて古い。
巨人の星で飛雄馬と花形満が、瞳ぼうぼう燃やして対面してる絵、
紙芝居的なんだよなぁ。
 
ちょっとだけ出てきた藪投手の一投が、ミスター・ルーキーのシーンより
速くて重いのが見てわかったもん、わたしでも。
せっかく映画をつくってんだから、すっげーーっっていう球を主人公に
投げてほしいよね、まったく。
 
それと、どうしても文句言いたいのは、竹中直人さん。
彼が悪いんじゃない。彼をキャスティングする奴が悪いんだ。
わかっているけど、もはや、うざすぎる・・・
どの映画を見ても同じだ、同じだ、同じだ、勘弁してくれぇ。
 


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