リンダ・ハワードにご注意

ハーレクインロマンスにいったん興味を持ち、オークションやネットを調べた人はすぐに リンダ・ハワードという名前が目にとまるだろう。 わたしのお気に入りやら、あなたが選ぶベスト3、のような企画のHPでも、 ヤフオクの高額本でも、リンダ・ハワードは常連だ。 そもそも、わたしが興味を持ったのも、 大変ハーレクインなどのロマンス本に詳しい方のHPに行ったら、 そのHPのオーナーがベスト3すべてにリンダ・ハワードの本を上げていたから。 これほどロマンス物を読んだ人が3冊全部にリンダを選ぶとは。 それはそれは、読まねばなるまいっ! 一度思い込むとあとは行動あるのみ(爆)。 手始めに、「二度殺せるなら」(二見書房)を買った。 ああ、、これがすべての始まりだった・・・・・ 「長年行方を絶っていた父親がニューオリンズで何者かに射殺された。 知らせを受けた看護婦カレンはすぐさま現地に向かう。 変わり果てた父の姿に涙するカレンを、担当の刑事マークは優しく慰める。 が、自宅に戻ったカレンは何者かに命を狙われる・・・」 雨の墓地で、ヒロインの後ろに立ち、傘を差すマーク。 ふるえる彼女をだまって後ろから自分の上着で包んであげるマーク。 そしてそして、、どひゃぁ、書けないっ、とても書けない、あのシーン。 用意周到もここまで来たら許す! リンダ初体験者にとっては悶絶ものの、ベッドシーン。 いったいきみたちは何回やったら(あわわわっ)(#・_・#) カレンを守るためならたとえ火の中水の中のマーク。 卑劣な敵の手にかかり負傷するマークを支えるヒロインのカレンも 守られるだけではない。 りりしく強い。肝っ玉かあちゃんになる。 やばっ、気に入ってしまった!! ハーレクイン系定番のつまらない誤解、曲解が無い。 まったくもってストレート。ヒロインとヒーローは最初から惹かれあって 多少行き違いがあっても、常識の範囲で解決し、そのまま一直線だ。 それなのにそれなのに十分にどきどきする。 それは、ポイントポイントが(ときに異常に)リアルで、かつ ロマンスを支えるバックがしっかりしているからだ。 困難な状況を生き抜くスリリングな展開と、ヒーロー&ヒロインの ド迫力の交流(#・_・#) ヒーローは強い。誠実。ばかじゃない。優しい。ハンサム。 こう書くと赤面するほど、定番のロマンス物のヒーローである。 だがリンダの描くヒーローは他のロマンス物と峻別する際立った特徴がある。 それは、こんな奴は絶対にいないっ!( と思うけど、まさか、ね?!) すさまじい種馬度数なのである。 男性ホルモンとアドレナリンとたんぱく質合成が異常になっているとしか思えない。 立って、座って、前、後ろ、上下、って、いったい君たちは何回やっ(あわわわっ) リンダはこの種馬君を堂々と書く。実に魅力的に書く。 異常なほどリアルな表現を使って書く。 ここまで徹底的だと、爽やかでさえあるのだ。 そう、とてもじゃないが、ここでは言えない!というリアル表現満載なのに、 すばらしく爽やかなんである。 ( 爽やかなら、ここで書けばいいじゃん、というツッコミは・・・はは(^-^;;;) そして、リンダの描くヒロインは潔くて素直で勇敢だ。 わざとらしさがなく、自分の気持ちにうそをつかない。 見た目はか細いのかもしれないが、じつに強いのである。 しかも種馬君を何日間も受け入れるだけのヴァイタリティの持ち主なのである(爆) 2冊目に買ったのは、「夢の中の騎士」(二見書房) これまた、やられた。。。 荒唐無稽の話なのに、ヒロイン、グレイスの逃亡生活は並の小説より面白い。 そして、聖杯の守護者ナイルとグレイスのあのシーンときたら・・・(ぽっ) こちらは種馬君よりヒロインの方が強烈。いったいあなたは何回やっ(あわわわっ) 唐突にライオンの話を思い出した。 夜の動物園で、何か事件があり、動物たちが落ちつかず騒がしくなった。 気が立って落ちつけない雌ライオンに雄ライオンは交尾姿勢をとり 雌を落ちつかせるんだそうだ。実際、精は放たないそうだが 重なりつながることで雌を落ちつかせることができるんだそうだ。 人からの又聞きで真実かどうかわからないが、気に入っている話なのだ。 ナイルとグレイスにも同様の場面があり、それは涙がすぅっと流れるような 美しい場面だ。リンダの描くヒーローは女性の気持ちに敏感で 種馬君でありながらとてもナイーブなのである。 そしてマッケンジー一家となる。 こちらは上記の本と違い、昔ハーレクインロマンスで出版されたもので 分量は少ないし、話も単純なんだが、他のHQと比べて際立っている。 日記の方(10/9)に既に書いたが、 以前は古本でしか手に入らなかったため、買値が高騰した本なのだ。 わかるよ、わかるっ。 そりゃ、一度読めば、絶対、友人に「いいよぉ〜」って言いたくなる(爆)。 インディアンとの混血、ウルフ・マッケンジーは馬牧場を経営している。 「マッケンジーの山」 伝説の一行目。 あぁ〜、これだったのか、伝説の一行目って。 深く納得(#・_・#) 人種の偏見と戦いながらレイプ事件の真犯人を探すという背景で ハイミス教師メアリとウルフが出会う。 息子がのちに「興奮した種馬が雌馬めがけて柵を蹴散らしてのりこえようとする」 みたいだったと、父親ウルフについて語るんである。ははは(爆) もちろん、リンダの描くヒロインは、強い。 町の偏見に負けず、自分の恋心に正直に、勇敢に立ち向かう。 ウルフに肩入れするメアリに危険がせまる。 命がけで自分の女を守ろうとするウルフ。 猛々しいまでの男の性が、これまたすがすがしい。 度外れた資質は息子ジョーにしっかりと受け継がれている。 アメリカ空軍大佐となったジョーと、物理学者キャロラインの物語「熱い闇」。 頭脳、知力、体力、容姿、すべてを兼ね備えた男、そして憎らしいほどの 自制心、凍りつくような青い目。 極秘開発中の次期戦術戦闘機に絡んだ陰謀。まきこまれるキャロライン。 読んでいても狼狽するほど、ジョーの手練手管が見事で、 読者はキャロラインと同様にイチコロなんである。 男性との付き合いに全く慣れていないキャロラインは、ジョーとの食事の約束を なるべく事務的にしようと思いながらも、何を着ていこうか悩む。 さりげない調子で電話をかけるキャロライン。 「マッケンジー」 低くなめらかな声が答える。 キャロラインは深呼吸をした。 「キャロラインよ、今夜はどこへ行くの?」 「服はスカートがいいよ」   事務的な質問の裏にある理由まで見透かされていた。 「下から手をいれられるものが」 そう言ってカチッと電話を切るジョー。 空軍大佐のデスクの電話で何を言ってるんだぁーーーー(汗) さすがに爽やか、とか、すがすがしい、とか言えないほど このカップルは体力がある・・・(爆) ここまでくると偉いっ。。。。って感じ? 金曜の夜、ふたりは初めての時を過ごし、二時間寝て、起きて、また寝て、 起きて、また寝て、起きて、また寝て、起きて、、、 一体きみたちは何回やっ(あわわわっ) ウルフ父ちゃんよりも凄いんでないかい?! 土曜の朝、「今日は何するの?」と聞くキャロライン。 「僕はこの週末ずっとこの部屋から出ないつもりだよ」 結局、日曜の夜6時まで1歩も部屋から出なかった二人なんである。 話は急転して、キャロラインにスパイの容疑がかかり、 冷静な頭脳を誇っていたはずのジョーがキャロラインが絡むと混乱し、 あわやキャロラインを失いそうになる。 ネバダの砂漠で迎える大円団。 感情をこれまであまり外に表さなかったジョーが今まで誰にも話さなかった 生い立ちをキャロラインに打ち明ける。 度派手なシーンだけでなくリンダはとても上手く情感を伝えることができる。 とにかく度外れているマッケンジーの血は、次の物語4男のゼインへと 続くんである。 さて、ゼインの物語を読んでしまうのがもったくなくて、 横道に逸れることにして、「石の都に眠れ」(二見書房)を読み始めてしまった。 「亡き父の後を継いで考古学者になったジリアンは、アマゾンの奥地へ 旅立ったーそこにはかつて石の都が存在していたという父親の説を 立証するために。が、彼女を待つのは、都に眠っているはずの秘宝を狙う 男たちの奸計と、探検のガイドをつとめる野性的な男ベンの誘惑・・・」 ひえぇーー! ジョーほどの種馬はいないと思っていたら、さらに上回るベン(#・_・#) 悪ぶっていて、実は誠実という、女の子が弱いタイプなんだな、これが。 ここまであけっぴろげに迫られると、もうお手上げだぁー。 とことんたくましくて、とことん優しい。 鋭い知性と強靭な肉体と豊かな感性と赤面するほどのテクニック。 困る、困るんである。 お話だとわかっていても、強烈にどきどきしてしまう。 読み出すと、スポーツニュースを見逃してしまうほど没頭してしまう。 読み終えたあと、もっとゆっくり読めばよかったと後悔してしまう。 まったく、リンダ・ハワードを読むのは注意が必要だ。 それでも人に勧めたくなってしまうから、困るんである。
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