2003年 キリンカップ 対アルゼンチン戦 6月8日 長居スタジアム

アルゼンチン戦をみた善良なサッカーファンは、誰もが「語りたい症候群」 誰かに胸のなかのもやもやをしゃべりたくてしょうがないっ(含む自分 笑)。 わたしのみーはーサッカーの大事な一歩が、1998年11月U21のアルゼンチン戦。 この試合を見たい、見たい、と思いつづけ、やっとビデオが見れたときの感動。 この試合を見ない限り、本当のイナファンと他人には言えないって思ったくらい大事な試合だった(笑)。 ナイジェリアWY(99)をTVでみて感動し感じた事を、この試合をみて、再確認し、 かれら若手たちがA代表に上げるまでは成長を見ていきたいと強く思った。 だからナイジェリアユース世代が関わった試合はかなりフォローしてきたし、 まじめにJリーグも通ったし、関連ニュース、コメント、雑誌に埋もれた生活だった(笑)。 いつか日本のA代表が「アルゼンチン」やWY決勝で歯がたたなかった「スペイン」に、 一泡吹かせられたら、、という願いをもって、見つづけてきたわけだ。 しかし、世界の歩みは速い。 ナイジェリアWYの次のアルゼンチンWY(2001)で優勝したメンバー、 サビオラやコロッチーニがもうA代表に呼ばれている。 わたしは別に現代表の方向性が100%間違っているとは思っていない。 もともと50%が組織、30%が個人、20%が運だってトルシエさんも言ってなかったっけ? 彼自身、若手たちに外国へ行けと奨励してたはず。 個人が強くなる必要があると言っていたはず。 「攻撃のかたちが見えない」という評論家たちに、あのときトルシエさんは 「攻撃は創造性の発露ですから」とでも答えておけばよかったのだ。 (いや、もしかしたらそういうニュアンスの事を言ったのかもしれないが 一蹴されたのかもね) とにかく組織と個人は両立しないものではないはずで、 そのお手本が「アルゼンチン」や「フランス」だと思う。 だからアルゼンチンと戦うという事は、わたしのサッカーファン歴の出発点であるとともに 理想の確認でもある。 ものすごい強敵だけれど、彼ら相手に必死で戦うと何か見えるものがある、 そういう位置づけで、だから今回のアルゼンチン戦もむっちゃ楽しみにしていたんだ。 アルゼンチンは早めに来日し、ミニ合宿を組んだ。 羽畑くんや松下くん(ガンバ、サテライト)の発言がネットに載っているが 約束事の多い、こまかい守備練習にあけくれたようだ。 ビッグクラブで活躍している者も多い彼らをして、こうなのか、、 くずしていた正座を座りなおして背すじを伸ばし「えぇー、ごほん」と したくなるような感じじゃない? たいする我が日本チームは、シュート練習が多かったようで、 うーーむむ。 雰囲気は明るいって報道されているけど、緩いの間違いじゃない? そう皮肉を言いたくなるのは、偏向マスコミのせいかもしれない(*)。 さて、会場には5時すぎに着いたが、雰囲気の違いに驚いた。 フェイスペイントをしている人人人、代表バス待ちをしている人人人。 まるでWCの時みたいな熱気。 いったい、Jリーグのときはどこに行ってるの?っていうほど いっぱい代表ファンがいる。 席は前から11列目、アルゼンチンサイドといっても真中に近い、良席。 フィールド全体を見渡すには向かないが、選手の麗しきお顔を拝見するにはベリーグッド! とても暑い日で、試合前にビール2杯飲んでしまい、いやがおうにもミーハー気分が高まる。 アップのためにピッチに登場した選手らを大声援が迎える。 「うわっ、まじアイマールって可愛い。エンジェルみたい。思ったより小さい人なんだねぇ〜」 「でもけっこう足は太いですよ」 「ほんとだぁ〜、それに色が浅黒いね、ぐふふ」 いかん、なにを見てるのやら(爆)。 --------------------- 国家独唱は「光永良太」? なんかヒットしてたような気がするが、 ごめん、あまり知らない歌手。知り合いによるとジェフユースだったらしい、ほんと? さーて、試合がはじまった。 ---------------------- ぐわっ。 容赦ない、という言葉がぴったり。 我々がプレスするんじゃなくて、あんたたちがプレスするのね。 そう、地力で勝っているアルゼンチンの方が、猛烈な気迫でプレスしてくる。 日本選手のトラップが下手なのを見越して、胸からはじかれる場所へ、 足もとからはねた場所へ、すばやくやってきてはボールを奪ってしまう。 ストンと足に吸い付くようなトラップをしないと、全部取られてしまうよっ! いや、トラップしたあとのボールの第一位置が悪いんだっ! 相手が届かない、自分の次の行動に一番良い位置にボールを置かなくちゃっ! うぎゃーーーっ アルゼンチン選手の、トラップボールの置き場所、なんちゅう見事なコントロール、 3人ボランチが機能している気がしない。 いつ見てもアイマールが自由な気がする。 中盤とDFの間が広く空いている。 一体どうしたの?今日の日本チームのクロスの精度の無さは?! いつもはこんな酷くないのに、今日は特別に精度が低い。 それだけ気持ちに余裕がないのか。 ヒデが孤軍奮闘するも一人で持っていって一人で撃っても苦しい。 イナが一瞬才能の片鱗を見せ、グイっとドリブル突破したが、片鱗でおわってしまった(涙)。 ああ、生のイナを見るのは、もしかして一年ぶり?WC以来よ、わたし。 フラムへ行って身に付けてきた力をみせてちょーだい! むむむ、、アイマールを捕まえることが出来ないわ(涙) パスの早さ、ピッチの広い使い方、連携、気迫、技術、どれをとっても 完璧に負けている。 どうやったらそっちの方を向いていて、こっちの方に蹴れるのよ?! びっくりするようなパス。 どうしようもないねぇーーとつぶやく。 まじ、前半はアルゼンチンの独壇場。 アイマール、蝶のように舞い、サビオラ、お猿のように、もとい!蜂のように刺す、 サネッティ、なんつうサイボーグ顔、サイボーグのようなパワフルさ。 ほれぼれするねぇ(現実逃避ダ) 後半、2ボランチに直し、福西、アレックス、大久保投入で引き締まる。 前半と打って変わって、思い切った高いDFライン、よしよし。 日本ペースになり、前半ボール支配率90%か?と思ったほどのアルゼンチンに ボールが収まらなくなる。 ここで点を取れれば、、、の期待どおり、セットプレイで一点。 なおも日本のペースだ。 もうちょっといけるか・・・と思ったのに、ドリブルによってまたリズムを作られてしまった。 落ち着かなかったアルゼンチンが急速に落ち着きを取り戻す。 個人がドリブルでキープできるってとこが、根本的にねぇ・・・ いつのまにかアレックスも自由じゃなくなり、大久保くんもボールに触れなくなった。 リケルメのFKに飛び込んだのがおっさん顔のロメオ、げーっ、超ラッキーなつま先じゃないの? 「違うよ、ちゃんとあれは狙ってるんだよ」 「まじ??!」 追い上げムードはここで影も形もなくなった(とほほ)。 ロドリゲスのミドルシュートは、せっかくポストにあたったのに、楢崎の体に当って ゴールに入ってしまった。。アンラッキー。。 (楢崎さんってこういうシーン、多いんだよねぇ。。) でもさ、ロドリゲスのシュートのとき、周囲はただ棒立ちだったよねぇ。 なんかさ、あれま、入っちゃった、って感じで見てたよねぇ。 もう集中力切れてたんかなぁ。 試合終了して一周する日本代表。ぶすっとした顔つきだ。イナもにこりともしない。 それでもなお 「いなぁーーーっ」「いなーーーーぁぁ」 大声だして叫んでしまった・・・ だってまたこれで当分見られないんだもん、イナの顔。 力の差を見せ付けられたよなあ。まだまだだなあ。 チーム戦術のことはよくわからないけれど、 個人戦術として、トラップしたボールをどこに置くかを意識すること、 最低このあたりは直さないと、どうしようもないねぇ。 でもこれって直るものなのかな。幼少の頃から染み付いてないともう無理なのかな? これから先、どんなチームに変わっていくのかなぁ。 黄金4人発言からして、ヒデのチームを作ることに間違いなさそうだが ゲームや練習中の擬似監督までヒデがやっているようじゃ、一体なんのために 3億円の監督が要るの?って感じだよなぁ(毒)。 表彰式のあと、アルゼンチンはクールダウンの目的で ゆっくりとランニングを開始した。 そういえば日本代表がクールダウンする姿って見た事ないなあ。 代表もこれをやってくれるといいのにぃ(爆)。 スパイクを脱いで靴下で走る面々。 うわぁーっと歓声をあげる観客。わたしって日本人だなぁって思うのはこういう時だね。 こんな風に負かされちゃっても、にこにこと勝者を称えちゃうんだよね。 カメラのフィルムが無いっっ。くぅーー、悔やんでも悔やみきれないっ(TnT) だって選手もリラックスして笑顔を向けて、近くまで来てくれたのに。 おおっ、手を振っている。 「さっびおーらぁー!」「さねってぃーーっ」(誰でもいいんかい?!) 節操もなく叫んじゃったぜ。 アルゼンチンユニフォームをほとんどの選手が着ていたから、交換は0か、あっても1人ぐらいかな。 ま、あの試合でユニを交換してくれと頼む日本選手がいたら相当の能天気かもしれないが。 アイマールはいないなぁと思っていたら、あとからやってくる。 アイマールはユニを脱いじゃったようで素肌に緑のビブスをつけてランニングしている。 どひゃぁ、超かわいい・・・・・ その後もストレッチなどを丹念にする彼ら。 当たり前の事なのかもしれないけれど妙に感動してしまった。 高度なテクニックをもつ個人がチームとしての規律を守りながら見事な サッカーをみせてくれ、そして淡々とストレッチをしている。 なんかプロの姿をみせてもらったなあ。 あーあ、わたしも帰るとするか、、あまりにも実力差どおりだぜ、、ぶつぶつ。。 イナがせっかく90分出たのに、なんか全然記憶にないなぁ。 もったいないっっ(>_<) まぶたにうつるはアルゼンチンばかりなり。。 やっぱこの一年、フラムにいる間に一度試合を見に行かないとだめねー。 ------------------------ (*)増島さんはどうしたんだろう?クレバーな記者が書く文章ではないよなあ。 格段の実力に奢る事なく若返りをはかり、ミニ合宿を組むアルゼンチン、 対する日本の何を評価するかって? 前日に息のあった笑いとアドリブを見せた記者会見? んんむ、じゃれあう二人の明るいムードって、こんなことを評価したって。。 しかも、「これまでの代表」って一体なに? 現代表を評価するのは良いと思う。それは個人それぞれだもの。 でも、何かを評価するとき、何かを貶めるのが実に嫌だ。 微妙なあてこすりが実に嫌だ。 現代表は公開練習が基本なんだし、前代表の秘密主義に文句を言っていたサッカーマスコミは、 それならばもっともっと現代表の練習について語ってほしい。 自分の目でちゃんと見れるのだから、練習レポを、自分の考えで語ってくださいな。 ----------------------------- この日の更新の記録に戻る みーはートップページへ戻る ホームへ戻る