リスト好きなわたしは、「less than perfectリスト」を最初に目にした時からずっと 「Simple Jess」が気になっていたんだけれど、 知的障害者ヒーローなんてなぁ、、イメージもわかないわ、、と敬遠していた。 本を読む人なら分かると思うけれど、なぜか「よし、買おう」と思うタイミングがあり、 これまでずっとポチしなかったのに取り寄せてみると、 う、上手いっっ。 彼女の描くアメリカンヒストリカルを2冊しか読んでいないのに偉そうだが、 物語の人物たちが生きている世界の「空気」が伝わってくる。 風や土の匂いがする。共同体の本物の生活がある。 ヒーローとヒロインが二人の間で育む愛は、笑いや労わりに満ちていて、とても優しい。 脇のストーリーに陰の部分を持たせるが、作者は誰ひとり愚かな人間にはしないので、 最後まで信じて読める。 とにかく、泣いて笑って幸せになれる物語なんである。
カテゴリー | 題名 | 過去 | 出版 | ジャンル | ヒロイン、ヒーローの名前 | 感想 | 一言 |
BANTAM | Courting Miss Hutch | ヒロイン21のとき、父死亡。 | 1991 | 1910年前後 米づくり 身近な親友のつもりが、、 | ワタ農場主Hattie Colfax(29)、 農夫Reed Tyler(24) | 8才の時から一緒に働いているヒーローだから、鼻をかんでもらったこともあるし、つい姉みたいに思っていたけれど、他の男が彼女に触ると考えると・・・、当時の生活が丁寧に描かれていて脇役たちの人間的成長もあり、優しい。 | うふ |
Jove | Simple Jess | ヒーローは出産時にへその緒がまきついて生まれたため、障害が残った | 1996 | 1906年 知的障害ヒーロー | Althea Winsloe(3才の息子がいる)、 Jesse Best( simple Jess) | 立派で美しくて温かくて、めったにない物語。 自給自足の生活の描写が眼前に繰り広げられ、開拓人の汗と誇りが伝わる。大人の男とは何か、人間の価値とは何か、ジェスの目をとおして静かに語られる。再婚を強いられるヒロインが素晴らしい愛を見つけるまで。 | 見事! |