「言えない言葉」を友人が貸してくれたのが最初。

あまたいるストーカー系ヒーローの中でも出色の出来。
抑制された力が暗い火口の熱のようにヒーローの体から放散している。
好みだ！　とばかりに他の本も読んでみました。

彼女の作品はＨＱによくある話が多いのですが、しいて特徴をあげるとすると、
どこか禁欲的で勤勉なイメージがある点じゃないでしょうか。
ストイックで、悲しくなるような「孤独感」がひしひしと伝わってくるんですよねぇ。

「幸せな敗者」のヒロインは修道女になりたかったって！　ウィンズピア以外にもこんな女性を
書く人がいたんですね。
ヒーローからキスをされて、吐いてしまうヒロインなんです。
どんな男性だって自尊心を踏みにじられると思いますが、このヒーロー、１４歳の彼女を見て心臓うちぬかれて以来、
毎年、夏に一週間だけ、彼女の一家が経営するチャーター釣船を借りに来て、
ただヒロインをちらっと見るだけ、、それをなんと、１０年も繰り返していたっていうんですからね。
あくまで誇り高いヒーローがひたすらに愛を請う・・・あぅっ

「夢の館をもとめて」はちょっと変わっていて、あいたた、女の嫌な面がこれでもか、これでもか、って描かれております。
読んでいて「やだなぁ、よく分かるから余計に嫌だなぁ」と思いつつも、誠実な愛を捧げてくれるヒーローに、うるうる。

そうそう、この作家さんの作品ではヒロインの友人や義姉がとても素敵な人なんです。
話としてはイマイチでしたが「踊れない白鳥」の義姉は心に残る優しさでした。