<ドナルド・マクドナルドとアメリカ独立戦争> 6月2日記

さて、唐突ですがアメリカ独立戦争の有名な戦場跡、Moores Creek Bridge をご存知ですか。ってわたしは今日まで知らなかったんですけどね(笑)。 独立戦争の王党派ときくと、これまでは英国側の輩でなんの情けも感じなかったものです。 独立派がパトリオット=愛国党、という名誉ある名前なのでよけいそう感じていました。 でも、Royalistはそんなに単純なものではなかったようで、 多くのHighlanderがそのなかに入っていました。 http://statelibrary.dcr.state.nc.us/nc/ncsites/moores.htm ここに詳しい歴史が書かれていますが、英語なので簡単に紹介すると 1776年のノースカロライナは愛国派、どっちでもいい派、王党派がいて 王党派には、この数十年に移民してきた、戦いに疲弊したハイランダーや 先の反乱で忠誠を誓わされたRegulatorが多くいました。 (Regulatorについては、5巻Fiery Crossで多く語られますが、 重税や無法な役人への怒りが爆発した騒乱で政府軍に鎮圧されます。 ここには多くのスコットランド人が加わっていました) ノースカロライナ総督マーチンは、コロニーの実権を取り戻すため 2/3がハイランダー、1/3がRegulatorからなる軍隊を計画し Donald MacDonald と Donald McLeodに指揮権を与え人を集めるよう伝えます 彼は政府軍につくすべてのハイランダーに、無償で200エイカーの土地を与えること、 また今後20年間税金を免除する約束をしたのです。 その結果Cross Creekに1600人が結集しました。 彼らはイギリス海軍と合流するため海に向かって進軍し、途中 Moores Creek Bridgeでまちかまえていた愛国派と戦うことになります。 マクドナルドは、一目で、この場所は自分たちに形勢不利だとわかりました。 川の流れは急で橋を渡るしか方法がなく、まるで武蔵の一乗寺下り松! 1776年2月27日 1000人の独立軍が1600人の政府軍を破ったこの戦いは ノースカロライナ総督マーチンが支配を取り戻す望みを絶った戦いであり、 独立派を勇気付けた輝かしい独立戦争勝利の戦いであり、 一方で王党派となったハイランダーたちの多くが、アメリカを追われカナダへ 向かうことになった戦いでもありました。 付け加えるなら、このマクドナルドの元に集まったなかに フローラの夫、アラン・マクドナルドがいました。 フローラは、カロデンの戦い後、ボニープリンスチャーリーの逃亡を助けたことで 有名な女性ですが、彼らは1774年の夏にスカイからノースカロライナに渡り、 キャメロンズ・ヒルに入植したようです。
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