アン・マリー・デュケット  2006年11月初まとめ
こういうHPをしていて本当に良かったと思うのは、HPを見てくださった方から
自分の知らない作家さんを教えていただき、それがツボをつくときですね。

とうとうHQにはまって4年が過ぎたけど、アン・マリー・デュケットの名前は
教えてもらうことが無かったら、気がつかなかったでしょう。

どうしようもなく不器用でストイックでタフなヒロイン。

たいてい、悔恨や苦渋に満ちた「親・家族との問題」が大きなテーマで、
長年抱え込んだ痛みは、植物の根が地中深く張るように、心臓の奥の奥のほうまで
食い込んでいて、不器用なヒロインと一緒に読者は悩まなければならない。

正直言ってロマンスの香りは低いんだ(爆!)。
「勇敢すぎる恋人」が一番ロマンスしてますけど、、あとの作品はロマンスなのか
ウィメンズノベルなのか、なんとも言いがたいわねぇ。
なぜって、ヒロイン以外の、祖母、母、妹、姪、、とにかくオンナの係累が
ヒロインと同じくらい重要なファクターだから。

一体どこがそれほどツボなのか、それはヒロインらの抱える問題に
きっちり「落とし前」をつける物語だから、じゃないかしら。

たとえヒロインがあまり好みじゃなくても、、、読んでいて思わず言葉を失くすような
厳しい決断や選択をする彼女ら。

行動の人・・・それがデュケットのヒロインなんですよね。
カテゴリー 題名 過去 出版 ジャンル ヒロイン、ヒーローの名前 感想 一言
I-555 勇敢すぎる恋人 ヒロイン10才の時母親病死。17で幸せな結婚をしたが19で夫死亡。 Feb-90 人生のパートナー 危険な仕事 ロッキー山脈レンジャー、シェリー・ランダーズ(25)、 同レンジャー、マイルズ・バレット(36) 静かなたたずまい、沁みるような情感、けじめのある素敵なヒロインとヒーロー、よいわ〜。お父さんの話はとっても切ない。 うふふ
I-764 砂漠のミュージシャン ヒーローは孤児院育ち。 Jan-93 親から愛されたいと思うヒロイン フリー・リサーチャー、シエラ・ヴォーン、 アリゾナのガイド、アダム・コープランド 子供のときの牧場生活がリアルで、ヒロインの心に刺さった棘なんだ。 腕の骨をヒーローのために折ってしまうヒロイン。この作家さんて「曖昧さ」を許さない真面目ロマンスなんだよねぇ。華はないけれど、ちょっと心に残る。
I-849 自分の翼ではばたいて ヒロインの両親は7年前に飛行機事故で死亡 Mar-94 自立と愛 エア・チャーター会社パイロット志望リサ・ハネリー(25)、 フライトインストラクター、元空軍パイロット、A・J・コルベット(アンドリュー・ジェイムス 32) うわっ、すごく深刻で生真面目な話。 祖父母の問題、人間としての成長、、ストイックなヒーロー、ロマンチックな言葉は苦手なんだ!(まさしく) うふ
I-914 砂漠の恋泥棒 ヒロインの父は6年前に心臓発作で死亡。 父親を許すということ 獣医ディアナ・ローズ・レイトン(27)、 牧場経営J・D・ヴォーン(シエラの1才上の兄 34) ひえぇ〜、なんて頑なな女なんだ〜、、ヒーローが可哀想だよ〜。13のとき灰色熊に襲われたのが、このジョンなんだ。。それにしても厳しい物語なんだよねぇ。おかあさんの強い思いに身震いがしたわ。
I-967 恐竜博士の恋 ヒーローは10年前に飛行機事故で両親を亡くし、弟アレックスは大怪我を負った。   ヒーローの再生 古生物学者ノエル・フォレスト(31)、 セラピー牧場マット・コールドウェル(JDの元同級生) う〜ん、光るものが無いなぁ。化石発掘と身障者問題と、アレックスの立ち直りとヒロインの生き方探しが、嫌味なくミックスされているんだけれど、ヒロインとヒーローの魅力が乏しいし、いつもの味わいが無いわ。  
S-457 カスティロの花嫁 Aug-02 家族に受け入れられること。 メキシコの刑務所から脱獄 宝捜し 命を狙われるヒーロー 沈没船引き揚げ人オーロラ・コリンズ(38)、 引き揚げ人ジョーダン・カスティロ(35) ひえぇ〜・・・とんでもなく厳しくて重くて激しくて、、これってロマンスじゃないわ。。ヒロインと妹と姪の、家族のドラマですねぇ。 これほどまでにタフな女性って、この作家しか書けないわ。 どっひゃー!


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