彼女を知ったのは、傷物ＨＱを探して「伝えたい愛の歌」を読んだのがきっかけ。
うまいわ・・・
力がある人の本は、たとえそれが最高傑作じゃないとしても
何が伝わるものがありますよね。

それから調べ出して、海外HPで評価の高いものを読んだところ、「がーん！」
ほんとにせつなくて上手いっ！
いやはや、まいった。

彼女の作品の舞台背景はとても真面目です。
湾岸戦争後のＰＴＳＤや、イスラエルとテロリズム、民族対立など、、、
秘密組織や傭兵、ＳＥＡＬものは数あれど、苦しむ普通の人々を
真正面から書く作家はとても少ないです。だって、ハーレクインですからね～。
だから、辛気臭いと敬遠されちゃうかもしれません。
でも、それはあまりに勿体無い。

不和、戦争、ＤＶ、虐待、傷ついた人生のなかでもがいている主人公たち。
いつもそこには「痛み」が存在してます。
でも、決して説教臭くも荒々しくもありません。
彼女はとても叙情的で
美しい物語をつくる人です。
いつも通低音に「音楽」や「文学」があり、
理性的に考えながら心に従って行動する？頭と心のバランスが良くて
自分の行動をひきうける強さもあり、
そして「愛」へ向けるまなざしがとても正直です。

一番感銘を受けた作品は「奪われた歳月」。
よくある「ロミオとジュリエット」な設定ですが、
これほど本当の意味での再出発を捉えたＨＱは無いわ・・
セリフに命がこもってます・・

ヒーローさまで一番すきなのは「プエブロの雪」。
きゃい～ん、表紙絵も物語の雰囲気にマッチしていて素敵です。
これは邦題のほうが素敵ですね。
スピンオフ（というか未訳のものの方が先）や
高評価な作品で未訳のものもあり、原書を買おうかなぁと思ってるところです。
こういうことやってるとキリが無いんですけど。。