2008年その1

シネマに戻る     ホームへ戻る


じゃじゃ馬ならし(シェイクスピア21) The Taming of the Shrew (2005 UK)

ひっひっひ、楽しめました〜

知的職業につき、ハードに働く、いかにもブルジョアジー(中産階級)の女と
働いたことなんてありません、の貴族階級の男、 でございました。

いつになっても年をとらないミステリーな女優さん、シャーリー・ヘンダーソン演じる
保守党党首キャサリンと、金持ち女と結婚したい没落貴族のペトルーキオ(ルーファス・シーウェル)。

どうやってこんな強烈な女性を落とすのか、と思いきや、ちゃんとラブラブになるんですからねぇ。

夫の面子をたてさえすれば、実際はかいがいしく主夫をやってくれるなんて夢のようですねぇ。

ルーファス・シーウェルがとっても魅力的でした。
あの網タイツの似合う事といったら(笑)

(20080622)
---------------------------- back to pagetop

つぐない Atonement (2008 UK)

ジョー・ライト監督
ジェイムズ・マカヴォイとキーラ・ナイトレー。
コスチュームが似合う二人。

映像がとても美しい。
戦争前のお屋敷のシーンの色彩、ひそめる息遣い、ダンケルクの浜での長まわし、、

マカヴォイ君は完璧でしたね。抑制したエネルギーを存分に発していました。
キーラ・ナイトレーは、貧乳の星ですねー!
13才のプライオニーを演じたシアーシャ・ローナンの生硬で潔癖な少女像が見事でした。

ただし後味がいいかどうかは微妙。
「贖罪」という題名だけれど、いくら小説を紡いでもつぐなえるものではないんですもの・・


「水」のイメージがついてまわる映画でもありました。
心地よい清流。
噴水から落ちる水、怪しく底がみえない水盤。
渇ききった兵士の体が求める一杯の水。
沸騰するやかん。
広々とした海。

(20080609)
---------------------------- back to pagetop

マクベス(シェイクスピア21 (2005 UK)

BBC製作のShakespeaRe-Told

マクベスを有名レストラン(Duncan Docherty's restaurant)のシェフに置き換えた現代劇。
ジョー・マクベスをジェイムズ・マカヴォイが演じる。

現代ドラマでは、人が次々と殺されるのは若干無理があるが、
「一国のあるじ」をレストランに置き換えたのはとても賢いと感心した。
野心あふれ、実質厨房を指揮するシェフ長と、
TV番組を持ちマスコミ受けのよい店のオーナー(名ばかりシェフ)という構図。
よく研いだ包丁もある(爆)。

閉ざされた王国、厨房のクレイジーなエネルギー。
営業時間が終わり、宴のあとのような、持っていきようの無い興奮。
空気抜きが足りず、どんどんたまってくる嫉妬と鬱屈。

ハイな精神状態からダークでロウなところまで、マカヴォイ君は相変わらず上手いが、
少し一本調子な気がしないでもなかった。ま、マクベスに軽みは要らないか。

とりあえず、マカヴォイ君を世間に知らしめるチャンスが増えただけでも嬉しい。

映像はダークで雰囲気よし。ゴミ収集人というアイデアもはまっていた。

(20080608)
---------------------------- back to pagetop

バス男 NAPOLEON DYNAMITE (2004)

ジョン・ヘダーが見たくて借りてみたが、、わはは、個人的にはヒットだ。

このきもぬるさ! ナポレオン・ダイナマイトはちょい傲慢なおバカ野郎だが、実害はないし、
変人だけど悪意はなくて、嫌いになれん(っていうか好きだ 笑)。
ぬるくてとろい青春の日々だけれど、どっこい生きているって感じ。

無理に盛り上がらないところが実にいい。

邦題には非難が集まっているが、意外と記憶に残る題名ではある。

(20080528)
---------------------------- back to pagetop

俺たちニュースキャスター Anchorman:The Legend Of Ron Burgundy (2004)

おれフィギが売れてから、この邦題をDVDにつけたのではないだろうか。
日本では映画館未公開。

ウィル・フィレルが個人的には全然ダメなことを確認できた(笑)。

彼のお笑いセンスは、ちっとも笑えなくて、これがアメリカ人の笑いだと思うと
民族の溝は深いよ・・・


---------------------------- back to pagetop

俺たちフィギュアスケーター Blades of Glory (2007 米)

フィギュアスケートをよく見ている人ならネタ満載なのだろうが、
全く知らない人間でも大いに楽しめた。

いかにもアメリカ的なコメディアンだと私が思うウィル・フェレル。
このおっさん一人だったら、わたし的にはダメだったが、もうひとりのへなちょこ役、
ジョン・ヘダーが良かった。

きもかわいいジョン・ヘダーが、ウィル・フェレルの毒気を中和した感じだ。

(0080225)
---------------------------- back to pagetop

Martian Child (2007 米)

ジョン・キューザックがいい味だしていた。
深い愛情と、くすっと笑えるオカシミと。

SF作家の主人公は妻を亡くし、深い喪失感に生きる気力を失っている。
以前から養子をとりたいと夫婦で思っていたのだが、今になって
とても奇妙な少年を紹介される。
自分は火星から来たと信じて、いつも箱のなかに隠れている少年、デニス。

デニスを受け止める事。
人を理解しようとすることを諦めちゃいけない、愛を願う事を諦めちゃいけない、、
とても胸にしみる映画だった。

原作では主人公はゲイであり、亡くした連れ合いは男性なのだと後から知り、
大変納得した。
養子を探していたことや親友の女性がいることなど、何か変な感じがしたのだ。
なぜホモセクシャルであることを変えてしまったのだろう。

(20080206)
---------------------------- back to pagetop

ボーン・アルティメイタム The Bourne Ultimatum (2007 米)

マット・デイモンにあまり興味がわかないため、
知的なマッチョが上手いねぇ、本人も映画も隙がないねぇ、でも一体
なにがどうなっているのか、、あれま、終わっちゃったぜ、といったところ。
臨場感は凄かったが、、ごめん!

---------------------------- back to pagetop

ユマ行き3時10分発  3:10 To Yuma (2007 米)

その昔(1957年)、「決断の3時10分」という名で公開された映画のリメイク版。
ラッセル・クロウとクリスチャン・ベイルという、願ってもないほどしぶい組み合わせ。

監督:ジェームズ・マンゴールド

アメリカンヒストリカルの読者ならツボをつかれる南北戦争後のアリゾナが舞台。
旱魃に苦しむ貧しい牧場主、ダン(ベイル)は
Civil Warで片足を負傷した南軍元ライフル部隊員。
(実は味方の撃った弾に当たって負傷したのだが)

報奨金のために、強盗団のボス(クロウ)をContention という町まで連れてゆく役目を買ってでた。
捕らえたボスをYuma行きの列車に乗せるために。

コンテンションという町はどこらへん? 気になって調べてみた。
すると、
有名な銀鉱山があった Tombstone の数十マイル北西にあった町だとわかった。
地図を見てみると、アリゾナ州のもっとも南部の、西の端にユマがあり、東側にTombstoneがある。
アリゾナ州って州の面積が日本の面積くらいっていうんだから、これがどんだけ離れているか、
わかるというもの。佐渡から上野まで蒸気機関車でってイメージかなぁ〜。。

Contentionについてはこちら http://personal.riverusers.com/~fw/AGT/Searches/
地図はこちら http://www.americansouthwest.net/arizona/map.html
鉄道マップについてはこちら http://www.azrymuseum.org/Information/Arizona_Railroad_Map_2002.pdf

この町は金鉱に伴う精錬所の建設にあわせて1879年に出来たが、地下水路まで採掘が達したため
9年で鉱山は閉鎖、町は捨てられたという。
今では建物の影形もないというゴーストタウン。
つまり、映画の物語は1879年から1888年の間に起こったと想像できる。

男のプライドと稚気がにじみでるラッセル・クロウとクリスチャン・ベイル、
くあぁ〜、格好よすぎっ
どっぷり男の世界だった。

---------------------------- back to pagetop