更新記録 2008年 4月1日から2008年5月31日まで
花冷え。風がとても冷たい。鴨川沿いの桜は9分咲き。
マンU、アーセナルを見て、フィギュアのエクシビジョンを見て、あとはリバプールとエバートンを見るとすると、もう目一杯。時間がいくらあっても足りない。
Lori Handeland「Blue Moon」(2004)
とても評判が良いようなので買ってみたが、読み始めてすぐに、こ、これは、
「来たーーーっ」 すっかり気持ちを掴まれました。
舞台はウィスコンシン州の北部の町。仕事熱心で頭も切れるが、幼い頃からどこか疎外感を抱えて、人と距離を置いている26歳の警官がヒロインだ。
人手の足りない警察、絶え間ない雑事、保守的で非能率的な、どこにでもころがっているようなアメリカの田舎町・・・
深夜の交通事故を発端に、事故を引き起こした狼を捕獲しようと警察やDNR(自然監督局とでもいうか、本当にあるんですね、ウィスコンシンDNR)が動き出すが・・・
次々と起こるおかしな事件、、新種の狂犬病ウイルスなのか? Ojibweインディアンの伝承が伝える狼神なのか? 消えた死体、謎のトーテム、荒らされる証拠品保管庫、、
首のうしろの毛がちりちりと逆立つ。
森の深い闇の中で突然あたりが静かすぎることに気がつく怖さ。
感心するのは、パラノーマルでありながらリアルで確かな感触があり、信じられる状況、共感を抱くヒロインなんである。
深い人間関係を信じられない、人との繋がりを望みながらもどうせ得られないに決まってる、どうせ私を捨ててゆくに決まってる、と不信が染み付いているヒロインだが、事件の進行と共に色々な人たちと新しい関係が生まれ、彼女を揺さぶってゆく。
そして大学客員教授ヒーローの思わせぶりなセリフの上手いことと言ったら(^m^)
まだ読んでいる途中。ちょうど真ん中あたり。。
誰を信じたらよいのか、脇役たちがみなひとくせもふたくせもあって、誰もがこれまで思っていたような人物じゃないようで、、やだやだ、物語は一体どうなるんでしょう。。
(to be continued..)
「Blue Moon」読了。
むむぅ、、前半のスリリングな展開が、後半少し緩くなってしまった。
面白かったんだけどなぁ。最後まで濃密でかつ上手くまとめるのって、本当に難しい。
着想の面白いハードボイルドwerewolf Hunterもの、ということで4ってところかなぁ。
タフなハードボイルドヒロイン、人と距離を置いて生きてきたけれど、孤独で、「愛」に不慣れで不器用で、そんな彼女の描き方はとても良かったんだけれど、気をもたせた色々の謎が中途半端すぎた。red herring の山?
どうしてヒーローはあそこに裸で居たの? さぁ、まぁ私有地だから何してもいいんだけどねえ(でもいくら寝付かれなかったといっても夜中の3時ごろに裸で外にいるのってねぇ)。
どうして怪我した狼の血のあとが空き地で忽然と消えちゃったの? さぁ、たぶんあそこでぴたりと血が止まっちゃったんでしょう。。なんちゃって。
でも、元々、狼は何かに追われてたみたいだ、って言ってなかったっけ?う〜む。
トーテムを落としたのが●●だとすると、なんであそこで落としたのかな?
事故現場で落とす必然が無いよなぁ。随分前にうっかりそこで落としたのを狼の姿になって探しにきたのか? それともあそこで服脱いで変身して、変身して即車にぶつかった? それじゃ、脱いだ服はどうなったんだろう? 服なんて残ってなかったし。
人間だったら事故ったときに落とすこともありうるけれど、狼になってる時に物を落とすってのがなぁ。。口にくわえていたんだろうか?
そうそう、これもひっかっかったんだ。
なんで森で殺したメス狼の近くに彼女の家の鍵が落ちてたのかな? 手に持ってたはずもない、ポケットつき毛皮なんてありえない。 それじゃ、ちょうど殺された場所で服を着替えた? いや、服なんて無かった。そもそも服を着替えるのは洞窟でって言ってたし。。なんか釈然としないよなぁ。
それに、これ、これも不満だわ。
○○がやろうとした狼神復活セレモニーを阻止する方法って何だったのかなぁ?
なんで唐突にヒロインの信頼を裏切るような事をしたのかなぁ。
○○のこれまでの行動から考えると、なにかしっくりこない。 物語に緊迫する山場を入れたかった作者によって無理やり行動させられた感じで、、ここから急に物語に乗れなくなっちゃったんだよねぇ。○○はもっと賢い行動をとれる人だと思ってたんだよねぇ。
サスペンス要素は少々後半不満を覚えてしまったんだけれど、ロマンス部分は非常にストレートで初々しくて王道を行っていた。
すぐ脱ぐゴージャスボディですこぶる精力的で、しかも、瞳のなかにちらっと自信がないような傷ついた影がさすヒーローが、うひひ、胸きゅん。
こんなゴージャスな男がなぜわたしを、、と思ってしまうわよねぇ。
騙されてるんじゃないか、って思っちゃうわよねぇ。
ヒーローさま、できれば本を読む時以外もずっとメガネをかけていて欲しかったわ〜
久しぶりの万博。「ガンバーエスパルス」2−0
少しずつ上向きになっているようで、ほっ。
それにしても今年移籍してきた山崎雅人選手は、99年の全国高校サッカー京都府大会決勝(11/14)で見た久御山の8番君だったんだ。あれから8年以上もたっているとは。
javascript のプログラムを集めた本から気に入ったプログラムをちょっと拝借。
floatを使っているのでウインドウの横幅が伸縮可能で、かつ、画像を自由に並び替えできるMy Favorite ロマンスというものを作ってみた。
これがちゃんと動くようになるまで、結構時間がかかってねぇ。
選択した絵の横に出るはずの黒い縦棒が、あらぬ場所に出てしまったりして、深夜までうんうん唸ってプログラムを睨んで、ようやくスクロール距離が加わっていないことに気がついたり。。。
こういうのを作ってみると、アホみたいな筋(すじ)だけどしょっちゅう再読する現実のお気に入り本を入れる場所がなくて悩むし、ビリーグリーンやカーラケリーのように掌に乗るような、小ぶりだけど特別の味わいを持っているような人のはもっと選びたくなるし、いざ出来上がったものを見ると、全然、思っていたものじゃない気がする。
勝手に動かせるのが楽しいという軽い気分でみてくださいね。
Mary Jo Putney「Silk and Shadows」(1991)
表紙の内側に絵がついていると俄然嬉しくなる。
岩窟王のようなヒーローの話なんである。
塗炭の苦しみを味わい、心に堅く復讐を誓った男が遥か東洋から海を渡りイングランドの地に降り立つ。
Kafiristan(実在した国である)のプリンスと名乗り、とある男の悪事を暴き、私生活、経済状態、名誉、何もかもを奪いとる計画(25年もこのことだけを考え続けてきた)を実行しようとするが、宿敵の婚約者になったばかりのヒロインと出会い、、
話の流れがスムーズでとても読みやすい。少々先が読めるきらいがあるけれど、人物の描き方が丁寧で、セリフが上手くて、ヒーロー(35)が官能的で、ヒロイン(27)が清清しいほど素直で裏表がなくて、お互いの思いやりが温かくて優しくて、、4〜4.5といったところ。
ヴィクトリア女王が20歳という時代設定だから、1839年。
ヒロインが女王のことをドリーナと呼ぶシーンがあり、初めてヴィクトリア女王の名前がアレクサンドリーナ・ヴィクトリアだってことを知ったわ。
イケイケ時代の大英帝国、異国人ヒーローに対するイングランド人の思い上がり、西洋と東洋の文化の違いなどを上手に織り交ぜて、バランスのよい心地よさを読者に感じさせる。特に我々日本人が読むと、キリスト教文化万歳ではないのでとても気持ちよい。
スラム化が進んだイーストエンド。
物語は風俗産業を、とくに、今でいうところの児童ポルノの問題を描いている。
はっとするシーンがいくつかあるんですよねぇ・・・(特に最後の方なんてねぇ)
娼館経営は女性にのみ許され、男性が経営者であることは固く禁じられていたんですねぇ。
うわっ・・これ、ほんとにすごく上手だわ。。
Putneyの本を読み終えたあと、次はどーしよーかなー、スピンオフを続けて読む気が起きず、3月12日に買って放置していたこの本を取り上げたら・・・
Joanna Bourne「TheSpymaster's Lady」(2008)
まだたった50ページを読んだだけだから、あとでがっかりするのかもしれないけれど、とにかくここまでのところ、ほぼ完璧!
出だしから掴みが良くて、知的で気がきいていて、登場人物たちそれぞれに魅力と個性がある。 謎や陰謀の影があり、サスペンスフルで、真実と嘘が織り交ざり、ヒロインとヒーローが互いの間合いを測る絶妙の気配。
そのうえ、粋なユーモアもある。
いやはや驚いたわ。正直いってそれほど期待しないで読み始めたからねえ。
名だたる英国情報部の長ヒーローと、こちらもフランスきっての優秀な女スパイがフランスはパリの地下牢で出会うところから始まるのだが・・。
脇役たちとのセリフの上手いことと言ったら、、
ちょっとした場面で、ありゃりゃヤラレタって思っちゃうのよねぇ。
秘密警察や警視総監フーシェが登場するところから、1800〜1808年くらいか?
へへっへ、また明日続きを読もうっと。
万博 「ガンバーアルビレックス新潟」2−2
むむむ。。。いまいちな試合でした。orz
最初の1点があっさり取れたので、このまま楽勝かと思ったのが間違いのもと。
一向に点が取れる気配がせず、反対に1−2と新潟に逆転されてしまいました。
PKで2−2になったのはラッキーとしか言い様がない。
フタもぱっとしなかったなぁ。
京都にたどり着いたらざんざん降りの雨。
数日前に読み始めたJoanna Bourne「The Spymaster's Lady」(2008)、読了。
というか、実は再読してしまった!
25年前に1冊だけ出版しているので本当の新人とは言えないけれど、25年ぶりの2作目。
それでこの出来とは。 お勧めです♪
4.5〜5 Aマイナス という感じかな。
時は1802年の8月から9月の物語。
フランスとイギリスの間でいっときの平和が敷かれていた時期。
ナポレオンの英国本土上陸作戦の詳細を記したアルビオン計画書が一部紛失し、それを巡ってフランス秘密警察、イギリス情報部がひっそりと冷酷に戦いを繰り広げる。
(歴史上も1802年10月にフーシェが一時失脚した事を上手く背景にしている)
「なんちゃってスパイ」じゃないリアル感。ほんと、細部に至るまでクールなんだ。
情報局で働いている人間たちだと信じられる曲者ぶり。
まるでその舞台に自分も立っているような気にさせられる確かな実在感があって、会話がどれもこれも上手くて、話もよく出来ていて、脇役が抜群に良くて、ほとんど、ほとんど合格点なんだけれど、、、もの足りない点もある。
ひとつはストーリーの起承転結の「結」がちょっと唐突と感じること。
でも、これは許容範囲か。
それより気になるのは、脇役を描くときは上手いのに主人公(特にヒーロー)を描くときに微妙に物足りなさが付きまとうこと。
彼女のブログがあって、それを今回初めて読みに行ったら、足りないと感じた点についてよく分かった気がした。
この話は基本的にヒロイン視点を強調していて、ヒーロー視点をそれほど入れていない。
で、問題はヒーローはそもそも優れたスパイなので、傍目からみて感情が量りやすい男じゃないのだ。
もちろん、最初から「この女は俺のものだ」とアルファむきだしで、彼女のやることなす事すべてが計算づくで男の気を惹いているんだ! と、HQのR系ヒーローのような態度をとるから、(もちろんもっと冷静に行動するが)、ヒロインにやられているのは明白なんだけれど、気持ちが深まっていくところが伝わりにくい。
彼女のブログにヒーロー視点の別バージョン(「Out-take from The Spymaster's Lady」)が載っていて、これを読むと、あぁ、そうそう、これなんだよなぁ、これが上手にミックスされてたら完璧だったんだなぁ、としみじみ感じる。
残念ながらちょっとした文や描写でヒーローの事が伝わるようなワザがまだこの作品では足りないんだ。
ブログを読むと、Joannaは何度も書き直して苦労したようで、ヒーロー視点を削った分をうまく補えなかったかも、と彼女自身感じているようだ。
だから、逆にいうと、この作者さんは期待できるんじゃない?
次作は6月、この作品では名前でしか登場しなかった英国人スパイがヒロインだ。今回の脇役陣はみな登場するようだし、買わなくちゃ。
今作のヒーロー、グレイはフィールドスパイをそれほどやっていたわけではなく、非常に優秀なため軍隊からリクルートされたようで、情報局の支局長としての経歴は2年らしい。年齢は27歳と、支局長としてはとても若い。ヨーマンの次男である。
結婚数年後の二人が生まれた娘とともにパリでスパイ活動をする姿がいつか作品の中に登場するそうで、それが今から楽しみでもある。
今週はなんだかんだと用事があって、更新するのが6日ぶり。
唯一普通に帰宅した水曜日には、録画しておいた「マンU対アーセナル」の試合をみてしまい、、(汗)。
ひぃぃ、こういうハイレベルの試合は、肩が凝るわ〜
月・火・金 と帰宅が遅くて、水曜は上に書いたようにだらだらテレビ。 木曜は職場のネットワークトラブルに見舞われ、帰宅は9時前だからそれほど遅くなかったのだけれど、なんだか疲れちゃって、PCは触らずマーマレードを煮始めて。(日向夏で作ってみました、ヨーグルトの上に載せると美味しいわ)
金・土曜はとても面白い企画に参加してきました。
目の見えない人に天文学を教える、プラネタリウムを見せる(聴かせる)ということを実践なさっている先生のワークショップ。
目が見えない人を意識しつつ、目が見える人にとっても「あっと目からうろこが落ちるような」ものを「安く」作る。
面白い理科教材を作ろうという企画で、参加者は班に分かれて、地球や宇宙を題材にネタを考え、工作して、最後に発表するんですが、
わたしなんて頭が固いから、ほんま、他の人たちの柔軟な発想に感心するばかり。
ゴミ箱のような円柱の入れものに触感の違うものを3層になるようにいれて、真ん中に腕が差し込めるような隙間を作り、、これがなんと「木星」!
一番下は固くて、途中はストッキングや発砲スチロールのつぶつぶや、ふわふわしたもので、、、むっちゃおもろいっ!
惑星の中って、地殻とかマントルとかマグマとか、図鑑では美しい絵を見るけれど、こんな風に腕つっこんで想像した事ってなかったよなぁ。
一緒の班に点字のボランティアをなさっている方がいて、天文の教科書の点字訳も大変だけれど、一番難しいのは生物の教科書だ、とおっしゃっていた。
はっ、、そういえばそういう事を考えたことがなかったわ。。
確かに教科書はただ言葉を点字化すれば済むわけじゃないんですね。
生物学の教科書って図で説明を済ませているものがたくさんあり、目の不自由な人を全く念頭にいれていないもの。
お菓子を食べながら、ギャグやだじゃれに笑いつつ、真面目に色々考えさせられました。
そんなこんなで、時間が全然なかったのだけれど、細々と読んでもうすぐ読み終わる本は、これ。
Mary Jo Putney「Thunder and Roses」(1993)
私が思うに、メアリー・プットニーの何が良いって、ヒーローとヒロインの間に本物の友情があることなんですよねぇ。
もちろん、全部の作品がそう、というわけではないけれど、「The Rake and the Reformer」や「Silk and Shadows」やこの作品とか、ヒーローとヒロインの基本に欲望や情熱にも勝る寛容さが感じられ、お互いが相手のことを「かけがえのない友」だと大切にしているから、読んでいて気持ちがいいんですよねぇ。
そういう共感が二人の間にあるから、理不尽でオバカにならずに話が進み、人によっては、優等生っぽい物語に感じちゃうのかもしれないけど。
Rake が19世紀の「アルコール依存症」をとりあげ、Wild Child が「精神病施設」をとりあげ、Silk and Shadows がロンドンの「性風俗」をとりあげ、いつもながらプットニーは超真面目路線で、この作品は「炭鉱労働」問題を詳しく描いている。
心に深手を負い、愛を請いながらも愛を斥けるヒーローが4年ぶりに故郷の領地に戻ってきて、そこで、生真面目な牧師の娘ヒロインの来訪を受ける。
あなたが不在のあいだに領地は荒れ放題。領地内にある炭鉱では悲惨な状態で労働者たちがこきつかわれている。 何とかするのがあなたの義務ですわっ!!!
村人がどう苦しもうがわたしの知った事ではない、と追い払おうとした伯爵(ヒーロー)に
「あなたには良心というものがないのですか!」
「ない」
力を貸してくれと粘って頼むヒロインに興味を覚えたヒーローは、ひとつ条件をだす。
「3ヶ月一緒にこの館で暮らしてくれたら、炭鉱も石切り場も、なにもかも、出来るだけのことをする、と約束するよ」
未婚で付き添い人もいない女性が、最悪の評判の独身男性とひとつ屋根の下で生活するなんて、女性としての評判に傷がついてしまうだろう?
村のためを思っての行動でも、村人たちはお前を非難する。
人間なんてそんなものだ。
いいえ、わたしのことを分かっている人たちは、わずか3ヶ月でわたしの26年を打ち消すことはないわ!
、、というわけで、ヒロインは館に移ることになる。
実はヒーローはこの館にとてもとても嫌な思い出があり、用事が済めばこの館から出て行きたい、出来れば領地を売ってしまいたい、と思っていたのだが・・
ヒーローは一日に一回だけ「キス」をする。 これが、、にゃはは(^m^)。
一日に一回のキスならなんとか我慢できるわ、と思っていたヒロインだったが、、これが、うひひひ(^m^)
ヒーローが領地を去る原因となった4年前の出来事、炭鉱の問題、ストーリーは途中からほぼ分かっちゃうのだが、きめ細やかな二人のやりとりが、セクシーで切なくてユーモアがあって楽しめる。
これは「Falling Angels」というシリーズになっていて、学生時代からの親友のスピンオフが続く。
で、困ったなぁ。5番目の主人公マイケルのことが一番気になるんだ。。
「望郷の道」を相変わらず毎朝読んでいるが、またもや出る杭を打とうとする汚い奴らと真っ向勝負する藤正太。
夫婦で喧嘩(でいり)とは、いやはや、この夫婦の波乱万丈人情ほろり不屈の根性、日本版アウトランダーですねぇ。
ルイさんの肝っ玉の座りようは気持ち良いし、正太は男気たっぷりだし、なまじのロマンスよりずっと惚れ惚れするわ〜。
さて、日本語縦書き電子ブックを読みやすくするために、携帯のようにモニタが90度回転するノートPCが欲しいと思っていたが、残念ながら、ノートPCはまだ無い。
が、世の中、縦長画面が欲しいと思った人がずいぶんいるようで、最近、「ピボット機能つき」の液晶モニタが売れてるようだ。
ピボット機能つきモニタを買った感想を書いている人たちの大半が、ノートブックPCをそのモニタにつないでいる。
わはは、ノートPCは軽くて小さいのが便利だけれど、画面はA4が下まで入らないからイライラ、、、私の悩みと基本は同じね。
あぁ、ピボット機能付きモニタ、欲しくなったなぁ・・・
Bonnie Dee の「Bone Deep」を注文してしまった。
e-Bookでも買えるのに、わざわざ紙媒体を米アマゾンから。(値段的には4倍!)
物語の抜粋がここで読めるので、仕事帰りにマイPHSのオペラでアクセスして読んでみると、、をを、面白いじゃないですか。バスの中でずっと携帯を見てる人ってなんだかなぁ、と思っていたのに自分がそれになってしまった(爆)。
舞台は第二次大戦直後のアメリカ。60年ぐらい前って、リージェンシーや西部開拓時代に比べればずっと近いのに、なぜか妙に隔たりを感じる。
あと少しで現代というもどかしさなのか、言い方は悪いが近親憎悪のような敵対心なのか、古臭さや人々の頑迷ぶりに苛立ちを感じる。
そのくせ、一方ではとっても純真なもの、清らかなものを期待してしまう自分がいる。
さて、
移動カーニバルの見世物小屋の目玉、それが、全身刺青の男、トムだった。
彼は生まれた時からカーニバルで暮らし、物心がついてからは半ば監禁のように部屋に閉じ込められ、少ない食事しか与えられずに生きてきた。
占い師の母を8才で亡くしたとき、カーニバルの団長が幼い彼にいれずみをいれ、以来、異常なまでの執着で団長はかれの全身に刺青を加えていった。
そして、物語は戦争未亡人のヒロインが友人に誘われて移動カーニバルを見に行ったところから始まる。
これほど悲しい瞳を見たことが無い、、
ヒロインは帰宅してからも刺青男のことが忘れられない。
新婚4ヶ月で入隊したヒロインの夫は、終戦間近なときに銃弾に倒れた。彼女は夫の残した農場をなんとか切り盛りしているが、心にぽっかり開いた穴はいつまでたっても埋まらない。
明け方早く、彼女は気持ちを抑えきれずカーニバルの近くまで行ってみるが、既に移動カーニバルはこの地を引き払ったあとだった。
畑仕事、家畜の世話、納屋に行った彼女は、干し草のなかに隠れているトムを見つける・・・
不思議な小宇宙のような幻想的なtatoo。
子供のような無垢な純真さと、成人の男の匂いをはなつトム。
暖炉の上に飾られたたくさんの家族の写真を胸が痛くなるような真剣さで見つめるトム・・
亡き夫の少年時代のグローブやトロフィー、絵本が飾られている子供部屋、子供を持つ事を夢見ていたヒロイン・・
彼女はトムを守りたい、、けれど、全身刺青の彼をいつまでも人目をひかずに隠しておけるはずはない。。
をっとっと、続きが読みたいわん。
エロチックロマンスだけれど、きゅんと切ないし、トムを探す不気味なカーニバル団長も気になるし、、(続きはこちら)
で、
で、この話とは全く関係ないんですが、
いや、関係なくはないんですが、作者のボニー・ディーのブログからたどって、これを見つけたんですよねぇ。
ううむむ、、これはもう芸術だと思うけど、なんちゅうか、理解を超えるというか、別の生き物のようで、、うはは、どうしましょ(汗)
いいですか? これを教えたからって、わたしを責めないでくださいね?(笑)
「あんなもの、見なけりゃよかった」なんて言わないでくださいね。
下のリンクの「September 4, 2006」を見る。
http://www.liquidsilverbooks.com/blog/?m=200609&paged=4
朝から芝生の手入れに明け暮れる。
うちの庭は風通しが悪いため、増え続けるコケが悩みの種。
これまでコケをやっつける事ばかり考えてきたが、それは大きな間違いだったのかもしれない。
ふと見たネットの芝生の手入れのページで、コケが増えるのは「日光不足、風通しの悪さ、水はけの悪い土壌」が原因だが、芝の勢いが弱いせいでもある、というのを目にしてガーンときた。
まるで叱って育てるより褒めて育てろ、と言われたみたいだ(爆)。
これまでかなりほったらかしだった芝本体にもっと手をかけてあげなくてはいかんっ。
さっそく肥料と目土を施す準備にとりかかった。車を持っていないので、芝生の肥料(固形、液体)と目土などをネットで注文して、GWに作業できるように手配し、この週末はコケをはがすことに専念したが・・
ひぃぃ〜・・・腰が、腰が痛い・・・
コケはがしは予想以上にしんどい作業で、こんな事するくらいなら芝を張替えた方がずっと楽だった、、いや、何を言ってるんだ、育て方に失敗したからってぽいと捨てていいのか、、心のなかで芝育て問答をしてしまった(笑)。
話変わって、最近読んだ本。
カレン・ローズ「暗闇に抱かれて」(2006)
精神科医の周囲で次々起こる奇怪な事件。彼女の知り合いがまた一人、また一人と亡くなってゆく・・
とても上手いしテンポがいいしキャラがたってるし、一気読み。
だけれど、この本って、読むスタンスを自分に言い聞かせながら読む本ですねぇ〜。
だって、サスペンスとしてすごく面白いがために刑事ヒーローと精神科医ヒロインのロマンスをうざく感じちゃう自分がいるのよ。
出会った時から「抱きたい」とか「欲しい」とか、ロマンチックサスペンスの基本だろうけど、なまじサスペンスがいい感じだと、なんでこんな時にオツムの中があっちの事になるんかなぁ、と少し白けた気分になってしまってねぇ。
抑えに抑えてちりちりと焦げるというのは良いんだけれど、10人以上も殺されてて連続アッチッチというのは、、あぅ、微妙だわ・・(爆)。
こうして考えると、ジャン・バークって上手いわねぇ。 ロマンスがしっかり入っているけど、ロマンチックサスペンスじゃないもの。
ストーリーはテンポがよい分、犯人が万能すぎる気になるが、ま、サイコキラー系で万能じゃない殺人者なんてお目にかかった事がないわけで、、
本気で犯人について考えると「なんだかなぁ〜」と言いたくもなるが、とりあえずカレン・ローズはロマンティックサスペンスとしては極上でした。
もうひとつの本は、 スーザン・アンダーセン「この賭の行方」(2005)
ラスベガスのショーダンサーとプロのポーカー・プレイヤー。
ちょっぴり過保護な分かりやすさがあるけれど、ほどよい軽さと生真面目さで、合格点じゃない? 安心して楽しめるのが大事だわ。
朝からため息。
日曜日に録画予約したスカパー「チェルシー対マンU」が「NHKのど自慢」に上書きされちゃったので、やむなく結果を見ないようにしてBSの放送を録画観戦。
まさかまさか、チェルシーが。。。
はじける若さのアーセナルパスサッカーや、ウィットに富んだマンUを一年間楽しみつつ応援してきたが、残り試合わずかというここにきて豪華メンバーを揃えたチェルシーが金に物を言わせるかのように乗り込んできた。
スタメンがフルメンバーで、かつ、シェフチェンコやアネルカがベンチスタート、っちゅうのは、もうね、嫌味ですよねぇ。
特にこの試合、あまりにマンUが不運の連続で、根っからのチェルシーファンでないかぎり、マンUに肩入れしたくなるのは人情でしょう。
気を入れ直してホームセンターへ。
大工道具やガーデニング用品を購入。しがない労働者にとってGWは日ごろ出来ない家事のかきいれどき。ジャケットやセーターなど、家で洗えるものを手洗いして、芝生の手入れをして、球根を植えて、たんすに小さな棚を作って、、、
またしても腰が、、腰が痛いわ。。
あー、ガンバ、大宮に負けちゃいましたねぇ・・
アンソロジー「Stroke of Midnight」に収録されている Lori Handeland の短編(100ページ弱) 「Red Moon Rising」 を読了、星2つってとこかなあ。
「Blue Moon」 を読んだときに感じた問題が短編になると余計に目についた。
超常現象やモンスターなんて頭から信じていない知的な現代女性の身辺に、不気味な影がつきまとう。
突然あらわれるひとりの男。
摩訶不思議な事とか、ましてや狼男なんて信じるわけないでしょ、、そんな事を私に信じこませようとするこの男は頭のおかしい危ない奴なんじゃない?
窓にうつる顔、赤くまがまがしい月、ホラー風味な出だしはとても上手いんだけれど、推敲が足りないというか、子供だましのお化け屋敷みたいな安直さがちらほらあって、興をそいでしまう。
アリゾナの森の中にぽつんとあるヒロインのログハウスの近くにころがっていた女の死体。。ん??なんでこんな人里離れたところにその女性は来たの??都会ならまだしも、ヒロインの家の近くに生温かい死体がちらばっていたら変すぎる。
ヒーローとヒロインが隠れた穴の近くに、二人を追って狼がやってきたが、しばらくして去っていったので二人はホッと安心するんだけれど、「をいをいっ!」
狼の嗅覚を考えてみてよ。 ヒトの何百倍も鋭いのだから、二人がそこに隠れていることなんて先刻承知のすけだわ。それなのに「わざと去った」敵の意図を考えようともしないでホットシーンになってしまう。。
二人とも素人なら許せるよ。でも、ヒーローは werewolf ハンターのプロなんだよぉ〜。
この作家さんの描くwerewolfは基本的に悪しきモンスターで悲哀も何もないからハンティング以上に話が膨らまない。獣へと変身する心の闇もほとんど感じられない。「心の闇」を扱わないのだったら、逆に、「得体の知れないもの」「理解不可能なもの」と対峙する恐怖をもっと前面に押し出せばよいのに、それもない。
怒涛のアクションサスペンスにしては詰めが甘すぎる。。
肌に這いあがってくる恐ろしさが最初はあるのに、、残念だなぁ。
をっとっと、Kresley Cole のインモータルシリーズ長編第4弾「Dark Needs at Night's Edge」が発売されていた!
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わたしの予想に反して、ヒロインは1927年に若いみそらで死んだバレリーナのGhost、ヒーローはヴァンパイアのWroth4兄弟の末っこ、Conrad 。
あれ?300年前の人だと思ったんだけど、1609年て書いてある。う〜むむ。とにかく、コンラッドは兄のニコライが彼をヴァンパイアにしたあと、行方不明になっていたんだ。自分を憎むべきヴァンパイアにした兄に凶暴な怒りを感じていたんだ。
どうやら、コンラッドは目が赤くなっているので、生きている人間から血を吸ったようで、心は激しい憎悪や混乱で渦巻いている。その上デーモンの呪いにもかかっているようだ。
Wroth兄弟3人はコンラッドを廃屋のような館に閉じ込めて、何とか彼を正気に戻そうとがんばる、みたいなんだが、その館にはGhostのヒロインが憑いていた。。
3、4日と小旅行に行ってきました。
まぁ、お天気の良かったことと言ったら、最高気温、32度!
GWを甘く見て、名神の渋滞にひっかかり、あわや飛行機に乗り遅れるところでした。伊丹空港の搭乗口までコロコロならぬゴロゴロゴロゴロ、大迷惑な音をたてて走った走った(笑)。
旅先でもブックオフにて散財、わはは。
わら焼きかつおと司牡丹の古酒を家族のお土産に買って、帰宅後の夕飯も豪勢なり。
いやぁ、おいしかったわー♪
さて、あんなに暑かったのが嘘のよう、今日は雨模様で肌寒い一日。
午前に届くはずだった芝生の目土と肥料の配達が遅れるとのことで、午前中は小夏のマーマレード作り。。ぐすん、やや失敗。。にがみが出てしまったわ。
再挑戦しなくては。
旅行の往復に読んだのは、あぁ、懐かしい、ポーラ・ゴズリングの「逃げるアヒル」(1978)
最後に読んでから25年くらい経ってるかも? 出版当時に読んでロマンチックサスペンスの先駆けに心臓直撃めろめろだったけれど、ハヤカワポケミスを手放してしまい、古本屋で100円にて購入。
今こうして読み返してみて、あらま、鮮烈 で 新鮮!!
なんといってもページ数が、ページ数が文庫本で350ページ弱ですよ。
500ページを超えるロマンチックサスペンスが「なんちゃってサスペンス」「なんちゃってロマンス」でごろごろしてるっていうのに、わずか350ページにまともなハードボイルド、胸きゅんロマンス、傷ヒーローが完璧に詰まってる。
そのうえ、記憶していたよりもずっとホット描写も克明だし(爆)
ぶ厚くなったからって内容が良くなるわけじゃないんですねぇ。。
さて、以前「一行掲示板」を置いていたのだけれど、知らないうちに無料掲示板をやっていた会社が消えてしまい、ガーン! それっきりになっておりました。
ちょっとした連絡とか、掲示板があったらやっぱ便利かなぁと思い、このたび、シンプルで、かつイマドキの機能がある掲示板を登録してみました。
リンクの部屋に置いてみましたので、気楽に使ってみてくださいね〜。
デイヴィス・グラッブ「狩人の夜」(1953)
やだやだ、恐すぎる。
プア・ホワイトが舞台の物語ってなんていうか恐いわ。。苦手よ。
貧しさの閉塞感、信仰や神様の圧迫感、無知で頑迷で非合理的で、、
川の匂いが漂ってくるような土地、裸木のねじくれた枝。
大恐慌時代、強盗殺人で死刑になった男には妻と二人の子供がいた。
男は銀行から1万ドルを盗んだはずだが、捕らえられた時は一銭も所持していなかった。
どこに盗んだ金を隠したんだ?
誰の問いにも口を割らずに男は死んでいった。。
そして、話は9歳の息子ジョンを中心に進む。
父の処刑後、プリーチャーと名乗って地域社会にねっとりと入り込んできた男がいた。
彼は強盗殺人で死刑になった父親と監房で同室だった男だった。男の人当たりの良さに母も妹もすっかり気を許し、町の人間も説教をするその男に心服してゆく・・
ジョンを追い詰めてゆく説教師は、今でいう狂信的なサイコパスであるが、左右の長い指を絡み合わせ、お前は悪い子だと大罪を説く姿がぞっとするのなんのって。
表紙カバーが、これまたおっとろちーです。
ディーン・R・クーンツ「ウォッチャーズ」(上)(1987)
サスペンスとロマンスとなんちゃってSFと切なさがたっぷり。
あぁん、荒唐無稽だけれど、好きですワン! アウトサイダーも泣けますわん!
話の本筋とは無関係なのに、ヒロインのエピソードが呆れるほど恐くて、最初、わたしはこれも本筋と関係ある事なのか、と思ってしまった。
実際、上巻のなかで一番恐かったのは、そのエピソードなのだが、じっくり考えてみると、物語としてはアンバランスな気がする。だって本筋はあそこまで恐くないんだもん(笑)。
あぁ、早く下巻を読まないと。。
連休明けぐらいから目が痒くて痒くて。。
髪の地肌や掌までもがピリピリする。
イネ科の雑草の花粉が飛んでいるらしい。ググってみると同じような症状を訴える人がかなり見つかる。2月のスギに始まり、ヒノキ、イネと、どんどんレパートリーが広がっていくのはどうしたものか(涙)。
「ウォッチャーズ(下巻)」(1987) 読了。
上下巻で絵がひとつになるってドッグ、もとい、グッドアイデアね。
うるうる。。クーンツって、泣かせどころの上手い作家ですねぇ。
何が切ないって毛布がきちんとたたんであったり、キャンディーの包み紙がしわを伸ばしておいてあったりするトコですよねぇ。。(ってアウトサイダーがツボでツボで 爆)
アウトサイダーにとっての癒し手ウォッチャーがいないって事が辛すぎるわ。
頭では、「ちっ、ここは作者の狙った泣かせ所だ、単純にうるうるくるんじゃないぞ」と思っても、これでもか、これでもかと畳み掛けられるレ・ミゼラブル世界。あかん、わたしはこういうのに弱いのよ。ま、一種の傷ヒーローですもんねぇ。
(をいをい、主人公はアウトサイダーじゃないぞっ! 笑)
拙弟宅でゴールデンレトリバーを飼っているので、洋服につく黄白色の毛や耳をぱたぱたさせる姿やどっしりとした体温や信頼しきったような瞳が思い出されて、思わず顔が緩む。
なんちゃってSFの純愛ロマンス大エンターテイメント。
根底に流れるものがとても優しい。
ブックオフでこれを勧めてくださった○○さん、本当にありがとー!
先週の週末は真夏のように暑かったというのに、昨日の土曜は雨降りで床暖房をつけるような肌寒さでした。
今日も京都はひんやりしていたので、夕方4時からの「ガンバー横浜Fマリ」はてっきり寒いだろうと耐寒の用意を念入りにしていったら、、なんと、万博はカンカン照り!
日焼け止めは塗ってこなかったし、帽子はもってこなかったし、もー最悪。
紫外線を何とか避けようとタオルをかぶって観戦する姿は、「スター・ウォーズ」の皇帝みたいじゃないですか?
試合は・・・ガンバ、疲れてます。前半は良かったんですが、後半になってプツンとエネルギーが切れました。あぁ、足が止まってるで〜っ!
バックスタンドの応援サポの叱咤激励でなんとか最後のほうは復活しましたが、見るからに鉛でしたわ。。引き分けで終わったのは順当かも。
フタはボロボロに疲れている感じだったけれど、をぅっ、なんつうか、きましたねぇ。魂のゴングを鳴らせぇ〜っっちゅう感じで、諦めてない、ひたむきにゴールに向かってましたねぇ。やっぱ、わたしのフタちゃんだわ、うるうる(爆)。
昨晩から読み始めたクーンツ「ライトニング」(1988) 読了。
わはは、ハーレクイン以上にハーレクイン。好きですけど(笑)。
「ウォッチャーズ」のヒーローもそうだったけれど、女性作家だったらこんな恥ずかしくなるほど出来すぎなヒーロー書かないよって感じの超良心的、一途な熱愛純愛全身全霊滅私奉公愛ヒーロー、しかも2人も登場する!
読み出したら止まらない面白さ。運命は避けられないのかっ! はらはらどきどきさせるけれど、ロマンス小説でもここまではしないっちゅうほどのご都合主義的ラスト。 ここまでストレートに都合よいと、「許すっ!」
だって怒る気も失せるほど心地よいんだもーん(爆)。
話が「ターミネーター」(1984)を彷彿させるというだけじゃなく、作風がキャメロン監督と似てない?偉大なるサービス精神、堂々たる娯楽大作、ちょっぴりベタなB級テイストとか。
脇役の造型が上手いんですよねぇ。ヒロインのかけがえのない友セルマ、ほんまいいですねぇ〜。
「ウォッチャーズ」におけるストレックと同様、ウィリー・シーナー周辺のぞっとするサイコ系ホラーテイストあり、ひきがえるのトーマス卿のブーツのような泣かせあり、ラブラブロマンスあり、人生訓あり、なんちゃってタイムトラベルあり、どんぱちハードアクションあり、ほんまエンターテイメントですねぇ。
「人生とは仲間、分け与えること」とはウォッチャーズの中でアインシュタインが言った事だけれど、今作もそう、人生とは人と人との心のつながり、愛が世界を変える、「最後に愛が勝つ」このてらいのなさが良いですわ。
マンチェスター・ユナイテッド、2007-2008プレミアリーグ優勝!
いやぁ〜、最終節「マンU−ウィガン」、力入りましたねぇ〜。
全身がこわばるほどの重圧に体が重い、、どしゃぶりの雨でピッチがすべる。
まさか最終戦がこんなドキドキもんになるとは。
スティーブ・ブルース率いるウィガンはしぶといサッカーをやるんですよねぇ。
あぁ、本当にギグスに神様が贈り物をしたような試合でした。
サー・アレックス・ファーガソンが幼稚園児みたいにぴょんぴょん飛び跳ねてましたね。
そうそう、主審のスティーブ・バネットさんが誰がみても「イエローだろ?(やば、2枚目だ)」のスコールズに温情を示した時は、正直「す、すごいな、しびれたな」。
あのマンU−リバプール戦でマスケラーノに2枚目のイエローを出して退場させたのに、、エレガントな後押し、やりますねぇ〜、イングランド審判。。
一方のチェルシーは、、最後まで敵(かたき)役を演じてくれてればスッキリしたのに、同情票を集めてしまうような幕切れ。。テリー、心配ですね。
ををっ! ちょっと遅いけど今日見つけた!
Carla Kelly (カーラ・ケリー)が2008年の2月にAARのメッセージボードに、こんな書き込みをしたのね。
My next manuscript, Worthy, was given the OK by Harlequin Historicals and should be out in a year. It’s set in Plymouth in 1808-1809, etc.etc.
うひょ〜っ。今年中にはハーレクイン・ヒストリカルから出るみたい。嬉しいわ〜。
アン・マカリスターのブログのなかに(今年の2月)、カーラの新作がもうじき出ると書いてあったので、慌ててググッたんですよねぇ。アン・マカリスターの一番のお気に入りは「Summer Campaign」なのね。
Carla Kelly が好きという作家さんは、贔屓しちゃいそうよ(笑)。
嬉しいなぁ。わたしも3番目に好きなんだわ、これ。 再読率は一番かも。。
さて読んだのは、Carla Kelly 「Beau Crusoe」(2007)
2002年の Signet を最後に、執筆を中断していたカーラが久しぶりに登場、しかもハーレクインから、というので多くのファンを驚かせた本だ。
結論から言うと、米アマゾンの「Cilla」さん(星3つ)と近い意見で、なんともすっきりしない不満が残った。
世間をざっとみまわすと、Signet のカーラ・ケリーの大ファンだった人間は「復活はとても嬉しいけど、評価は星4ってとこかな〜」という感想じゃないだろうか。
前から Carla Kelly に関しては好みが全然合わない Mrs.Giggles は、「Beau Crusoe」に98点つけちゃってるから、ほんま、カーラに関してはこの人と合わないと痛感よ(笑)。
もちろんカーラはカーラだ。星4といってもカーラのなかで星4つ、という意味で並の本とは違う。
ヒーローやヒロインの感情、思考をぐっと掘り下げる手腕はいつもながら見事。カテゴリーロマンスの厚さでこれほど豊かな物語を紡ぐことができる人は滅多にいない。
話の深みもある。ロマンスも信じられる。
だが今までとこの本の大きく違う点は、ヒーローやヒロインの問題がとても個人的と感じる点だ。
これまでも、借金や家族問題や重い PTSD や、その他いろいろ困難を抱えるヒーロー、明日が見えないヒロインをカーラは描いていたが、彼らが見いだす解決、彼らが心通わすロマンス、彼らが選ぶ生き方は、時代に対する勇敢なチャレンジになっていた。
今回、困難を乗り越えて再出発するヒーロー、ヒロインは、普通にハッピーエンドであって、リージェンシーの時代から次の時代へ歩みだしていく感じがしない。
彼らの幸せを心から心から祝福するけれど、これまでの本のように、静かで力強い希望のオーラを浴びた気がしなかった。
たぶん、昔からのカーラファンは、この「オーラ」が好きなんだと思う。
また、「Cilla」さんの指摘したように、ヒーローと悪女(?)とのやりとりが、欠点や弱点もあるリアルな人間らしさを描く以上のしつこさだったので、どういう展開をさせるつもりなのか、と興味をもって読んでいたが、がっかりした事に、ステレオタイプの悪女ぶりだった。
くんずほぐれつ箇所に力を入れすぎたからか、布教団のサムのキャラクターがさっぱり分からん、という不満も残った。
ヒロインの姉に惚れる説得力が弱くない?
って、こんなに不満を書き連ねても、繰り返しますけど、この本は並のリージェンシーとは違いますよ。
ずうずうしくも贅沢に不満を垂れちゃうのは、カーラのファンだからってことで勘弁してください(大汗)。
あぁ、早く新刊が出てちょーだいっ
手持ちの未読本「Reforming Lord Ragsdale」、勿体無くていまだに読めないわ。
いつも並行して複数の本を読んでいるので、カーラ・ケリーを読みつつ、一方ではクレスリー・コールの新作を読み、一方でMary Jo Putneyの昔のペーパーバックを読み、一方で最近の翻訳ロマンス本を読んでいた。
ってことで、読み終わった本が昨日書いた本とは全く関連がない分野、作家になってしまう。
リンダ・カスティロ「もう一度だけ熱いキスを」とキャスリン・シェイの「天使は泣けないから」
まずカスティロは、、う〜むむ、なんていうか、そつがなく平均点以上ではあるけれど、「燃えないわ〜っ」(爆)。
なんなんだろ、人物造型に深みがないというか、平均以上なんだけれど、何か足りない感じ? ま、ヒロインの「でしゃばり感」がわたしの好みではないせいかもしれないが。。
それぞれの登場人物の行動や描写やなにげないセリフに語らせるのではなく、「俺は苦しんでいる」「わたしは悲しかった」みたいな、直裁な言葉で書いてしまうところがある。
生まれたときに養女として優しい夫婦にひきとられたヒロインは、養父母を愛しているのだけれど、養子に出した事情が知りたくて実の両親を探し始める。すると、次々に起こる事件、そこに絡む私立探偵ヒーロー、ってわけで、ま、読者はストーリーの行方が大体予想つく。
ドライな筆致は悪くないが、プラスアルファが足りなかったかな。
キャスリン・シェイの方は、いひひ、ヒーローが私好みのパッショネート・ポリティシャン。なんで政治家ヒーローってこんなにパッショネートなのかしらねぇ〜(笑)。
いいとこの坊ちゃんの上院議員ヒーロー、クレイは、尊大で頭固いキャラクターも信じられる造型。子供とのやりとりが、うるうる。ローリーやジョンを心にかけるヒーローがあぅ、良いんだなぁ〜。
一方のヒロインは、ちょっとヒーローに比べると輝きが薄く成熟度が足りない気がするけれど、ぎりぎり許容範囲としよう。
だけれど、最大の問題点がある。それはラストだ。
ジュブナイルギャング、崩壊家庭、キャスリン・シェイらしい、問題への誠実なアプローチ。ハーレクインスーパーロマンスでも素晴らしい現代青少年問題ロマンス(そんなのあるか?!)を書いているが、その丁寧で真面目な気持ちは少しも変わっていない。
異なる世界に住むふたりの間に横たわる幾多の障壁をのりこえて、誠実に関係を築き上げてきたのに、どうしたことか、終盤になって突然2ページほどで最大の障壁を解決してしまう。
「なんちゃって解決」ではないから、余計に不思議なのだ。
最後の障壁を乗り越えるためにヒロインがとった行動はとても納得がいくのだが、その行動をとるまでの過程もないし、その行動をとったあとの咀嚼する時間もない。
大いに苦しんでいたはずなのに、突然「行った」「納得した」もう大丈夫。
え?え、え、えーーーっ!
まるで、シェイが突然盲腸になって、夫かエージェントに、「ラストはこういう感じで二人を寄り戻すからお願いよ!」と緊急入院し、作家センスのあまり無い夫かエージェントが、仕方なく代筆したとか、ほんとはヒーローヒロイン二人を長く別れさせてじっくりと書く予定だったけれど、だめよ、ページ数を○○ページにしなさい、とエージェントに言われて、面倒臭くなってまとめちゃったとか。
それくらい乱暴なラスト2ページなんである。
読み終わってからAARを見てみると、あらま、おんなじ感想だわ。
やっぱり誰でも同じことを思うんですよねぇ。
ほんま、せっかくここまでええ感じだったのに勿体無いわ。
ヒロインの兄エイダンと、今作のヒロインを警護するSPがこれに続く。文句を言いつつも、クレイが登場してくれるなら見たいなぁ〜(爆)。
HQミニレビューを10ヶ月ぶりに更新しました。現在 ver.20。いい加減記録つけるのやめようかと思いつつ。。 前回の更新のときに作家別に移したつもりで、移していなかった作家さんが何人かいました。今日まで気付かなかったわ。
Kate Hathaway と シャノン・ウェイバリー と Karen Whiddon が抜け落ちていたので、作家別のほうへ今度こそ移しました。
他にルース・ウインド更新。 Mary Jo Putney を追加。
Putney の本をまとめて18冊 eBay で落札しちゃったので、ぼちぼちと読んでおります。
で、読み終わったのは「Dancing on the Wind 」(1994)
Topazから出た本は、中表紙におなじみ「クリンチ」の絵が描かれているのだけれど、この本の絵はヒーローが身悶えしちゃって恥ずかしい絵である(笑)。
これはFallen Angels シリーズの「3」。「2」を抜かして先に「3」を読んでしまった。 「1」はこちら
作者の前書きに、時間軸が「2」より「3」の方が前だとあったので、それなら時間の順番通りでいいか、と。
退屈に倦んだシニカルな伯爵という表の顔、しかしてその実体はイングランド政府を影で支えるSpymaster、それが今回のヒーロー ストラスモア伯爵ルシエンである。
時は1814年10月。 ナポレオンはエルバ島に幽閉されている。彼がエルバ島を脱出するのは1815年2月26日なので、有名な「会議は踊る」ウィーン会議がだらだらと紛糾しているところである。
悪徳と欲望をほしいままに、を合言葉に集う秘密クラブのメンバーに、フランスと通じている者がいる。ルシエンは情報漏洩者の正体を暴くためにクラブのメンバーに接近する。
秘密クラブの周辺を、ひとりの女性が時を同じくして探っていた。彼女は行方不明の姉を探しているのだが、この秘密クラブのメンバーが姉の失踪に絡んでいると考えている。
夜盗のように忍び込んだり、小間使いに化けて忍び込んだり、ヒロインは必死で秘密クラブのメンバーの身辺を探るのだが、何度もルシエンに危ないところを助けられる。
それでも彼女はルシエンのことが信用できない。
なぜならルシエンは( 本当は嫌でたまらないのだけれど )秘密クラブのメンバーに入れてもらおうと一緒に放蕩してるわけだから。
いつも手の中からするりと逃げてしまう謎の女性。彼女は一体何者なんだ。
ふたりは見えない糸でつながっているように、どこに行っても出会ってしまう(笑)。
20年前に妹(双子)を亡くしたヒーロー。姉(双子)を探すヒロイン。双子の不思議なつながりが、ストーリーの展開に大きな部分を占める。
ルシエンは20年間、深い喪失感のなかで生きていて、魂の片割れを探し続けてるんですよねぇ。 ちょいとばかしセンチメンタルヒーローでござんす。
ふふ、手に汗にぎるドラマチックな展開でストーリーは面白いのだが、ヒロインの魅力が「1」を超えてないかなぁ。
大学のクラブで4年間ともに汗を流した友人が息をひきとり、、お通夜、お葬式に行ってきました。
ガンと闘って3年になり、全く予期していなかったと言ったら嘘になるけれど、それでも本当に悲しくなる。
昨年も一昨年も、同期の友人がガンで亡くなって、、あぁ、訃報を聞くことが多くなりました・・・
平均寿命って数字のマジックじゃないですか?
0歳での平均余命という意味だけど、基本的に乳幼児の死亡率が低下したので、昔と比べて平均寿命は画期的に伸びたわけで、15歳まで生き延びた子供の平均余命は、中世イギリスでも49年もあったという。
これって64歳ということになるから、「昔って平均寿命短かったんだよ。25〜30歳だったんだって」と言われるイメージとずいぶん違う。
(死んだ人の骨から推定年齢を計算した研究らしい)
リージェンシー時代の平均寿命について知りたくなってネットで色々調べていたら、とても面白いページにたどり着いた。
Reconstitution of Annual Life Tables for Nineteenth-Century France
資料はフランスだが、19世紀と現代の人口を大変細かく調べて、平均寿命や余命を計算した論文である。
いやいや、皆さん、論文なんてっ!と呆れないで。
論文の本文は読まずに図だけ見ても実に面白いんですってば。
ページをめくってみてくださいな。
Figure6なんて、どうです?
乳幼児の死亡率はものすごく違うけれど、13歳を過ぎたら、サバイバルカーブなんて意外と現代と変わらないじゃないですか。
Figure7なんて、すごいですよねぇ。
平均寿命は、病気よりも戦争によって下がるんだ、と分かりますよねぇ。
ナポレオン戦争の頃は、フランス男子の平均寿命は24歳くらいなんですね。
もう一つの落ち込み箇所である1871年は普仏戦争ですよ。
Figure10もそう。15−24才で死ぬ確率が、いかにナポレオンの時代に高かったかが分かります。
逆にいうと、戦争に徴兵される年齢まで生き、さらに、戦闘下で生き延びれば、あとは60歳、70歳って生きられる感じですね。
衛生・消毒の概念が広がったのはクリミア戦争(1854年)ですけど、普仏戦争(1871年)の時になっても、「切断手術を受けた13171人のうち、10006人が死亡した」だそうです。
フェノールによる消毒自体は1867年に発表されているんですけど、新知識はなかなか一般にまでは広がらないんですよね。
あと、Figure15を見ると、女性の場合は、平和時でも15〜23歳くらいの死亡率が高い。
これって出産による死亡なんでしょうねぇ・・・
これも19世紀前半は15〜23だったのが、1897年だと20〜30歳に移っていて、出産年齢が変化してるって感じなんでしょうか。
読んだ本のことを書こうと思ったけれど、もう長くなってしまったので、明日にでも。
雨降り。
小夏のマーマレードを再挑戦。
日向夏で作った時よりもあくが出たので、むいた皮を水でさらした後に、一度茹でこぼす。
ペクチンが出るので、皮をむいて果汁をしぼった後の袋部分というかワタというのか、それをぐつぐつと煮て、汁をこして使う。
刻んだ皮と、絞った果汁と、ワタの煮汁と、ハチミツ、砂糖で煮詰める。
10個の小夏で、小さい瓶4つ。
Mary Jo Putney 「Fallen Angels」シリーズをひたすら読み続けてしまった。
それぞれ家族を亡くしたり、家族に冷たくされたり、愛に恵まれずに育ってきた少年が、イートン校で出会い、終生変わらぬ友情を誓うまでの仲になる。彼らはその容貌と名前から「Fallen Angels」と呼ばれるようになる。(ニコラス、レイフ、ルシエン、マイケル)。
川の向こうに行こうとしたら、目の前に高い壁が長く続いていた。さてそのとき、
ニコラスだったら、「別に向こうに行きたくなんかないや」と別の方向に行ってしまう。
レイフだったら、「壁を管理している責任者の所に行き、金銭か権威の力で静かに頼む」
ルシエンだったら、「こっそりと向こう側に忍び込む方法を考える」
マイケルだったら、「壁にがんがんぶつかって、壁が壊れるまでがんばる」
これはマイケルによる4人の説明なので、ま、自分の事をばかな男のように言ってるけどね(笑)。こういう性格の4人組なんである。
さて、彼らの物語と、半島戦争、ワーテルロー、歴史的事実が上手く組み合わされているこのシリーズは、 前に書いたように、1->3->2->4->5->6 と読んだほうが時間の流れ、ストーリーの関連性からも分かりやすい。
「Petals in the Storm」 (1993)
1番目,3番目を読んだわたしは2を手にとって読み始めてみたが、、
あいや〜、ヒーローが愚か過ぎて、愚か過ぎて、、ヒロインの人生に色々ありすぎて、居心地が悪くて、、飛ばし読みーっ!
プットニーの作品の中で、これほど愚かな思いこみ男はいないんじゃないだろうか。婚約者のことを嘘つきの売女だと13年間思い込んできた男である。
時はウィーン会議まっただなか。
大英帝国情報部の優秀なスパイとなっているヒロインを補佐するためにパリにやってきたCandover公爵レイフ・ホィットボーンは愕然とする・・・
「マーゴット・・」
なかなか微妙なストーリーで、けっこう考えさせられるんだが、手放しの幸せ気分になれない。。この巻で登場するサブヒーローのロビンがねぇ。。うるる。読者の99%はロビンが不憫でたまらなかったのではないだろうか。(含む、わたし)
というわけで4番目、「Angel Rogue」(1995)
情報局のフィールドスパイとして、抜群に優秀。いつも優しくて、本当の感情を全然見せない Lord Robert Andreville(ロビン)。
ナポレオンとの長く厳しい戦いが終結し、故郷のヨークシャーに戻ってきた彼は、体の怪我も心の傷もまだ癒えていない。
これから自分はどうしたいのか・・
ヒロインはイギリス紳士の父とモホークの母の間に生まれたアメリカ娘。
共にイギリスに戻ってきた父が亡くなり、今は叔父(父の兄)の家にいる。
父親の死因は心臓発作だとばかり思っていたのに、何か秘密があることに気付き、真相を探ろうと叔父の家を抜け出した。
ひとりロンドンに向かう途中で、昼寝をしていたヒーローとぶつかり、ふたりの珍道中が始まる。。。
正体を明かさないヒーローが自分の屋敷に忍び込んだり、、ロビンの再生に相応しい明るさがあるストーリー。悪くないけど先を急ぐので飛ばし読み(爆)。
そして、満を持して5、マイケルの登場!! 「Shattered Rainbows」(1996)
いやぁ〜、このシリーズ、マイケルで始まり、マイケルで終わるってほど、屋台骨支えているマイケルです(笑)。
あぁ、よいです。つまらない勘違いやプライドがないから、ほんと、気持ちいいわ。迫真の戦闘シーン。轟音と怒声、銃剣と飛び散る血、馬のいななき、戦いすんだワーテルローの野原、、そして後半はスカイ島かどこかで、まるでダイハード!
ナポレオンがエルバ島からパリに戻った報を受けて、再び戦場へと向かうLord Michael Kenyon(マイケル)。
ベルギー、ブリュッセルで新兵の訓練をしながら出発を待つ日々。
騎兵たちの家族が借りて住む家に下宿したマイケルは、そこで聖キャサリンとも呼ばれる Catherine Melbourne と出会う。
キャサリンは幼い頃から母親とともに軍隊に帯同して暮らしてきた。両親が亡くなり、16歳でライフル隊の兵士と結婚し12年、11才の娘がいる。
野戦病院での冷静な看護ぶり。美人で心優しく情けは厚く、労を惜しまず、芯の強さを秘めた実際家。 だが若すぎた結婚はあまり幸せとは言えなかった。
夫は彼女ほど強くもないし、優秀でもない。酔っ払って女の尻を追い回す軽薄な男である。とはいえ、極悪な男というわけでもなく、よき父親であり、それなりに責任も果たしている。五段階評価で2かもしれないが、最低ーってほどでもない。
みんながみんな、理想の結婚をしてるわけじゃないんだ。いくら得たいと思っても手に入らないものがある、それが世の理って奴だ。
誠実で優しくて、人のために尽くす勇気の人、マイケル。彼の人柄に触れるにつれ、キャサリンは心から彼に焦がれるけれど、決しておかしなそぶりは見せない。
マイケルもまた、キャサリンを守ってやりたい、幸せにしてやりたいと心から願うけれど、決しておかしなそぶりはみせない。
faithfulで、切なくて、よいんだなぁ〜
マイケルには、不幸な過去があって(「1」での出来事)、自分が愛されること、自分が愛する事を、100%信じられないんですよねぇ。後半は、そんなマイケルの心を傷つけてしまう出来事が・・
いいっすねぇ、ウォーリアーヒーロー。 もはやこれまで、万人が思うところで、なおも立ち上がり、望みを捨てない。。
マイケルと兄ステファンの関係もしんみりさせるし、エピローグで皆が登場してくれるのが、ほんと嬉しい。
6番目の「River of Fire 」はブリュッセルでマイケルと同じ家に下宿していたライフル隊の大尉 Kenneth Wilding。。。戦いに明け暮れた大陸暮らし、ようやく故郷の家に戻った彼が目にしたのは、荒れ果てた屋敷、領地だった・・・・
やばいやばい、長くなったのでひとまずおしまいに。
先日久しぶりにDVDをレンタル。
「バス男」(2004)という、情けない邦題をつけられた映画だけれど、これ、いいですねぇ。とっても気に入ってしまい、深夜にひとり笑い声をあげてしまいました。
イエス!イエス!イエス! あの一人バレーボール(ぷぷっ)。
「 Gosh!Idiot! 」が口癖のナポレオン・ダイナマイトは、世の中理不尽な事が多すぎるのに腹がたつし、弱い人間を虐める奴にも腹がたつし、アメフトキャプテンとチアリーダーがブイブイ言ってるのにも腹がたつし、かといって自分も美人な女の子にぼぉっとなるし、偉そうな事を言えるほどきちんとした生活をしてるわけじゃないし、リーダーシップをとるような柄じゃないし、、うむ、ある意味ものすごく普通の人間が普通の生活をおくっているわけだ。
もちろん、それだけだったらおはなしにならないところを、ジョン・ヘダーが演じると、キモさのおかげで(笑)、なまぬるく、脱力しながら、青春の間抜けさ、苛立ち、切なさ、楽しさが伝わってくるから不思議だ。
いつも半開きの受け口で、しゃべる時は首が伸びて眼をつむってしまう。くるくるの髪。スケッチブックを宝物のように抱え超きもい絵を描いている。ずだだっと前のめりになって走る。
アメリカの田舎、マッチョ礼賛のようなところで暮らす冴えない主人公の、冴えない日常に、魔法とちょこっとだけスパイスが効くのがいいんですよねぇ。
のどかに幸せになる映画。特典映像も楽しいわ。
LaVyrle Spencer「HUMMINGBIRD」(1983)
実は我慢できずに最後まで飛ばし読みしてしまった。
話作りが上手くて、どうしても気になっちゃって。
ラストに満足して、、やっと落ち着いてもう一度最初から読み返しているところ。
まず、表紙絵に一言。
「口ひげがないっ! そんなのありえへーんっ!!」
このお話、なんといっても口ひげなんです。口ひげがはずせないアイテムなのに、その口ひげが無いなんて。
画家さんに絵を依頼するとき、口ひげについて念を押すべきだったわ(爆)。
ヒーロー、ヒロインは、「The Gamble」とほとんど同じタイプ、アルファマッチョ系ヒーローと、ハイミスの堅苦しい淑女。 近づけば喧嘩になるか、絡み合っちゃうか(爆)、なんだけれど、、ちょっとヒーローが傍若無人かなぁ。
わたしだったら大ショックを受けるよ( 心が狭いです )。
列車強盗としてピストルで撃たれたヒーローに対して、あれほどの看病をしたというのに、意識を取り戻すやいなや、「このくそったれ女」と言わんばかりに食ってかかられたらねぇ。
わざと噛み付いている、挑発せずには居られない、ってのは分かるんだけれど、土足で踏み込んで、彼女を揺さぶり、時には侮辱して深く傷つけて、、
それでも俺のキスを忘れられないだろ(えへん)みたいなアルファ男の単純さが、憎めないと言えば憎めないんだけど、こういうアルファ系と対等につきあえるのは、ヒーローと同じくらいカッとなって派手な喧嘩ができる性格に限られるんじゃないかな。
皿を投げるような夫婦喧嘩ができないタイプのわたしは、ヒーローのセリフを読みながら、ヒロインよりも自分の方がたじろいでしまって、つくづく、ロマンス本を読むのって、自分の性格を問われるようなとこがあるなあと思ってしまった。
( to be continued.. )
苦手系だと思うのに、なぜか、読み出したらどかんと浸ってしまう「Hummingbird」。少ない時間をやりくりして、今日もまたちょっと読む。
あぁん、なぜなの、なぜなの、こんなに超ストロング・アルファな男なのに、あんたが主役だ!! その異様な熱気を放つ存在感!
ジェシーが出てこないページは文字通り火が消えたようになっちゃうわ。
にやにやと人を食ったような笑いを浮かべて、偉そうにしてる姿。
百戦錬磨の女扱い。
あぁ、参っちゃうなぁ。
ジェシーのむんむんする男臭さと言動は、最近のエロチック系がつがつヒーローもかすんで見えるほど官能的で、あっという間になすがまま状態になるんですよねぇ。
このヒーローにアビーは匹敵するものがあるのか、と少々疑問に感じてしまうが。。
( to be continued..)
LaVyrle Spencer、「Hummingbird」再読終了。
あぁ、Affairの翌朝にDavidがやってくるなんてねぇ。
現実主義者な女の一面が、ほんま、良く分かる。
自分で選択して行動したことだけれど、ジェシーに腹がたってたまらない気持ちもそう。
去っていく男を思う苦しい気持ちやら、裏切られた思いやら腹立たしいやら憎いやら。
胸の痛むことと言ったらない。
人によっては、愛した男性に操をたてて一生独身で過ごすようなタイプのヒロインがいいと言うかもしれないが、もがきつつも現実的な人生と結婚へと進むヒロインの姿はとてもリアルで納得がいく。
読んでいるとほとんどヒロインと同化して怒ったり泣いたり心揺れたりしているわたし。
そうか、最初ジェシーに腹がたって仕方なかったのも、それなんだ。
LaVyrle Spencer の巧みなワザによって、まじでヒロインと同化しちゃってるんだなぁ。
それにしても、最後までジェシーはジェシーじゃないか。
ちっくしょー! 全部自分の思い通りかよーーっ!
かーーっ!(炎天下にぎんぎん冷えたビールを飲むときの最初の感じ)
3時20分の列車。 ラヴィエル、ほんとに憎い上手さです。
個人的にはウェットな「Morning Glory」のほうが好きだけれど(赤面)、全くタイプの異なる話だからこれは好みの問題ね。
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