HOME    更新履歴リスト    CINEMA    中南米映画リスト    BOOKS    MIHA    書きっぱなし    PC雑感

更新記録 2008年 8月1日から2008年9月30日まで



 8月 1日

先月は子猫の侯爵君がやってきて生活が一変し、ろくに本も読まずPCも触らず、だったが、今朝はポチポチと本を注文してみた。

まず Joanna Bourne の 「My Lord and Spymaster」。
リアルな触感、空気、神経の行き届いた描写、前作は期待以上だったが、これはいかがなものか。

Kresley Cole の「Dark Desires After Dusk」
前作の「Dark Needs at Night's Edge」に続いてすぐに出版されたデーモン兄弟の弟Cade の話ね。

クレスリー・コールの(Immortals After Dark)シリーズは、読み続けている人間にとっては楽しくて胸きゅんで、ますます快調!って感じなんだけれど、シリーズ途中の本を初めて読む人間にとっては、なんだかよく分からない物語と映るらしい。

パラノーマルのシリーズ物って難しいね。
AARの評者があんなに面白かった前作にD評価をつける気持ちもわからないではないが、かといって毎巻でるたびに世界設定や多くの登場人物の背景を説明するのは馬鹿げている。
シリーズならではの雑多な登場人物の絡みは、シリーズ読者としては嬉しいし、ボウエンやマリケータ、ニックスがちょろっと顔をのぞかせるだけでニヤニヤしちゃったりするんである。

クレスリーのこのシリーズは、サスペンスや事件がさほど無くて、毎回異なる世界に属する男女が気持ちを確かめ合ってゆく、まさにロマンスをメインにしてるから、ある意味オーソドックスなのだけれど、ツボがわかってるというか、とぼけたユーモアと誠実さのバランスが実に心地よい。

届いてすぐに読まないで、一年、二年遅れで読むのが常という悪しき習慣になりつつあるのに、Penelope Williamson の本もポチポチと。(ナイスな感想を読むと弱いんですよねぇ〜)。

ウォードの「Dark Lover」は読みかけだし、まとめ買いをしたLarla KinsaleとGeorgette Heyerの数冊は未読のままだし、ラヴィル・スペンサーの「Endearment」、ジュディス・アイボリーの「闇の中のたわむれ」、メアリ・バログの「One Night for Love」もダンボール箱に入っている。
Silhoette BombShell の「マドンナの鍵」シリーズも、ラスト(7番目)の著者がイヴリン・ヴォーンだったので全7作品をポチしたが、まだ読んでいないんだぁ・・・。
(E-Bookだから場所は取らないけど 爆)

9月にはナリーニの5番目が出るし、もっと時間を見つけて読まねばやばい。

で、話は唐突に変わって、時間が無いとぼやいているくせに、今日は金曜日、大野くんの「魔王」をついつい見ちゃうんですよねぇ。
なんてデタラメな、、この刑事の衝動的な行動は耐えられん、、と、テレビに向かって文句を言いながらも、毎週みている私って。。
無表情な大野君、よいんですわ。

このページの先頭へ
 8月 3日

今春から細々と続けているプログラムの勉強。
月曜にPHPの課題を提出しなければならないのに未完成・・・
やばいやばい、と気は焦るがPCの前に座って「うーむ」と考え出すとやおら邪魔をしにやってくる。
おもちゃのボールを放ってもあまり効果なし。

『あんたの考えてる事なんてまるっぽお見通しだぃっ』

キーボードの上を歩くわ飛ぶわ、液晶ディスプレイを齧るわひっかくわ、ちょっと喉が腫れていて、土曜日から薬を飲んでいる侯爵くんは、「じぇろじぇろ」と痰のからんだ哀れな音をたててこちらの罪悪感を苛む。
(毎週病院へ行っとります。 鼻や咽喉の弱い子みたいでねぇ)

追い払ってしばらく気配を感じないと、それはそれで心配になり、「どこにいるんだろう マーキー?」

全く集中できねぇ〜。。

夜遅くまでのろのろとやって、今朝はとうとう5時には起きれず。。すると、猛烈な砂をかきまわす音で目が覚めた!!(5時50分だっ)

あいたたた、、やめれ〜っ

ウンチを埋めようとする本能、あれ、なんとかなりませんかね?
そのままそっとしといてくれたらいいのに、昨日全部取り替えたばかりの砂がウンチまみれだわん。。

快食快便は本当に嬉しいのだけれど、朝イチにする習慣も、なんとかなりませんかねぇ。
足の指の上でくつろぐ侯爵くん

このページの先頭へ
 8月 6日

注文した本が続々と届くが、読書のほうはさして進まず。

WEBプログラミングの勉強は Jacascript も PHP もそこそこ分かったが、使いこなすにはほど遠く、特に最後のほうはあまり勉強に身が入らずで、、「目指せ中級!」の目標をクリアできていない。後期の勉強は MySQL が加わるが、週1の余暇のようなペースではヤバイなぁ。なんでもそこそこ望みのモノに近いものが作れる、って感じになりたくて始めた勉強だけど、これがにゃかにゃか難しいわ。

さて唐突に話は変わり、、もう3週間も前の出来事なんですが、滅多にないような出来事があったんです。
今も真相は謎のとんでも事件。
尾篭な話ですけど、まぁ聞いてください (誰かに言いたかったの 爆)。

それは真昼間の京都の市バスの中で起きました。

そのバスはまあまあ混んでいて空席はなく、数名が通路に立っているといった感じでした。 D停で乗った私はそのまま入り口付近に立っていました。
(真ん中から乗って前から降りるタイプのバスです)

その時特に異変は感じなかったのですが、ま、立っている乗客もいるバスに乗った時は自分の立ち位置を決めたら普通誰もきょろきょろしませんよね。

次のH停で2,3人降りたのですが、ハタチくらいの女の子が「あっここで降りるんだった!」みたいに思い出したように降りたのだけ覚えています。

その頃から(というか1つバス停が進んだことで辺りに気を配る余裕ができたからなのか)なんだか嫌な匂いが気になりだしました。「なんだろ?この臭い匂いは」
ふと後ろを振り向くと席が空いていたのでそちらに移動して腰をおろすと、、向かいの席の人が「なんや臭い匂いがしますなぁ」「えぇ、変ですねぇ」

「おかしおすな」 だんだん周りもざわざわし始め、、

「あっ! あれ、あれ見て!」

うっそーー! まさか。。

ちょうど乗口と降口の間くらいの通路にどーん! 人間の○ンチがあるではありませんか!

目を疑いましたよ、まじで。

よく見てみると、降口近くにもう一つコロンと落ちている。
コレがココにある原因の人は降りたんでしょう、たぶん。

粗相をしてしまう老人や赤ちゃん、ペットを連れていた人を見た記憶が無く、私が乗ってから降りた人はみな若者〜熟年の女性だった気が、、

後ろのほうの乗客は異変に気付いておらず、次のS停で降りようとやってくる。
「気ぃつけて! そこに○ンチがあるから」
「え?! う、うわっ」

そりゃ誰だって驚くわ。
匂いや騒ぎが後ろまで伝わっていない、そう、これはついさっき起こったようなので、ますます驚きなんです。
そんなに混んでいないバスの車内で誰かがこれを・・?

バスは次のターミナルで車内洗浄することになり、乗客は全員降ろされました。
急いでいた人がいて運転手さんに文句を言っていたけれど、こればっかりは運転手さんも予想だにしない事態でしょう。

う〜、、落とし主はD停かH停で降りた人なんでしょうねぇ。。
我慢できない緊急事態だったんでしょうねぇ。
そのあとどうしたんでしょうねぇ。。
まさか愉快犯でわざわざ車内に持ち込んで落としたんじゃないですよねぇ。

ソレが匂いで存在をアピールするまで誰も気が付かなかったというのも驚きですねぇ。 
わたしなんて立っていた乗り口付近から移動したとき、ソレの近くを歩いたので、ほんと踏まなくてラッキーだったわ。
バスの中でもゆめゆめ注意を怠ってはいけませんねぇ(ちゃんちゃん)。

このページの先頭へ
 8月 7日

読んだのはBonnie Dee の「Bone Deep」(2005)

彼女はeBook系作家だが、一年前くらいにたまたま見かけたこの表紙絵があまりに素敵なのでずっと気になり、とうとうペーパーバックを注文してしまった。これが大正解。
本のサイズが通常のペーパーバックより大きくて、小学校の教科書くらいの大きさ、A5? なので美しい表紙絵がとても映える。

話はシンプルで泣かせ所が分かりやすく、エロチカ系だが慎ましい上品さがあって、なんていうか昔のSSEやイマージュ、作家だったらルーシー・ゴードンを連想した。

読者によっては「こんなに単純に問題が解決していいのか?」「中途半端だ、甘すぎる!」と文句も出るだろう。 読む前に過剰の期待をしたらがっかりするかもしれない。
でも、シンプルで切なさ満点なので、読んでいるとつい過剰な期待を寄せてしまうんである。 逆に言えばキャラクターが良く描けているってことだな。
残りページが少ないのだから、あっさりハッピーエヴァアフターになる、と頭で分かってはいても、いや、待てよ、もしかしたら安直なラストではないのかもしれない、、と、つい読者に期待させてしまう上手さがある。
星3半〜4つってとこだが、表紙絵が手元にあるだけでも個人的には幸せ。

傷ヒーロー設定はわたしのツボ直撃。
Tortured Souls
くぅ〜これに弱いのよ、、、
話は、優しく賢いヒロインが傷ついた魂のヒーローを救うというものだが、お姉さんが無垢な若い男の子に愛の手ほどきをするって感じのちょっぴり隠微な雰囲気がまたツボだったりして(爆!)。

移動カーニバルの占い女から生まれた Tom は、8才で母親を病気で失った後、カーニバル団の団長に育てられた。いや、育てられた、ではなく、見世物小屋にぴったりの異形のモノに変えられていった。
団長は母親を亡くした彼の肩に「ママ」と刺青を施し、そして次に赤いハート、天使、、ぞっとするほどの時間をかけて、彼の全身を刺青で埋め尽くした。。顔はもちろんのこと、髪も剃り上げられ、頭皮まで刺青が彼を覆っている。

満足な食事も与えられず半監禁状態で暮らす日々。
逃げたくても逃げる場所がない。自分のような異形のものには見世物小屋以外に居場所がない。

時代はWWII直後、ヒロインは新婚4ヶ月の夫を戦地に送り、もうすぐ終戦という時に戦死の報を受け、一年、ひとり農場を切り回す毎日である。
友人たちの誘いやデートのほのめかしにも一向に心が動かない。そんなある日、巡回カーニバルが彼女の住む町にやってきて、親友に無理やり連れ出される。。

ヒロインの名前はSarah、アメリカンヒストリカルでサラという名前だったら、もうキャラクターはお約束。シンプルで素朴、素直だが芯は強く信念の女性。

移動カーニバルを脱走しヒロインの農場の納屋に隠れていたトムを発見したサラは、彼が団長から受けた虐待に心を痛め、彼を守ることを決心するが、小さな町では、一人暮らしの後家さんがかたわものを囲っている、という噂が飛び交いだす・・・あぅあぅっ

さて、この本の表紙絵を描いた画家 April Martinez のブログを見つけたので、ここにリンクしておく。
(もっと大きな表紙絵画像が見れるので、ぜひご覧あれ)
http://www.aprilgem.com/log/?p=495

この表紙絵は、ヒーローの背中の刺青の絵が本の内容と合致していて、素晴らしい雰囲気をもっている。

上記のブログに April とボニーとのメールのやり取りが紹介されていて、ボニーが表紙絵のイメージを細かく説明している。
そうか、だからこんなにイメージぴったりなんだ。

この画家さんは、普段は絵を描いたあとその当本を読んだりはしないそうだが、この本は珍しくも描いた後で読んでみて、もっとこうすればよかった、あぁすればよかった、と思ったそうだ。

確かにもっと波や生き物が多かったら、もっと顔に色彩が施されていたら、と思わないではないが、でも、昨今の表紙絵に比べたらとても気持ちのこもっているデザインだ。

いつも書いてる事だけれど、表紙絵付きの本、好きなんですよねぇ。
どんなに変な表紙絵でも、どんなにトホホな表紙絵でも、ひとつひとつ描いているんだ、と思うと手作り感があってねぇ。
絵が出来るまでのこうした作家とのやり取りを想像したり、男性モデルを探したり、worst表紙絵を選んだり、楽しいんですよねぇ(笑)。

このページの先頭へ
 8月 9日

北京五輪開会式、、国家の威信をかけた物凄いものでしたねぇ。。
チャン・イーモウ監督らしい色彩感覚、圧倒される人海戦術、アナログとデジタルの融合。
中華、恐るべし!でした。

ルネサンスの三大発明「活版印刷」「羅針盤」「火薬」と西洋社会では言われるけれど、中国こそが最初の発明者。紙の発明、木版印刷の発明、羅針盤の発明、あれ?火薬の発明は?、、そうか、花火の連打がそれね。

中国人の矜持を各国指導者の眼前でまさに世界中に示したわけですね。

さて、
落ち着いて本が読めない時って安心できる定番にひたりたくなる。
いったい何回読めば気が済むんだ、と思いつつ、十何回目の再読、サンドラ・ブラウン「ワイルド・フォレスト」
にゃはは、十何回読んでも、飽きずに楽しめるってのはどうしてなんだろ(爆)。

も一つ、再読ではなく初めて読んだのはアン・スチュアート「黒の微笑」

この作品は初めてだが、作品の基本はアンの得意中の得意、魂をはるか昔に失くした堕天使Gackt型ヒーローと無垢な若木のようなヒロイン。ってことで、定番といえば定番と言える。

いつもの男、と分かっていても、くぅ〜、やっぱり好きっ!
作家というのはこれが出来るからいいですね。

例えば、その昔、どれほどチョウ・ユンファの『誰かがあなたを愛してる』にヤラレて、心臓ばくばくになり、彼の映画を探し回った過去があったとしても、現実のユンファは歳を取るわけで、新作は二度とサンパンの姿を再現できない。

ところが作家は、きゃいん、ヤラレタ・・・と心臓直撃だったヒーロー像を、何十年たっても再び別の作品に描くことができる。
読者は何年たっても、自分の好きなキャラの新作を読むことができる。

この作品も、昔のSIMの「Special Gifts」「Now You See Him…」がくっついたような話で、色々とそっくりなんだけれど、そんなの別に気にしないわ(爆)。(日本では上記の本は翻訳されなかったから残念にゃり・・・)

「Special Gifts」で最後にヒーローを助けてくれたエージェントの若い男の子、こいつ、相当ヤバイ奴だったけど、本作にもそっくりな男の子がいる。
「Now You See Him..」、こっちのほうがより全体が似てるけど、特にヒロインを憎み、彼女を殺そうと狙う女、もとは美しい姿だったのにヒロインを追いかけたアレコレで負傷し化け物のようになって、、こちらも本作におりますな。

真面目に考えると、そもそも武器商人たちの会合に素人の通訳を雇う事自体が「えぇ?そんな脇が甘いのってアリ?」だけれど、そうでもしないとノーマルな社会に暮らしているヒロインがヒーローの世界に巻き込まれないから、ま、仕方ない。
ストーリーのためのストーリー、ってとこだけれど、いいんです、アンの場合はキャラが格別だから・・(アンには甘いわたし 笑)。

とにかく、ヒーローバスチアンさまが格好良すぎて格好良すぎて、あぁ、もう、本に噛み付く侯爵くんを払いのけつつ読んでしまいました。

このページの先頭へ
 8月13日

日中は相変わらずの暑さですが、早朝は既に秋の気配が感じられるようになりましたね。 日の出が遅くなったし、虫の音が強くなったし、なにより空気が少し寂しげになりましたよねぇ。

「ぐーぐーだって猫である」の番宣を見て、家族全員がはあぁ、、とため息をつく。あんなにおとなしく人間に抱かれたり撫でられたりして、、にゃんて羨ましいの。

うちんちの侯爵君ときたら、抱っこして撫で撫でしようとしたら10回に9回は「うがっ」と怒って噛もうとするし、もがいて腕から抜け出たら呆れるほど走るし、、
いったいいつになったらのんびりした癒し猫になるのかしら。

興奮して走り出すと暴れ馬のようになって、最後は舌をだして「はぁはぁはぁ」
だ、だ、だいじょうぶか、、他の子猫もみんなこんなに走るんだろか?

あんまりにひどい、そんな子嫌い、とツンとして本を開くと、あっという間にページの上に寝転がり、めくろうとした指に飛びかかり、紙と格闘する。
そんじゃ eBook を読もうとノートPCを開くと、キーボードの上を歩き、ディスプレイの角をガシガシ噛み、後ろからぶら下がるから、ノートPCはひっくり返る。。

そうそう、大島先生はどうやって原稿が描けたんだろう。
なんせマーキスときたら、私がボールペンでメモを取ろうとした途端、ボールペンにガシガシ噛み付いてくるし、紙にキック!チョップ!やし。

すべての注意を自分に向けろ! っちゅう、ものすごい唯我独尊くん。
人間はネコさまに奉仕すべしっ という厳しいお達しのもと、ほんの少しの合間を縫って、細々と読書しとります。。

Kresley Cole の長編5番目デーモン弟くんの話を読む前に復習を兼ねて、ボウエンとマリケータの話(3番目)「Wicked Deeds on a Winter」を再読。

にゃはは、ボウエン、ほんま、好きなんですよねぇ〜、わたし。
胸がきゅうんとなる切なさと、がぅがぅメロメロな惚れっぷり。
よく考えたら彼は長編1番目からずっと出ているキャラだし、作者もボウエンを気に入ってるのかな。

あら、デーモン弟 Cade のことを兄 Rydstrom がこう言っていたわ、
"Cade’s already seen the female that will be his, yet is in denial. Long story, but suffice it to say that the first time he spied her, he lost the power of speech for some moments."

そうか、Cadeには気になってる女がいるってこと、ここで匂わせていたのね。

シリーズ物には電子ブックって特に便利なんですよね。
どこで登場したかな、何を言ってたかな、なんで Rydstrom の王位が奪われちゃったんだっけ? 検索すればすぐに気になる場所が見つかるもの。

Cadeって、粗野で残忍なデーモンのフリをわざとしてたのか、、マリケータになかなか良いこと言ってくれてるじゃん。。

そしてコンラッドの巻(4番目)で、屋根に登って遠くからその女性を眺めてるCade。。。いじらしいじゃありませんか。
よし、なんとかマーキスの目を盗んで読むぞっ

このページの先頭へ
 8月15日

や、やばっ。
「魔王」を見て、大野くんにぐっときてしまった・・・

こんなつっこみどころ満載のドラマを毎週見て、しかもぐっときてるとはアホじゃないだろうか、と思いつつ、これまで私が持っていた「ぼぉっとしてる」イメージを見事に裏切る大野くんの演技力に目が離せない。
この予想外のギャップに足をすくわれた?

これまで全く関心のなかった「嵐」を大野くん見たさでテレビで見ちゃったり・・

さらに、や、やば、、「嵐」のDVDを買いたくなってしまい、、ポチっと(爆!)

このページの先頭へ
 8月17日

Kresley Cole「Dark Desires After Dusk」(2008)

どっひゃー! 甘くて切なくてほろっとして、楽しくて、、大満足。

まさか、デーモンCadeの事を、これまでのヒーローの中で一番好きになるとは、予想だにしなかったが、いやはや、いまや私の中でボウエンを抜いてケイドが一番になってしまいましたよ。

シリーズ5番目になっても、なおも新鮮な面白さを提供してくれる。
いや、もしかしたらシリーズで一番出来がいいかも?

クレスリー・コールったら、デーモン兄弟を使ってこう来たか。

物語は現代だけれど、前振りがある。
デーモンの中でも Rage Demon と呼ばれる一族がその王を失って800年が過ぎようとしている。

800年前、Rothkalin 国の王であったRydstrom は、ヴァンパイアとの戦いで国を留守にするあいだの国の警護に、弟 Cadeon を召喚した。
Cadeon は幼い頃から農家に養子にだされ、兄とは全く別の道を歩んでいたため、今更王家の責任を求められても、、と、兄の召喚に応じなかった。
(兄弟といっても兄は1500才、弟は900才で、長〜いこと、別々に暮らしていたわけだが)

そして、、悪名高き魔法使い Omort the Deathless が城を奪い、多くの兵士と国民を虐殺し、Cade の養父母、養妹たちも焼き殺されてしまう。。

Omortに復讐を誓い、過酷な戦闘訓練を自らに課し、兄 Rydstrom と共に傭兵として生業をたててきたCadeは、Omort に城ー王国を奪われた咎、国民の苦しみ、深い罪悪感を800年間背負ってきた。

そしていま、最強最古のヴァルキリ Nix が、Rydstrom・Cade兄弟にひとつの予言をする。
Omort の腹違いの弟 Groot the Metallurgist が鍛えた魔法の剣のみが不死身の Omort を殺すことができる。ただし、その剣の見返りとしてGrootが欲しいものを彼に渡さなければならない・・・

さて、ヒロイン Holly は数学研究科で博士論文を作成中の23才の大学院生。 一年前から、誰かにいつも見守られているという妙な感じを抱いている。

彼女は幼い頃から強迫性障害( Obsessive-Compulsive Disorder、OCD )で、恋愛小説家のジャックニコルソンのような感じ。なにもかもキチンと並んでいること、予定どおりであることが大事で、使い捨てのプラスチックのフォークでないと食事ができないし、周囲のモノが3の倍数になっていないと落ち着かない。。

デーモンは人間の女性を Mate にできない、Hollyを想ったところでどうしようもない、早く諦めろ、と自らに言い聞かせていたケイドだったが、ホリーがとあるデーモン族に誘拐され、救いに向かった彼がそこで目にしたのは。。。

もちろん、読者の予想どおり、ホリーとケイドはGrootの許へ向かう長い旅に出ることになっちゃうんですが、ふたりプラスNixの絡みが絶妙でねぇ。
上手くできているわ。

この話、ホリーの変化、成長がとても気持ちよいんですが、それ以上に、なんといってもケイド。ケイドの切ない心情が、もうもうもう。
惚れっぷりも気持ちが癒されるというか、包容力があるというか、深い思いやりがあって、これほど読んでいて気持ち良い話は滅多にないほど良いんだなぁ。。

でもって、作者の思う壺だが、お兄ちゃんの Rydstrom がまっこと怪しい状況になって、えげげ!どうなってしまうの! で終わるわけだ。

ここまで読んできた読者は、読み終わったやいなや次が気になって仕方なくなる。
クレスリー、次作はお兄ちゃんの話ですよね? まさか待たせませんよね?

このページの先頭へ
 8月18日

タラ・ジャンセン「あの夏の天使」が某所で人気だったので購入。
合間を縫って読んでみたところ、あらま、ほんとだ、面白いじゃないですか。

スーザン・ブロックマンの「遠い夏の英雄」がやや「ちんぴら(死語?)テイスト」になった感じで、構成も似てる話だけれど、泥棒魂を捨ててないヒーロー君たちがほほえましいし、ヒーローの一途で胸きゅんな初恋一直線がハート直撃。

1作目がこんなに面白いなら、スーパーマンことホーキンスのロマンスも知りたいっ、と、eBookをポチしてみたのだけれど・・・
Tara Janzen 「Crazy Cool」(2005)
ごめんなさい、 ノット・マイ・ブック だったかも。。

ヒロインがぁぁ、、好きになれなかったんですぅぅ。

上院議員の娘、超美しくて、ちっさくて、ハイソサエティ優雅プリンセスヒロイン。高圧的で支配的な母親(上院議員)に口答えひとつ出来なくて、母親がいると、過呼吸に陥っちゃうようなお嬢さん。
こんな背骨のない女の子の、どこがいいのかなぁ、、とか思っちゃうんだが、ストリートボーイの永遠のあこがれなんですね。
たぶん、守ってあげたいヒロインってタイプに嫉妬してるんです、わたし。

あぁ、クリスチャン、あなたは1作目では抜き身の刀のようだったのに、
「やりたくてやりたくて」になっちゃって、なんだか頭の回転も鈍くなってるし、、、
敵にはめられてるってのに、スカートあげてる場合?

米アマゾンの評価は高いし、プロットもまぁ悪くない。
13年前のクリスチャン・ホーキンスの冤罪、その最重要関係者と偶然にも再会し(もちろん偶然なんかではないけど)、また殺人事件が起きる・・・
頑なに彼の犯行だと決め付けて軍や警察に圧力をかける上院議員。
スポイルされてるお金持ちの坊ちゃんたちが起こした13年前の事件とは。。

わたし的には後味が悪い話なんで、ホットなロマンスでいいものかどうか悩むんですが、気楽に殺人事件とワナとsex、殺人事件とワナとsexのごった煮を楽しむべきなんでしょうねぇ。。年とると人が簡単に殺されるのが身にこたえるようになっちゃって・・(爆)

それにしても、キッド、、、可哀想すぎ・・・うるうる。

意外にもあのトラヴィスが仲間になっちゃいそうで、、まさか、、う〜ん、、気になる(爆)。
このシリーズをランダムハウス講談社文庫が全部翻訳してくれるとして、トラヴィスまで出るのは何年後?

このページの先頭へ
 8月19日

ミニ掲示板に書いたように、今日はお休みをとって「バットマン・ダークナイト」を見てきたんです。。が、、

もう、何と言っていいのか、、胸が塞がれてしまって、苦しくて惨めで、、
見終わったときの気持ちは・・・ひどいっ!!ひどいっ!!ひどいっ!!!
こんなに観客を打ちのめすなんて・・・
終わったとき、わたしは鉛を飲み込んだような気分でした。。

素晴らしい作品です。それは認めます。というか、とんでもなく物凄いです。
これほど残酷でグロテスクで暗い感情を作品にこめられるなんて。

ヒース・レジャーの演技は、、もうね、想像を超えていました。

わたしの前の席にはぺちゃくちゃしゃべるアベックが座っていました。
予告編の間もしゃべっていました。
始まってもしばらくはしゃべっていました。
でも、、、ジョーカーが登場して、、、
あぁ、、、場内は針の落ちる音が聞こえるくらい静まりかえりましたよ。
息を吐くことも吸うこともできないくらい、フリーズしてしまいました。
そして
最後まで雑音ひとつ無し、でした。

なんだかこれが世界の興行成績を塗り替えたなんて信じられません。
だって身の毛がよだつほどダークなんですもの。
いや、冷静に考えると、
この映画は今の時代にとって「希望」を持つことがどれほど大変なことか、を、描いているんですね。

現代において「希望を持つ」と言うことは、信じられないほど困難でしんどくて、どれほどの犠牲を強いられ、どれほどの信念を必要とするか、、

ごめんなさい、今日は見終わったばかりなので、まともな感想が書けませんね。
もう少し落ち着いたらにしときますデス。

あぁ、ヒース、、あなたは凄すぎました・・・

このページの先頭へ
 8月21日

上の息子がふらりと帰省したもので、落ち込んでいるどころではなくなってしまった。

職場から疲れた足取りで帰宅し、リビングの扉を開けると、テーブルの上にうずくまり、じっとこちらの顔を見つめる侯爵くん。
「おなかすいた・・」(と、たぶん言っている・・)
そのテーブルの横に突っ立っている息子。
「お腹すいた」

なんなの! なんなの! お帰り、とか、お疲れさんの一言もないの?

初見だというのになぜかすんなりとなじんでいる息子と侯爵くん、 ┐(;´ー`)┌

さて、何か気分をシンプルにするものが読みたくて、ネットをうろうろし、久しぶりに海外の古本屋からどかっと古本を買ってしまった。

お約束展開のもの、単純で優しくて、かつ短いもの、ということで、最初はパラノーマル系レビューサイトをいくつか回っていたのに、なぜか、Signetのリージェンシー・シリーズロマンスの本を買うことになってしまった。

これが実に奇妙なのだが、とあるパラノーマルレビューサイトで、タイムトラベル、ゴースト、ヴァンパイア、人狼、そういう区分のひとつになぜか「貧困者(pauper)」というものがあったのだ。

???

もちろん私はそれを選んでみた(笑)。

すると、この本が挙げられていたのだ。
Karen Harbaugh「The Devil's Bargain」(1995)

借金の清算目当てで商人の娘と結婚する子爵ヒーローらしい。
貧乏人って子爵ヒーローのこと??

Karen Harbaugh なんて知らないや、と、FictionDBに行って調べてみると、この話はRTのレビュアチョイス(ファンタジー)になっていた。

さらに、これの関連作品の「The Vampire Viscount」(1995)は、借金のかたで黒い噂のある子爵ヒーローと結婚させられるノーブルヒロインの話だが、AARのレビュアが「ちょいラストの方が惜しいのでAにはならないけど、かなり良いっ」と褒め言葉をかけている。

へぇ〜。。

Signetのリージェンシーは非常にオーソドックスなロマンス、という印象を持っていたので、この定番な表紙絵で、じつはヴァンパイア子爵とは!! そいつは読まねばいかんっ。
それからポチポチと数冊を注文することにしたんである。

で、注文してから改めて国内のサイトを検索してみたら、、あ、、そうだったのか、
Karen Harbaugh って カレン・ハーバーなのか。 ハーボと読んでた私(汗)。
「闇を駆ける女神」(Dark Enchantment 2004)っていうヒストリカル・ヴァンパイアヒロインものがヴィレッジから翻訳されてたんだ。
やれやれ、最近の作品をポチしないでよかったぁ。。ほっ

カレンの本で買ってみたのは下の3冊、、表紙絵だけ載せておきます。
(届く + 読むのはいつになるやら・・・爆)
    

このページの先頭へ
 8月24日

驚きっ!

21日にネットでポチッした本がもう届いた。
カレン・ハーバーなど計5冊をイリノイ州の古本屋さんに発注したのだが、3日後の今日、郵便局から配達された。

速達でも無いのに日曜日でも配達してくれるんですねぇ。

さっそく読まないとなんだか申し訳ない気がして、Karen Harbaugh「The Devil's Bargain」(1995)を手に取ったが。。

カテゴリーロマンスとして、オーソドックスなSignetリージェンシーから出たと考えると、この作品はかなり斬新だが、出来は、うーん、、部分部分は面白いのだけれど、全体としては、特に後半が冴えない気がする。

いやぁ、これ、面白くまとめるの、難しいわ。
なぜならヒーローは、困窮きわまって悪魔と取引をしてしまった男なのだ。
悪魔が「あの娘を傷物にしろ」と命じたことを実行する男なのだ。
もちろん、途中で本当に娘を愛するようになるのだけれど、所々で読者をムカツかせるように作ってある。

スペイン半島戦争、Ciudad Rodrigoで瀕死の重傷を負った大尉、リチャード・クレアモント子爵が我らがヒーロー。
やっと英国に帰ってきた彼を待っていたのは、ギャンブルに溺れた父親の自殺、請求書の山、目を覆うほど荒れ果てた領地、ガバネスとして働いている妹。。

魂と引き換えにお前の窮状を助けてやろうという悪魔の申し出。
悪魔がちらっと彼に見せる未来には、、雇い主に手ごめにされそうな妹が・・

「妹の未来を救うためなら、見知らぬ娘のひとりや二人・・・」

元々は 正義漢で誇り高い男なのに、自分の良心の声を無視して、無垢な若い女性の未来を壊すために彼女に近づく。

「なんだ商人の娘か、我々のクラスの娘じゃなくてよかった・・」
「結婚を向こうが言い出したら、馬鹿なことを言うなと別れれば済むだろう」
「ただの遊びだ」

色々と自分に言い聞かせながら、とうとう。。

うぎゃっ。

ヒロインが理知的で素直で胆のすわった娘で、ほんと、ヒロインさまさまです。
自分には人を見る目がある、と自認していたのに、ヒーローの下劣な行動を予想もできなかったと大きなショックを受けるが、それでも人生に負けちゃわない。
欝な話になりそうなところを、ユーモラスに悪魔と戦って、コテンパンにのしてくれる。

「どんな約束も守るのがジェントルマンだ」ヒーローは最後、悪魔にいいように操られ、良識も判断力もいずこ? な「いらいらするばか者」になるが、これがねぇ、あぁ、もうちょっと切れがあってもよさそうなのになぁ。。。(爆)。

賢い商人ヒロインが進退窮まった鈍い貴族ヒーローを救う! というお話だが、ルシフェルやアリエルが絡む不思議色と、深刻な背景、重厚な雰囲気、暗いヒーロー、利発でユーモアあるヒロインという、なんだかごたまぜのグリム童話かなにかのようだった。

このページの先頭へ
 8月26日

ずいぶん前からだらだらと読んで、ようやく終わったのがこれ。
Bethany Campbell「Whose Little Girl Are You ?」 (2000)

本読みならみんなそうだと思うが、作家ごとに手触りというか空気みたいなものを感じると思う。
で、わたしが思うに、ベサニー・キャンベルほどうすら寒い無機的な世界を作る人はいないんじゃないだろうか。
わたしはベサニーヒロインの女友達や暖かい家を全く想像できない。

殺風景で、絶対大家族じゃなくて、、、とっさに思い浮かぶのはそんなものくらい、、進入禁止の立て札が顔の前に立っているように感じるヒロイン。

潔癖で「うそも方便」などという事を決して赦せない女性。
男兄弟はいるが、仲のよい姉妹がいるとは絶対に思えない女性。

ヒロインの放つ孤独感は、どこにも所属していないというヒリヒリした痛みがあるが、同時に、差し伸べる手を払う容赦ない厳しさがあって。。

こんな女性を愛してしまった男性は可哀想にも程があるくらい可哀想なのだ。

で、この話、まさにベサニーヒロインにぴったりの話である。
なぜなら、ヒロインは33才の女性(広告代理業だったっけ?)だが、弟が急性白血病に罹かり、骨髄移植以外に助かる道は無いという事態になったとき、自分と弟がそれぞれ養子であった事実に直面する。

不法な養子縁組だったことから、実母探しは困難を極める。
赤ちゃん売買に関わった医師の許に出向くも、医者は引退して田舎に引っ込んでおり、古い話だ、よく知らないと関係者はみな口をつぐむ。調べ回る彼女のまわりがきな臭くなる・・・

もう一人過去の赤ちゃん売買を調査している弁護士がいる。
彼はとある富豪の依頼で依頼人の子供を探している。
彼はヒロインが小さな町をひっかきまわすように動き回るので、調査は自分に任せて欲しいと彼女に頼むが、もちろん彼女は承知しない。

そりゃ、自分の弟の命がかかっているんだもの、知らない男に任せられるわけがない、というのは分かるが、自分は自分のやりたいようにやる、という彼女の行動があまりに無防備で、、読んでいてイライラしてくる。

真相の解明と並行して、ヒロインと(育ての)母親との関係などが語られる。 母親とこれまでずっと上手くいっていない事や(っていうか、誰が母親でも、彼女と上手くいくとは思えないが 爆)、望まぬ妊娠をした女性たちの過去と現在など、色々な女の人生が語られる。

雰囲気はダークで緊迫感がありスリリングだし、女の人生やら「母と子」やら、いろいろ重たいテーマも語られるが、ミステリとしては正直物足りない。

もともと犯罪として暴こうとしているワケじゃなく、骨髄提供者が見つかればそれでいいのだから、犯人と言ってしまうのもおかしいが、過去の出来事が明るみにでる事を嫌い隠蔽しようとする人々がわざわざ墓穴を掘るのが戴けない。

さらに不満を言うと、、このヒロイン、ほんとのほんとに潔癖で頑固でしんどい。
ヒーローが嘘をついたと知ると、どーーしても彼を受け入れられなくなってしまう。
(わたしには、それほどひどい嘘とは思えないんだが、、アメリカ人の考える事は分からん、、)
ここまで愛を拒絶する女性にひたすら愛を捧げ続けるなんて「ありえないーーーっ」
そんなにまでして手に入れたい女性だろうか?
そりゃこれほど潔癖な人間なら、いったん忠誠を誓ったら、とことん命までも捧げてくれることは確かだが。

わたしは最後の最後までイライラしながら読んでしまった。
言うなれば、リサ・ハリスの「さがしてみせるわ!」を想像していただければ分かるだろう。さがしてみせるわ!のヒロイン程はひどくないが、近いんである。
(ムカツク事を怖れる方にはさがしてみせるわ!を読むことをお勧めしません)

そういえば、ベサニーはこのところずっとリサ・ハリス名義でクリスチャン系ロマンスを書いている。
前から抹香臭い(死語?)と思っていたが、やっぱ、そうなんだなぁ。
この作品のあと7年間ベサニーはサスペンスのシングルタイトルを発表していないが、今度の9月にSteeple Hill から 「Final Deposit」 というロマンチックサスペンスを出すらしい。
Steeple Hill は勿論クリスチャン系シリーズロマンスだが、サスペンスという分類だし、ベサニーがサスペンスを発表するのは久しぶりだし、、買ってみようかなぁ・・(^o^;;
(なんやかんや言って、ベサニーの独特な味が好きなんだわ〜)

【後日つけたし】 米アマゾンの読者レビューでこのヒロインにキャメロン・ディアスをあてはめている人がいた。
えー!!信じられないっ!
わたしにはキャメロン・ディアスを連想する所なんてこれっぽっちも感じられなかったが、人間というものは、これほどに感じ方が違うものなのか。。。

このページの先頭へ
 8月28日

陽の昇るのが遅くなり、侯爵くんが私を起こす時間も少し遅くなった。
今では5時40分ごろまで寝れるようになり、ずいぶん楽になった。

生まれて4ヶ月、体重1.8キロ、我が家に来たとき800gだったから2倍以上だ。 すっかり鼻も喉も良くなり、よく食べ、よく遊び、相変わらずウンチを一日3回もする。
この頃は手馴れたもので、ウンチの姿勢になったらお尻の下にサッとトイレットペーパーを差し入れ、猫砂に直接ウンチがつかないようにして、終わればさっと取り除く。

本人は、あれ?あれ?無い!あれ?という顔をしながらも、せっせと砂をかいているが(笑)。

最近の悩みは、ズバリ「噛み癖」
大昔流行ったダッコちゃんのように(知らない人も多いか?)、丸太にしがみつくように四肢を腕や足首に巻きつけて、噛む、蹴る、の悪さをする。
最初は舐めるような甘噛みだが、次第にガリガリキックキック、軽く叱ったくらいではやめないしつこさで絡んでくる。
ちょい本気で「噛んじゃだめ!」と首の後ろを強く掴んだり、噛み付いた口に腕を押しつけたりして叱ろうものなら、戦闘モードに移行する(>_<)。
野性の血がめらめら? 腰を低く落として、ぱっと飛び掛かり、ぐわしと噛みつき、「いたーーっ!!!!」で、がっと身を離す。
かばかば、噛まれたのが痛いというより、その離れる動作で思い切り爪が引っ掻かり、腕にはいくつも生傷ができてしまった。。

「そんな子嫌いっ!」と、侯爵くんを冷たく無視する「おかあさん最大の怒り」モードになって初めて、悪かったかなぁ、、と遠目から人の顔を伺うが、、それでは遅いっちゅうねん。

本やネットで一応「噛み癖をどう直すか」いろいろ読んだので知識はあるのだが、書いてあるとおりにやっても「噛み癖」があっさり直るわけでもなく、、寝入りばなに、布団からはみでた足首にがぶっとやられると、ほんと、このやろーっ!!なんですよねぇ。

基本は、「構ってほしい」アピールなのは分かっているのだが、年がら年中きみの言うとおりに遊んであげる事はできないのよ・・

一方で、侯爵くんは体を触られるのが嫌いで、撫でようと手を伸ばすと、がぅっと手に噛みつこうとするし、抱いてもすぐに逃げようとする。
かれの頭の中では「人間の手」は「うざい」に分類されてるみたいなんだな。
( おなかがすけばスリスリしてくるし、姿が見えなければにゃーにゃー大声を出すし、背中をよじ登ってmy肩を猫タワー代わりにするし、ほんま勝手だよぉ〜 )

猫の嫌がることをしないで過ごす、手を見せない、
抱かない、撫でない、しつこく構わない、淡々と接する、、
これがかれの「噛む気」を薄めるようだが、でも、これが難しい!

おととい、昨日と一度もなでなでもダッコもしないでがんばったら、一度も噛まなかったが、ちょっと寂しいじょ・・・
「今は我慢だ」、そう自分に言い聞かせているが、ひざの上でほっこりと猫を抱く日はくるのだろうか。。

このページの先頭へ
 9月 1日

週末は掃除、芝刈り、あとはだらだらと過ごしてしまった。

ロマンス本の中でもeverlasting love、特に childhood love はとても好みの設定で、わたしにとって癒し度満点だ。

好みというものは、何によって作られるんだろう?

自分の好みについて、それほど深く考えてもいなかった子供の頃でも、モンゴメリーの「赤毛のアン」のアンとギルバートよりも、「エミリー」シリーズのエミリーとテディに激しく揺さぶられたっけ。
ペリーのおばかさんにもほろっときた。

読んでわかるように、エミリーシリーズのほうが、childhood love の要素が高い。

好みって不思議だな。

さて、素直に癒されるロマンスを求めてふらふらして、ポチしたのがこれ。 Holly Jacobs「Same Time Next Summer」(2008)

ハーレクイン・スーパーロマンス。
ホリー・ジェイコブズはいくつか短いのが翻訳されているが、たいして印象に残っていない。 たまたま見たレビューで褒められていたのでeBookを購入してみた。

おぉ、ヒーローの献身愛に、むちゃくちゃ癒される(笑)。

物語はクリーブランドで書店を営むヒロイン Carolyn Kendal(33) の娘エミリー(6歳)が交通事故にあい、頭部に重傷を負って昏睡状態に陥り、2週間が過ぎた。。というところから始まる。
娘はきっと昏睡から目覚めると信じて、娘の横から離れようとしないヒロインを医師、家族がいろいろ説得をしている。
Stephan Foster(34) はヒロインの両親に頼まれて、病院にやってくる。
彼はデトロイトで法律事務所に勤めるLawyerで、ここ数年は離れていたけれど10才の頃からヒロインと大の親友の間柄だ。

彼らの両親は、それぞれエリー湖に夏の別荘をもっていて、それが隣同士だった。
ちょうどデトロイトとクリーブランドの中間地点に位置したサマーハウスに、毎年、8月になると、両家族はやってきた。

眠り続けるエミリーの横で、エミリーに語りかけるステファン。
10才の夏、、15才の夏、、
キャロリンとステファンの会話や、ふとした瞬間、そこに挿入される夏のエピソード。
現在と過去の美しいリズム、夏のエピソードは胸をきゅんとさせるものばかりだ。
子供時代の幸せな夏、大人になってゆく過程。。

ふたりの間にあるものは特別だと再認識する二人。
そしてさらに2週間が過ぎたある日、エミリーは昏睡から目覚める。。

なんという奇跡! 、、っと、まだ物語は半分である。

エミリーの目覚めはキャロリンもステファンも心から願っていた事だが、そこからは別の現実が待っていた。ふたりの仕事、住んでいる場所、キャロリンの両親、離婚した前夫、、

みな悪い人間ではない。。悪いどころか、父親としてエミリーのリハビリに協力する前夫は、うまくいかなかった結婚についても振り返って考え、自分の足りなかった点などを十分に見つめなおして、エミリーのためにも、もう一度やり直そうとキャロリンに提案する。
エミリーは父親との交流を子供らしい素直さで大喜びする。
キャロリンの両親も、子供のために父親と復縁すべきだと言い出す。

そしてステファンもまた、父親の法律事務所に勤めていたのを辞めてクリーブランドに居を移すつもりだったが、それほど簡単には進まない。

エミリーの事故は1994年2月の出来事で、8月までの物語がメインなんだが、8月でハッピーエンドとなるのではない。
5年後の夏、14年後の夏の物語がある。

いやぁ、、ふたりの厚い友情と深い愛情が本当に「ありえない!!」ほど素晴らしい。
とりわけ、ヒーローの愛と献身ときたら!!!

大きなテーマは「new normal」
人生は常に新しいノーマル状態の連続だ。
幸せな変化もあれば、辛い変化もあるだろう。
だが変化を怖れるな。
どんなに大変なことが起きても、すぐ横にあなたと共に立ってくれる人がいる。。
そして、そこでまた新しいノーマル状態をみつければいいのだ。
雲の影を追いかける遊びが、とても効果的で映像を見ているようだった。

さて、わたしと同じ好みの人間が多い? いや、そうではなくロマンス本の一時的な流行だったと思うが、 Everlasting Love というシリーズを昨年ハーレクインは出した。
人生を通して続く愛、幼い恋から青春、結婚、愛の挫折と再発見、、2世代、3世代の愛の物語、、
思えばブロックマンのトラブルシューター・シリーズもまさにこれだった。
必ず親や祖父の世代のロマンスが入っていたっけ。

長引くイラク派兵、経済不況、先の見えない社会、、過去の栄光を失ってしまったかのようなアメリカ、、もう一度苦しかった頃のことを思い出して、夢を信じていた頃のことを思い出して、そこから勇気や献身や忠誠や愛を学びなおそうよ、、というアメリカ的メッセージなんだろう。

このHE シリーズは1年で終わってしまったけれど、けっこう好みの本がありそうなので、次はこれをポチしてみようかと思っている。

このページの先頭へ
 9月 6日

わざわざ書くほどのことが無いような無為な日々をおくっていたので恥ずかしいのだが、読んだ本読んだ本、どれもちょっとイマイチで。。

Everlasting Love を2冊読んでみたが、う〜むむ。
Holly Jacobs「The House on Briar Hill Road」(2007)
Ann DeFee「Summer After Summer」(2007)

ホリー・ジェイコブズの作品は、作品構成が先日読んだ「Same Time Next Summer」と同じ。 現代の物語の合間あいまに過去の物語が挿入され、ヒーロー/ヒロインの32年を綴る。

Same Timeのほうは娘の重傷だったが、今度の作品はヒーローの母のガン再発が現代の時制軸だ。
物語の舞台は今度もまた作者が暮らすペンシルバニア州、エリー湖近辺である。

12才のヒーローは、両親の離婚に伴い、母親とBriar Hill Road に越してきた。父親が女と去ったため、母親は深く傷つき、以来、新しい家に暮らす二人の間には笑い声が消えていた。
ハロウィンの晩、とてもみすぼらしいシーツをかぶった8才の少女(ヒロイン)が彼らの戸口にやってきた。 お菓子を入れる袋も持たず、体に合わない大きすぎる服のポケットにキャンディを押し込んで去ってゆく少女に、彼と母親は「一緒にこの辺りをまわろう」と声をかける、、
その晩を境に、彼ら3人は不思議な絆で結ばれ、母親は人生を前向きに見つめ、笑いを取り戻してゆく。

ヒロインはアルコール中毒の母親(育児放棄)を持つ虐められっ子だったが、ヒーローの家が彼女の拠り所になり、ヒーローが大学で家を離れたあとは、ヒーローの母に請われ、Briar Hill Road の家で暮らすまでになる。
一方、ヒーローは児童福祉の活動に従事し、カリフォルニアを生活の場とすることになる。

ヒーロー、ヒロインのすれ違い、思わぬ妊娠、別の人との結婚、離婚、ふたりの結婚、、それらはすべて母親の末期がん看病と並行して語られる。

色々なことを経てきた二人なのに、今、二人の関係には隙間が広がっており、死期が近づいている母親の胸を痛めている。

なぜ隙間が生まれ、広がってしまったのか。
「ねぇ、覚えてる? あの年の冬・・」 母親はいくつもの幸せな思い出の扉を開ける。

弱さや悲しみを人に見せることを嫌うヒロインは、愛する義母を失う悲しみにつぶされ、どんどん内にこもってゆく。
看護婦であるヒロインは、死期の近い義母の自宅看護に身を尽くし、夫との関係がおかしくなっていくことも含め、身も心も疲れてゆく。
気持ちが沈めば沈むほど、気遣う夫の差し出す手を払いのけ、彼を遠ざけてしまう。

差し出した手を払いのけられても一度で諦めず、何度でも手を差し出すべきだ、と思いつつ、ヒーローは手を再度差し出すことができない。父親が去ったあとの母親の苦しみ、自分の苦しみ、、少年の頃の古い傷が、人を深く愛することを怖れさせている。

再発から半年、母の静かで穏やかな死、お葬式、そして2ヶ月が過ぎたが、ふたりはもはや同じ家に暮らしていくことが可能かどうか定かではない。
家族の要だった母親がいない。
娘も17歳になり、親の許を離れる年頃になっている。
ふたりをつないでいたのは母親と娘で、彼らがいなかったら、自分たちは本当は結婚しなかったんじゃないだろうか。。

結構しんどい物語である。
幸せなエピソードが随所に挟まれるが、現在進行形の物語は沈うつだからねぇ。

ここまで沈うつにさせられた後、浮上は少し駆け足だった。

ヒロインのアル中の母親は介護施設に入っている。
実母からかけられるのは憎しみの言葉だけだが、ヒロインは介護を続けている。
母を見舞いに行った帰り、鏡にうつった自分の顔が実母に思った以上に似ていることにショックを受ける。。

人生を変えようとする恐さより、良く知っている惨めさの方を選び続けた実母の人生。
うまくいかなかった物事を人のせいにし続けた人生。

「Live out loud よ。 道の脇にちぢこまって人生を過ごすこともできるけれど、そこには幸せは生まれないわ。リスクを冒し、チャレンジして、思い切り生きるのよ」
それは亡くなった義母の最後の言葉だった。

ここまでは個人的にはハナマルだったんだが、ここからは急降下。
語り口のトーンが変わってしまうんだワ。
うへぇ、、駆け足すぎるんでないかい?こんな風にあっさり片付くの?
甘ったるい緑色のソーダフロートって感じになってしまった。

少々ヒーローにいらいらさせられる物語なのであった。

もひとつの「Summer After Summer」は、ヒロインに腹がたちすぎて、精神衛生上まことによろしくない物語だった。
一人称物語だから、ヒロインが滔々としゃべるわけだが、
このあほ女!と何度言いたくなったことか(爆)。

7歳のときから「わたしはチャーリーを愛している」と言い続けているこのヒロインは、17歳でチャーリーの心をずたずたにして、37歳でまたもやチャーリーの心をずたずたにして他の男と結婚し、50歳で離婚して13才の娘を連れて故郷に戻ってくる。
そこには妻を交通事故で亡くし10才の息子と暮らすチャーリーが地元の総合病院で医師として働いていて、、
あぁ、チャーリーは懲りもせずにヒロインに結婚を申し込むってお話だ。

あんたねぇ、、いい加減、こんな女は忘れたらいいのに。。とほほ。

この物語はとても嫌な感じだ。 なんていうか、わたしの偏見だが、南部色って感じで、家長主義、狭い町、口さがない人々。友情とやらも、うんざりするくらいうっとうしい。

特に気分が悪いのが、ヒロインの最初の結婚。
恩師の死の床での頼みを聞いて、恩師の息子と結婚するヒロインなんだが、チャーリーにプロポーズされた後で、ごめんなさい!やっぱり恩師の頼みを断ることはできないわ! ってあんた。。。
死期が迫っている恩師のため、、はぁ?いつの時代だ??って感じだけど、こんな愛のない結婚、ベッドインしないでいるとか、がっちり避妊するとか、そういう感覚って無いの?
13才の娘がいるってことは、結婚してけっこうすぐに妊娠してるじゃないのさ。
ヒロインの人間性とか感情がわたしには全然わからない。

夫が浮気したことで結婚14年目にして離婚したヒロインだが、それもなんだかねぇ。
物語全体が無理やり感ありまくり。

ゴージャスなハンサムで信望の厚い小児科医チャーリーの老後の幸せを祈ります。

このページの先頭へ
 9月 8日

いい加減に順応したらいいのに、いまだに早起きに慣れない。
夜型人間の生活があまりに長かったため、脳が頑固に拒否しているかのようだ。
起きたときに、「あぁ、よく寝た!」という爽快感が無い。
夜2時に寝て7時半に起きるのと、0時に寝て5時半に起きるのと、両者同じ睡眠時間のはずなのに、実際は朝5時半に起きると自動的に睡眠不足の気分になる(笑)。

そうそう、朝は必ず仰向けに寝ているわたしの胸の上を何度も歩いて、起きろと催促するんだが、今の季節、まだ薄い綿毛布しかかけていないので、侯爵くんの体重が貧乳には辛い(爆)。
お腹の上を歩いてくれたら全然OKなのに、一番肉のないところを歩くなんてねぇ。。

噛み癖をここでぼやいたら、なぜか急におりこうさんになり、足を噛むのが無くなった。
手も、こちらがしつこく触ろうとしない限り噛まない、なんとなくお互いの間合いがわかってきた感じだ。
相変わらず抱かれるのは嫌がるが、「アメショー、抱っこ、嫌い」でググってみると、「うちのネコは抱っこを嫌がる」率がアメリカンショートヘアに高いので、ちょっとホッとした。有名な銀ちゃんも抱っこが嫌いというし、みんながグーグーのようってわけでもないんだにゃ。

なんにでも視察とチェックを入れずにはおれない、というのが困ったもんで、人間の食事中はケージの中に入っていてもらうことにした。

最初のうちは何とか躾をしようとがんばったんだが、、ムリ!! 諦めた。
お箸をもつ腕にまで乗ってくるし、コップには手をつっこむし、、


ゴミ箱も遊び場所になってしまったし、写真に写っているのとは別の「目の敵」にされていた観葉植物の鉢があり、何度もひっくり返され、、これも諦めて葉っぱのほうをベランダへ。
(これから厳しい冬が来るっていうのに、、すまん、葉っぱ君)

侯爵くんの傍若無人ぶりは止まることを知らず。
なかなか自分の時間が取れないよぉ・・・・とぼやきつつ、人心掌握に長けた「にゃぁんごろごろ」のお腹見せくねくねポーズに目尻を下げて言うなりになってしまうんである。

このページの先頭へ
 9月 9日

こんなに切なく熱く激しく優しく大切に愛し愛され、苦しみもがいて、登場人物の気持ちも信じられ、最後まで楽しんだロマンスは久しぶり!

久々のヒットだが、ここに紹介するのは非常に非常にためらわれる。
(でも書いちゃうけど 爆!)

Liquid Silver Books を知ってる人は、あぁ、あれか、と分かると思うが、エロチックロマンスeBookを出している所である。前に読んだ Bonnie Deeの「Bone Deep」 もここから出していた。どちらかと言えばハードコアな、グラフィックなものが多いが、ロマンスの王道をいく切なさ満点のものもあり、時としてこういう金星もある。

Violet Summers「Daniel's Surrender」(2008)
Mrs.Giggles が褒めていたので、気になってポチしてしまった。
彼女と意見が合わない事も多々あるが、これに関しては、うわ、まじツボ。

Mrs.Giggles が書いているように、わたしも最初は絶対無理だと思った。
3Pである、支配ー服従プレイである、拘束、ア○ルもある。
本当のロマンスなんてありえんわいっ。いい加減な物語に決まってる。

ところが、ところがである。
読んでいるうちに、彼ら3人がどうかどうか幸せになってくれることを心から願ってしまった。 こういうファミリーもアリだとまじで思った。

主人公はダニエル36才。
幼い頃母親が男と逃げ、父親はそれ以降酒びたりになり、怒鳴り狂う。
「愛なんてものは人を弱くさせるだけだ」「愛は人を傷つけるだけだ」

母親に去られた無力感、彼は二度と無力な自分を感じたくなかった。

昔のダイアナヒーローや、ローウェルヒーローなどを思い浮かべるとぴったりだが、彼らよりは知的に自分をコントロールしている。
彼は酒を飲もうとしない。彼は人に心を見せない。彼は人を愛そうとしない。
彼は「支配と服従」の支配役でしか自分のダークサイドを満足させることができない。

そこに親友の弟マシューが登場する。
彼はダニエルがずっと気になっていた。(親友の妹だったらよくあるHQだ 笑)
親友の弟と関係を持つ事なんてできない! お前は自分が何をやってるのかわかってないんだ!

しゅうしゅうと足元を流れる熱くくすぶった欲望・・・

一方、マシューの住むコンドミニアムに越してきた小学校教師シャノン。
彼女の明るさと優しさがマシューとダニエルの緩衝材となって、不思議なハーモニーをもたらしてゆく。

おどろいた! むちゃくちゃ納得してる自分がいる!(笑)

激しいプレイのあとの描写がもうもうもう、、胸が苦しくなるほどの優しさがある。

ほんの戯れだと自分に言い聞かせながら、笑い声をあげている自分に気付くダニエル。仕事から帰宅したときに台所から漂うスパイスの香り。
マシューとふたりでシャノンの髪を洗ってあげた夜。

幸せを感じそうになると、頭のなかに父親の声が響く。
「ダニーボーイ、愛はおめえを弱くさせるぞ」

ふっふっふ、ここからがまだまだある。
ダニエルの動揺、混乱、否定、、これが切なくて切なくて。
三人それぞれのキャラクターがリアルに感じられ、オバカではなく、堂々としていて、、
そして、にゃはは、苦しみの後の大満足のラスト! ハナマル。
600円以下でこの癒し度♪

読んでみようと思う人がもしいるなら、これは  Worthington 兄弟3部作で、最初が長男マーカスと秘書キャリーの「Carrie's Answer」(ずっとボスが好きだった秘書もの ほとんどクリスティン・ジェイムズの「さよなら片思い」ハードエロバージョン)、
次が長女メレディス「Meredith's Awakening」、そして末っ子マシュー、なので前の2冊を読まないとちょっと分かりづらい点があるだろう。

だが、最初のマーカスの話を読んで、「げっ、こんな変な話、お断りだわ」と思ってしまうと勿体ない。 なぜならマーカスの話の数十倍もこちらの出来が良い。

ハードエロチックを逆手に取って、あけすけな場面と切ない場面の落差で読者を参らせようという魂胆かもしれないが、それが成功している。

表紙絵は3Pなので恥ずかしすぎて載せることができない(^o^;;
本家水銀本のコンテンポラリからどうぞ)

このページの先頭へ
 9月10日

猫を飼うことは一年以上前から、ぐだぐだと考えていた。
自分から行動する決心はまだついていなかったが、捨て猫を見つけたら引き取ろう、知り合いの人から子猫が生まれたと言われたら引き受けよう、、などと「巡り合わせ」を待っていた。

しかし、この一年、一度も捨て猫と出会うことなく、ネットの里親募集ページやタウン紙の「差し上げます」コーナーを見ては決心がつきかねていた。
殺されてしまう命を引き取ってあげたい、と思いつつも、里親になる資格検査の仰々しさに尻込みした。 昼間家にいない人はお断り。脱走防止柵を設置してください。 職業、家族構成、さらに家庭訪問。。善意だとは分かっているものの・・・

ある日思い切って電話をかけたが、2回とも先方が留守だった。
これも運命か、結局、HPで見て気になっていたキャッテリーに連絡して、お金を払って子猫を迎えてしまった。
それが今の侯爵くんだ。

侯爵くんは、我が家に来てすぐ鼻詰まりになってしまった。
近所の獣医さんに行ってみたものの、少し心配で、息子に「大学のクラブでお勧めの獣医さんの事を訊いてみてよ」と頼んだ。
するとその晩、「下級生のxxさんは猫を飼っていて、○○クリニックに行ってるんだって。それで、なんと、生まれた子猫2匹の里親を探しているって」

なんてこったい。

さて、それからまた2週間が過ぎた頃、通勤途中で一枚の貼り紙を目にした。
「とっても可愛い子猫差し上げます」

え?!

1年以上「巡り合わせ」を待っていたのに、なんで今になって。。

そして、極めつけは一週間前。
帰宅しようと職場を出たわたしは子猫の声を聞いた。
あたりを見回してみると、敷地内の物陰に野良の子猫が3匹いるではないか。生まれて2ヶ月ってところだろうか。 ひどくやせてはいないが、毛並みは汚れてみすぼらしい。 あぁ、ごめんね、うちに連れて帰ってあげれないのよ。。

つい数ヶ月前まで、野良にえさをあげてるおばさんを見ると、可哀想だけどやっぱ無責任でしょ、と眉をひそめていた私だったのに、、
ごめんなさい!!!! 子猫用ドライフードを少しビニール袋に入れて、翌日職場へ向かってしまった。

その晩、その翌日の晩、子猫たちは現れなかった。
横断歩道で流れる電子音が「みいーみいー」と子猫の鳴き声に聞こえた。
次の日、少し職場から出るのが遅くなり、足早に門のほうへ向かうと、どこからか「みゃー」と声がした。
職場の人に見られないように、こそこそと物陰に入り、毎日持ち歩いていたドライフードを出して小さな声で「ごはんだよー」。 じっとしていると警戒しつつ寄ってきた。。撫でたらノミとか病気とか、ウチのマーキーに伝染るかなぁ。。でも、スリスリしてくる。。

あぁ、ほんとにどうしたらいいんだ?! 里親探しを責任持ってできるわけじゃないし、このままご飯をあげたら糞尿の被害もあるし、、やってはいけない事をしてる、と感じつつ、家で愛されまくっちゃってる侯爵くんを思うと、、

やばいほど猫屋敷になってしまう人の気持ちが分かるようになってしまった。

このページの先頭へ
 9月13日

あぁ、「魔王」が終わってしまった。。
週に一度の楽しみが・・

このドラマがいかほどにわたしに影響を与えたかと言うと、
突然気にも留めてなかった嵐の、コンサートツアDVDを3枚も買わせ、「転生薫風」DVD(大野くん主演の舞台)、CUT(大野くんが取り上げられていた号)を買わせ、Youtube の「arashi ohno」検索で山ほど大野くんの映像を漁らせた、、、

演技、歌、ダンス、全てが、普通に上手い、というより、とんでもなく上手いから驚く。
特にダンスは別格で、リズム感と体の切れがよすぎて、軸がぶれなすぎて、一人だけ本物のダンサーで、時にメンバーから浮いて見える。

こう言ったら失礼だが、普段の存在感の無さと、演じる(踊る、歌う)時の存在感の強さの落差がはなはだしい。
先週、ドラマの最後にCDプレゼントのお知らせを大野くんが読み上げたが、脱力するほどトロいしゃべりで、これって成瀬領ファンにとっては「詐欺だぁ〜」。

DVDボックスを予約しようかどうしようか迷い中。。。

閑話休題。
リサ・ハリス(ベサニー・キャンベル)のロマンチックサスペンス新刊が届いた。
わは、Steeple Hill を買ってしまったのだ。

物語はまだ読んでいないが、最後のページを見てのけぞった。
ディスカッションページがあり、
本のなかで○○がXXしたことをあなたはどう思いますか?
あなたは目には見えないものを(神の御力を)感じるために毎日何をしていますか?

といった質問が13個並んでいる。

これってSteeple Hill の作品すべてに付いているのか? それともベサニーだからなのか?

彼女は今夫と共にモザンビークで教会の建設に携わっているという。昔で言う宣教師一家?
単にクリスチャン系出版社でロマンスを発表するクリスチャンな人、という以上の、キリスト教布教活動と教会運営に深く関わっている人であった。
大昔のイマージュを読んで以来ずっと気になってきた「魂の落ち着き場所を求めるひりひりする潔癖性」をますます納得させる経歴だった。

このページの先頭へ
 9月14日

ガンバ、点が取れないですねぇ・・
スポーツニュースを見ると、どんどん知らない選手が増えていて、いかに自分がサッカーから離れていたかが分かる。いかんなぁ。。

ものすごくボケていた事。

9月6日に感想を書いたAnn DeFee「Summer After Summer」、この本、自分で買った本では無かった!

別の本を購入したのだが、eBookショップのミスで、買った本の代わりに「サマーアフターサマー」がダウンロードされたのだった。

なんでこの本買ったのかなぁ〜。。ポチした時の理由が全然思い出せないや、と思いながら読んだが、そりゃそうだ、思い出せないはずだ。
買ってないんだから。

気づかず読んでしまうワタシもワタシだった(笑)。

eBookショップに連絡すると、すぐに修正してくれ、今度は買った本がダウンロードできた。結果的には無料で1冊読んでしまったというわけでした。

このページの先頭へ
 9月16日

Penelope Williamson「The Outsider」 (1996)読了。

ふぅぅ、、ほろ苦い・・・

1880年代、土地に境界などなく自由に牛を追っていたオールドウエストの終焉。 読みながら「Sweet Lullaby」の背景を思い出した。
この物語にも同様の背景がある。

それはリンカーン大統領が1862年にだした「ホームステッド法」である。
ー160エーカーの区画の土地を無償で払い下げるー
申請時に 21 歳以上で、当該区画を確立し、12 フィート x 14 フィート(3.6 x 4.3 メートル)以上の大きさを持つ住居を建てた上で最低 5 年間は農業を行ったという実績を必要とするが、この条件を満たせば誰でも土地が所有できるのである。

それまで土地の境界など意識していなかった牧場主にとって、あとから移ってきて土地所有権を主張した移民たちは非常に腹がたつ邪魔な存在だったのである。

1892年、ワイオミングのジョンソン郡で起きた「自作農虐殺事件」は、その後「天国の口」「シェーン」といった映画を生んだ有名な事件である。

牧畜男爵(Cattle Baron)と呼ばれる大地主、大牧場主連合は、見せしめに何人かの開拓部落民を馬泥棒、牛泥棒として縛り首にして吊るし、自称牛泥棒捜査隊として、重装備のガンマンをテキサスから50人近く雇い入れた。

テキサスガンマンを統率したのはジョンソン郡でスコットランド人所有のVR牧場の支配人を勤めていた元U.S.マーシャル、フランク・ウオルコット(Frank Wolcott)だった。
大牧場主連合が作成した抹消者リストは70名にも及び、なかには自作農寄りの保安官や議員まで含まれていた。

時の大統領が騎兵隊を送るまでになった虐殺事件は、一旦ワイオミング州の裁判の場に持ち込まれたが、裁判の場では、圧倒的なお金と政治的力を持つ大地主連合に対し、自作農側に勝ち目はなく、逮捕されたガンマンたちは全員釈放されたという。

さて、物語は1886年のモンタナ。
Plain Peopleと自称する人々が羊を飼って暮らす土地に、銃で撃たれ瀕死の男がたどり着く。  Plain People はアーミッシュであろう。
(ヒロインの姓 Yoderヨーダーはアーミッシュに非常に多い名前だ)
「まっすぐ狭い神の道を進む」
質素清廉、100年前も今と変わらぬ毎日、このシンプルな美しさは、暴力に満ちた外の世界からやって来た男の出現で、大きく揺さぶられる。

夫を牧場主に殺された未亡人ヒロインと、アウトローヒーロー。
ヒロイン レイチェル・ヨーダーは早撃ちの殺し屋として名高い男ジョニー・カインの、冷たい目の裏側にある痛みに惹かれて、 Plain People の戒律と 彼への愛との間で身を引き裂かれる。

吃音症の10才の息子ベンジョーがヒーローに寄せる憧憬、
再洗礼を前に悩む若者、酒に身を持ち崩した医者、心だけは売らない娼婦、
Plain Peoleを土地から追い出そうと嫌がらせを続ける牛牧場主、、

ワイルド・ウエストを舞台に、良くも悪くも自分の居場所を見つけようと必死に生きる人々がここにいる。
大牧場主ファーガス・ハンター(スコットランド出身)も、その息子クェンティン(インディアンの母を持つ非嫡子)も、哀れだった(涙)。。

ヒロインの揺ぎ無い信仰も、ヒーローの時折みせる少年のような笑みも苦しみの叫びも、わたしの胸を熱くした。。(ううっ、ジョニー! 涙)

とても良く出来た物語だったが、何か足りないような、すっきりしない気分がした。
ヒーローへの愛とアーミッシュ社会との間で苦しみ抜くヒロインと、シンクロできなかった自分がいた。

なぜシンクロできなかったか、、それは、ヒロイン・ヒーロー以外の人々、特にアーミッシュ社会の人々が表面的で広く浅い描き方に思えた事が原因じゃないか、と思う。
狭き道を歩む人、というより、ただの狭量な人間に感じる時が多々あった。

物語の大事な背景、ヒロインを支える背骨の部分が、なにか「もよ〜ん」と感じられたから、共同体から破門されて死後の神の国さえ無いという道を取るか、自分の体の一部のように思えるほどの深い愛を忘れるか、かくも厳しい選択を迫られるヒロインなのに、ことの重大性が薄く感じられたのだ。
(感想、もうちょっと続きます・・

「The Outsider」はTV映画化され(2002)、ジョニーをTim Daly、レイチェル・ヨーダーをNaomi Watts が演じている。
YouTube に映画全編をアップした人がいて、わたしはちょこっと見てしまった。
物語のジョニーの設定〔ヒロインより若い感じ〕とはちょっと違って、少し老けているが、 Tim Daly、、凄いオトコマエだった。

このページの先頭へ
 9月17日

昨日感想を書いた「The Outsider」について、つらつらと考え続け、少し昨日の部分を書き直した。 直したあとで、またつらつら考え、もう少しここに書いてみる。。

この話には「本質? 選択? 変化?」というテーマがある。
象徴的な挿話に、怪我をしたコヨーテがいる。
怪我をしたコヨーテを可哀想に思い、殺さずに看病し世話をしてやる羊飼いがいた。だが怪我から治ったコヨーテは羊を狩った。羊を殺した。
コヨーテはコヨーテなのだ。本質を変えることなど不可能だ。

ヒーローはコヨーテなのか? 変わることなど不可能なのか。
インディアンはどこまでいってもインディアン、娼婦は最後まで娼婦か。アーミッシュに生まれた者はどこまでもアーミッシュか。

自分の本質を問い、人生を選択する。
そういうモチーフがヒロイン以外に、何人もいる。
ヒーローもそうだ、「これが自分の本質か!」とおののく恐ろしい一瞬がある。

主人公ふたりはよく練られている。 ふたりの気持ちや考えはゆっくりと熟成していき、決断へと昇華する。

だが、周囲のキャラクターはページ数が多いわりに中途半端に感じられる。
ヒロインと同様にアーミッシュである自分を問いかけるモーゼという少年がいるが、このモーゼの描き方は特に不満だ。
彼は少しはめをはずした後、やっぱりアーミッシュ社会は安全で安心だ〜と戻ってゆく。 あんな事があったのにそれかい? わたしはとても驚いた。デリカシーに欠ける気がしたが、男ってそんなもん?

非常に重要なサブキャラのノアも、よく分からない。彼は何かを学んだのだろうか?

ヒロインの両親の行動が救いだった。これがなかったら私は本当にPlain Peopleに一片の共感も持てなかったかもしれない。

息子のベンジョーは将来どういう選択をするんだろうと考えると胸が苦しい。
これからも誰かがヒーローに挑戦してくるのでは?
この時代、共同体から離れたらどうやって生きていくの?

この本はヒロイン、レイチェルの物語だ。
不安だらけの未来なのに、読者もヒーローもレイチェルが持つ強さに支えられ、未来を信じてみようと思うのだ。 ヒーローと同じようにわたしも、「神様は信じていないけれどあなたを信じているよ」とつぶやいてみる。

このページの先頭へ
 9月20日

最近はブックオフに行くと、まずペット本のコーナーに行ってしまう。
昨日寄ってみると、「いぬのきもち」のバックナンバーは大量に置いてあったが、「ねこのきもち」は数冊しかなくてがっかり。

「あなたのネコの性格診断」を立ち読みして、恐がり度、甘え度、活発度などをチェックしてみると、恐がりの暴れん坊の甘えん坊、、なんじゃそりゃ?

ネコの言う事を聞きすぎ。思い通りにならない事もわからせなくてはいけない、、
あいたた、耳が痛いわ。。家族全員、僕(しもべ)になってるからにゃぁ・・

久しぶりにHQ100円棚で買ったのはレベッカ・フランダース A「虹とユニコーン」(1985)
あぁ、この味、この味。。
この作家さん独特の不思議ヒーローなんですよねぇ。
もちろんパラノーマルとかじゃなくて、普通の真面目なドラマだけれど、種も仕掛けもあるのに奇術師の手品に幻惑して「え?え?なんで?なんで?」と言いたくなるような、日常の普通からスリップする瞬間があるんですよね。

奇妙に時間が引き伸ばされた感じ。

テーマは過去の自分からの再出発で、よくあるようなストーリーだけれど、やっぱりレベッカ・フランダース、好きだわ。

ついでにダイアナ・パーマーやベティ・ニールズなど定番のものも購入。
年とると、つい定番が心地良くて。

Penelope Williamson「 A WILD YEARNING 」(1990) を読みかけながら途中でストップ。ちょっと辛くなって、、
( Merrymeeting に着いちゃいました。Nat と結婚しちゃいました、、Ty のカバ野郎、かばかばかば )読んでいない人にはワケがわからん話でしょうが、ほんとに辛くて、、ちょっとお休み。ごめん。

Nalini Singh (ナリーニ・シン) の「Hostage To Pleasure」(2008) を読み出す。
うわ〜。いいっ!
まだ6章だけど、最初から飛ばしている。読みながらワクワクどきどきする。

緻密な緊張感とスピーディな展開、ちょうど Psy と Changeling の相反した性質のように物語は緩急のリズムを保ちながら、読者をぐいぐい引っ張ってゆく。

前作の最後に、登場人物の一人が「Amara」の事を話すのだが、アマラって誰だよ? と読者はワケがわからなかった。そのアマラが今作、不気味に登場する。
やだやだ、Ashaya って色々なものを抱えているのね・・。
Dorian どうする!
Vasicってもしかして・・・ 

寝る間を惜しんで先を読みたい!!という気分になる。

このページの先頭へ
 9月21日

久しぶりにサッカー生観戦。「ガンバ大阪ー京都サンガ」
どしゃぶりの中、西京極まで行ってきた。

ゲリラ豪雨の一歩手前、かなりきつい雨だったが、試合中は運良く小ぶりになり、ビニールカッパを着つつビールを飲むことが可能(笑)。

あまり期待していなかったお地蔵さんみたいなロニーが決勝ゴールを決め、ガンバの勝利となった。選手のみなさん、シリアから帰ってきて、雨の中の試合で、ほんと、お疲れ様。後半、フタは足を痛めて交代。大丈夫かな。

サンガはヤナギがピリッとせず、大量に投入されるFWもあまり機能しなかった。
久々に見た角田くんは中盤で精彩を欠き、守るでもなく攻めるでもなく、メリハリがあまり感じられなかった。悲しいわん。あのふてぶてしい角ちゃんはいずこへ。

侯爵くんは、外出の用意をしていたら(そっと目立たないようにしたのだが)、悲しい声で鳴いたり、玄関に座り込んだり。。置いていかれるのを察知するようだ。
息子の部屋のドアを閉めて、遊んでもらっている間にこそっと出発した。

このページの先頭へ
 9月23日

Penelope Williamson「 A WILD YEARNING 」(1990)
う〜、、、ごめん! ノットマイブックでした。。

ヒロインはとってもハナマルなんです。
こんなに気持ちいい娘さんは滅多にいない、読み進むうちにどんどん肩入れしていきました。

彼女の生命力、プライド、Honor、Loyality、、良いですね〜。
波止場の酒場で働く娘っこ、「ちっ、酒場で働いてっからっつって、あたいは娼婦なんかじゃねえってんだろっ」 こんな感じでしゃべりそうな娘。
最初はこんな若い女の子が主役で(17歳)最後まで読めるかなぁ、と思ったけれど、彼女のエネルギーの方向がまっすぐで汚れがなくて、こちらまで暖められるような力があって、

一種のメールオーダー花嫁ものですが、西部開拓時代のインディアンとの攻防など波乱万丈あれこれ盛りだくさん。
ヒーローは、ボストンからメイン州の開拓地までヒロインと共に3週間の旅をする医者。

もっと楽しめるはずなのに、どーにも苦手な設定で、ごめん!

メアリ・バログの「Secret Pearl」と同じような感じで、たぶん、Secret Pearl がOKな人はこの本もOKでしょうね。
(それって大多数だ 笑)

わたしはロマンス本を一種の指南書というか参考書にしている部分があって、悲恋に胸きゅん!とかじゃなくて、こういった時主人公たちはどう対処するんだろう、とか、どうにもならない問題をどう克服するんだろう、とか、臆病でいつも問題を回避する自分を照らしながら、悩みの答えを見つける手助けにしている部分があって、

だから、辛い設定のストーリーの場合、ハッピーエンドが「がーん、やっぱ、それか、、」は超がっかりするんですねぇ・・・
心のよじれ、二人の苦しみ、切なさを味わえばそれで良いのかも、なんだけど、どうしても最後を切り離して楽しむことができない。 苦しく激しい恋のドラマを楽しみながらも、最後の解決をはらはらと待っているわけで、それが・・・

邪魔者が消えて丸く収まる。
社会から非難されることもないし、子供を傷つけることもないし、妻(夫)を傷つけることもない。 これって「誰も傷つかなかった」というより、「自分が傷つかない方法」という感じで、どこかすっきりしないんですよねぇ。

じゃぁ、どうしたらいいか、っていうと、20年くらい待て! しか解決が無いようで、だからそもそもこういう話は苦手なの〜。
ヒーローのばかちん!! 君がアホだったからこうなったんだ!!(爆)

このページの先頭へ
 9月25日

ACL準々決勝、ガンバ勝ったんですね!
山崎くん、2試合連続ゴール、ありがとー。

準決勝は日本勢同士でレッズが相手・・ 10月8日万博かぁ。

あいたた、ごめん! 万博に行けないっす(>_<)
なぜならその日は「布施 明」のコンサートに行く約束があって・・・
息子が一人で行くのは嫌だというので、付き合ってあげる約束を・・(爆!)

読み終わったのはNalini Singh 「Hostage to Pleasure」(2008)

Psy-Changeling シリーズ第5弾。
ネコネコ犬ネコときて、今回はネコ。leopard Changeling の黄金のスナイパー、 Dorian が満を持してのヒーロー。対するはPsy 分子生物学者 Ashaya Aleine。

う〜むむ、今作を待ちに待った人間にとっては、あれ?ちょっと。。。

プロトコールI、オメガ、Ashayaの双子の妹Amara、、ストーリー的にはよく勉強しているという感じで、生物兵器、プリオン、社会不適合者、秘密結社、復讐と赦し、、あれこれ盛り沢山でてきたが、なんといったらいいか、いかにも「ロマンス本」という感じで、ロマンスの占める部分が多くて、このシリーズの持ち味の謎の部分がはぐらかされた感じだ。

たぶん、ナリーニはドリアンがお気に入りだったに違いない。
ロマンスに力(りき)が入っているぜ。

でも、この世界を牛耳るCouncilorたちの暗い息づかいや陰謀策術、彼らの脅威が薄くなってしまったし、前4作からひきずっている謎はそのまま次回に持ち越されてしまい、シリーズ愛読者としてはフラストレーションが溜まる一方である。

大きな謎はいつかちゃんと書いてくれるだろうと思えるのだが、瑣末な謎は、本当に今後ちゃんと書いてくれるのか、それとも単発の思いつきだったのか、、、本当にあと2巻でこれまでのすべてに落とし前をつけてくれるのか、、をっと、ナリーニのWebサイトを見たら、7巻では終わらないような事が書いてあったけど、大丈夫かな・・・

チェンジリングにひどい影響を与えるドラッグの話はどうなったんだろー。
Psy のジャンキーが姿を消したってのは、どういう意味?
2巻での謎、マリーンが一体なぜ殺されたのか、分からないままだよー。
ゴーストは一体全体、なぜ極秘情報を入手できるの?
Kaleb は何をたくらんでるの?
他にも、ローレンファミリーのサイコネットにいるジャドは、ブレンナの属するスノーダンサーのネットに何故移っていかないの? とか、
Vasic はどうなるの? とか

謎が解明されないというのに、さらに新たな脅威が加わった。
評議員 Henry Scottの変質。
「Pure Psy」という謎めいたPsy 右派。
「Human Alliance」と称するベニスに本拠地を置く人間秘密結社。神経ブロックチップをつけてるって?!

6巻目は Marcy(レオパード)がヒロインだそうだが、一体誰がヒーロー?? SnowDancer(ウルフ)? Psy ? 皆目見当がつかない・・・

またしても次作までそわそわと待たなくてはならない。

このページの先頭へ
 9月26日

ロマンスミニレビューをいくつか更新。
エマ・ゴールドリック「ピルグラムの約束」、ダイアナ・パーマー「富と愛」、ベサニー・キャンベル「Whose Little Girl Are You?」、ベティ・ニールズ「レイチェルの青い鳥」を読んだのを付け加え、 Kresley Cole、 Nalini Singh を更新し、 Karen Harbaugh、 Lori Handeland、 Penelope Williamsonを新しく加えた。

ネコ話。
いつも私の布団の左横で寝る侯爵くんだが、昨晩は、にゃんと、布団に上がってきて私の左脇の下にごろんと丸くなり、肩を枕にいびきをかき始めた。(絶対あれはいびきだろう? 喉を鳴らす音にしてはでかすぎる・・)

うわ、むちゃくちゃ可愛い・・と、つかの間喜んだが、すぐに自分の姿勢に無理がある事に気付いた。
左腕を「左にならえ」みたいな格好にしたまま、動かれへん・・・

恍惚と苦痛の10分少々。

侯爵くんはふっと起き上がり、また、いつもの定位置に戻っていった。

そして今朝、5時前。またしても左脇の下にやってくる。
べろべろべろべろ、、身づくろいをしている音に嫌でも目が覚める。
「あぁ、可愛いけれど勘弁してよ、もうちょっと寝てちょーだい」
右手を伸ばして、耳の下などを掻いてやると、最初は喉を鳴らしてわたしの指もべろべろと舐めていたが、そのうち、「ちゃうっ」
カミカミと甘噛み攻撃に変わり、「起きてよぉ」の信号を送ってきた。

まだ暗いよぉ。。無視して寝ていると、ゲージの置いてある方へ行って、訴えだす。
ネコって何か要求がある時の声って、にゃぁ〜と長く伸ばす音ではなく、「にゃっ、ひっ、がっ、ひぅん」とか言うのね。
これがまた悲しくて切なくて、ほんま、人間の心を弱くさせるんですよねぇ。。

昨日の朝も5時におしっことウンチをしたので、しょうがない、と起きあがると、安心したようにネコトイレへ。
あらま、今朝はおしっこだけ。
おしっこだけなのに、なんで起こすのよ・・ぶつぶつ。。

用足し後の砂を綺麗にしてから再び布団に戻ると、そいつは許さんとばかりに横になったわたしの体の上を一往復どどっと走ってから左脇の下に入り、腕にしがみついて暴れて、かじって、、

「かじったら人間は起きる」 と学習されてはかなわないから、ここは無視だ!
タオルケットにぎゅっとくるまり、背を向けるが、、
こんな事やってるから、完全に目が覚めてしまいました。。
結局5時半には朝ご飯をあげて、、
やっぱり、学習されちゃったかなぁ・・

このページの先頭へ
 9月28日

子猫の変化って実に不思議だ。

この頃のマーキスはやたら可愛い(爆)。

正直言って、1ヶ月前は、すぐに機嫌を悪くするし、触れると怒るし、気難しいし、屈折していて、アメショーってもっとおおらかだと思っていたのに子育てってやっぱ難しいわ、、と痛感していたのだが、5ヶ月を過ぎると性格が丸くなるんだろうか?

こちらの気のせいか、顔カタチまで急に丸くなった気がする。

写真は見てのとおり歯ブラシで、人間の乳児用歯ブラシをつかって、侯爵くんの歯磨きをする。(隣にあるのは My歯ブラシ)
不思議と歯磨きは最初から全然嫌がらず、大人しく口をあける。
だが爪切りはこうはいかず、当初二人がかりで汗だくになってやっていた。
(子猫の細い爪ってこれがまた痛いんだ・・・)
この爪切りも、驚くことにとうとう私ひとりで抱えてできるようになった。

をいをい、どーしたんだい?突然丸くなっちゃって。
何か反抗期を乗り越えたんだろうか? (もしかしてぬか喜び?)

読んだのは Mary Jo Putney「The Bargain」1999
まとめ買いをしたプットニーの本の中で、イマイチっぽいのを残していた、そのひとつ。
やはりイマイチで、星3てとこだった。

この作品は、1988年に書かれた「The Would-Be Widow」の書き直し版だという。
だからなのか、細かな場面ではプットニーらしい知的で安心できる手綱さばきなんだが、大きな筋がいかにも作り物じみていて、乱暴だったりする。

いつもどおり Putney ヒーローはすがすがしいほど理解力があって人の気持ちに敏感で、いかなる場面でもユーモアを解し、しかも男らしくてハンサムで義を守る人だ。
出来すぎ君だが、読んでいて本当に気持ちいい。
だが、そんなヒーローが恋に落ちるようにはヒロインを愛でる気になれなかった。冷たく利己的な表面の下に優しい心が、、とか書いてあるけれど、二面性がありすぎっ。

しかも、ヒロインの今は亡き父親がわたしにはどうにも許せない男にうつり、最後まで気分が悪かった。

ヒロインは伯爵の一人娘。母は幼いときに家を出ている。父親の葬式後(当時21歳)、25歳までに結婚しないとロンドンの家屋敷、財産などすべて新伯爵(おじ)の財産となると遺言されていることが判明する。

物語は25歳の誕生日まであと数週間、というところから始まる。
愛や信頼のある結婚などというものを信じていないヒロインは、多くの求愛者を持ちながらもななか結婚相手を決めることができなかった。

欲の皮のつっぱった叔母(おじの妻)は早くも財産目録を作らんとしている。

ヒロインは、結婚してもすぐに未亡人になればいいと考え、ワーテルローの戦いで負傷した兵士を収容する病院で、今にも死にそうな少佐と契約結婚をする。
身寄りのない彼の妹に年金500ポンドを払うという約束で。

もちろん少佐ヒーローは「今にも死にそう」だったが奇跡のように回復する。
(死んでしまったらお話が続かない 爆)

この作品がちょっとでも読む価値があるのは、ヒーロー&ヒロイン以外の物語が良いからだ。
ヒーローの妹Sallyと、ヒーローを手術するIan。彼はプットニーの多くの作品に登場するスコットランド人医師で、炎の情熱をもった外科医だが、彼とサリーのロマンスがここで読めるのが嬉しい。
サリーをヒロインにすれば良かったのに、、、ぶつぶつ。
他にもDuke of Candover、Richard Dalton、マイケルなど、プットニー作品を愛読してきた人間にはちょっとした贈り物といった作品である。
初めてプットニーを読む、とか、最近の作品は読んでるけど昔の作品は読んでない、という人には勧められない本である。

このページの先頭へ
更新の記録履歴へいく

ホームに戻る