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更新記録 2010年2月1日から2010年3月31日まで

2月 3日


このところSFファンタジー回帰とでもいいましょうか。
ジョーン・D・ヴィンジ 「Tin Soldier」
ヴィンジ短編集「琥珀のひとみ」(創元SF)と宇宙SFアンソロジー「スペースマン」(新潮)の両方に収められているこのはなし、読み終わると切なくて切なくて。。
版によってはハッピーエンドになることもある、という含みが物悲しい。
並みのロマンスよりもずっと胸にせまる求め合う気持ち。孤独と愛、絶望と愛。
教えてくださった方に感謝です。ありがとー!

創元SF文庫では「錫の兵隊」。新潮文庫では「鉛の兵隊」。

Tin は 錫、ブリキ(鉄にスズをめっきしたもの)、時にはトタン(鉄に亜鉛をめっきしたもの)で、決して「なまり」では無いんですよねぇ。

英語だとLeadだから間違いようがないので、スズと鉛がドイツ語やデンマーク語で似たような単語なのか、混乱してるのは日本だけなのか?

調べてみると、実際「Tin Soldier」も「Lead Soldier」も両方オモチャとして存在していて、スズのほうはドイツ生まれ、鉛のほうはイギリス生まれが多いらしい。
ついでに、ルイ13世は子供の頃300体の「銀の兵隊」を持っていたそうです。
ナポレオンは息子に117体の「金の兵隊」をプレゼントしたそうです。

で、ヴィンジに戻ると、どこかの誰かが「Tin Soldier」をネットで公開していて原文を、見るだけなら罪ではないので、ま、読んでしまったわけですが、
同じ文章でも翻訳者が違うと、こうも違うものになるのか、という好例でした。

新潮文庫のほうはアダルトでもの悲しい雰囲気たっぷりなんだけれど翻訳の精度が低く、創元SF文庫のほうは翻訳精度が高いんだけど、雰囲気はぶっきらぼう。

Soldier!  を「兵隊さあん」と呼ぶか、「ソルジャー!」と呼ぶか。

足して2で割りたいわ(笑)。

短編集「琥珀のひとみ」(創元SF)と「サイオン」(ハヤカワSF)
サイオンは、文庫本のフォントが小さくて、しかも古本のため、とても読みづらかったので、先に裁断してpdfにして、パソコンで読みました。
いやはや、これほど無力で痛めつけられるテレパスを読んだことが無いってくらい、主人公が痛ましい。ほとんどすべての人間から殴られて蹴られて叩かれて鞭で打たれて、、
人の心を読めても操作できないんじゃ、何ひとつ良いことがないわねぇ(そんな問題かっ)。
ジーベリンク博士がもうちょっと厚みのあるキャラだったらこの作品はもうちょっとマシだったんじゃないでしょうか。

惑星シンダーは貴重な鉱物資源があって、それが青いんです、それを掘ってる労務奴隷たちはみな青くなっちゃうんです、、なんかね、「アバター」をちょっと連想しました。もしかしてキャメロン監督は「サイオン」を読んだことがあるのかな。

続編の「Catspaw」が翻訳されてない。天涯孤独Catの未来が気になります。

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2月 4日

宇宙SFアンソロジー「スペースマン」の中に収められている、フレッド・セイバーヘーゲン 「バースデイ」

一度読んだら忘れられない衝撃。

なんて無情な・・・

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2月 7日

「リトル・ドリット」#3まで。

う〜、、何もかもが曖昧で陰鬱。悲しくなるほど滅入る。

なぜウイリアム・ドリットがマーシャルシー監獄にいるのか、なぜクレナム夫人がアーサーに冷たいのか、なぜミス・ウェイドがつきまとうのか、理由が全く明かされない。
極悪人リゴーの全能ぶり。
マードルやカスビーなど、どぶねずみのように胡散臭くて善人面と内面がまったく違う人々が社会を支配している様子。
パンクス(禿頭の人)のように実は良い人らしい人物も、視聴者に不快感を与えるような癖(大きく鼻を鳴らす)を与えられているし、気のいいフローラも、かつての美貌が見る影もなく甲高い声でしゃべり続ける。

なんといっても「迂遠省」(The Circumlocution Office)という堕落しきった、まさに「これが役所だ」といった書類を積み上げるだけの役所。(Circumlocution という単語を初めて知った)

1850年代のロンドンの平民の暮らしは格差と閉塞感に満ちている。
(まるで今の日本?)

「バカニアーズ」Buccaneers #1〜#4
随分前にスカパーで録画して放置していたものをやっと見た。
ビクトリア朝、1870年代。

リトル・ドリットとは打って変わって、もうもうもう豪華絢爛。
南北戦争後のアメリカで鉄道によって財を成した成金や大農園主などが娘をイギリス貴族と結婚させようともくろむ、というロマンス小説でよくある物語だが、予想していたものと違い、英国貴族社会と平民との格段の違いがリアルに伝わってくる。

こういうのを見ると、平民の娘(大富豪を除く)とのロマンスなんてお話の中でしかありえないとしみじみ思う。使用人なんてモノとしか見えてない。

リトル・ドリットにしろ、バカニアーズにしろ、セットが見事で、衣装といい小物といい全く作り物に感じない。ロケ地も美しいーー! BBCドラマは細かいところまで丁寧で感心する。
社会の矛盾、貴族社会崩壊のきざし、、非常に面白かった。

話は横道にそれるが、このドラマの時代から150年ほど経つと、新幹線に乗って、GPS携帯で地図をみて、コンビニでパンを買う時代になっている。
ワクチンや消毒という概念がやっと生まれ、生命は生命から生まれる、なんて事がようやく知られてきた時代から150年たつと、人間のゲノムは全部解読され、標的遺伝子のノックアウトマウスが日常的に作られる時代になっている。

ファンタジーを読んで思う事の一つに、「ウン百年前に○○戦争が起こった」などと気軽に作者は書きすぎると思う事がある。

そういう作者の物語は、作中の人々の暮らしがさほど変化していない。

人間のもつ恐ろしいほどの探求欲や「暮らしを楽にしたい」欲を分かっていないんじゃないかなぁ。
予想以上の早さで科学技術は進む。50年前はほとんどの家に電話がなかった。

リトル・ドリットを見ながら、150年で今の暮らしになっている事を薄気味悪く感じたりした。

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2月 9日

読み終わったアメリカンヒストリカルの作品リストを2年ぶりに更新しました。他にも放置状態のものが一杯あるのはわかっているんですが・・・
作家別ではロビン・マッキンリイを新たに加えました。
ビジョルドをまとめるまでは手が回らず、、翻訳がおかしいと思ったところだけ(「戦士志願」と「バラヤー内乱」)書きっぱなしの部屋に書きました。

サンドラ・ブラウン「スターダスト・デスティニー」
1987年のLovesweptですが、この頃のサンドラが大好きなわたしはうっとりでした(笑)。

作家としての箔は今の方が金なんでしょうが、サスペンス劇場より男女のやりとりに集中してるシリーズロマンスのサンドラの方がワクワクするんですよねぇ。
今回はヒロインのキャラが弱いという欠点があるんだけれど、ヒーローがサンドラならではの誠実下半身くんで、こんな男性ありえない!と思っても思ってもうっとり(笑)。

Mary Jo Putneyのクリスマス短編アンソロジーも読みました。
「Christmas Revels」(2002)
コンテンポラリが1篇(2002)と、昔のリージェンシー作品が4篇。

あぁ、リージェンシーの作品が本当に温かくて楽しくて嬉しくて、、良いです。

「Sunshine for Christmas」(1990)が一番好き。キスひとつでこれだけ幸せになれるんですよねぇ。
「THE RAKE AND THE REFORMER」でAlysonが飛び出す原因をつくった Lord Randolph Lennox を主役に据えたスピンオフもの。 イングランド人・イン・ナポ〜リ。
「Christmas Cuckoo」(1991)は少しカーラ・ケリーのような雰囲気で(カーラだったらもう少しヒロインが苦労人かもしれないが)安心して読める。
「The Black Beast of Belleterre」(1992)は「美女と野獣」まんまの話なんだけれど、ヒーローの純愛が切ないのなんのって。
傷を負った動物ばかり拾ってきて世話してしまう男爵(うるうる)。
ヒロインの描いた古木のスケッチをそっと拾って額にいれて自室に飾っている男爵(うるうる)。
H/Hの気遣いや優しさがPutneyならでは。

サンドラと同じく、パトニーも昔の作品の方が好きだわ。そもそも 89年の「THE RAKE AND THE REFORMER」を98年に「The Rake(放蕩者に魅せられて)」としてちょっとだけ変えて出したのが意味不明というか、、、

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2月10日

をっと、Kresley Cole のthe Immortals After Dark Series9番目「Pleasure of a Dark Prince」が16日に出るのを失念しとりました。
Lucia と Garrethかぁ、、その次が「Demon From the Dark」って、まだ登場していないデーモン誰か居たっけ?
fictionwiseのeBookなら今ヴァレンタインセールで半額(400円以下!)で購入できますヨ。

つらつら眺めていたら、Tess Gerritsen の Dr. Maura Isles & Detective Jane Rizzoliシリーズ6番(7番?)「The Keepsake」を買い忘れていた事を発見。
向こうってハードカバーが出て一年たってからペーパーバックになるじゃないですか。だから新作が出た!でも高いからPBまで待とう、とか思ってるうちに忘れちゃうんですよねぇ。

Anne Stuartのクリスマスもの「Star Light, Star Bright」がジュンク堂のeBookだと155円。
ひや〜、やすっ。
難点は、ジュンク堂はAdobePDFしか扱ってないんですよねぇ。
自分でスキャンする場合はpdfにならざる得ないけれど、eBookとして買うにはPDFじゃないほうが便利なんですよねぇ。

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2月14日

更新をさぼっていた間に Carla Kelly「Reforming Lord Ragsdale」(1995)を読んでしまった。

ずっと読まずに取っておいたけれど、やはり翻訳本が出る前に読みたくなる浅ましさ(赤面)。

わたしのカーラベスト3を塗り替える事にはならなかったけれど、自信をもってお勧めできます。

カーラの場合、たとえ星5つじゃなかったとしても、そもそもレベルが違うというか、別リーグというか、同じ土俵で比べられると空しくなる。
今日読んだジュリア・クイン「ミランダの秘密の日記」(2007)なんて、これで RITA賞?
ストレスフリーでさらっと読める本に過ぎない気がする。
子供の時からずっとヒーローが好きだったと言うよくあるストーリー、
「愛してる」と言葉にして言えないヒーローというハーレクイン以来のお約束、
ダイアナパーマー・ヒーローがちょっとお上品になっただけのような、、今更有難がるようなヒストリカルなんだろうか?
1819年という時代を感じさせる要素もごくわずか、ましてや人生を考えさせる要素など一つもない。

Lord Ragsdaleに話を戻すと、
Myカーラベスト3( Libby's London Merchant、The Lady's Companion、With This Ring )は、3作ともヒロインの自己発見・再生系だという事もおおいに関係があり、いつもこのHPで書いているように、自分への叱咤激励のためにロマンスを読んでるトコがあるので、ヒロインが勇気を出すとかヒロインが自分の力で解決する物語の方が好きなのだ。
ヒーロー再生ものにちょっと点が辛くなるのは、単なる好みなので、そこはご勘弁を。

さて、読んでもらったら分かると思うが、カーラは憎らしいほど物語の構成が上手い。
発端から最期まで、なんちゅう織り合わせの上手さ。この薄さでどうしてこんなにドラマがしっかりと詰め込めて、しかもすべてが意味を持つようにできるんだろう。。

不満点がちょっとだけあるのだけれど、翻訳本間近だしネタばれになるのでやめておきます。

トリビアとしては、
表紙絵の水色の服はおかしい。緑色か茶色のはずじゃないのか?
1989年に出た「Marian's Christmas Wish」の一家の馬がちょろっと登場する。
2001年の「One Good Turn」が Lord Ragsdale のストーリーとそっくりだったので、「One Good Turn」を先に読んで感動していた自分がちょっと悔しかった。執事の名前までそっくりだったりする。

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2月15日

体が動かなくなる恐怖(金縛りとかじゃありませんよー)。
実は数週間前のことで、今は反省をこめて話せるようになったので、記録しときます。

頚椎に爆弾を抱えていた事(2006年2月)をすっかり忘れかけていた。
このHPでは詳しく書かなかったが、左腕が冷たくなったり、関節炎でも筋肉痛でもないのに腕の中がしんしんと痛んだり、びりびり痺れたり、まぁ、色々あったのだが、とにかくすべて大丈夫になってしまって、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」のとおりに無茶をしていた。

ある朝目が覚めたら、まったく首が動かなかった。
寝違えどころじゃない。
身動きができないほど、、ほんの少しの力すら入れられないほど、首の前部の筋がこわばって激しく痛む。
必死に起き上がる。
信じられないが、つばを飲み込む事さえ痛い。
耳の下のリンパ腺あたりから喉までの筋肉が、とにかく少しでも動くと痛い。
鈍い頭痛がして、頭を支えているのが嫌になるが横になると首に力が入るので痛い、、起き上がっている方がマシで、寝る事さえ出来なくなってしまった。
うがいなんて勿論出来ないし、歯を磨こうとしてほんの少し顔が揺れただけで飛び上がるほど痛む。
食べ物を噛むことも苦痛。ストローでジュースを飲むのがやっと。

4年前の事を思い出し、病院に行くのはヤメた。
(MRIを撮る際色々な姿勢をとらされ、それから痛みがひどくなった)
冷やして安静にしているのが一番。
「血流改善首ホットン」という桐灰の製品があり、すごく便利な首ギブス?パッド?が付いているのだが、これにケーキ屋さんで貰うような保冷材の凍ったヤツをセットする。

こわばっているのは首の前側だが、後ろの頚椎側をひたすら冷やした。

うなじに湿布も貼ったが、これは大失敗!! 貼る時は良いが、はがす際に首の前部が引っ張られて涙が出るほど痛い。途中から冷えピタに替える。

結論。 保冷材ギブス&冷えピタ、大正解!!

ところが、夜が最悪だった。首をどちらに向けても、まくらの高さを変えても、何をやっても横たわる姿勢が辛い。うーうーもだえていると、普段はわたしの布団にこない侯爵くんが羽布団の上(腰のあたり)にやって来て丸くなる。
「をを、慰めてくれてるのかい・・・」
だが、重くなるわ熱くなるわで、余計にしんどい。。

寝たような寝ないような翌朝、鈍い頭痛は変わらず。やっとの事で起き上がる。
首は左右1cmくらい動くようになった。全然動かなかった昨日に比べればマシか・・

また一日中冷やす。食事はなんとか柔らかいものなら食べられるようになった。

・・・・・・ということで、薬(ビタミンB12、筋弛緩剤、頭痛薬)と冷やす事と安静と腕の緩いストレッチの繰り返しで5日目に、普通に動ける所まで戻りましたが、仕事はこの日まで休みました。
そうそう、髪やからだが洗えない、洗っても乾かすのがしんどい、、汚れてる自分を意識して、少々からだが動くようになっても外出ができないんですよね。

頚椎症を患うと、人間の体が恐いほど頼りない糸でつながってる、ってことに愕然としますね。
精神力とかの問題じゃなく、動かせないものは動かせない。
両腕に力が入らないし、そろそろと歩く事さえ首がぴりぴりする。

自業自得なんですが、直接の原因として思い当たるのは、重い荷物を両手にもって、長い距離を歩いちゃった事なんですよね。
九条大宮のブックオフに行って、文庫本を7冊買って、それを手提げ袋に下げたまま、堀川五条のブックオフまで歩いてゆき、そこでまた文庫本を3冊買って、そこからしばらく歩いて帰宅、これが首に負担をかけたんですよねぇ。
さらに言うと、今年に入ってからeBookじゃなくて文庫本を読む事が続いて、これがわたしの首や肩には負担だったんですよね。夢中になって読むとずっと同じ姿勢をとってしまうから。
ノートPCで読んでいるほうが、腕を使わずに済むし、ストレッチも出来るし楽なんですよね。

頚椎症は、外見はなんともないし熱も出ないし、ただぼぉっと壁に寄りかかってテレビを一日中見てる事しかできず、それで「何もかもがしんどい」と言っても家族はあまり同情してくれないし、、
からだが動かせない恐怖って物凄くて、あぁ、もしかしてヤバイ未来になっちゃうのか、、と気分が落ち込んでしまうし、、

いやはや、皆さん、健康もリーマンショックみたいに突然どん底になりますねぇ。
大事にしなくちゃいけませんねぇ。

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2月16日

Tess Gerritsen 「The Keepsake」(2008)を読み始めました。

を、読み始めるやいなや、胸を圧迫するような恐さが忍び寄ってくる。
ジェリッツェンの奇をてらわない理知的な描写がかえって恐さを増すんですよね。

ミイラに科学のメスが入る! マダムXとマスコミが名づけ、ワイドショーのような大騒ぎのなか、Dr. Maura Isles はピルグリム病院に入ってゆく。

炭素同位体測定法によって少なくとも2000年前のものと鑑定されたミイラを、CTスキャンにかけ、体を傷つけずに内部調査してみるという試みに、博物館の考古学者から招待されたのだ。

読者はスキャン映像を説明する技術者や博物館のキュレーターの何気ない会話を通して、死体から脳を搾り出す方法や、空っぽの内臓や、水分を抜かれたからだや、、人間をミイラにするプロセスや歴史を学習してゆく。。

CTスキャンはゆっくりと頭頂から足のほうへ進んでゆくが、
モニターを見ていた全員が凍りつく。

画面に写ったふくらはぎの骨には弾丸としか見えない小さな金属塊が・・・

金属塊の周囲の骨の再生映像が告げる。「傷は死後ではなく生きている間につけられたものだと」

収集家一族の蒐集品を元に創設された博物館。ずさんな管理運営を刷新するため、3年前に着任したキュレーターが地階倉庫を整理していた矢先のミイラ発見だったのであるが、事態は思わぬ方向へ進んでゆく。

CTスキャンをかける章だけでも面白い。
インフォームドコンセントがないとこの病院ではCTスキャンをかけられない!とごねる弁護士や、検体の生年月日を入れないとコンピュータプログラムが動かないがどうします?とか、現代社会の風刺がピリッと効いている。

そして 相変わらず孤独と向き合いながら冷静に戦う Dr. Maura Isles と家族を守りながら熱く戦う Detective Jane Rizzoli。
あぁ、あなたたちと再会できて嬉しいです。
一年に一本、彼女達の物語を書いてくれたら嬉しいです>Ms.Gerritsen

ミイラにされた女性は一体だれ?
彼女はいつ、どこで、なぜ? 一体誰がこんなことを?
博物館は何か関係があったの?

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2月18日

朝倉久志さんがお亡くなりになった。
ショック。。

どれだけお世話になった事か。

この先、朝倉久志さん以上に胸にぽっかり穴があいた気分になるのは、ブラッドベリぐらいじゃないだろうか。
氏のエッセイ「僕がカンガルーに出会ったころ」をポチした。

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2月19日

Tess Gerritsen「The Keepsake」(2008)
泣けるほろ苦さと、屈しない力強さと、あぁ、とても満足。

<形見>や<記念品>は沢山の意味を持つ。ただのモノというだけじゃない。娘や息子、守る愛、報われない愛、ねじれた愛、支配と執着の愛、自分自身の子供時代の思い出や、時間と共にうつろう人の気持ちや壊れた幸せなど、色々な形で顔をのぞかせる。

殺した女性の保存コレクションをつくった男を追う物語であるが、事件だけじゃなく、事件の背後にある色々な人間ドラマが上手いねぇ〜。「愛する者を守る」ために犯した行為が非常に対照的に描かれる。

リゾーリはどんどん刑事としては最強になってゆくが、両親の問題や Dr.Maura の自滅的な恋愛や Frost の不幸な結婚や、、重苦しい現実にもがいている人ばかりで、、あぁ、どうなっちゃうんだろう。。
Maura、頼むから Anthony Sansone なんかとくっつかないでくれ〜っ。
リゾーリ&ガブリエルは読者全員にとって希望の星だヨ。

さて、今回は本を読みながら bog を勉強してしまった。

低温地帯の池、外から川の水が入ってこないようなところに水苔の一種 SPHAGNUM MOSS が繁茂すると、その池は長い年月のあいだに強度の酸性となる。( Sphangnum moss がガラクトウロン酸などを豊富に含むためらしい)。
枯死したSphagnumは下へ下へと堆積し、その湿地は酸性、貧栄養、低酸素の bog と呼ばれるものになる。長年堆積したSphagnumをすくい上げて乾かしたものが俗に言うピートモスという奴だ。

この bog に沈められた死体は、「低温、酸性、低酸素」という条件のため「冷蔵庫のピクルス」状態になり腐敗が進まない。 それと同時に SPHAGNUM MOSS の細胞壁に存在する多糖類やフェノール族が強い抗菌性とともに細胞に浸透してコラーゲン等と結びつく。体だけでなく髪や衣服までタンニン化する。

骨の主要成分であるリン酸カルシウムは酸のために溶けてしまうので、千年もたつと死体は外観を保ったまま(といってもタンニンで真っ黒であるが)ハロウィンで使うようなゴムのかぶりものに近い状態になると言う。

bog bodyなんて今日まで聞いたことが無かったので、ウィキなどで写真をみて驚いてしまった。
2009年12月に発表したらしいカナダの大学院生の博士論文「A POLYSACCHARIDE EXTRACTED FROM SPHAGNUM MOSS AS ANTIFUNGAL AGENT IN ARCHAEOLOGICAL CONSERVATION」がグーグル検索でひっかかり、これがとても参考になった。

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2月20日

Signet Regency まとめて30冊を落札してしまった。

Carla Kelly の Lady's Companion が含まれていたので、裁断用に欲しくなった。
海外からの送料を考えるとまとめて買ったほうが得だと思って、つい、、、
他の作品はどれも知らない作品ばかりで、名前を知っている作家もカーラ以外は3人だけ。

落札金額は30冊で46ドル。かなりお得な気がするが、送料は落札金額より高くて、、(爆)

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2月22日

今日は「猫の日」なんだそうだ。にゃんにゃんにゃん。

読み始めたのは、Lilith Saintcrow「Working for the Devil」 (2006)

まだほんの触りだけれど、捻じ曲がった息苦しい空間、硫化水素と溶けた鉄の匂いがしてくるような異世界と、雨の裏通りや地下鉄のトークンのような日常、、物語世界が際立っているじゃないか。 知的でダーク、べたべたしてない。 ヒロインの謎、世界の謎。
作者がなかなか手の内を明かさない、ふふ、先を読むのが楽しみ。(to be continued...)

面白い本が読みたい。
自由に使える時間は限りがあるから、つまらん本はなるべく避けたい。
これが簡単のようでなかなか難しい。
昔作った「読みたいロマンスリスト」もだんだん底を尽き、読みたい本が無くなってきた。。やばっ。

他に並行して読んでいるのは「はじめに線虫ありき」「迷惑な進化」
ロマンスにちょっと飽きてきてファンタジーやSF、そしてサイエンス本と回帰現象かなぁ。

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2月25日

スーザン・キャロルの The Night Drifter の翻訳(月光の騎士の花嫁)が出てるんですね。どーしようかな。

Jデイリー「美しい風」を切断。スキャンしながら久しぶりに読み返して浸ってしまった〜。

持っていても、実際滅多に読み返さないのだが、捨てるのは惜しいと思い、持ち続ける。そのうちたまりだし、50−100冊単位で古本屋に運んだりオークションに出したりして整理するが、どうしても手放せず手元に残った、そんなハーレクインやロマンス文庫をスキャンし出したのが2007年の11月。
あれからもう2年と4ヶ月かぁ。。

休日や夜中にしょぼしょぼ作業を続けて、、日本語の本はだいたい200冊、洋書はだいたい250冊、scansnap での pdf 化作業が終了。。まだ100冊はあるか(増やしてしまうのが問題だ!)

「Working for the Devil」
チャプター12まで(4分の1といったところ)。まだまだ謎は謎のままだが、独特の雰囲気やサブキャラの造型など、引き続き作者の手綱の引き方がいい感じ。

「迷惑な進化」
これまたごっつ面白い。翻訳も読みやすいし、そもそも元の文章が巧み。クリントン元大統領の広報スタッフだった人が共著との事で、プロの技だと感心する。

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2月26日

アンドリュー・ブラウン 「はじめに線虫ありき - そして、ゲノム研究が始まった」(2003)

実に面白い。
結果論でなら「そういう風に科学は進む」と言えるかもしれないが、その時代に同席した者からすれば、およそ無理だと思えたものが、成功し、さらに前進し、生物学の潮流を完全に変えた。

遺伝子の実体がDNAで二重らせん構造で、mRNAに転写され、3つ組コドンで1アミノ酸をコードする事がようやく分かった頃に、遺伝子と多細胞体の発生分化の全貌を明らかにしようと、線虫の研究を開始したシドニー・ブレナーと彼の仲間や弟子たち。
まだ制限酵素もサンガー法もなく、発生研究といったらカエルかイモリが相場だった。遺伝学ならショウジョウバエ。Cエレガンスの名前など聞いたこともない研究者が多かった頃だ。

突然変異体の分離と遺伝子マップに約10年。

サルストン、ホワイトらによる細胞系譜と2万枚を越える電顕写真の重ね合わせ(気が遠くなる!!)から導いた神経回路網標本に約10年。 ひとつの受精卵から2,4,8と分裂して最期、成虫になるまでの全細胞系譜を明らかにした最初の多細胞生物。 細胞系譜はその後ホヤなどでも明らかにされたが、一個体の神経回路・シナプスをすべて再構築してみせた生物なんて線虫以外ありません。っていうか、ありえへんっ。

そしてDNAライブラリー作成、コスミドとYACによるコンティグマップという非常にクレバーでオープンで先見性のある仕事を開始し、全配列決定(1998年12月)まで約15年。

爪楊枝で線虫をひろいあげ、顕微鏡を毎日覗き、コンピュータプログラミングをし、シークエンサーを改造する。彼らはやろうと思えばなんでも出来るという古きよき時代の科学者たちでもあった。

余談だが、ヒトゲノム計画なんて日本では最初の頃誰も本気にしてなかったんじゃないだろうか。
大腸菌ゲノム(約4.8M)は人間(約3G)のゲノムに比べたら700分の1のサイズだが、全配列を日本が決定したのは1997年1月だ。
ところが2001年2月にはわずか9ヶ月でヒトゲノム配列を決定したとセレラジェノミクス社がサイエンスに発表するわけだから、恐れ入る。

さて、ロマンスファンならば、この物語はどこかカーラ・ケリーが描くところの公平で高潔な男たち(女性研究者も勿論いるが、言葉のあやです)のドラマにも読める。

とりわけ英国科学者たちの(特にサルストン博士の)、虚飾のない言動と信念を曲げない強さに心うたれる。

リージェンシーロマンスを読むと、国内ではダンスだ馬だホワイツだと貴族が暮らしている一方で、優秀な指揮官と勇敢な兵士が海や大陸でナポレオンをくじいた事が不思議に思えたりするが、なにか英国人の持つ不屈でhonorableな特質があるのだろうか。

古本洋書をまた注文してしまった。
面白そうな本を求めさまよっているうちに、、、
今月は本代が軽く3万円を越えたんじゃないだろうか。。。

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2月27日

1−1で迎えたPK戦。
ヤットくん、あぁぁ、、はずしてしまいました・・・
FUJI XEROX SUPER CUP アントラーズvsガンバ

フタ、あそこで宇佐美くんにパスせず、自分で打って欲しかったなぁ。

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2月28日

大雪で倉庫から本を送る事ができない、少し遅れる、とアメリカの古本屋さんから。

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3月 2日

Lilith Saintcrow 「Working for the Devil」(2006)
22日に読み始めた本がやっと終了。

アーバンファンタジーという分類になるのか、どこか既視感のある、70−80年代SFの雰囲気がある。ロマンス部分が無ければヴィンジの「サイオン」とかとよく似ている。

近未来世界、、大いなる目覚め Great Awakening とギレアドの福音 Evangelicals of Gilead と呼ばれる時代があり「火の70日戦争」があり、旧来のローマカソリックは失墜した。
The Ceremonials と Magi の機関がある、政府機関は The Hegemony となっている。
シャーマンや魔法使い、呪術師、召喚能力者など超能力者(Psion)が存在する。
地獄や死の世界もあり、デーモンなど異生物も存在する。
Psion はしばらくは家畜のように扱われていたが、超能力法(Parapsychic Act)が制定され、人権が認められ、正式な職業教育を受け、特殊免許を持って働けるようになった。
マフィア・ドラッグディーラーはMobと呼ばれるコングロマリットとなっている。

ヒロイン Dante Valentine はネクロマンス(ネクロマンサーとすべきだと思うが、作者の勝手か)、死の国から死者を召喚する事ができる。殺人事件の捜査や遺言執行など、現実的に働いている一方、お尋ね者の賞金稼ぎも請け負っている。

ヒロインは傷だらけ(精神的、肉体的)で、タフな人生を歩んできた。
親に捨てられ、最悪の施設で虐待を受けて育ち、親友を殺され、恋人に捨てられた(事になっている)。

この本は一人称なのだが、アクション部分がよく出来ている反面、ヒロインのモノローグがいささか鬱陶しい。

まずは良いところ。
ストーリーはとても面白い! 説明されない部分を山ほど残しながら、汚物溜めのような世界を疾走する。
F語を投げあいながら、ダットバンドで情報を読み、ホーヴァーを飛ばし、Plasganを打ち、刀で切り裂く。 息もつかせぬアクション。 汚い手口の騙しあい。 胸が痛くなるような絆。 切な過ぎるアンハッピーエンド(うるうる)。 異生物は異生物であるという非情さ。

これでもう少しヒロインのモノローグがヒステリックじゃなかったら手放しで褒めたのだが。。

あたしのせいでドリーンは殺されたんだ、あたしの力が足りなかったからなんだ、hiss! hiss! hiss! 、、悪夢に毎晩悩まされ、ろくな睡眠も食事も取らないヒロイン。
あたしが始めたんじゃないわよ! 突然やってきて無理やりあたしを hiss! hiss! hiss!、、ごめん、言い過ぎたと謝った舌の根も乾かぬうちに、 あたしが始めたんじゃないわよ!そっちがあたしの銃を突きつけて hiss! hiss! hiss!
彼があたしを捨てたのよ! hiss! hiss! hiss! 「理由を聞いてやろうか」やめて!理由なんて知りたくない! 顔もみたくない! hiss! hiss! hiss!

友のためなら命も惜しまない、曲がった事が許せない、人一倍優しい心をけんか腰で隠す、張りすぎた弦のようなヒロインは許容するとしても、モノローグの構成が下手だと思う。
似たような繰り返しが多すぎるし、絶叫したり、息ができなくなったり、感情の上下が激しすぎて、凄腕の賞金稼ぎ?本当か?と思ってしまう。

この作者は、ヒロインを守ろうとする友人達の描写は簡潔で味がある。無駄がない。
一人称のところだけ泣き言が過剰な感じだ。

強い自殺願望のあるヒロインは、生きる目的が無い。 友を殺した男に復讐する事とローンを返す事が人生の目的だったが、それが果たされたら、その先どうしたらいいか分からない。

うーぬ、これからどうなるんだろう。ルシファーやイヴはこれで終わり? Japhrimel は何か隠していた事があったの? Jace はヒロインを手に入れられるの? あまりに孤独すぎて泣けてしまう。。( Japhrimel〜!!お願い!!戻ってきて〜!!あぁ、わたしも黒コートに包まれたい・・・)

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3月 4日

ウィルコムの中古のWS003は安くて使いやすくて、モビポケットの電子本を読むのに大活躍しているが、pdfを読むのには適さないので、つい、小型軽量PC、モバイル、ブックリーダー、この手のものを探して、買っては後悔、を繰り返している(自爆!)

一年ほど前に買った富士通のウルトラモバイルPC Loox U

最初はコンソールが携帯みたいに動くのが便利だと思い、pdf本をこれで読むつもりで購入したのだが、起動に時間がかかるし、いまひとつ使い勝手が悪くて、、
右上のように畳んでしまうと、語句を検索したいときキーボードが使えない!とか、
以下に挙げるものとは違い、これは値段が高いので後悔も大!

eSlick はE Inkのブックリーダー専用機でpdfを表示できる。。というので購入したのだが、画面の表示が暗くて汚いし、ページめくりは遅いし、操作方法が腹がたつほどトロイ。
画面の拡大縮小やページジャンプの操作をするたびに、激しくいらつく。

キンドルやiPadなど、心惹かれるガジェットが出てくるので、もう少し待つべきだと思いつつも、、
、、よせばいいのに、懲りずにシャープのNetwalkerを注文してしまった。
(大きさは官製はがきより少し大きい程度)

OSがUbuntu なのが面白い。まぁ、どれだけサポートしてくれるのか不安なシャープだけれど、ネットにつなぐ事より、電子辞書やブックリーダーとして使うつもりなので、セキュリティをそれほど気にしていない。
カスタマイズした先人のノウハウをお手本にして、色々いじくれそうだし、、

こうして我が家の押入れには討ち死にしたガジェットの山が・・・

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3月 6日

肌寒い日が続きますねぇ。
開幕戦 「ガンバーグランパス」1−2
あいたた、ちょっと面子が足りない感じでございます。これ以上補強しないつもりなのかしらん。

読み終えたのはシャロン・モアレム 「迷惑な進化ー病気の遺伝子はどこから来たのか」(2007)

すごく面白いです。クリントン元大統領のスピーチライターをやっていた人が共著者になっているためだと思うのですが、読者の注意をひきつけるコツをわきまえていますね。
科学的で、かつ、良質のエンターテイメント。
肌の色の違いはいかにして生まれたか、という解説の流れでも、最期にエスキモーの人々をとりあげるトコなんて、「う、上手いっ!」と感心してしまいました。

適者生存のはずなのに、なんでこんなに人間は病気を抱えているの?
素朴な質問に答える筆者のペンはとてもスムーズで、知的な謎解きを楽しむ事ができます。
同時に、現代の生物学の進展状況もわかるようになっていますね。(6章だけは浮いている感じだけれど)

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3月 7日

パーマをかけたり、服を買いにいったり、、ぐったり。。

読み始めたのは Ilona Andrews 「Magic Bites」(2007)

評判を聞いて買ったのはいいが、ずっと放置していた(爆)。
Lilith Saintcrowの「Working for the Devil」を読んで、アーバンファンタジーを読む ノリ が出た。

魔法が急に社会を侵食し始めた現代、という設定のアーバンファンタジー。
非常にクールでいけてるがロマンス色は薄い。夫婦合作のペンネームだというのも関係しているのかもしれない。
ヒロインはとんがっているもののバカじゃないし、シェイプシフターの集団やネクロマンサーの集団も(秘密主義で一癖も二癖もあるが)ちゃんと良識があり、彼らなりの規律がある。

舞台がアトランタというのも物語にマッチしている。うらぶれた小都市で起こっている現実、身近なリアル感がある。

アーバンファンタジーに付きもの?のヒロインの一人称だが、抑制が効いていてぐだぐだしてない。 彼女は腕のたつ傭兵で、権威に縛られることが大嫌い。 大物に喧嘩を売るタイプなのだが、上に書いたようにバカじゃないので、やりすぎはしない(結構すれすれだが)。

世界設定は、
少なくとも200年前には、ヴァンパイアやシェイプシフターはいなかった。
それがどうしたわけか、急に世界はバランスを失い、獣人化するウイルスが流行り、素人が覚えたての魔法で炎を出したりできるようになってしまった。
深く魔術を研究している集団は「The People」と呼ばれ、彼らは死体を召喚できる。
召喚されたものがヴァンパイアなのだが、これが非常に気味悪い!!
ネクロマンサーに操られて非人間的に動く。理科室の解剖模型に皮を張ったような姿。
蜘蛛のように壁を這う。

シェイプシフターは「the Pack」
ウイルスに罹患したあと、凶暴な狂気を抑える事が出来た者だけが生き残っている。
Lord of the Beastsと呼ばれる Curran Lennart が率いている。

このアトランタでは、パラノーマルが関わる事件を扱う法機関は3つある。
ヒロインはその中のひとつ、the Order から強く入会を誘われていたが、断わり続けてきた。(あとの二つは、警察と軍それぞれの内部組織。Orderは民間組織だが、非常に強力な魔力の持ち主たちが集まっている)

ヒロイン Kate Daniels は母を覚えていない。15才で父を失ったあと、父の親友 Greg Feldman が後見人として Kate を養育してくれた。
そしてグレッグは、Orderの一員であり、傭兵稼業を続けるケイトをOrderに誘っていた。

そのグレッグが何者かに惨殺される事件が起こり、、、ケイトは自分の手で犯人を捕まえるため捜査を始める。。

今、半分といった所、、犯人像はいまだ不明なり。(to be coontinued...)

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3月 8日

「Magic Bites」 読了。
面白い、これ、あとをひくなぁ。

グラフトンのキンジーやサラ・パレツキーのウォシャウスキーを思い浮かべるアーバンファンタジーPIものって感じかな。

魔力を宿す血を受け継いでいるヒロイン Kate は、これまで一匹狼のように、誰も信用せず、誰にも頼らず、一人で生きることを信条としてきたのだが、親代わりのグレッグを殺した犯人を追うなかで、初めて色々な人(&シェイプシフター)のごった煮に放り込まれ、揉みくちゃにされる。
自分が何を恐れて何を思い上がっていて、何を掴む前に失っていたか、、彼女が自分を知る物語でもある。

と、硬い口調で説明したが、実際は、腹立たしいほどアルファなシェイプシフターのリーダーと角つきあわせたり、ハンサムな整形外科医に寄りかかりたくなったり、はたまた、ぐっちゃ!ぐっちゃ!と腹を切り裂き、内臓をぐわしと掴みとったり、「おん そわかーっ」と己れの血を炎にくべて、「汝われに従うべし!べし!べし!」と魔力を発揮したり、、(ちょっと脚色あり 爆)
ストーリーは読者を飽きさせない。

途中ひとつだけ気になる点があり、いつも賢いシェイプシフターのリーダーがなぜかトロクなる所があるのだが、ま、我慢できる範囲だと思う。完璧な奴なんていないと思うことにしよう(爆)。

ヒロインはクールだがかなりな武闘派で、腕っ節が強いマッスルボディだ。
あばらが折れても、血だらけになって戦うダイハードヒロインである。
これほど生傷の絶えないヒロインもめずらしいのではないだろうか。

前半のスローなペースから一転して、後半は下劣な敵、過酷な戦況、重くのしかかる責任、
人の命が目の前で失われてゆくシビアさ。

なんちゃって、ではない、納得の決着に満足したが、ヒロインの出生など大きな謎は残ったまま。
エピローグが次の事件を匂わせて終わる。いやぁ〜ん、、ずるいわ。

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3月10日

アンドリュー・パーカー「眼の誕生」読み始める。

バログの昔の本が届いた。
クレスリー・コールの新作はダウンロードしたまま放置している。。

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3月12日

NetwalkerのPDFビュアーは自作スキャン(業界用語では自炊というそうだ)pdfの透明テキストを検索してくれない!
液晶画面がとてもきれいで、小さいのに文字が見やすい。検索さえ出来れば。。うーん、残念。

読み始めたのは Lilith Saintcrow のダンテシリーズ2番「Dead Man Rising」(2006)
まだ3分の1。

ジェーン・エアのローウッド慈善学校をもっと劣悪でもっと陰惨にしたイメージの、Rigger Hall。ダンテら、親から捨てられたPsionの子供達は、Rigger Hall で悪夢のような子供時代を過ごし、大人になった今も心や体に残る傷に苦しんでいる。

Rigger Hall は院長の逸脱行為が明るみに出て10年以上前に閉鎖されたのだが、この施設に関係しているかのような殺人事件が起きる。

残酷に傷つけられた死体。人の血と苦しみを食らうFeeder。。

Rigger Hall の「リ」の字も思い出したくないダンテだが、殺人事件の調査を始める・・・

ダンテって、モスト・トーチャード・ヒロインだよねぇ。こんなに傷つけられ、こんなに不幸で、、腕も肩も骨まで痛む、痛む、どこもかしこも痛い、はぁ。。

相変わらず作者はダンテのモノローグでは彼女の「弱さ」ばかり強調するが、実際の行動は、そんな自分にムチうってがんばっている。ぐだぐだ言ってるだけじゃないヒロインなのに、ぐだぐだヒロインに言わせすぎな作者なのだ。(ま、2作目なので読む側も慣れてきた 爆)。

ヒロインのヨーダみたいなお師匠さんがいいよねぇ。
お師匠さんは人間じゃないのに、限りなく日本人なので、うーむ、日本妖怪?(笑)
ジャドウせんせいって一体、、邪道?蛇堂?
たたみの道場で日本刀を振るい、稽古が終われば黒の楽茶碗でお茶をたてたりする。

この老先生の、すべてを見抜いているかの言動が、日本人読者としては身に余る光栄。海外の人にとって日本の武道の師範ってこういうイメージなのかな。

前作で折れた刀の後継に、Fudoshin 不動神 という日本刀をヒロインに授けてくれる。

『この刀をお前に与えるのは良いことではないのかもしれぬ。。これは非常に強い危険な力を持っておる。この刀は信義と、なによりも慈愛を以って扱わねばならぬのじゃが、慈愛はお前さんの美徳とは言えぬでのう、、この刀は戦いが大好きなのじゃ』

をを、気をつけるんだぞっ、ダンテ。怒りや復讐に駆られるでないぞっ!(と、お師匠さんの代わりにつぶやく私 笑)
地獄のプリンスも何か関係しているようだし、、これからどうなるのかなぁ。(to be continued...)

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3月13日

ガンバ、勝てないなぁ・・

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3月15日

カーラ・ケリーの「REFORMING LORD RAGSDALE」がいつ出るのかと、ラベンダー・ブックスのHPを見に行ってみた。

おや、カーラ・ケリーの新作が登場です! と書いてある。
1995年、今から15年前の作品であろうと、翻訳では新作のカテゴリーに入るんですねぇ。。『放蕩貴族を更生させるには』あらすじを読んでみると、、

う〜ん、、、ちょっと内容を書きすぎな点があって、物語の最初のはらはらする面白みが損なわれたかも。 まだあらすじを読んでない方は、読まないほうがずっと楽しめますよ〜。
(そして本を読み終わったら、Lachlan Macquarie 総督をぜひとも調べてくださいね!)

さて、今後も幻冬社さんがカーラの昔の作品をどんどん翻訳してくれたら嬉しいのだが、一方でカーラ・ケリーがリアルタイムに作品を発表しているハーレクイン社のヒストリカルシリーズは日本では休刊だそうで、Channel Fleet series がHQ社から翻訳される事はなさそうである。残念。

Lilith Saintcrow のダンテシリーズ2番「Dead Man Rising」 読了。

あぁぁ、Jaceったら優しすぎる。。。(ToT)
作者のかばかばっ。こういう結末しか無かったんだろうか。
Japhの時以上に泣けてしまった。。

Rigger Hallで過ごした子供時代のトラウマが人をころしてゆく物語。犠牲となった友のために、己れの明日のために戦うヒロイン。
基本がダークで不幸な上に児童虐待をメインにした物語ゆえ読んでいてあまり幸せ気分になれないのが辛いところ。
#1、#2でヒロインの癒しと成長の物語は一応落ち着くところに落ち着いた気がする。

途中の Nichtvren や werecain の部分はどう考えても不要な気がしたが、次作の販売促進のためかな。

1作目と同じく、ヒロイン以外のキャラクターを描くときは描写に無駄がなく、ヒロインと彼らの会話も下手じゃないのに、なぜ、なぜ、ヒロインのモノローグだけこんなに鬱陶しくしか書けないのだろう。
イラつくほどテンポの悪いヒロインのモノローグさえ無ければ、もっと締まった作品になるのになぁ。

アクションがメインの物語だし、ダークなサイバーパンク調の世界もよく出来ているし、ストーリーも悪くないんだから、少しだけモノローグを整理すればいいだけなんだけれどねぇ。。。モノローグの時だけ、男だったら星飛雄馬とかアムロとか、声が古谷徹ってキャラになっちゃうのがねぇ。。

ちょっくらダークなアーバンものを離れて、次は爽やかな明るい話を読もう。

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3月18日

読み始めたが、途中でちょっと気が滅入って、飛ばし読みしてしまった2冊。
1冊目は Susan Wiggs 「The Horsemaster's Daughter」(1999 Mira)
the Calhoun Chronicles シリーズの2番目らしい。
(内表紙にイラストがある)

舞台は1854年のヴァージニア、この時代設定が非常に気の滅入った原因。奴隷制が生きており、黒人は一部では家畜同然の扱いを受けている。

一種の「美女と野獣」ものだが、変形版というか延長版というか、つまり、、ヒロインが傷ついて荒れてる野獣をプリンスチャーミングに戻してあげる所まではディズニーどおりだが、ディズニーと異なるのは、庶民かつ風変わりなヒロインが城の女主人として温かく迎えられるわけはない、というわけで、、

死んだ父親の残した借金の山、、起死回生をかけて競走馬飼育に乗り出した元たばこ農園主ヒーローは、アイルランドから輸入した名馬に命運をかけたのだが、大西洋を渡る航海で海が荒れて馬はすっかりおかしくなってしまった。狂ったように暴れ、近寄る事すらできない。
天才調教師が暮らしているという島に救いを求めたヒーローが出会ったのは、物心ついて以来ずっと父親とふたりだけで島で生きてきたヒロイン。

天才調教師は既にこの世を去っていたが、ヒロインもまた荒馬の心を静める腕を持っていた。。

自分の傷をなめるのに一生懸命のヒーローは、酒が手放せないし、傲慢だし、かなり腹立たしい男だが、ヒロインは言いなりにならず堂々とヒーローに向かってゆく。
彼女の純朴さ、正直で誠実で、飾らない真心と叡智が、ヒーローや母を亡くして以来心を閉ざした子供達を明るく変えてゆく。
と、前半は溌剌としていたヒロインなんだが、後半は涙、涙、、
ヒーロー一家がヒロインのおかげで再生し、運も上向きになってくるや、ヒロインが南部上流社会では受け容れられない素性だと判明し、一転してメロドラマへ、、南部の上流社会から追放されてしまうヒロインなんである。(>_<)

当初もっと明るいガッツのある話だと思い込んでいたのが、急にBGMが演歌に替わったみたいでね。 まぁロマンス小節なんで、城と王国よりヒロインを選ぶあっぱれな行いに、「見直したぞ、ヒーロー!8割がた君を好かんかったが、まぁ許してやろう」と最後は思ったわけだが(爆)。

もう1冊は Mary Balogh 「Lord Carew's Bride」 (1995 Signet)

こちらは傷ヒーロー。6才の時の落馬事故で右手右足を複雑骨折、成長が妨げられた。右手は今も不自由なまま、右足は長さが短いため、びっこをひいて歩く。
背の高さは並み。容貌も並み。髪は普通の茶色。思いやりと優しい微笑みに気付かない人は彼の内なる強さと聡明さを見過ごしてしまう。
非常に裕福な侯爵だが、平民のような服装で領地をまわり、造園業に精を出している。

そんなある日、領地をこっそり散歩していた美しい女性サマンサ(ヒロイン 隣接する領地に暮らす従姉妹に会いに来ていた)と出会う。

侯爵だと気付かないサマンサに身分を明かさずに庭園設計をやっている者だといってしまうが、不思議なほど心地よい時間を共に過ごし、しだいに友情を深めてゆく、、(もちろんヒーローはヒロインに友情以上のものを抱いているお約束)。

これがねぇ、バログは相変わらず心理描写が丁寧で、もやもやしている気分をその通りもやもやと描くので、ヒロインがなかなか愛を自覚しない物語にイライラしてしまって、、(心理描写が上手すぎると言えなくもないが)

蛇の舌のような男性がいて、背が高く金髪青い目、容貌すこぶる良し、物腰良し、家柄よし、如才なく女扱いに実に手馴れていて、毒の言葉で人の心をもてあそぶ。
これがヒーローの従兄弟。ヒーローの今は亡き父親は息子より甥のほうを可愛がったりした。

あぁ、もう、これだけ聞けば誰だって分かるでしょう。

ヒーロー、ヒロインを苦しめるために存在しているわけ。

あいたたたた、、わたしが一番苦手なタイプの話だった!
蛇の舌系は、まじ苦手なの。頭では分かるのよ、H/Hは互いを信じなくてはだめ、自分自身を強く信じなくてはだめ、蛇の舌はH/Hの結びつきを確認するために必要な触媒なんだと。
でもねぇ、読んでいると心に黒いしみが広がってくる気がして、とても苦手なの。

というわけで、びゅんびゅん飛ばして読んでしまった。あぁ、バログさま、申し訳ありません!
蛇の舌さえ乗り越えれば、ロマンチックコメディに大変身して、ラストは、をいをい、幸せ一杯なお二人さん、明日は体の節々が痛いかもよ、って感じ(笑)

Lord Carew このヒーローは素晴らしすぎで、これほどの男はなかなかお目にかかれない。自分の障害を「このような怪我を負わなかったら今の自分をこれほど好きではなかったかもしれない」と言える男なのだ。
世紀の美女の心をゲットしただけの事はある、とヒロインに振られた男たちが納得する素晴らしさ。

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3月22日

桜は3分咲き? 風が冷たくてねぇ。

長男の結婚式、無事終了。私はたいした事を何もしなかったのにどっとくたびれて。。
全く着慣れていない着物を着付けてもらって、髪もセットしてもらい、山ほど刺さったピンが痛い、帯が苦しい、ぞうりが痛い、、遠方より出席してくださったお客様に挨拶するたびに緊張で手に汗をかくのに、お肌はパリパリ乾燥する、、、終わってホッとしたら、途端に頭は痛いし足腰はだるいし。。

新郎・新婦はホテルでの4時間に及ぶ式・披露宴のあと、どんちゃん二次会があり、さらに新婚初夜、、、あぁ、若いってマジですごいわ。こっちはくたびれちゃってロマンチックのロの字の気分にもならないと言うのに(笑)。

しみじみ自分の持ち時間が気になってしまい、三連休の後半は部屋の片付けやらをし始めた(爆)。
ハードディスクを整理したり、着なくなった服を捨てたり、変なものを残さないようにしなくちゃ、、、

閑話休題。
アカデミー賞の外国映画賞、「瞳の奥の秘密(El Secreto de sus Ojos)」アルゼンチン、カンパネラ監督リカルド・ダリンの作品でしたね!
いやぁ〜、嬉しいなぁ。
日本公開も急遽決定だって!

さらに話変わって、届いた本の話。
Karen Robards 「One Summer」 (Jan 1993)と Theresa Weir 「Last Summer」 (Nov 1992)って不思議。
ほぼ同じ時期に執筆されていて、題名も似ていて、話もバッドボーイ・リターンズで、ヒーローの名前がどちらもジョニーで、ヒロインはどちらも故郷のまちの教師。
カレンとテレサ、どっちを先に読もうか。

それにしてもジョニーって名前は、いつまでも「少年」なんだよね。大人になっても、心の奥に傷ついたままの子供がいて、聖母のようなヒロインの深い愛に飢えているイメージがある。 Penelope Williamsonのアウトサイダーもジョニーだったなぁ。

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3月24日

Ilona Andrewsの「Magic Burns」をポチしてしまった。
Magic Bitesが面白かったし、お話の続きが知りたくて。

あぁ、クレスリー・コールの9番目「Pleasure of a Dark Prince」をダウンロードしたまま放置してるというのに。
先日届いた Candice Proctor や Theresa Weir など、安いと思ったらハードカバーだった。図書館からの払い下げ品というわけか。
重いので、切断スキャンしてpdfにしてしまった。

こうして、積ん読本が1冊もない気になる幻想が恐い(笑)。

読んだのはMary Balogh 「Red Rose」(1986)

ヒーローはバログが得意とする、女を蔑んでいるレプリカント系ヒーロー。
かなり初期の作品ゆえ、後の作品と比べると、ヒーローの「女への憎しみ」のピントが甘い。女への嫌悪が芽生えた原因もなんとなく薄っぺらだし、軽蔑や嫌悪が昇華されるプロセスもはっきりしない。

ヒロインは子どもの頃の落馬事故が元で片足が曲がってしまい、歩行がぎこちない。
人前に出るのが嫌でたまらないのだが、後見人だった叔父が亡くなり、新たに爵位を継いだヒーローから、結婚せよ!とロンドンのシーズンにひっぱりだされる。

結婚して子供を生む事しか女の用途はない、というヒーローに激しく抵抗するヒロイン。普段は冷静なヒーローが、かぁーーっとなって、ヒロインの心にぐさっと刺さるようなひどい事を言ってしまう。

バログはいつも恐いほどエロチックなんですよね。
清純なドラマなのに肉体の欲望を生々しく感じさせる「激しい飢え」のような荒々しさがある。
嫌いながら惹かれあう。。うひひ。

先に書いたようにピントは甘いんだけれど、レプリカントヒーローが夜も眠れないほど思いつめる感じが、うけけ、たまりません。

あぁ、一週間の心の支え、嵐の宿題くんが終わってしまったー!(泣)。

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3月25日

ひぃ、寒いっ。春はどこで足踏みしてるんでしょうねぇ。

あれこれ読みかけの本を放置して、ジョージェット・ヘイヤーの「Frederica」をぱらぱらと再読。
スーザン・キャロルの「Brighton Road」もそうだが、再読するたびに好きになる。上質のユーモア、生き生きした会話、、幸せなひと時を分けてもらえる。

世事にたけた(つもりの)ヒロインは、自分はもう適齢期を過ぎてる大の大人で、妹のデビューが何より大事、家族の世話が何より大事と、周りの人の世話ばかりしている。家族思いのヒロインだが、実は少々ありがた迷惑的で、家族はそれを口に出せずにいる。
超然とした高貴なヒーローはふとした事からヒロイン一家と知り合い、ヒロイン&ヒロインの家族が巻き起こすトラブルにまきこまれ、次第にヒロインとの時間を楽しむようになってくる、、といった定番ストーリー。
この手のロマンスの原型とも言えるが、登場人物たちの交わす話題が多岐にわたっていて描写が具体的、当時のロンドンの様子が鮮やかに目の前に広がる。

バログの「Lady with a Black Umbrella」はフレデリカにかなり似ている。といってもヘイヤーの Frederica はバログの Daisy ほど「歩く大災害」ではないが(笑)。

マイ・フェイバリットを更新して、ヘイヤーの「Frederica」とマッキンリーの「Deerskin」、ビジョルドの「名誉のかけら」、パメラ・ブラウニングの「ミラクル・パワー」を加えることにした。他にも少し手直しを。

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3月28日

「ガンバ大阪ーベガルタ仙台」2−2

肌寒い万博へ、今季初観戦でした。

あぁぁ、勝てないんです、ガンバ。
戦力的にも微妙〜・・なんです。

特に荒れた試合でもなかったのに、総得点のうち3点がPKって一体。。
集中と緊迫感が欠けていると言えなくもないが、一方で気持ちが焦ってつまらないミスをしてしまうとも言える。

とにかく、勝てない(>_<)。小野くんやイナが対戦相手のときにへぼく負けるのだけは絶対に嫌だわぁ。

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3月29日

「ジェーン・オースティン 秘められた恋」
マカヴォイくん目当てで、DVDを借りて鑑賞。

相変わらずマカヴォイ君は時代物のコスチュームが似合う。

アン・ハサウェイと並ぶとやや貧弱に見えてしまう時もあるが、小柄な体格をかなり補える姿勢の良さ。
わたしと並んでもこのくらい、かなり小柄な人なのだ(一年前の出待ち写真 笑)。

そもそも一番最初に「砂漠の子ら」の彼を見たとき、なんてきれいな立ち姿の人なんだろうと思ってハマッてしまったわたしだが、コスプレ物だとマカヴォイ君の美しさが映える。

やさぐれ、シニカル、傍若無人に見えて、人一倍感受性に富み、責任感の強い男。
このところマカヴォイ君の役柄はいつも同じような感じでちょっと悩むが、見事にはまっているから仕方ないか。

さて、映画は、というと、ジェーン・オースティンの若き日の実らなかった恋といっても、悲恋というほど泣けるわけでもなく、小さな反逆で終わるジェントリーという立場のほどほど感がそのまま映画になった感じ。
リージェンシー・ロマンスを山ほど読んでいる人間には、それほど目新しい事はなかったが、当時の社会を映像として垣間見ることは楽しい。

トム・ルフロイ(ジェイムズ・マカヴォイ)、カソリックの弾圧を逃れアイルランドに移住したフランス・ユグノー派の子孫。大叔父ラングロイス判事( Langlois ってフランス語読みだとラングロワって感じ?)がパトロンとなり、ロンドンのLincoln's Innで勉強している。
ウィキによると、リンカンズ・インに入る前から非常な秀才だったそうだ。(上の写真を撮ったとき、リンカンズ・インのあたりもうろうろした事を思い出した)

裁判所内でのラングロイス判事のセリフが、ちょうどカーラ・ケリーの「Reforming Lord Ragsdale」(放蕩貴族を更生させるには)の物語と重なる。

ブタを2頭盗んだ罪で、Transportation for life オーストラリアに流刑となる貧民。
「法律とは何のためにある? 財産を守るためにあるのだ!」

貧乏人どもから(我々の)財産を守るために「法」があると明言する判事。
ラグズデール卿も当時の常識のなかで生きていたわけだ。

(女性の知性に関して)ユーモアはよいが機知はいかん!
Humour is liked more, but wit? no!

(結婚に)愛情はあったほうがよい、だが金はなかったら話にならない!
affection is desirable, money is absolutely indispensable!

(これまでトムの放蕩を叱っていたパトロンである大叔父が)「真面目になって、金のない娘と結婚するくらいなら、不真面目に娼婦と遊んでいるほうがましだ!」

などなど、時代を感じさせるセリフが続出。

ジェーンのロマンスに関しては色々フィクションを織り交ぜて描かれているようだが、田舎の領地での舞踏会や、相乗り馬車、旅籠、そうそう、トムの賭け拳闘シーンは、先日読んだBaloghの「Lord Carew's Bride」を彷彿させるし、美しい風景と共にセットを見ているだけでリージェンシーファンは楽しめる。

ひとつ付け加えると、実際はいつの時代も「経済力」がなくては「自立」はできないのだが、経済力を得るチャンスすらなかった時代にジェーンは挑戦したと思うと、良識あるジェーンだけじゃなく、もっと強情な面も見せてもらいたかった。

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3月31日

年度の替わる時期で雑用が多く、なんだか落ち着かない。どの本も読んでる途中状態。
「眼の誕生」-カンブリア紀大進化の謎を解く は4分の3を読んだが、最大の見せ場(読み場?)は最期の4分の1にある。ここからが面白いところで足踏み状態。

「似せてだます擬態の不思議な世界」は今半分くらい。

「眼の誕生」は頭をガツンとやられたような衝撃を受けた。
シャクトリムシとか、花びらのようなカマキリとか、TVや写真などで存在としては知っていたけれど、姿形を何かに似せて敵(または獲物)をだますという事は、姿形が見えているからこそ起こるわけで、「似せてだます擬態の不思議な世界」の作者は別段そういうことを書いているわけではないが、「眼の誕生」を読んだあとではモノの捉え方が少し変わってしまう。

多様な姿かたちが生物界に溢れている、という事を「眼がある事」と結びつけて考えたことがなかった。
見ること、眼でモノが見えること、これがどれほど大きな出来事であるか。
視覚は、生物を変えていった(らしい、、まだ最期まで読んでないから)。

Kresley Cole「Pleasure of a Dark Prince」はまだ3分の1。
前作の Rydstrom と Sabine の話とちょっと構成が似てる気がする。
最初はエロエロもっこりで話し始め、少しずつヒロインの深刻な事情を明かしてゆき、最終的には切なくさせてくれるって感じ。
クレスリーは安心して読める上手さがあるが、私は飽きっぽい性格なので少し面倒臭くなってきた。デーモン兄弟の後にGarrethだと、ごめんよ〜、モチベーションが上がらないのよ。。前作のSabineの妹の話だったら良かったのになぁ。。

やばいほど未読本を抱えているのに、あぁ、なかなか本がすすまない。

話変わって、録画しておいた「マンU−リバプール」をようやく見た。
トーレスの完璧のヘディングシュートがぁぁ。マンUを応援している私でも、直後のPKにはため息が出た。
パク君は凄いわねぇ。サンガでの最期の一年を見れた事はラッキーだったなぁ。

今頃気付いたが、スカパーのチャンネル銀河で「炎の英雄シャープ」がやっている。へへ、わが心の旅もやってるし、契約しようっと。

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