更新記録 2006年 4月1日から2006年5月31日まで
3月末からしばらく公私ともに忙しくてHPの更新はおろか本も読めない日々が
続いてしまった。疲れ気味で、レンタルショップから借りたビデオを
見ずに返したばかりか、
返却日を勘違いしていて、追加料金を支払った。(見てもいないと言うのに とほほ)。
丸太町通より北に目を向けると、鴨川の桜はチラとも咲いていない。にも関わらず、
宴会風景がちらほら。
せっかく土曜日に温かくなりかけたというのに日曜は豪雨となり、満開が遠のいた感じだ。
「ガンバー大阪vs清水エスパルス」3−2 テレビ観戦。
フタとの見事なワンツーで家長くん、シュート! 先制したもののしょぼい守備の
ミスで逆転され、なんだかなぁ、、だったが、ひっくり返せたのは嬉しかったね。
でも、後半になるとフタとバンちゃんの交代という
お約束がちょっぴり残念だなぁ。
フタはシュートを自分で決められるようにならないと苦しいなぁ。
久しぶりにぽかぽかと春の陽気。川端の桜も3−5分咲きなり。
強風にあおられ通勤自転車がよろめく。
強風ならまだなんとかなるが、アメリカ中西部では今年に入って
竜巻が既に350件も!起きているらしい。
カンサス、ミズーリ、イリノイ、テネシーって一体どこらへんだ?という人はこちらを。
あのハリケーン騒動のときと原因は同じらしい。
メキシコ湾が例年になく温かく、そのための湿った温かい空気と、ロッキー山脈からの
乾いた冷たい空気がぶつかり、竜巻が非常に起こりやすくなっているという。
Maggie Osborne 「FOXFIRE BRIDE」(2004)
アメリカン・ヒストリカル
ずいぶん前からだらだらと読んでいた本がようやく終了。
南北戦争前のコロラドが舞台。まだ州にもなっていないし、Union(北)と
Confederate(南)の対立もやや他人事だ。
身代金を運ぶヒーローとScoutのヒロイン&相棒と用心棒2人。この時代、荒野の旅は
Scoutの腕次第だ。インディアンとの小競り合いに明け暮れているため、
山道を熟知していて、安全なキャンプ地や水場を確保でき、銃の腕もたち、複数の
ネイティブアメリカンの言葉をあやつるヒロインは、女ではあるがピカイチの評判を
取っている。
裕福で高い教育を受けたヒーローと、酒タバコけんかも男顔負けのヒロイン、
もちろんロマンスだから惹かれあうわけだが、もっと波乱万丈の旅になるかと
思いきや、意外と淡々と進む。いや、淡々というと語弊があるな、うんざりと
重労働が続くって感じだ。何度も何度もロバや馬を追い、こぼれた金貨を拾い集め、
怪我をしたりして、3ヶ月の旅をする。ヒロインを気遣うヒロインの相棒(というか
父親代わり)の黒人ピーチズが泣かせるんだよねぇ。
ヒロインFoxはこれが最後のScoutのつもりでいる。目的地デンバーで、ある男を
殺そうと決心しているのだ。縛り首の未来しか考えなかったヒロインだったが、
ヒーロー、マシュー・タナーはヒロインとの違う未来を望む。
20年もの間、その男を憎むことだけで生きてきたヒロインは、その憎しみを
忘れることができるのか・・・ってことなんだけど、そうね、マギーの優しさが
ちょっと物足りなかったかなぁ。悪者を描けない人なんだなぁ。(
わたしの性根がねじれてるのか?!)
なぜヒーローの父親が誘拐され、厄介な身代金受け渡し方法になったか、など
説明が甘くてストーリーはやや平板だったが、彼女の持ち味である味わい深い
人物造型がいつもながら見事で、あの用心棒2人をこんな風に描くのか、と
感心させられた。
この本が彼女の最後の作品で、夫への献辞が捧げられている。
「これまで書いた本はすべてあなたへのラブレターなのよ。。」
とうとうeBookを買ってしまった。あぅっ・・
簡単にポチポチとダウンロードできるから、手を出さんとこ、って思ってたのに。
ジャネット・デイリーやウィンズピアの白Rやヘレン・ブルックスを100円棚で
見つけて買って帰り、さっそくデイリーのR153「スイート・ルーム」を読み始めた。
うひひ、好みだ、、と読んでゆくと、ラストのお待ちかね場面で
反省ヒーローのセリフがむちゃくちゃオカシイ。日本語の文章で読んでも
「はぁ〜?」なのである。
「ばくち打ちがトランプを扱うように女を扱う」ヒーローの、抵抗できない圧倒的な魅力に
惚れ惚れしていたというのに、ここまでのいい気分を返せ〜っ! こんな変なセリフを
このヒーローが言うはずがないっ、絶対に訳がオカシイんだ〜、とデイリーを
信じて(笑)ついネットを検索し、結局「Heart of Stone」eBookをポチ・・
元の100円が10倍近くなった(爆)。
しかしである。eBookの便利なとこは、買ってすぐ読めることだ。さっそく気になる
セリフを読んでみると、、やっぱり、訳がデタラメもいいとこだった。
いつも思うんだけど、日本語で考えてもつじつまが合わないような、変なセリフに
なんで訳すのかなぁ。。(ここのところは後日)
ささいなことだが、最後のヒーローのセリフも妙に軽くて変なんだ。
痩せてしまったヒロインの体を抱きしめ撫でながら、
「キングサイズのベッドでは
君を見失ってしまうかもしれないから、ベッドを替えるつもりだ」と言うヒーローに、
「そう思う?」とキスをするヒロイン。
「誘いにすぐのるのがぼくの悪い癖だ」とつぶやき、ゆっくりと唇を重ねるヒーロー。
う〜ん、センス悪い会話だ、、これではキングサイズうんぬんのヒーローのセリフが
活きてないなぁ。。。と、原文を見てみると
「I'm not going to take the chance」
この the chance は、会話の流れからいくと、好機・チャンスじゃなくて
危険性・可能性ってことだと思うんだよねぇ。
(っていうか、チャンスと訳すとしたら、「お誘いにはのらないよ」になるはず)
以前は朝まで女といるのを嫌い、キングサイズベッドで一人手足を伸ばして寝ていた
ヒーローが、こんな広いベッドで寝たら君から離れすぎて見失ってしまいそうだ、、
「そう思う?」
「あぁ、そんな危険を冒すつもりはない・・・」とゆっくり唇を重ねたんだよねぇ。
この本の翻訳者さんは男性名なんだけど、「誘いにすぐのるのがぼくの悪い癖だ」なんて
セリフを言うようじゃ、
ギャンブラーがカードを扱うように女を扱う男には到底なれないねぇ〜(笑)
冬ごもりさながら、この冬は服や靴を一つも買わずに過ごしたが、ようやく
お洒落心?が戻ってきて、いつものお店にふらりと寄る。
ちょっと春っぽいジャケットを、、のはずが、ジャケットに合うスカート、
パンツ、パンツに合うカットソー、靴、どんどんと広がり、大荷物のお買い上げと
なってしまった。パンツとカットソーが洒落てるんだよ〜、って着てゆく所が無い?!
eBookって結構読みやすい。
これまでオンラインジャーナルなど、pdfファイルしか知らなかったが、
今回はマイクロソフトReader のlitファイルをダウンロードした。
pdfの10分の1くらいの大きさで済むので、ダウンロードも早いし、動作も軽い。
ダウンロードしたファイルを、フラッシュメモリーにコピーして、別のPCに
移してみたが、こちらでも普通に読めた。てっきりコピー防止になって
いるのかと思ったが、そうでもないようだ。
これで、オリジナルの表紙絵がつけば言う事なし!なんだが。
ジャネット・デイリーの「Heart of Stone」(スイート・ルーム)は
お気に入り決定! 「グッド・ラック」「スイート・ルーム」
「さすらいの人」とか、気に入った本には共通の特徴があって、
ヒーローが子供を相手した時の会話が実に上手い。
ほんのひと場面でも、その場面の会話だけで、このヒーローいいなぁ〜と
胸きゅんになる、知性的な優しさがある。
加えて、これらの本は
家族・友人がいい人だらけ。ヒロインも素直な反応をするし、、ははは、
事が荒立たないお話が好きって事なんかな。。
大黒くん、すごいね! フランス2部とはいえ、ハットトリック達成。
WCメンバーに呼んでもらえるだろうか。
HQミニレビューを更新。作家別じゃない、大まとめの方を久しぶりに更新した。
新しく増えた本はそれほど多くない。限られた作家ばかり読むようになり、
新規開拓をしなくなったのが明らかだ。
他には、V・ウィンズピア、K・コーベル、M・オズボーン、L・マイケルズ、J・デイリー、
B・ニールズをちょっと更新
マギー・オズボーン「Bride of Willow Creek」(2001) 読了。
アメリカン・ヒストリカル
舞台は南北戦争後のコロラド、建設業を営むかたわら金鉱を掘るサムの前に、10年前に
結婚した妻アンジーが現れる。
結婚した、といっても、18の大工と16のお嬢さんの秘密の結婚はヒロインの親の
反対の前にもろくも壊れ、西部に行くサムにアンジーはついていかなかった。
若すぎた二人は不安とプライドに屈してしまい、そのまま10年の月日が流れた。
正式に離婚をしようと意を決してやってきたアンジーだったが、娘2人と暮らすヒーローの姿に呆然とする。。
慰謝料を求めるヒロインといい、娘2人がいるヒーローといい、やばい、嫌な話かも、
とびくびくしたが、マギーがどろどろな話を書くはずがなかった。
事情は少しずつ明かされてゆくが、そんな事情よりなにより、ふたりのゆっくりした
変化を楽しんで読めば良い。
最初は10年間の恨みつらみを相手にぶつけるばかり
だったのが、段々と自分の内面を見つめるようになるわけで、自分にとって何が一番
大事だったのか、今まで屈辱感に振り回されて一体何を証明しようとしていたのか、、
いろいろ考えるんだよね。
娘の手術や火事騒動などストーリーの流れと心の成長が絶妙に
絡みあい、ラストシーンは手堅く上手い。
ちょっとヒロインが出来すぎな気がしなくもないし、ピリッと新鮮なところが欠けて
いる話だったが。。
さて、恨みつらみ、で連想するのが、ジャネット・デイリーの「スイート・ルーム」(笑)。
だって、本当に最後のほうのヒーローのセリフの翻訳がひどいんだもん。
これじゃヒーローはただの傲慢なオバカさんだよ〜・・
酔狂な方は書きっぱなしの部屋へ。
土曜は黄砂が凄まじかった。いつもはスタジアムの観客席から普通に見える万博の観覧車がまるきり
見えないほど、空全体が薄黄色く霞がかっていた。わたしの記憶のなかではこれほど
ひどい黄砂は初めてだ。
そして、万博スタジアムは寒かったー!!
夜7時キックオフは、春先ではキツイわ。テレビ放映に合わせるといっても
視聴率はどうせ大した事ないと思うし、生観客を優先してほしいな〜・・
「ガンバーアントラーズ」1−0
拮抗した試合運びで、どちらも点が入りそうじゃなく、このまま引き分けかと思った
ロスタイム、フェルナンジーニョがPKをゲット!し、遠藤君がゴールを決めて勝ち越した。
前半はブーイングもののシジクレイだったが、後半はピンチを何度もヘッドでクリア!で
救ってくれた。
あぁ、足は使わずいつもヘッドを使ってくれたらナイスなんだが(爆)。
フタはスタメン落ち、若手FW前田くんが先発で、後半から交代した。
期するものが伝わってくるような動きで、ハッシーのシュートの
お膳立て(ハッシー、決めて欲しかったよぉ)、フェルナンジーニョへのクロスなど、さすがのパスだったが、今後もスタメンが厳しいことは確かだ。やはり
もっと自らもシュートを打たないと、伸びている若手を圧倒できないんじゃないかな。
若手を応援したいが、フタは出続けて貰いたいし、、つらいわ〜。
若手と言えば、アントラーズのDFの20番君が目を引いた。
名前は?と調べると内田 篤人くんという。
思い切りのよい上がり、俊足で溌剌としていて、クロスパスもなかなかに良い。
双眼鏡でみると、ルックスもそう悪くない(爆)。Jリーグに通うようになって
7年目、そりゃ若手が増えるわけよねぇ。
プレミアリーグは、いつの間にかマンUがチェルシーに7差まで追い上げていた。
18差まであったのに、しばらく見ないうちに一体どうした?!
今日のウエストハム戦は、チェルシーが鬱憤を晴らすかのように大爆発だったが。
プレミアリーグ「マンUvsアーセナル」2−0
いつの間にやら首位チェルシーに7差にまで迫ったマンUが強敵アーセナルを
迎えた大一番。録画観戦だが、ルーニー(マンU)がとにかく凄い。
暴れん坊に見えるが実に献身的なプレイをする。
もちろんストライカーとしての能力は
並外れている。DFの裏を抜け出る速さといい、シュートの強烈さといい、
イングランドナンバーワンFWなんだが、守備においても自陣ゴール前までよく戻り、
ボールを奪うや周りがよく見えているんだろうが、くりだすパスセンスが素晴らしい。
ルーニーのパスをパクチソンがゴール!パク君、おめでとー。
読んだのは、Delores Fossen HI「Secret Surrogate」(2006)
うむむ、どーしたんだ、デロレス! 今回のは面白くないぞっ。
コンスタントにオモロイものを出していたというのに、これはがっかりだ。
妻子を失くしたヒーローがいて、子供が欲しくて代理母斡旋業者に依頼する。
アメリカでは(州によるが)代理母が合法で、この話の場合、クライアント
(ヒーロー)が提供するのは精子のみ。卵子と子宮は代理母のものである。
9ヶ月待って、生まれた赤ん坊を渡してもらえば、今日からぼくは未婚の父(いや一度結婚はしてるんだけどね)。
ヒーローの妻子が死亡する原因(といっても遠い原因だ)となったのがヒロインで、
実はこのヒロインが代理母を秘密裏にかってでたわけだが、、
代理母依頼モノって、大富豪の後継ぎとか強度の結婚不信とかオバカヒーローならば、
物語世界だからと納得して読めるんだが、このヒーローは真面目な保安官でありながら
女性は要らないが子供だけが欲しいなんて、ち・ちょっと引くぞ・・
ヒロインも罪悪感から代理母をかってでたわけだが、
ずっと秘密にするならまだしも、おなかの子はあなたの子だと言っちゃうし、、
FictionDBを見てみると、これまでの彼女の作品は4つ星だったのに、これは3つ星。
やっぱ、イマイチだったわけね。。次作に期待しよう。
ショック、わが心の旅が朝5時放送になっていたことに気付かず、2週間あまりも
「最近放送が無いなぁ」と思っていた。新聞のテレビ欄をもっと真面目に見なくては
(爆)。
あいかわらず邦訳ものは100円棚で買ったHQばかり読んでいる。
ダイアナ・ディクソン「情熱のラプソディ」(83)
あらま、表紙絵がよろしおます(^m^)。お話も結構好みです〜。
しかしまぁ、敵役の従姉妹が凄すぎる。叔母様、ちょっとは気づいてくれぇ〜っ!
シャーロット・ラム「クレタの聖像」(83)
うひひ、これ、好みだな〜。暴走列車と化したヒーロー様(笑)。
しかし、、げに女心とは不可思議なものなり。。
あと、どうでもいい付けたしなんだが、ジャネット・デイリーの「スイート・ルーム」の
ヒーローさま、ぬぁんと、abrasive chest hair だったんです。いいのかっ!>ヒロイン
えー、こほん。
他にざっと読んだのはMaggie Osborne「Prairie Moon」(2002)
アメリカン・ヒストリカル
南北戦争が終リ10年がたったところ。
テキサスの辺境で孤独な暮らしをしている未亡人ヒロイン、デラは
10年間ずっと後悔していることがある。
それは、南軍兵士の夫クラレンスに宛てた、不安や不満だらけの「I hate you」で
終わる手紙が、彼への最後の手紙になってしまったことだ。
ある日、屈強で無口な男、ジェイムズ・キャメロンが彼女の元に
油紙で包んだものを持ってやってくる。それには自分が書いた最後の手紙と
クラレンスの書きかけの返事と、ふたりの結婚式の写真が入っていた。
10年間、これを渡そうと、貴女を探していたという。
デラはキャメロンのことを夫の友人だと思い込む。
彼は、クラレンスを殺した北軍兵士であり、死体の所持品を調べたとき、この手紙や
写真を見つけて、初めて敵兵士が自分たちと同じように愛する家族をもった人間なんだと
気づいたのだった。そして、戦争が終わったのち、名も無き善き人々を殺した罪を
償おうと、悪名高き無法者を捕まえるハンターとして働き出す。彼はいつしか
命知らずの賞金稼ぎとして有名になっていた。
キャメロンはデラに、自分が北軍の兵士だったことを打ち明けられない・・
ってわけで、クラランスに象徴される過去に囚われ、自己否定の塊のふたりが、
ようやく未来に目をむけるまでのお話なんだが、ストーリー的にはよくある話で
あまり新鮮さは無い。ざざっと最後まで読んでしまったが、ふたりが
300マイルもの旅をする原因となった「とある事」の顛末などは、かなり
不満だったりする。
だが、マギーの描く人物の上手さときたら、、ここでも印象的な脇役じいさんが
登場し、このじいさんの会話ときたら呆れるほど上手い。ヒロインとヒーローの
心の変化だけで進む物語なので、若干だらだらしているのを我慢しなければ
ならないが、優しい人生応援歌だ。
う〜、、なんて男ってロマンティストなんだ・・・この本って男の夢なんだろうなぁ。
T・ジェファーソン・パーカーの「ブルー・アワー」を読んでね、しみじみそう思った。
老いや死が近くなったと感じるとき、男と女はかくも決定的に異なる
ものなのだと、改めて考えさせられた。 不死の願いにも似た、
火の鳥のような再生、これは男性ならではの考えなんだろうなぁ。
だってね、女は老いや死が近いと感じる多くの場合、もはや妊娠・出産の可能性
なんて残されていない。
わたしが死んでも何かを残したい、という夢は、液体窒素に卵子を冷凍保存
してもらうぐらいが関の山だ。
だが、男は老醜のかなたでも、最後の一夜で、もしかしたら、子供をこの世に
残すことができる。。
決めつけることは出来ないけれど、女性作家が書いたものの方が、より強く
孤独を感じる気がするんだよね。もはや手に入れられないものと向き合い、
老いや死を受け止めざる得ない、そんな厳しさが物語のキャラクターに
にじみ出てる気がするんだ。ま、若い女性が主人公だとわからないけど。
警察小説としてよく出来ていてオススメだし、読んでいる時は一気に
最後まで読んでしまった面白さだが、前作「サイレント・ジョー」
と同様に、この作家は「男のロマン(ス)」作家なんだな。
ヒロインが、スターウォーズでいうルーク・スカイウォーカーで、ヨーダさま
ヒーローがメンターなわけだ。 もっとつっぱったヒロインかと思ったが、実に
優等生、物分りがいい。
いや、男性作家が、いじけたブス女をヒロインにするはずが無いわね(笑)。
引き続き、ため込んでいる本を読む。
この本は、スロースターターで、最初のうちはなかなか入り込めなかった。。んだが、
途中から、そりゃもう、本を置くことができないほど強く引き込まれて、
最後には、、ひえ〜、なんて上手いんだ・・・と。
エミリー・リチャーズのSIM「DRAGONSLAYER」(1993) 。
RITAを受賞した作品で、ロマンティックタイムズ誌のベスト400にも
選ばれている。
物語は、落書きとゴミだらけの薄汚れた通りにある建物の入り口で、
泥酔して寝ているホームレス老人に男が声をかけるところから始まる。
そこは教会の入り口だった。水曜日の晩には食事を出すからぜひいらっしゃいと
彼は言う。
数年前にこのスラムに移ってきて、ドラッグ売人が使っていた部屋を家主から
無償で借り、教会をひらいた牧師。こんなスラムに来て、何ができるというんだ、
何をしようと言うんだ、そう誰もが思っている場所、それがコーナーと
呼ばれている舞台だ。
ヒロインはこのスラムで生まれ育ち、今は看護婦資格をもち、母子センターを
切り回している女性。
とある少女の出産を手助けしたことから、対立する若者グループのケンカに巻き込まれるヒロイン、ヒーロー。
実に重い話で、作者はそれを真正面から書いている。希望とか夢なんて信じないけれど、出来ることをやり抜くつもり
だ、ここで殺されるとしてもそれでいい、と言うヒロイン。
神を信じられなく
なっているヒーローだが、絶望と自己嫌悪で固めた彼の心の鎧をドンドンと叩き、
ヒビを入れてくるヒロイン。
ヒーローの自己再生ものだが、お約束の流れか、と思いきや、最後のほうで
またひとつ山場があり、、
う、う、上手すぎるぞっ。。こうきたか・・・
教会の入り口で泥酔して寝ているホームレスじいさんが、また最後に出てくるんだが、
このシーンなんて見事だ。これほど始まりが重苦しかった物語に最後ニヤリとさせ
られるとは思わなかった。
この頃のRITAの長編現代もの部門の受賞作品は、カレン・ヤングの「嵐の季節」
キャスリーン・コーベルの「A Rose for Maggie」「A Soldier's Heart」
ジャスティン・デイビスの「The Morning Side of Dawn」とハーレクインの傑作揃いだ。
リアルタイムで読んだ人たちは幸せだったろうなぁ。
やった〜! 祝、フタゴール! しかも、ヘディングでゴールですよ!(笑)
「Fマリノスーガンバ」3−4
取って、取られての繰り返し、ひぃぃ、もうね、最後の方は、恐くて恐くて、
テレビを指の隙間から見ておりました。。ほんと、勝てて良かった・・。
フタはほとんどの得点シーンに絡んでいましたねぇ。4点目なんて、点を入れた
前田くんも見事だったけど、最初に倒れこみながらも
マグノに縦パスだしたフタがほんま、ナイスパスだったわ、うるうる。
今日は一年間さぼっていたヘアカットに出かけ、ストレートパーマとカットで半日。
その帰り道に、靴を探すつもりが、ふとバッグに目が留まって、、、
オールパイソンの、つまり、ごっつい総ヘビ皮のショルダーバッグ、、妙に柔らかくて、
くたっとしていて、茶色に染めてあるのでそれほどヘビヘビしてなくて、、
カジュアルだけどちょっとお洒落な感じで、、をいをい、こうやって自分を
納得させたらもうダメ、かなりのお値段でも見て見ぬ振りをしてしまう私。
ちょっと4月はイカンです。服もばかすか買ってしまったし、クレジットカードの
明細書を見るのが恐いわ(爆)。
土曜に髪を切ったことを何か心境の変化かと尋ねてくださった方がいましたが、
そんな乙女のような発想、あるわけありませんデス(笑)。
すごいくせ毛なので、いつも半年に一度ストレートパーマをかけ、
その際髪もカットする、それだけの事なんです。そう、半年に一度しか
パーマ屋に行かない。ほんとはそれも面倒なんだけど、半年くらいで
ストレートパーマのお力も落ちてしまい、わやわやになるので仕方なく。
で、去年秋に行くのをサボってしまい、そしたら冬が厳寒で短くするのが嫌になり、
そのうち首の調子が悪くなって、長時間パーマ屋さんの椅子に座る勇気が出ず、
とうとう今ごろになった。。。つまり一年ぶりのヘアカットとなったわけです。
ヘアカットとかお風呂とか、そういうの、実は大嫌いなの、時間とられて
めんどくさくて。。あはは、てめぇ、オンナじゃねぇ!って人間なんです(爆)。
わたしの入浴時間、
むちゃくちゃ早いです。まず10分を越えるか越えないか・・。がぁーっと洗って
ざぁーっと流して、出てくる(笑)。
一番リラックスするのが、本を読んでる時なんで、、、飽きもせず週末に
読んだ本は、
Susan Krinard「Prince of Wolves」(1994)
表紙絵に偽りあり。絵のモデル男性はHQでもよく見る人だが、つるつるマッチョ系。
でもヒーローはツルツル君じゃないぞ。ふわふわのファーファ君だ。ぶぅぅ。。
彼女のwerewolf シリーズの
1冊目かつメジャーデビュー作らしい。
なんていうか、とてもゆっくりとした書き方で、たとえばラブメイキングにも
数10ページを費やすような書き方なので、450pぐらいの中頃でヒーローが
ヒロインに自分の正体を明かした時は、あれれ?もう明かしちゃうのか、それじゃ
一体どうなるんだろう? と思ったら、意外にも最後まで気持ちをそらさない筋立て。
乱暴にはしょってしまえば、HQのRによくある、蜘蛛ヒーロー懇願君なんだが(笑)、
ちょっと生真面目で切ないストーリーだった。。
werewolf ものをこれまで、レベッカ・フランダース、Karen Whiddon、レベッカ・
ヨーク、と読んだわけだが、フランダースは werewolf 社会が別文化で
ある世界を描き、Whiddon はなんちゃってwerewolf ってとこで、
ヨークは男性だけに現れる呪われた形質としての werewolf だった。
今回のKrinard のwerewolf は、Human とWolf のどちらにも属することができない、絶滅しつつある小集団という存在で、社会的迫害や差別、銃社会と
いったヒト社会の脅威をにじませている。
以前、英語字幕版DVDをわざわざ買ってしまった、劇場未公開かつ日本では
DVDが発売されていない「ハッピィ・アクシデント」。
4月19日(水) 前0:50〜2:42 NHKBSで再放送です。日本語字幕つきは
コレでしか見れませんよ〜。
奇妙に切ないドノフリオ、ほんま、いいんです。。
ロマンス(?)人狼ものをちょっとまとめ直しました。ロマンス小ネタ「人狼ものあれこれ」
なにげなくつけたTVでヒュー・グラント&サンドラ・ブロックの
「トゥーウィークス・ノーティス」を見てしまった。
HQでよく登場する金持ちでハンサムで、本気になるものなんて
この世には何も無いさ、って感じの社長はまさにこんな感じなんだろうなぁ。
読んだのはジェニファー・グリーンのD「あかずきんの花婿」(1994)。
これ、口に出すのも赤面!の題名だが、原題どおり。で、表紙絵も
あかずきんヒロイン(笑)。話は意外にもしっかりとまとまっていて、
ベタな出だしに不安を感じたのが嘘のような爽やかなラスト。うひひ、好きだわ〜。
ヒーローが狼男くんなんだが、人狼じゃなくて、狼の生態を研究しているため
ウルフマンと呼ばれている。もちろん、あかずきんちゃんを誘惑する狼くんでもある。
野生の狼たちの描写が丁寧で、なかなか胸きゅんだ。仔狼のしぐさが目に浮かぶヨ。
ジェニファー・グリーンも読んだのがとうとう10冊を超えたので、総合ミニレビュー
から独立させた。
この作家さんはちょっと微妙というか、生真面目でどこか突き抜けない
もどかしさがある。個人的な好みから照らすと、ぞくっとする官能性や洒落たユーモア感覚が少し足りない気がしている。だが、ディザイアでRITAを3回も受賞してるんだよねぇ。
前に見たいと思って訊いてみたら、我が家の近くのレンタルショップでは
置いてありませんと言われた、ハビエル・バルデムの「夜になるまえに」。
これが21日深夜に放送するっていうんで、慌ててスカパーのスーパーチャンネルを契約
して、一息ついて落ち着いて調べたら、あ〜らま。5月も放送予定だったわ(爆)。
今晩は深夜にヴィンセント・ドノフリオ主演の「ザ・ウィナー」(1996)ってのも放送される。
未見なので録画予約をしてみたが、「何がなんでもこれだけは見るな!」という低評価のしょーもない映画らしい(笑)。
彼は現在アメリカで「Law & Order」が人気で、体を壊すほど忙しかったらしい。
すべてのシーンに出ているので大変すぎる、出番を半分にしてくれなければ降りる、
というトコまでいったそうだ。
去年のカンヌ映画祭でドノフリオは監督・主演の短編映画を出品している。これが高い評価を受けているんだが、30分の映画では日本にはやってこないやろなぁ。
「Five Minutes, Mr. Welles」というタイトルで、「第三の男」を撮影しようと
しているオーソン・ウェルズを描いた作品だそうで、もちろんウェルズを演じている。
そーいえば、ドノフリオって、オーソン・ウェルズに似てるね〜。
本読んだり、買ったり、映画を見たり、、と、余暇に忙しすぎる私なんだが、
「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」と「僕と未来とブエノスアイレス」を
見てきた。
「メルキアデス、、」はとても心に沁みる話だったんだけど、宣伝の仕方が間違ってない?
これって走れメロスのような、男の約束うんぬんの話じゃないと思うんだけどなぁ。
約束ばかりが強調されてる。
脚本家ギジェルモ・アリアガの人間を切り取る目って
凄いね。
命の重みがずぅんと迫ってきた。
もし、誰もが人ひとりの命にこれだけの重みを味わうならば、地球上から無益な
争いはなくなるかもしれない、って思うほどに重かった。
吹けば飛ぶような脆さ空しさと背負えないほどの重さ、
この人は「アモーレス・ペロス」といい「21グラム」といい、人が生きるって事の意味を
問いかけ続けてるよねぇ。
変わって「僕と未来、、」は、映画好きじゃないとシンドイだろうっていう映画。
最後の歌が泣かせるんだ・・怒りと争いのための左手と抱擁のための右手の歌。
あ、メルキアデス、、の方の音楽も凄く良かったなぁ。
映画館に行く前に寄ったブックオフで、ゼルマ・オールのG「夜のデュエット」を
100円棚でゲット。ひぇ〜、これまでネットショップやオークションでも
見つけることが出来なかった本なのに、こんなところで買えるとは。
他には「鏡の中の女」とか「ざくろの館」とか「こはく色の夢」とか白Rばかり
購入。
読み終わった本は Marilyn Tracy SS「Sharing the Darkness」(1994)
強大なサイコキネシス能力をもつヒーローと、彼に庇護を請うヒロインの、
美女と野獣型物語。
ニューメキシコの山中にいるという「雷を呼ぶ男」を捜すヒロイン。
レンタカーの後部座席では、3才の男の子が無邪気にいくつものおもちゃを
空中浮遊させている。
人知を超えるほどのエネルギーを操るヒーローは、その力ゆえに人に
触れると命を奪いかねない存在で、ひとり孤独と絶望の中で生きている。
息子をモルモット扱いする研究機関から逃げている美しいヒロインと幼な子は、
どちらもヒーローに触れることができる、っつうわけで、ロマンスの王道に
のっとった進行になるんだが、テレパスやサイコキネシスのシーンが美しいんだ。
ヒーローとヒロインは互いに相手の愛を欲していながらも、心を遮断して
過ごすし、、ずっとここに居てくれーーっ!と願うヒーローがかなり切ない。
あ、、あいた、痛、痛たたた・・・(>_<)
フタ、怪我しちゃったのね。。涙
なんで今日の試合に出なかったんだろうと思って、今頃ガンバのHPを
見に行ったら、木曜に怪我しちゃったのか。
「怪我だけには気をつけてくださいね」という葉書を出した願いも空しくorz
先日人狼についてまとめ直した後やはり気になってしまい、エヴリン・ヴォーンの
( Evelyn Vaughn )昔のSS(シルエット・シャドウ)のCircleシリーズをポチしてしまった。
ご存知のとおり(え?ご存知じゃないね、普通、^_^;;) シルエット・BOMBSHELLで出した
彼女の「A. K. A. Goddess」は2004年のロマンティックタイムズ誌
レビュアチョイスであるばかりでなく、アマゾンでもFictionDBでも5つ星、
ARRだかAARだかでも「A」の評価を受けている人気本である。
The Grail Keepers というシリーズの1作目なんだが、そんなに人気なら
人狼と関係ないけど、こっちも読んでみようと思い、探してみると。。。
米アマゾンで普通なら、ハーレクインの Used の値段ってかなり安くて半額以下、
0.01ドルなんてのもざらなのに、この「A. K. A. Goddess」は新刊とほぼ同じ値段だった。
それだけでも十分驚きなのに、2作目の「Her Kind Of Trouble」は、
アマゾンマーケットプレイスの最安値で 59.9ドル。eBayでは100ドルだった。。
古いレア本じゃなくて、ついこの間2004年の11月に出たHQが
そんな高値で出品されているとは。
さすがにHQ1冊に1万近く出すのは躊躇われる。
そういう本を日本HQ社が、すいすいと翻訳してくれたら、どんなにか良いだろう。
ジャスティン・デイビスの「Lord of the Storm」(1994) 読了。
ひやぁ〜〜〜っ。素敵だったわ〜〜〜。
表紙絵は思いっきり恥ずかしいですが、たとえ家族に見られようとも、その恥ずかしさを我慢する甲斐がある面白さ!(笑)
RITA を受賞している作品だけど、ほんま、ナイスよ。
なんちゃって未来もの、スターウォーズの世界なんだが、、切ないまでのヒロイズムに
満ちた冒険ロマンスもの。
強大な軍事力で宇宙を支配する Coalition の誉れ高き戦士が我らがヒロイン Shaylah。つかの間の休暇で、これまで彼女が知らなかった、いや、気づこうとしなかった
Coalition の実像を見ることになる。
出会ったのはひとりの奴隷(もちろんヒーロー)。5年前、 Coalition の残虐な攻撃の前に、惑星 Trios の住民はほとんど皆殺しにされ、彼は首に「カラー」を
着けられてしまった。「カラー」、コントローラーによって肉体も心もコントロールされる奴隷の輪。コントローラーから一定の距離離れると爆発する仕組みになっていて、
逃れることもできない。
Coalition の上級士官たちの(特に女性の)慰み物となっているウルフ(
絶倫マシーンと異名をとる ^m^)を
友人からあてがわれたヒロインは、激しく動揺する。 自分のモラルに反すると
部屋から彼を帰らせた翌日、彼が友人から「客を満足させられなかった」と、むごい懲罰を
受けたことを知る。。
ヒロインは、この休暇中自分がウルフを使用すると言って、彼を休ませてやろうと
考えるが、征服者と奴隷という関係がふたりの間に立ちふさがる。
しかも、ここにあるのは、一般的なただの肉体的奴隷関係ではない。
コントローラーによって心まで支配されるという奴隷関係だ。
いくら彼女がコントローラーを使わなかったと主張しても、ウルフは、自分の
感情や行動がコントロールされたものなのか、そうじゃないのか、
自分自身をも信用することができない。
いくら心を痛めても、自分ひとりで何が出来るというわけでもない、、召集が
かかって出陣することになるヒロイン、、いやはや、ここから先も
色々あるのなんのって、もうね、ボロボロになっても自己を失わない
ヒーローの、とんでもない力も凄いんだけど、ヒロインが出色の出来!
優秀で冷静でモラリストで、惚れ惚れするいい女で真正直で、、幾たびもの
危険をくぐり抜ける二人なんですが、読み出したら
とまらないホットで切ない物語でした。。。
で、驚愕。
これの続き「The Skypirate」(1995)ってのがあるんだけど、それはロマンティックタイムズの
レビュアチョイスを受賞していて、、で、まさか、まさか、あの女がっ! という人が
ヒロインなんですよねぇ。。そう、 Shaylah のあの友人、ウルフを所有していた Califa
がヒロインだなんて、、信じられん・・
一体全体、あの後どんな運命が彼女を待ち構えていたの・・・
気づいた人はあまりいないと思いますが、ちょっと前に文字コードをUTF-8に
したんですよね。GoogleのキャッシュがUTF-8で保存されるので、SHIFT_JISだと
キャッシュが化け文字になるから。
全部じゃないけれど、かなりの数のファイルをShift_JIS から UTF-8 に
転換させたんだけれど、今日またそれをShift_JISに戻しました。
トップページを見ると分かるように、Co.Co.DaのHP全文検索サービスを
利用していて、けっこう自分のHPのちょっとした単語を探したりするのに
使っているのですが、それが
UTF-8 で保存したファイルだと検索できない事に気がついたんです。
ま、滅多にGoogleにはひっかからないし、それよりは自分自身で全文検索を
利用するほうが多いからなぁ。
あんまり利用してる人はいないと思うけれど、一応、ここ2年分の更新記録が
再び全文検索できるようになるまで数日かかります。
分かってる、分かってるって。これはいけすかないインテリ年増女の夢だって事。
でも、いいじゃないの、夢を見たって。どっぷりと浸って泣いちゃいました。
「Salt on Our Skin」(1992) スコットランドはアバディーンの漁師ヒーローと、
ソルボンヌ卒、アメリカやカナダで教鞭をとる大学教授ヒロインの、30年に
渡る逢瀬の物語。
スコッツ訛りでAyeって言うヴィンセント・ドノフリオが見たくてね。韓国製DVDをポチ。
(不思議だよねぇ。韓国製DVDには英語字幕がついてるんだ)
17才のヒロイン、ジョージはパリのブルジョア。夏休みを父親の故郷の
スコットランドで過ごし、アバディーンの農家の息子で漁師のギャビンに
激しく惹かれ愛し合う。 でも、
時代は1960年代、サルトルやボーヴォワールを夢中で語るヒロインにとって、
スコットランドの片田舎の漁師と結婚するなんて、はなから考えられない。
彼の求婚を断り、学問に革新に邁進し、でも、10年後偶然ロンドンで再会すると、、
インテリ女のスノッブぶりを見せ付けられ、人の都合を考えない利己的なヒロインに
腹をたてながらも、でも、彼を忘れられない、両立できないと思うのにすごく大事で
手離す事が出来ない・・・ちょっとこれが泣けるんだ。
何にもましてドノフリオの演技がぁぁ、良いんです。良き夫、良き父親である素朴な男が、
君に出会わなかったらどんなにか良かっただろうと胸が張り裂けるように
泣く、憎んでいるときだって愛することをやめられないと言う。
実にシンプルに見えた男が、複雑な人間性を垣間見せる瞬間がいい。特に
中年に至ってからの深い愛情には、、もうもうもう、、
会っては別れ、また数年たって、会っては別れ。。また会って。。
妻からみたら、これほどひどい話は無い!んだけどさ、ドノフリオの
切ない演技に免じて許してやってくれぇ。
で、驚いたことに、この映画の元となった小説は、翻訳されているのね。
ブノワト・グルー「愛の港」扶桑社ロマンス。
原作ではパリのブルジョワの娘ジョルジュと、ブルターニュの農家の息子で
漁師のゴーヴァンだそうだが、、う〜む。ポチしそうだ。。
シネマ更新。「クラッシュ」「僕と未来とブエノスアイレス」
「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」
いつもながら英語の詩には無知なんで、マシュー・アーノルドなんて名前、
初めて聞いたんだよね。
詩人の名前も初めてなんだから、有名な彼の詩「Dover Beach」なんて勿論知るわけがない。
だけれども、昨日の映画の中でこの詩が引用されるシーンがあまりに切なくて、、
ちゃんとこの詩の全文を知りたくなって今日調べてみた。
調べてみて分かった事だが、この映画って「ドーバー・ビーチ」の詩をまんま
表しているような映画だったんだよねぇ。 最初から最後まで海が背景だったもんなぁ。
詩の全文と、拙訳はこちらに。
だらだらと本を読んだりDVDを見たりする日々。
HQなど山ほど読む。
ベティ・ニールズ R「リトル・ムーンライト」(1991)
ぎゃーー! とんでもなくレプリカントなヒーロー・・
ヴァイオレット・ウィンズピア R「ざくろの館」(1985)
ロマンス作家にこきつかわれる天涯孤独の20才の娘。。
ムーア人ヒーローのセリフが耽美で名調子で、、こんなばかげた話は無いっ、
と思いながらもうっとり(笑)
ヘレン・ビアンチン I「天使のくちづけ」(1984) R「苦いアンコール」(1986)
いやぁ〜ん、なんで?どうして?そんなに世慣れたいい男がメロメロになるの?
特上ヒーローがひたすら追うは逃げるヒロイン、、あぅっ、ヒロイン、羨ましすぎっ
ジャネット・デイリー R「オレンジの香る夜」(1983)
ぶっはっはっ。肝心なセリフを言わずにムンムンと迫り続けるヒーローさま。
衆目を集める場でも暴れ放題のヒーローさまにはイチコロです、わたし。
ディクシー・ブラウニング D「最後の恋はきみと」(1996)
これ、いいですね〜。。ものすごく癒されました。
ヒーロー、ヒロインともに素敵なキャラクターで、好みだわ〜。
バーバラ・フェイス N「危険な恋ほど魅力的」(1995)
日本語の題名がロマンティックだからと読んだらびっくり!
とんでもなく深刻でシリアスで、、ラストの重さに絶句。。
原題は「緋文字の女」。。あんな風に終わるとは想像しませんでした・・
PPヒーロー、オススメですけど、でも、やっぱ、絶句。。
Lovesweptだけど、ケイ・フーパー「Hunting the Wolfe」(1993)
洒落た小話がほんとに上手いわ。。インターポールヒロインの才気が爽やかで
素直で、ヒーローもしっかりと受け止めるし、一目ぼれロマンスなのに、ちゃんと
納得させる上手さ。このシリーズの続きが気になるなぁ。
いかした天才泥棒紳士が出てくるんですよねぇ。。
それにしてもフーパーのヒロインはいつも、チェシャ猫同伴ね。
ブノワト・グルー「愛の港」
メロドラマがかった映画とは違い、辛らつで残酷で手厳しくて切ない。
見たくない自分の嫌な面を思い切り見せられたって感じで、ロマンスというより、
何て言ったらいいか?老いをむかえた女が勝利と喪失を詠った物語?
見たDVDは「Un oso rojo ( Red Bear )」アルゼンチン映画ね。
それとオーソン・ウェルズの「ジェーン・エア」(1944)
このジェーン・エアはお気に入りで繰り返し見てしまうんだが、英語字幕のが欲しくなってしまい、つい、中国製DVDをポチ。
米アマゾンによると、この中国製DVDの英語字幕は間違いだらけなんだそうだが、それでも、全然聞き取れないわたしにとって手がかりになるだけマシよね。
日本語版DVDに英語字幕もついてればいいのになぁ。。
ジェーン・エアはこれまで何度も映像化されているけれど、BBC製作のDVD2枚版、ティモシー・ダルトンのが人気あるみたいですねぇ。うちの近くのレンタルショップに
置いてないんだ、しくしく。ポチしちゃおうかなぁ。
面白かった〜っ! 朝イチに映画を見てきました。
「アンダーワールド エボリューション」 DVD買っちゃうかも。
B級調の、バイオレンスアクションパラノーマルハーレクイン。
ははは、ヴァンパイヤヒロインとライカン(人狼)ヒーローの逃避行ですもの、
そりゃもう、ハーレクインですわ(爆)。
スプラッターな血潮飛び散ります、顔面ざっくり、胴体ぐちゃっ、手足むぎゅう、です。そんなの見たくないという方には到底オススメできません。
でも、ホラー映画じゃないので、ぐしゃぐしゃシーンもスピーディな展開で
アッと思った時には次のシーンに移っとります。
何がいいって、ダークなんですよ、全編を通してストイックにダークです。
でもって今時恥ずかしいぞっ!!というくらい、ロマンスしてます。
あなたのためなら命も惜しくないっ!きみのためなら死ねるっ! です。
しかも、ストーリーが結構良く出来ていて、過去の悲劇や謎など破綻ないし、困難にくじけず未来目指してのりのりパワーで押し切ります。
こんなストレートなエンターテイメント、久しぶりだわ。
この手のヴァンパイヤ・人狼入り乱れるパラノーマルロマンスって山ほど出てるから、
まさに旬ってことなんだろうなぁ。
この映画は、前作の続きの話で、前作を知らないとちょっと辛いです。
そういうわけで、まえもって前作「アンダーワールド」をネットで粗筋読んで
出掛けたんですが、ほんま面白かったので、帰りにレンタルショップで借りました。
さっそく前作「アンダーワールド」を見ると、
をを、低予算でチープだけれど、これまた好みだ。
パラノーマルによくある世界、コンピュータ制御のハイテク世界で地下鉄が
走っているくせに、なぜか蒸気機関車が出てきたり、石綿の上にぷくぷくと
沸騰するフラスコが載っていたりする(クリーンベンチはないのかっ!?)。
人間たちは
全く気づかないが、ヴァンパイヤ族とライカン・クランが600年もの間
戦い続けている。。
って、どーーかしてるぞっ。ドンパチぐちゃっとやってるのに、人間が全く
気づかないなんてさ(笑)。
でも、ふと考えてみると、これって真実じゃん。
中東やアフリカで毎日どんだけ人が殺されてようが、女がレイプされようが、
知らん振りしてわたしたち生きてるじゃん。そうだよねぇ〜、馬鹿げてるように
みえるけど、ストーリーよく出来てるよね。
納得できる背景があり、どちらも人間を征服しようとは思っていないけれど、
ヴァンパイヤとライカンは仇同士ということで、シーア派とスンニー派のように
殺戮を続けてる。
いろいろな因縁があってね、けっこう悲劇なのよねぇ。ミステリー部分も上手く
ひっぱるし、、うひひ。
おおっとこれからどーなるんだぁー! ってとこで終わるから、1作目を観た人は
2作目が待ち遠しかったんじゃないかな。で、2作目は、、うん、期待を
裏切っていないよね。
これほんとオススメなんですが、でも、文句がひとつだけあるのよ。
そ、それは、、ヒーローがぁぁ、それほど格好良くないんですぅ。。。(爆!)
庭のこでまりがこの陽気に一気に花開く。
月・火と有休をとって連休まるまる休んでいるんだが、首肩の調子が良くないので、
やれる事と言ったら、本を読んでるかDVDを見てるかだけ。
前方に力を入れるのがどうもダメで、掃除機かけるのも慎重にやらないとやばい。
拭き掃除をしようとすると、あぅっ!ゴミを拾おうとすると、あぅっ!
芝生も気になるが、雑草を抜こうと前屈みになると、あぅっ!なので、
つまるところ、何もしないでだらだらと過ごす。
ま、天国と言っちゃ天国なんだが・・・
老眼にならなくても白髪が増えなくても、こうやって思わぬ形で老いがやってくる。
行きたい所に行けるうちが花だなぁ。今の状態だと長時間乗り物に乗るのは
無理だもんなぁ。とほほ。
ぶらっと立ち寄った町の古本屋さんで、また珍しい本を発見。
キャサリン・アンダーソンの U「夢魔」。彼女がハーレクインイントリーグで
書いた4冊のうち1冊だけ翻訳されたもの。
先日買ったゼルマ・オールの「夜のデュエット」同様、めったにネットでも
見かけた事がなかった本だ。
ノンストップサスペンスといった感じで、「Annie's Song」や「Phantom Walts」
などの彼女のメイン路線と全然違うので驚く。
たいした出来じゃないんだが、200円だったし、物珍しさに買ってしまった。
この古本屋さんは洋書を扱ってるようなトコじゃないんだが、なぜだか、
ダラス・シュルツェのハーレクインアメリカン
「Strong Arms of the Law」(1993)が同じ棚に置いてあった。
証人保護プラグラムを受ける予定のヒロインと、裁判まで彼女を守る役目の
刑事ヒーロー。同じ屋根の下でいつしか、、ってお話。ヒーローは傷ヒーローで
里親育ちゆえ、安住する家、家族というものを欲しくない振りをするが、
素直で優しいヒロインが孤独ヒーローの心に入り込んでしまうってわけ。
まぁ、さほど捻りはないんだけれど安心できる温かさ。
「夢魔」と「Strong Arms of the Law」の終わり方がよく似ていた。
よくあるお約束ラストってわけでもないので、ちょっと不思議な気がした。
GWらしいというか、親族の来訪や息子の帰省やらで、なんだか慌しい日々が続いてしまった。
のんびりする予定だったのに、振り返るとあっけなく過ぎてしまった感あり。
初給料で親孝行するために帰ってきたらしい息子が、かなりお高い京料理の店に
招待してくれたんだが、ちょっと期待倒れのフルコース・・・
わたしの舌が肥えてないのか、
それとも本当に看板倒れなのか。「はだかの王様だ」と言えるほどの自信が無いからなぁ。。
ま、二度と行かないつもりではあるけれど・・。
しかし気持ちだけは有難いねぇ。
本を読む時間があまり取れず、読了したのはマドレイン・カーの「Passion's Far Shore」
(1989)。
恥ずかしい表紙絵に加え、「マダム・バタフライの夜」という題で翻訳されているという
事実から、とんでも話を予想していたんだが、意外にもまともだったのでびっくり。
ヒーローは日本企業でコンピュータチップを設計しているトップエンジニア、ヒロインはその男の4才の娘の家庭教師、ともにイングランド人であり、ま、ジェーンエアとロチェスター様というお約束ものなんだが、
結構鋭い日本文化観察があって、なかなか面白い。ハイテクと旧態依然とした日本社会のギャップや男性優位社会のオカシさなどよく見ている。
ヒーローはLSIの開発で天才の呼び声高く、なんと!椿山荘の大邸宅に住んでいる(笑)。
メイドというか、「おばさん」と「はなこさん」が家事をとりしきっているが、彼女らは
ヒロインの要ドライクリーニングの服を水で洗ってしまっても、笑って謝るだけだが、
主人であるヒーローが今晩の神戸牛のステーキはしょっぱかったと言おうものなら、おろおろする。
ヒロインはヒーローと共に、ヒーローの同僚たちと会食する機会をもつが、そのたびに、「女性は自分だけで、一度も日本の同僚たちは夫婦で出席しない」と気付くし、彼の会社の要人に招待され、お茶屋にいくシーンがあるんだが、
「知識階級の男性がこれほど正体なく酔っ払うのを初めて見た、、」と、
母親のように芸者たちに介抱されるのを当然とする日本男性の姿に驚く。
日本では混浴は当たり前である、という「そんなバカな〜」間違いもあるんだけれど、
結構的を射ている描写ににやにやしてしまう。
日本文化フリークのヒーローは、悶々しては鬱憤を晴らすかのようにヒロインを苛める
というお約束だが、楽しんで読んでしまった。
お客さんが帰ってから、読み始めたのは、Eileen Dreyer「A MAN TO DIE FOR」(1991)
サスペンス部門でRITAを受賞している作品だが、読み始めるやいなや、ぞっとする
不気味さに襲われる・・・。
ERの看護婦であるヒロインCasey(32)の勤める病院に新しく赴任してきた産婦人科の医者Dr. Dale Hunsacker。
金髪、青い目、ゴールデンボーイ、裕福なご婦人方をどっさり顧客に抱え、ひとたび笑顔をみせるや、
たいていの看護婦がうっとりする。
患者と病院経営陣の賛美の影で、漠然と薄暗い噂も
あるにはあるが、それを口にして自分の首を危うくするような看護婦はまずいない。。
婦人科の検診という実にデリケートな検査で見せる「Three-finger pelvic」、
不必要で無雑作な触診と支配的な言動に、逆に盲従してしまう患者。
ヒロインは何か首の後ろの毛が逆立つ嫌悪を覚えるが、病院経営という現実や、医者と看護婦の
力関係の前では無力に等しい。
そのうち、彼が前にいた病院の看護婦のひとりが失踪し、ひとりが射殺体で発見される。
漠然と不安を抱くヒロインに対して、Dr. Hunsacker はまるでゲームを楽しむように、ヒロインを追い詰めてゆく。。
ERの激しい勤務、同僚の看護婦からの反感、ヒロインの母親の精神的問題、証拠不十分では相手にしてくれない警察、、真綿で締められるような息苦しさと恐怖。。
まだ3分の1だけど、ひぃぃ、早くあのヤローの化けの皮を暴いてくれぇ〜。。。
Eileen Dreyer ってのは、キャスリーン・コーベルの別名なんだけれど、ドラマ作りが
ほんま、上手いわ。
昨日から読み始めた「A MAN TO DIE FOR」、最初のうちは宗教用語が多くて
ちょっとしんどかったけれど、470ページ読了。
あぁ、それにしてもなんとも意味のある題名だったのね。。
登場人物それぞれの Redemption の物語だったんだなぁ・・・。
主人公が刑事でもなく、臨床医でも監察医でもなく、看護婦であるというのが実に効いている。
サイコキラーものは、異常な犯行や犯人像にせまる捜査過程に重点を置く話が多いが、
この本では犯行シーンの描写も、捜査過程の詳細もほとんど出て来ない。
物語の視点の大半は
犯罪者と同じ職場で働く看護婦ヒロインの視点だ。
その医者の息遣いを身近で感じながらの
日常、その医者に心酔する患者や同僚から揉め事を起こす厄介なオンナという目で
みられる日常。つねに主従関係で「従」という日常だ。
ヒロインがバカじゃないから嬉しい。怖れたりカッとしたり脅かされながらも、
現実的に、たまには笑いで元気を貰い、必死に、自分の出来ることをする。
といって、単なる内部告発サスペンスというだけではない。
サイコキラーがその医者であると信じている自分はパラノイアなのか。
彼に正義の鉄槌を下したい自分というものを、ヒロインは
見つめなければならない。なぜ彼を憎むのか、なぜ彼の力に屈服するのが
耐えがたいのか、、
彼女は心の奥深くにしまいこんでいる過去の出来事と対峙しなければならなくなる。
自分でつくっていた壁を壊さなければならなくなる。
これはヒロイン自身の一種の再生、救済の物語となるが、彼女の母親や
あの医者自身の物語にもなる。みな、心の中に「A MAN TO DIE FOR」を、咎めを負うべき
男を抱えているんだよねぇ・・。ただのモンスターだと思えたらどんなに良かったか。。
ヒロインの話を信じて捜査に乗り出す潰瘍持ちヒーローが後半登場する。これが
「ビショップ」と呼ばれている殺人課刑事。元司祭で元海軍という異例の経歴。
ソルジャーになるには論理的すぎ、司祭になるには情熱がありすぎた男。
ははは、唯一の不満点だが、、ふたりの関係はそれほど濃くならないのよ。
サスペンスは超特級で、おすすめ作品だけれど、ロマンティックサスペンスか?と
訊かれると、悩むなぁ。
むっちゃプラトニックでござんす。
う〜むむ、RITAとRTのレビュアチョイスをダブル受賞しているんだが、こんなプラトニックだったとは・・
NHKBSで今サンダンス映画祭にちなんだシネマ特集をしている。
昨日の「セントラル・ステーション」や土曜放送予定の「ウィスキー」を
除いて、日本語字幕DVDが発売されていない映画なので、要チェック。
「スモーク・シグナルズ」は定価16800円のVHSが出てるようだが、
うちの近くのレンタルショップには置いて無いなぁ。
「ボスニアの青い空」「羊の啼き声」「雲がでるまで」などとりあえず録画しとこう!
あちこちで、わーわーと宣伝してると少しが反応があるようで、友人が
「バフマン・ゴバディ DVD-BOX」を予約したと言う。バフマン??と、わたしの方が
けげんな顔で訊くと、「亀も空を飛ぶ」「わが故郷の歌」の2作品収録ボックスだそうだ。
アマゾンで「亀も空を飛ぶ」と検索しても出てこないが、バフマンと検索すればこのDVDボックスがヒットする。。う〜ん、、客を逃してる気がするなぁ〜
さて、重い話を読んだあとは、ロマンチックなものを、、と読んだのは・・
ジャネット・デイリー「The Ivory Cane(象牙の杖)」(1977)
これは88年に出た「ジャネット・デイリー選集」で翻訳されてはいるものの、この本は
お目にかかったことが無いのよねぇ、わたし。他の選集ならよく見かけるんだけど。。
今回、e-Book で購入してしまった。ダウンロードだけなので、つい。。
一年前に交通事故で盲目となった画家ヒロイン、サブリナ(22)。
埠頭で偶然彼女とぶつかり、それから、ひたすら彼女を誘ったり、叱ったり、
なぐさめたり、笑わせたり、もうもうもう、これほどまでに、と尽くしてくれるヒーローはベイ・キャメロン(30半ば)。
裕福な名家の出、仕事もできるし、人間も出来てる、男っぽさをむんむんと醸す独身男が、
ヒロインにプレッシャーを与えないように友人としてずぅ〜っと接する献身ぶり。
でもでも、ヒロインはやはり彼の真意を測りかね、同情から優しくされてるんだと
思い込む。っつうお約束。むちゃくちゃ定番なんですが、ヒーローがよう出来た男で、
頭が下がりますぞ。
最初のほうで、白い杖なんて持ちたくない!と、オーク材の杖を用いていたヒロインに対して、
ガンと諭し、中国製の美しい彫り物の象牙の杖を贈るエピソードがあるんだけれど、
男らしくて、繊細な気配りをするけれど、決して押し付けず、辱めず、、、
ま、
これはほんま、ヒーローが素晴らしすぎて、、ヒロイン、なんで、彼を追いやるのよ!
(ってお約束ですが)。
もうあなたは必要ないの!と言ってしまってから数ヶ月、粘土彫像にうちこむヒロインは、
一度だけ触れた彼の顔を思い出しながら、彼の胸像をつくるってぇと、個展の日に
その胸像を買い取りたいとヒーローが現れる。
だめよ、これは売り物じゃないわ、これは絶対にだめ、、
なぜだ、、君はぼくからすべてを奪ったじゃないか、、あぅあぅっ
ヒロインの誤解の元となった意地悪女のエピソードがあるんだけれど、
「君がちゃんと最後までその場にいたら、『寝言が寝て言えよ。結婚するつもりの
女性について貴女の意見を聞こうとは思わんよ』と言った言葉が聴けたのに・・」
「あ、あなた、、わ、わたしと結婚するつもりなの?」
「それが僕へのプロポーズなら、お受けするよ」(^m^)
。。。。
「みんなが外で君を待ってるよ」
「お願い、もう少しの間、抱きしめていて」
「あぁ、僕は鉄で出来ているわけじゃないんだよ」(^m^)
上海からオーソン・ウェルズの「ジェーン・エア」(中国語・英語字幕つき)DVDが届いたので
飽きもせずに見てしまう。英語字幕を見ながら、へ〜、こんな事言ってたんか〜、、と
呆れるばかり。つまり、わたしは何言ってるか全然聞き取れんっちゅうこったね。。
友人から借りていた「ニコニコ日記」DVDボックスもついに見終えた。全28話。ふぅ。
ほのぼのと幸せになるラストで良かったな。息子は鼻水流して泣いておりました(笑)。
わたしはスレっからしになってしまったのか、、たぶん父親の真相はこうだよ、あの人がやってくると思うよ、次の展開はこれだな、、と、自分の読みが当たることが楽しくて見ていた
感もあるんだが、大杉ガイセイバーにはちょっとうるっときてしまった。
読んでしまったのはマドレイン・カー2冊。
「遠い海のみち」(1985)「渦にのまれて」(1992)
遠い海のみち、、好きだわ〜。かわいいな〜。。
人と関わらないようにしていたヨットマンがうら若き女性を助けて船旅を続けると
言えば思い出すのが、ナンシーマーティンのS「空と海とヨット」(マイお気に入り!)と、リンゼイ・アームストロング のI「花嫁修業は船上で」だったんだけど、これも
お気に入りになってしまった。
2冊とも年上ヒーローに若いヒロインというパターンで、ちょっと誤解や波風があってヒロインが
暴走しそうになるもすぐに落ち着くってのが、わたしとしては気に入ったところ。
反省が早かったり、諭す友人がいたりして、全くこじれません。はは、疲れてるので
穏やか癒し系がいいんですよねぇ。意地悪な人も全然出てこないし、、というわけで
他のもポチポチと注文してしまった・・
外出無し、のんびりと週末を過ごす。
DVD見る事と読書しかしてないので、特記することがないわ〜。
見たのは「アイズ・ワイド・シャット」
う〜むむ、、現実はフェイクだと思え、だが、夢は夢とばかり言えない、という
禅問答のような映画だ。
見ない振りをしてれば存在しないものなのか、精神的不貞なら裏切ってる事にならないのか、
あーでもない、こーでもないと悩みまくりの物語。
「言わぬが花」のことを引きずり出して、メンタルにのた打ち回る。
自分が女だから、男女を逆にして想像すると・・・
夫がある夜妻に言う。「あのときすれ違った女を覚えてるか?僕はあのときどうしようもなく
あの女に惹かれて、あの女とやりたいと思った。もしあの時あの女が声をかけて
くれたら、君も子供も捨ててあの女と生きてもいいとさえ思った。
その夜君を抱いたときもずっとあの女のことを考えていた」
うへぇ〜、恐ろしい。。翌日からどんどん日常生活が壊れていくよ。自分だって
そういう危険な部分があるんだって言いたくなる。
これまでの日常世界が突然、性的なイメージをもって迫ってくるよねぇ。。
やだやだ、面倒臭い。やっぱ、下半身純愛くんのように、迷いなくストレートなお話が
いいわ。ってわけで、お気に入り本ばかり再読してしまった。
ごめんなさい、WCの代表メンバーの発表の日だということを忘れてました。
帰宅後に息子からメンバーを聞き、「あ、そういえば今日の午後だったんか」と思った次第。
それくらい代表に対する思い入れが薄くなっているのが申し訳ない。
愚痴を言えば、パス出し屋が多くて、運動量で稼ぐタイプが少ない気がするのと、
最年少でも25才というピチピチ感に欠ける点だが、もちろん、選ばれた選手には
最善を尽くしてがんばってもらいたいと思っている。
それにしても4年前のあの胸をしめつけられるような不安と興奮は、WCヴァージンに
のみ許された初体験だったんだろう。
1999年から始まった日本代表への一途な思いを振り返ると甘酸っぱいね〜。
WC絡みで一番ショックだったのはルーニーの骨折。
あの試合「チェルシーvsマンチェスターU」はスカパーで見ていて、
ルーニー天才!すごすぎる!と惚れ惚れしていた矢先だったので
本当にショックだった。ブラジルに対抗できるのはイングランドだけでは、と
思っていたのでルーニーの負傷は残念でならない。
相変わらずのHQ読書。
ジャネット・デイリーとマドレイン・カーばかり読んでいた。
ジャネット・デイリーの「昭和歌謡シリーズ」(うそ)。「終着駅」「青い稲妻」「訪れ」
ひやぁん、好きだわ〜・・胸きゅんでうっとり。。。
デイリーは荒ぶる魂ヒーローの切なさが抜きんでているなぁ。
一方マドレイン・カーは「兼高かおる世界の旅(ちょいと理系)」
わたし、はまってしまいましたよ(笑)。
読んだのは「熱い溶岩のように」「インパクト」「あなたにバトンタッチ」「さんご礁に憧れて」。
百科全書派というか、ナショナルジオグラフィックというか、ル・マンのレースやエトナ火山の
噴火やグレートバリアリーフのさんご礁や、熱気球や新聞発行や仏典の掛け軸や、
なんなんざんしょ、この豊富な知識と資料っぷりは。
M・カーはヒーローよりヒロインで読ませるタイプだが、これが珍しいくらい
皆に応援されるヒロインで、まさかまさかの敵役、意地悪オンナでさえも
「彼はあなたを愛しているのよ」とヒロインを応援する(笑)。
使用人や友人や叔父さんや養父や意地悪オンナ、みんなが「がんばれヒロイン!」
「目を覚ませ、ヒロイン!」と励ましちゃうんだ。
ガッツと知性があり、かつ清純で正直なヒロインは一途にヒーローを愛するんだけど、、ん? それじゃあ、なんですんなりいかないの?(笑)
滞っていたロマンスミニレビューを更新。
V・ウィンズピア、E・セント・クレア、K・フーパー、D・シュルツェ、
M・オズボーン、M・カー、R・リー、J・デイリー
をを、、だ、だれか、太鼓のバチをくれぇ〜っ。。スティックだっ!スティックだっ。
観終わると、ウンタラタッタ・ウンタラタッタ、オツムの中はドラムの音の洪水、無性に何かを叩きたくなる(笑)。
青春音楽バトル映画「ドラムライン」。いやぁ、いいもん見せてもらいました。
アメリカのマーチングバンドって物凄いですね。
昨晩は「ブラスト!」を見たんだが、連日ブラスバンド系のDVDばかり
見せられている。そのワケはっつうと、
息子が応援団吹奏楽部に入っちゃったからだ。
ピアノも何も習った事がない、楽譜もろくに読めない、小学校から高校までずっとサッカーをやって
いたというのに、
何がどーなったか、フルートかホルンをやると言う。
勿論フルートとホルンが
新入部員で成り手がいない楽器らしく、おおいに先輩におだてられ、「音楽好きなら
大丈夫よ〜、初心者でも
出来るよ〜」と勧誘されたわけなんだが・・。
超ハイレベルな演奏の映画をみて、ニコニコしている息子くん。圧倒されて
うちひしがれないだけ
でも立派?!
CL決勝、こんな大一番になんてこったい!のレッドカードでしたね〜。。
さて、あとはWCを待つばかりか・・
RITA受賞リスト2005年を追加しました。これって公式HPで2005 RITA Winnersとなっているのに、サイトによっては2004の出版作品だから2004 RITAとなっていたりして困るんですよね。一応公式サイトに準拠して、と。
ロマンティック・タイムズのレビュアチョイスとRITAのダブル受賞の
Evelyn Vaughn イヴリン・ヴォーンのシルエットBombshell
「A.K.A GODDESS」(2004)
これを夕方から読み始めたら、、うっ、心臓がどきどきと苦しくなるほどの
サスペンスと官能性と切なさ。こういう「当たり」の本って、読んでいてふと気づくと
、息を詰めていたりする。。
まだ4分の1しか進んでいないので、その後がっくりする展開になるおそれが無いとは
いえないけれど、でも、今のところすっかりヤラレてしまいました。
Grail Keepers と自らを呼んでいる人々がいる。彼女たちは代々、祖母から母へ、
母から娘へと伝承とわらべ歌を伝えている。はるか昔9人の女神の
娘がそれぞれ聖杯を女神から賜り、大いなる力をそこに込めて世界を守ったという
伝承を。。
まるで指輪物語のHQ版(笑)「9つの聖杯と女神」の古詩が冒頭にあって、
聖杯を受け継ぎ、守ろうとした女神たちの悲しい運命を
詠っているんだが、それが
愛に傷つけられる女たちを暗示していて、意味深なんである。
物語はあくまで現実的、生々しい危険と疑い、謎に満ちている。。
ヒロインは比較神話学を研究している大学教授マグダレン・サンガー、Melusineの聖杯伝承を研究しているうちに自宅を荒らされ、大学の研究室を荒らされ、しかも命を狙われる・・・。
彼女は鋭い知性とTai Chi(太極拳のようなもの)を武器に、冷静に豪胆に探索を続けるんだが、
この話をさらに良くしてるのが、ヒロインの元恋人レックス・スチュワートの存在。
これがぁぁぁ。。どきどきもんなんである。
挿入されるエピソードが胸が痛くなるほど切ない。ふたりは5才のときから運命が
何度もクロスしている。お互い運命の相手としか思えないんだが、
スチュワートは、女神の娘を裏切ったとされる家系なのだ。
ヒロインの一族が伝承するMelusineの話(土曜の夜だけコウモリの翼をもつ蛇に姿が変わる呪いをかけられた女神が、恋に落ちるが、その夜だけは部屋に入らないという約束を
愛する人が破ったため、一生忌まわしい姿のままになってしまった。
恋人に裏切られた女神なんだ)と、妙に重なる怖さがある。
なんでこんなところに? という所に現れるレックス、、いやだ、怖すぎる。。
信じたいけど信じ切れない。。あぁ、どうしましょ。(下の方に続く)
ロマンティックタイムズのレビュアチョイス受賞リストを少し手直ししている間に、
以前気づかなかった事に気づいた。
というより、わたしが知らなかっただけ、なんだが(笑)、
この数年のRTレビュアチョイスを受賞した人って、意外と日本に紹介済みの
作家が多い。
こんな作家知らないよ、と思って調べると、既に翻訳されている人だったりする。
残念なことに紹介はされているが、受賞作品はいずれも翻訳されていない(爆)。
例えば2000年のBEST SUSPENSE「DEAD AIR」Rochelle Krich
ロシェル・メジャー・クリッヒは創元推理文庫から'95,'97,'98と3冊翻訳が
あるがそれでストップ。3冊の評判はたいして良くないみたいだから仕方ない
かもしれないが。。
本国ではその後コンスタントに作品が良くなったようで、こんな風に受賞したり、
FictionDBで5つ星がついてる作品もあったりする。
2002年 BEST PI NOVEL「THE BIG DIG」 Linda Barnes
リンダ・バーンズは、早川と角川から1冊ずつ
「コンバットゾーンの娘」(原題 THE SNAKE TATTOO)
「赤毛のカーロッタ奮闘する」(原題 A TROUBLE OF FOOLS)が翻訳されている。
私立探偵兼タクシー運転手というブルーカラーヒロイン、赤毛のカーロッタシリーズの1と2を翻訳して、ストップしてしまったわけだが、本国では現在11まで続いている。
受賞作は9番目。
2003年のBEST AMATEUR SLEUTH「A BLOODHOUND TO DIE FOR」 Virginia Lanier
ヴァージニア・ラニア「追跡犬ブラッドハウンド」(原題 Death in Bloodhound Red)
1995年の1作目を早川が翻訳したんだけれど、これっきりでストップ。
本国では6まで続き、受賞作品は6番のもの。
ハウンドドッグのブリーダーヒロインちょっと珍しいかも。
2003年のBEST CONTEMPORARY MYSTERY
「A FAINT COLD FEAR」 Karin Slaughter
カリン スローター「開かれた瞳孔」(原題 BLINDSIGHTED) ハヤカワ・ミステリ文庫
監察医ヒロインと元夫の刑事のコンビのシリーズの1番が翻訳されたがそれでストップ。
本国では現在5番まで出ている。受賞作品は3番目のもの。
2003年のBEST PI NOVEL「THE WHITE ROAD」John Connolly
ジョン・コナリー
深酒で帰宅すると妻子が惨殺されていた、なんちゅう過去を持つ元刑事チャーリー・パーカーを主人公としたシリーズの
1,2番を講談社が翻訳している。
「死せるものすべてに」「奇怪な果実」
受賞作はそのシリーズの4番め。
ようやくチャーリーは新たな愛を見つけたらしいのだが、またもや恐ろしい事件の
探偵を依頼される・・・。
2003年の BEST SUSPENSE「THE BREATHTAKER」 Alice Blanchard
アリス・ブランチャード
初めて聞いた名前だと思っていたら、なんとちゃんと2000年に
「闇を覗きしもの」(原題 Darkness Peering (1999)が角川から翻訳されていた。
2004年のBEST CONTEMPORARY MYSTERY「BODY DOUBLE」Tess Gerritsen
テス・ジェリッツェン、日本では「外科医」で翻訳ストップ。「外科医」のあと、本国では監察医モウラ&刑事リゾーリシリーズとなって作品が続き、去年5番目がでた。
この「BODY DOUBLE」は4番目で、5番目の「VANISH」とともにFictionDBでも5つ星の人気だ。
作品が進むにつれ、複雑な人間心理の描写に鋭さが増し、物語世界がとても深くなっているので翻訳を見限られたのは本当に残念(涙)。
2002年と2004年にBEST CONTEMPORARY NOVEL「SAFE HARBOR」と
BEST WOMEN'S FICTION NOVEL「DANCE WITH ME」を受賞した Luanne Rice
ルアン・ライス「背信の海」(原題 THE SECRET HOUR)が翻訳されている。
さて、この1冊だけとなるかどうなるか・・・
週末は大雨の予報だったけれど意外にも早くに雨があがり、日曜の午後など
半そででも暑いほどの晴天になった。
原書はちょっとお休みして、アレコレと関連なくHQを読みふける。
自分の気に入った本を手がかりにしてネットを検索。この本を好きな人は
他にどんな本を読んでいるんだろ? へぇ〜、これは知らない本だわ、、
と、じゅんぐりにたどって知ったのが以下の本。
グレイス・リード I「古風な恋の症状」(1985)
いいなぁ。とっても気に入ってしまったが、、翻訳はこの1冊のみ。
調べてみると、1982年から95年まで、ミルズ&ブーンで11冊、
メディカルロマンスを出した作家さんだ。
病院内ロマンスのお約束ロマンスだが、シニカルとユーモアが程良いバランスで
しかも、読んだ人なら分かると思うが、泣けてしまうエピソードもあり、、
メディカルロマンスはベティ・ニールズの例もあるように、英国ミルズ&ブーンでは
大変人気があるようで、古くから沢山作品が出ているんだが、グレイス・リードは
さすがに古すぎて、まとめて入手するのは困難かもしれない。さりとて、
1冊ずつマーケットプレイスで揃えるのはちょっとお金がかかりすぎるなぁ。
スーザン・ゲイル T「僕のナイチンゲール」(1990)
これまた、いいなぁ。程よい知性と優しさ。
この作家さんはTはこの1冊だけ。残念なり。
最近本名のゲイル・カスパーでコンテンポラリーを書いているようだ。
バーバラ・デイリー T「クリスマスは終わらない」(2001)
いいなぁ〜(こればっか 笑)。ホット路線のようでいて、実に切なくて
胸きゅんなロマンス、サブプロットが誠実で温かい感動を呼ぶし。
Tで5冊書いたあと、この作家さんはどこで書くのかなぁ。気になるわ。
なかなかまとまって読む時間が取れずに4分の1で止まっていたEvelyn VaughnのシルエットBombshell
「A.K.A GODDESS」を読み始める。
これは想像したよりもずっと現実的でサスペンスに満ちていてどきどきする。別に「聖杯」を守るからどうだとか、超自然の力があるとか、そういう話では
ないんだわ。
例えるならば、政治家、財界、宗教界、暴力団などが絡んだ事件があり、
うやむやにされた闇の部分を明らかにすべくひとりの女性ジャーナリストが
行動を起こすって感じか。。
ヒロインは(ジャーナリストじゃなくて大学教授だけど)、陰陽の調和を尊ぶ中国古式拳法と常識と知力を頼りに聖杯の調査を続けるが、それが彼女の仕事や地位、命を脅かし、さらに家族をも危険に
晒すことになる。。
愛する男が、彼女に「そんな事はやめるんだ、危険すぎる」と説得した時、
「あなたには関係ない。これは私の意思で、わたしの体で、私の命で、、」と言うと、
愛する男が「そして僕のハートだ」と言ったとしたら。。
でも愛する男は、その疑惑の組織に深く深く関わっているようでもあり、
愛すべきじゃない人を愛しているのかもしれないとしたら。。
男性社会をおびやかす、女性特有の理想主義的な正義感をめぐる男女の相違の
物語とも
言えるし、自分が正しいと思える道を生きたいと思うとき、それが人を傷つけることに
なってもよいのか、という話でもあるし、裏切られるリスクを犯してでも絶望の愛を
生き抜く女の強さ、、なんて話でもあるし、
はらはらするカーチェイス、塔での闘い、地下水脈、、実に肉弾戦でフィジカルな冒険と、歴史ミステリと、5才の時から愛している男の謎と、、
う〜ん、、半分までいって、もう時間がなくて就寝なり。。
これってどうなるんだろー。
オリジナルはなかなか日本アマゾンでは手に入らなかった本だったけれど、
今度6月だったかに、英国で出してるシリーズのシルエットセンセーションで
出版されるから、日本アマゾンでも定価で買えるようになる。
もしかしたら日本でも翻訳されるかもしれないね〜。激望
驚いたことにネビュラ賞にも推薦されてる。。SF系ではないけれど、
息詰まる緊張とセンス・オブ・ワンダーに満ちていると。(さらに下のほうへ続く)
更新をさぼっているつもりじゃなかったのに、振り返ればサボッている(爆)。
その間、やたらめったら乱読。
原書がしんどくなると、和書HQを古本屋で買い漁り、なんてバカバカしい話なんだ、とほほ、「当たり3割の法則」を再確認する。で、とほほ気分が高まると再び
原書へ向かう力で出る。。
なにやってんだか〜。
それとは別に、メディカルロマンスをちょっと調べてみた。
数日前に書いたように、発端はグレイス・リードなんだが、こんな感じの、
気の利いた小品を大量のHQの中から探す手立てはないものか、と
頭を捻ってみたものの、ミルズ&ブーンのロマンス作品を作家ごとに
きっちりまとめたサイトが見つからない。
お気に入りのFictionDB はアメリカ&カナダのハーレクインなので
イギリスでのみ出ているハーレクインは載っていない。
結局イマイチながらも一番マシだったのが、UKアマゾンで検索することだった。
「doctor nurse romance」「Medical romance」等で検索してみると、
1500を越える本がでてくる。大半がMills&Boon Harlequin である。
これほどメディカルロマンスが出ているとは、わたしも思ってもいなかったが、
しかしこれでも「Grace Read」は釣れないから、もっとメディカルものが
あるという事だ。
で、呆れられてしまうと思うが、とりあえず釣れた1585を全部調べることにした。
もちろん、日本で翻訳されていない作家はパスするし、リプリント版なども
あるから1585冊を全部
調べるわけじゃない。が、、まぁ、、そのぉ、、時間がかかった(爆)。
その結果、23冊が翻訳されていることが分かったのだ。。。。
いいんです、リスト調べるのが好きなんですから・・
続けて今日もまたメディカルものを釣ってみた(しつこいっ)。
本日はグレイス・リードなど80年代に書いていた古い作家中心。
いやはやほんまにイギリス人って奴は医者ヒーローが好きなんだなぁ。呆れるわ。
今日釣った作家さんは、いずれも山ほど医者看護婦ものを書いている人ばかりなんだが、
日本で翻訳されたのは1冊か2冊。当たりの作品を翻訳してるんだったらいいのだが、
スカを翻訳されちゃったとしたら作家さん可哀想だな。。
それにしてもわたしのようなHQ歴の浅い者からすると聞いたこともない作家ばかりだ。
リサ・クーパー「マドンナの微笑」
サラ・フランクリン「エンジェルの早合点」「花嫁は笑わない」
リン・コリンズ「婦長の恋」
リディア・バルメイン「お医者さまはだめよ」
エリザベス・ペティー「かたくなな心」
ホリー・ノース「外科医フリス」
昨日調べた90年代以降のメディカルロマンス作家は
マリオン・レノックス(といってもメディカルものは翻訳無し)
キャロル・マリネッリ(上と同様メディカルものの翻訳無し) 間違えた、1冊翻訳あり
ジェニファー・テイラー(1冊だけ)
キム・ローレンス(1冊だけ)
シャロン・ケンドリック(2冊だけ)
ヘレン・シャルトン(3冊)
キャロライン・アンダーソン(メディカルものは4冊だけ)
サラ・モーガン(5冊)
変わっているのが、マーガレット・バーカー。
この人はベティさん同様、80年代からずっとメディカルものを書いてる大ベテラン
なんだが、
なぜか最近翻訳されはじめた(7冊)。でも、ギリシア人ドクターだったり、
地中海に行ってたり、妙にラテンでインターナショナルな設定。
なんですか、言ってみれば、テキサスシークみたいなもんかな(爆)。
NHKの朝連ドラ「純情きらり」
これが、わたしの一番苦手なタイプの、エキセントリックヒロインと
呼んでいる奴だったりする。
あどけなく周囲に構わず、常識派がしたくても出来ない無茶を疑問にも思わず、
わが道を突き進む。で、若くてむちゃくちゃ可愛くて、まわりの男性は全員、
何が何でも彼女を助けてしまうって奴だ。
音楽学校に行きたい!と家計も苦しい家族を説得して上京したのに、試験当日の朝に
路傍のサックスに聞き惚れて、試験に遅刻する、、なんてことを平気でやっても
許されるヒロインなのである。
で、この手のヒロインもののお約束なんだが、まわりの男性陣が揃いも揃っていい男で、
常識派が焦がれるような素敵な男性ばかりだということ。そういう男性が、密かに
献身的にヒロインを助けちゃったりする。
そう、いい男はありふれた常識派なんかには目もくれないんだよなぁ〜。( ひがみ )
少女成功モノは基本的にはエキセントリックヒロインと言ってもよいと思うが、
ここにちょこっと区別がある。
例えば「ガラスの仮面」のマヤちゃんは、エキセントリックヒロインであるが、
「純情きらり」の桜子やHQエキセントリックヒロインのように、
ちぇっ、何やっても許されるんだよねぇ〜と妬ましく感じない(爆)。
その違いは、月影先生とか、「赤毛のアン」のマニラとか、厳しい年上女性が
いるってとこじゃないだろうか。
わが道を突き進み、男運も恵まれる女性に、ジェラシーを感じないようなクッションが
ここにある(笑)。
その点、笛子ねえちゃんは、月影先生ほどの権威がなくて、クッションにならないんだな〜。
毎回毎回文句言いながら、なんで見ちゃうんだっ!>わたし なんだが、これがねぇ、
達彦さんや冬吾さんや、そう、いい男が多くてねぇ〜。
薄いのを山ほど読む。
マドレイン・カー、どしゃしゃ、なんて可愛いんだ。
「ワインレッドに乾杯」「マジョルカの鷹」 どっちも熱愛一直線で、互いに
相手の目しか見えないほど恋に夢中で微笑ましい。で、どっちも
つまらない意地悪に仲を引き裂かれて、、とお約束の流れになるんだが、
新鮮に感じるのは、ヒーローに冷たく拒絶されたヒロインが
それでもヒーローと会おうとするトコだね。
普通冷たく拒絶された場合のお約束は、ヒーローが探しに
来てくれるまで、心の傷をなめるようにヒロインは閉じてしまい
、誤解だったんだ、許してくれ〜とヒーローが謝るまでそのままだったり、
見かねた誰かが仲介してくれるのを待ったりするんだが、マドレインのヒロインは辛くてもヒーローに
もう一回会いたい、と自分で行動を起こすから、なんだか可愛いわ。。
娘に持つなら、こんな子だなぁ〜、、はっ、もはや自分をヒロインに置き換えるのではなく、自分の娘として想像している・・・(爆)。
飽きずに「バルセロナの空は青く」も読んで、またまた素直な展開にほっとする。
ラス・スモール
「結婚に向かない男?」
ものすごく気に入ってしまった。こんなに上手い作家さんだったのか。。
彼女の本は「嵐の熱い夜」ってのを読んで、う〜ん、なんだ、人気が
あるって聞いたけど、こんなにスカなのか、と、見放していたんだけど、
ごめんなさい、読んだ本が悪かったです。
改めてFictionDBで調べてみると、初期の頃は4つ星が目立つが、後半はスカが多いみたいで、、選ばないといかん、ってことね。
「結婚に向かない男?」は8連作の7番目で、これの2番がロマンティックタイムズ誌の
レビュアチョイスを受賞してるんだが、未訳だ。5、6、7しか翻訳してない、残念。
続けて「あなたにSOS」を読む。これまた上手いねぇ〜。。
気が利いてるセリフにしみじみとしてしまうわ。ブラウン家の子供達も
集めようかなぁ。
以下はメディカルロマンス。
キャロライン・アンダーソン
「八年の夢のあとで」「ルームメイトの甘い罠」
淡々として幸せ。。子沢山になりそうなリース一家にはちょっと笑ってしまった・・
シャロン・ケンドリック
「恋に落ちる瞬間」
秘めた慕情で淡々として、けっこう好みだわ。
ゆるみのない緊張感にわたしの首が耐え切れず、半分までで止まっていたEvelyn Vaughnの
「A.K.A GODDESS」をとうとう読了。
やばいっ。。良すぎる。。続きの「 HER KIND OF TROUBLE 」が読みたいぃ。。
前にも書いたけれど、シルエット・ボムシェルのオリジナルは今となっては
あまりに高額でどうしようか、と悩んでいたら、続編もイギリス版ハーレクイン
センセーションで発行される予定で、、さっそくアマゾンに予約を入れた。
わたしはBOMBSHELLを「A.K.A.GODDESS」以外読んでいないので、このカテゴリーが
皆こういう感じなのかどうか分からないが、少なくとも私にとってのHQイメージを
ひっくり返すハードアクション。あなたはキルビル?!日本刀一閃、噴出す血潮。
息もつかせぬ激しい戦いの一方で、舌を巻く巧みな心理描写、胸きゅんエピソード。。
あぁん、MaggiとLexはこれからどうなるの〜、おせーて〜と
読み終わるやいなや悶えてしまう。
ほんま、このふたりの造形が良くてねぇ。。レックスにハート持ってかれました。
シルエットBOMSHELLの新刊「LOST CALLING」は、Grailkeeperの外伝というか、
スピンオフなんだが、それほど評価は高くない。だが、「A.K.A.GODDESS」を
読んだ人なら、「げげっ!」と思う女性がヒロインなので、気になってしまう。
悪辣私利私欲の塊な博物館キュレーター、Catrina Dauvergne がヒロインだなんて許せんっ(笑)。
しかも、ヒーローが Rhys Pritchard ですと?! えーーっ。あんないい人が
なぜあのCatなんかと。。嫌だぁぁ〜。Catは改心したんだろうか?
届いたばかりの「きみがぼくを見つけた日」オードリー・ニッフェネガーを読み始めた。
うぅぅ、切ないなぁ。。不幸と同じくらいの幸せ、これほどの愛とこれほどの哀しみ、、、読み出したら止まらなくなり、一気読みしてしまった。
色々なところに張られた伏線、いや、伏線というより、もう少し分かりやすいので
指標とでも予告とでも言おうか、それによってこの先が見えるので余計に辛くてたまらなくなる。物語の主人公だけではなく、わたし自身も大いなるデジャヴをたどらねばならない。決定論と混沌の間で、それでもなお、<現在>を慈しむ。。
この本にもアンドリュー・マーヴェルの詩「恥らう恋人へ」( 詩の原文 )がところどころに顔をだす。以前書きっぱなしの部屋に書いたことだが、この詩の
意味を考えると、『時』の戦車の轟きが背後から近づくなかで「この世界の十分な時間に」とグラスをあげるヘンリーに涙がでる。
読後が幸せなんだかどうだか、胸元に何かかたまりが留まって苦しい。。あっと、
でも読む価値ある本ですんで、機会があればぜひ。
とまれお気楽ロマンスを読まないと眠れないなぁ。。
更新の記録履歴へいく ホームに戻る