HOME    更新履歴リスト    CINEMA    中南米映画リスト    BOOKS    MIHA    書きっぱなし    PC雑感

更新記録 2007年 2月1日から2007年3月31日まで


 2月 1日

昨日あたりは、春めいた陽気で空気の匂いが明らかにだったのに、 今日はまたひんやりと底冷えする寒さ。

さて、読み出した本は、Helen・R・Myers SS-23「Whispers in the Woods」(1994)

うわ、、、なんなの、なんなの、この面白さ。
最近、やや醒めていたロマンス熱を、「徹夜してもいい」という気分に変えてくれた。。 (が、ちょっと首の具合がイマイチなので、徹夜なんかしちゃダメだ。寝なくては・・)

ヘレン・R・マイヤーズは、手堅くて安心できる上手さだが、 このヒト!って思うほどの作家じゃなかったから、余計に驚いた。
そもそもこの本を買ったのは、、FictionDBで5つ星だったうえに、結構辛口な AARでも「A」評価だったからなのだが、読み出すと止まらない、、、うぎゃ〜、どうしよう、、

12才のヒロインは2年前に父親が亡くなってから、父の共同研究者だったDr.Tredway の元に引き取られている。
トレッドウェイは地下のプライベートな研究室で極秘の研究を行っている。
決して入ってはいけないと言われている研究室からは、動物たちのうめき声が聞こえ、 ある日、ヒロインは彼の目を盗んで忍び込むと。。

身動きもできないほど狭い檻に入れられている妊娠中のオラウータンやチンパンジー、 そして数多くの類人猿の胎児の標本・・・

なんてこと、ごめんなさい・・・あまりの痛ましい光景に涙を流し、自分の罪のように動物たちに謝る幼いヒロインに、声が聞こえてくる。
『 Hair しゃべる、ハリーしゃべる、言う、だめ!』
え?
『 Monster 言う、だめ!』
心の中で聞こえる声に驚いていると後ろから
「パロマ! お前を信用しちゃならんって事は分かっていたさ」

トレッドウェイにつかみ出されながら、目の前の檻の中のオラウータンに向かって 心のなかで叫ぶ。

『約束する! わたしは何も言わないわ』

そして、今、21才のヒロインは、人里離れた森の中で2匹のチンパンジーと 1匹のオラウータンと生活している。
長い我慢の日々、多くの動物たちを失いながらもいつか彼らを連れて 逃げることを諦めずにいたヒロインは、辛抱強い計画の末に逃亡に成功し、打ち捨てられて いた叔母の(要塞のような)小屋に移り住んだところだ。

ヒロイン・パロマは一種のテレパスだが、今のところ、はっきりと コミュニケーションできるのは、あのときのオラウータン「ハリー」だけだ。
あのとき、美しい黒髪が長く伸びているパロマのことを「Hair」と呼んだハリーは、 地下の実験室で生き延び、今はパロマの良き友人・保護者?である。

この小屋に移り住んでから、何度も何者かが自分たちを窺っているのが感じられる。 その圧倒するようなオーラが小屋の近くに来たと感じたある晩、
『誰なの? わたしたちは害を与えるつもりも、邪魔をするつもりもないのよ』
そう呼びかけるパロマの心に
『去れ!』 

これほどクリアな思考は動物のものとは思えない。
思い切って扉を開けると、
星も出ていない闇夜を切り裂くような、血も凍るような咆哮!

慌てて扉をしめ、がたがたと震えるひとりと3匹。
一体、あれは何だったの・・

いやいやいや、、これまで、ヒーローが宇宙人だ、幽霊だ、人狼だ、 ヴァンパイヤだ、まあ色々あったけれど、今回のヒーローのような、ほんとの ほんとに異形のものってのは、、、
ロマンス本における「美女と野獣」や「カエルの王子様」は比喩的な意味であって、 相手が本物のカエル男だったりするわけがない。
あのガーゴイルヒーローだって、普段は人間の姿をしている。

ところがこの話は、、、

あぁ、ヒーローの孤独とよじれるような苦しみ、恥辱、怒りが伝わってきて、 切ない。。

ヒロインのパロマにとって、オラウータンのハリーと、チンパンジーのデイジー& ディットは、本当の家族だ。彼らと生きること、それがなによりの願いで、 援助してくれる動物学者の友人に感謝はするが、心から信頼することができない。
トレッドウェイのもとで半ば監禁状態のように子供時代を過ごした彼女は、 動物たちといる時が一番心休まり、人間社会にあまり溶けこめない。

パロマを近づけまいとしながらも、 暖かい灯りに引かれるように、パロマの心に呼びかけてしまうヒーロー。
一方のパロマも、不思議な魂の震えを感じて彼に近づきたいと願うが、、

「美女と野獣」のお約束の設定とは言え、ここまで異形だと、お話に リアリティがなければ滑稽になってしまうところだ。
ところが、このロマンスは、実に切なくて優しくて熱くて、、良いんである(*^o^*

とんでもない設定を真実に感じさせる要因のひとつは、 ボディランゲージやテレパシーで、パロマがハリー、デイジーたちと コミュニケートするシーンが優れているからなんだ。 具体的で丁寧で、優しくて知恵に溢れていて、いいんだよねぇ〜。

トレッドウェイから逃げたとき、彼の悪魔的な研究を壊して、ハリーらを 連れて逃げたので、トレッドウェイは彼女らを執念深く追っている。
色々な真相はまあ予想の範囲だったが、、ラストは、、あぅっ、わたしの予想を越えて おりました。ふぅ〜・・・

やばっ、、徹夜してしまった・・

このページの先頭へ
 2月 4日

旅行の準備を細々と。
はじめは6ヶ国語のトラベル会話などが入った電子辞書を買おうと思ったのだが、 知ってる言語ならともかく、全く知らないフランス語なんて辞書を引くどころじゃ ないだろう。
ヨーロッパを旅した人がどんなものを持っていったか、ネットで 色々と探してみると、何度もヒットしたのが「旅の指さし会話帳」。
イラストを指させば、だいたいの事が相手に伝わる、という便利もの(らしい)。

さっそくフランスとスペイン(とアルゼンチン 笑)を買ってみた。
実際に役立つかどうかはまだ分からないが、本を 読むだけでもとても楽しい。ちょっとした旅行書になっている。
また、フランスにいたっては 普通の「指さし会話帳」以外に、食べる指さし会話帳、と 恋する指さし会話帳、がある。 わはは、言葉もわからないのに、恋の会話を指さす状況なんて あるんだろうか。。

本の衝動買い。
「Stroke of Midnight」(St. Martin's) 4つの中短編のアンソロジー。
すべてパラノーマルで、ヴァンパイヤが2つ、werewolfが1つ。も1つは、werewolf  ならぬ were-panther だ。 人狼じゃなくて、人豹?
作家は、Sherrilyn Kenyon, Amanda Ashley, L. A. Banks, Lori Handeland

未読の山を抱えているのに、つい。。

このページの先頭へ
 2月 6日

読み出したのは、Donna Lea Simpson 「Awaiting The Moon」(2006)

ヒストリカルロマンスを書いてきた作家さんのようで、昨今のパラノーマルブームのために、ヒーローが人狼である設定をしているが、実に正統なゴシックミステリーだった。
ビクトリア・ホルトの「流砂」のような雰囲気で、パラノーマルだからと敬遠する人がいたら、逆に勿体ない。

舞台は1795年のドイツ。。
う〜むむ、この時代のドイツって一体? と、本を読む前に世界史を思い出さないと 全然ピンとこない。

えーと、時代は産業革命で、封建主義から資本主義へ移行の時代。
イギリスではジョージ3世、アメリカは独立して、フランスでは、フランス革命後共和制となったが混乱を極め、ナポレオンが総統になる前、軍副司令官だ。
一方、多くの王国や公国が存在していたドイツでは、その中でプロイセン公国が領土を急速に拡大中。 1795年は、ロシア(エカテリーナ2世)・プロイセン(フリードリヒ・ヴィルヘルム2世)・オーストリア(ハプスブルグ家)が第3回ポーランド分割を行った年でもある。

と言っても、ドイツが統一国家になるのは、ビスマルクの出現を待たなくてはならず、 まだ70年くらいあとだから、この時期のドイツを舞台にすると、近世のようで 中世のようで、フランスやロシアや周囲はきな臭くて、なんだか面白い。

イギリス人ヒロインは、両親亡き後親戚筋の家庭教師をして生計をたてていた。
いまヒロインは請われて、はるばるドイツの地へ、Wolfram 伯爵家に向かっている。 そこで英国貴族との婚礼が決まっている伯爵の姪に英国マナーなどを教える ことになっていた。

ウルフラム城と伯爵、伯爵の姉、妹(未亡人)、甥、姪、義理の叔父、 多くの人間が秘密を抱えながら、緊張をはらんだ危ういバランスの中で 生活している。
15年前に火災で死亡した、伯爵の兄夫婦と妹の夫、
奇行を繰り返す未亡人の妹、
伯爵への嫌悪をあらわにする甥、

そんなとき、伯爵の領地の森の境で、村の娘が大怪我をしているのが発見される。 狼に襲われたという話が瞬く間に広がり、、

これがねぇ〜、、この話、1ページ38行って奴で、細かい字でねぇ。
(ペーパーバックで38行ってのは、ここを見てもらうとわかるように、 少数派で、35を越えるとかなり読みづらい)

全部で352ページ、この細かい字を読んでると疲れてしまって、途中から 飛ばし読みをしちゃったのだ。
あぁ、ごめんなさい。

へへ、いつものように、なぜかホットなシーンを見つけられる嗅覚で、 すぱすぱと読んでみると、なるほど、、そうか、人狼であることはあまり大事じゃ なくて(もちろん、ヒーローさまの苦悩の源ではあるが)、ゴシックミステリの 王道を行っている。
邪なへびの舌を操り、心を蝕む毒をまきちらしている者が・・・(アイツだ・・)

この話、何が良いって、ヒロインがとっても良いんである。
実に賢くて、物怖じせずに伯爵に意見をぶつけていくんだが、ユーモアもあり、 重責を負っている伯爵への気遣いも優しい。
当然、館に巣食う「へびの舌」を見つける探偵でもある。

また、ヒロインを信じ続ける伯爵ヒーローさまも良いんである。
暗いお人柄だが、メロメロで、(^m^

城にはロシア人貴族が逗留しているのだが、そこにもまた、別の謎があるようで、 はしょってしまった部分を、最初から読み直さないといかんなぁ〜。
読み直しへ

このページの先頭へ
 2月 7日

昨日読み飛ばした「AWAITING THE MOON」を、最初から読み直してしまった。

一度でもざっと読むと、分厚く感じた本でも次はとても読みやすくなるのは不思議だ。 初めて行った時は遠くに感じたのに、帰り道はそれほど遠く感じなかったりするのと同じで、先を見通せると、人はそれほど負担に感じなくなるんだろうか。

とは言っても、あとちょっと、あとちょっと、と読んでるうちに4時になってしまった(爆)。もう、旅行前なんだし、こういうことはやめなくては。。

城で暮らす人々が多くて最初のうちは名前が覚えられず、頭がごちゃごちゃになり、関係図を作成。
(をっと、書いたあとで、ヒーローの祖父の兄と結婚した大叔母様を入れ忘れたことに気づいた。ヒロインにWolfram 家にまつわる様々な話をしてくれる素敵な大叔母様なのだ)



で、ロシア人貴族が逗留していると昨日書いたが、そうではなく、ロシア人貴族と偽って、フランスの伯爵の姉と結婚したダヴィドヴィッチは、実は泥棒。
長らく行方不明だったが、物語の終盤に登場し、ヒーローらに助けられて館に迎え入れられる。

そして、ダヴィドヴィッチはどうもかなり貴重なもの(聖杯?)を盗んだ模様で、彼を追って二人のロシア人が次作で登場するという。彼らはロシア産人狼? メリサンがヒロインになるようだ。

このページの先頭へ
 2月 9日

このごろのロマンス関係の翻訳盛況ぶりってすごいわね。

アイリーン・ドライアーに驚いていたら、今度はキャサリン・アンダーソン
なんで驚くか、というと、この人は「傷ヒーロー・傷ヒロイン」系だから、日本受けしないタイプだと思っていたんだよね。
ところが、メアリー・バロークもそうだし、「less than perfect」リストを書いていた頃はカタカナ表記がなかった作家さんが続々と翻訳される。

さて、あの至高の愛、超メロメロヒーローの「PHANTOM WALTZ」のヒロイン、ベサニーの兄達のシリーズから1つが翻訳されるわけだが、発行順でいうと、ベサニーから4つ後の本だ。う〜ん。翻訳される「マイ・サンシャイン」が特別良い、というわけでもないのに、どうしてだろう、不思議だ・・・

もひとつ驚いちゃったのが、テス・ジェリッツェン

とうとうリゾーリが翻訳される。「白い首の誘惑」

へぇ〜、一体、どういう風の吹き回し?

「外科医」のあとの「見習い」君だが、どうか、Vanishまで全部翻訳してくださいませ!
どんどん良くなるんだから。

ロマンスミニレビュー、作家別をすこし更新。
アン・スチュアート、 スーザン・フォックスラス・スモール
ヘレン・R・マイヤーズと、バーバラ・フェイス を独立させた。

このページの先頭へ
 2月11日

旅行前にまずは掃除、洗濯。
このところ怠けていたから、フローリングにワックスかけて、と。
途中まではてきぱきと働いていたのだが、洗濯ものを干し終えると、つい・・

読んでしまったのは Emilie Richards SIM「FROM A DISTANCE」(1992)。
1年前に離婚した夫婦のより戻し、、超簡潔に言えば、そういう話なんだが、 それをこんな風な語り口で語るなんてねぇ。

「感情」というものに自分のすべてを委ねることができない脳神経外科医ヒーローと、 理屈や理性よりもまず心を、というニードル刺繍作家のヒロイン。
ふたりとも互いを必要としながら、自分の言葉が相手に届かない。
何かが見えない。
見ようとしないヒーロー。
見えるものでは十分じゃないヒロイン。
何かが足りない。
足そうとしないヒーロー。
足りているものでは十分じゃないヒロイン。
胸が痛くなるほど透明な水なのに、底までは光が届かない湖のように、 分かりきっているようで、全然分からないものが二人の間に横たわっている。

物語には不思議なプロローグがあり、そして、、意識不明で道路に倒れていたと、 ヒロインが病院に運ばれてきたところから始まる。

何があったんだ?
彼女はUFOを見たと言ってるんですが・・・

未知との遭遇は、孤独が生んだ幻想?
異質で遠い存在のエイリアンと交わした完璧なコミュニケーション。。
愛する男はすぐ近くにいるのに、コミュニケートできず、限りなく遠い。。

南部出身の作家ってのは、なんで不思議な嘘八百物語を書けるんだろうなぁ。

ちょっと進展が重苦しくて、大のお気に入りというほどまでは行かなかったんだが、 読み終わってから調べると、この話にはスピンオフがある。
あらま、ステファン(ヒーロー)と交流したアルデン・フィッツパトリックの その後じゃないか。。え〜、気になっちゃうなあ。。ポチ。。
ついでに、パトリシア・コグリンの超素敵な表紙絵のSIMをポチ。
ヘレン・R・マイヤーズのシルエットシャドウもポチ。。。

をっと、こんな事をやってる場合じゃないっ!

このページの先頭へ
 2月12日

とても暖かな日、旅行のための買い物に出る。
今度のミニ旅行は一ヶ所に滞在することがなく移動が多いので、大きなサイズの コロコロ付きリュックを購入。

弟宅へのおみやげをデパ地下などで揃えたんだが、日本茶を一保堂で買おうとすると、
「バレンタイン用の包装にいたしますか?」
へ?
甘いものが苦手な方には日本茶を贈る人も多いんだと。
本当かなぁ〜。
あなたのそんな渋さも好き♪ なんて感じかな?(笑)

やっちゃいけないと思うと、やりたくなるわけで、またしても未読の山の本を ひとつ取り上げて読み出してしまった。
やばっ、面白いじゃん、、

このページの先頭へ
 2月13日

パトリシア・コグリン N「めざめの時」(1993)

これってさ、表紙絵がださくて、つまらなそうに感じるんだよね。
裏表紙のヒーローも、「あんた、誰?」って感じで、買ってからずっと放置 してたんだが、、ふと読み始めると、、どひゃひゃ、上手いじゃないかっ。

何事も出すぎず、保守的で、自信がなく、言われたとおりの良い子だったヒロインが、 賞金稼ぎヒーローと旅をして変わってゆく、という定番ストーリーだが、 これが、いやいやいや、心憎い、巧みな心理描写で、あぁよくわかるなぁ。

ヒーローがヒロインにスエットスーツを買ってきたシーンなんて最高(爆笑)。
実に読後感がよくて大満足。お気に入り本として置いておこうっと。

このページの先頭へ
 2月15日

やっちゃいけない、と思うとやりたくなるのはどーして(汗)。

読んでしまったのはシルエットBombshell Evelyn Vaughn 「Her Kind of Trouble」 (2004)。

なんかさぁ、もし飛行機が落ちたりしてこれが家にいる最後になるかもしれない、 とか考えると「あの本、読んでおかなくてほんまアホなことした・・」と 間際に悔しがるんじゃないかと思って、、

そんな緊急時に、そんな事を悔しがってる場合じゃない!?

さて、「A.K.A.Goddess」の続きである。
アカゴッデスを読んでいないと、残念ながら面白さは激減だろう。
一応独立したストーリーではあるが、こっちを最初に読む人がいたら、 たぶん「???」なんじゃないかな。間違ってもアカゴッデスを読まずに この本を読んではいけない。

で、素直にアカゴッデスを読んで、続きを楽しみにしていた読者にとっては、
あぅっ、待ってましたっ!
マグダレンはあれからどーしたの? レックスとの関係はどうなるの? 次なる聖杯は? などなど、ほぼ満足できる話となっている。
( 前作の出来が良すぎるので、若干劣るとしても仕方あるまい )

今回は、ダークな雰囲気はやや薄くなったが、前作のスリル溢れるアドベンチャーの 代わりに、現実的な女性の人権に絡んだドラマが展開し、異国の地でテストステロン社会に 立ち向かう我らがマグダレンの強さを存分に味わうことになる。
中国古式拳法と知力とウィットを武器に、剣を持ってばっさばっさと闘う彼女は、 とんでもなく強い女性だが、愛するレックスや友人Rhys(男)を救うためには我が身を かえりみない、溢れる慈愛を隠さない女性でもある。

ロマンス本ではあるが原稿量としてはロマンス部分は少ない。あくまでヒロインの 聖杯探索がメインで、そこがまたいい点でもあるんだが、 少ないけれど魂までもつながるようなロマンス部分が、くぅ〜。。。(^m^)。
ふたりの間の愛が、オシリス・イシスの伝承と実にうまく絡み合って、 それに聖杯探索が重なり、最後はすべて一本につながる。あぁ、レックス。うるる。。

をっと、具体的なことを全然書かなかったが、舞台はエジプト、イスラム社会。 海底に沈んだイシスの神殿の発掘作業に参加するためにやってきたのだが、 カイロの空港に降りた瞬間からカルチャーショックがヒロインを襲う。
途中、イスラムの男性と結婚して一女をもうけたのち離婚したイギリス人女性と 知り合い、力を貸すことになるが、、

前作でMelusineの聖杯を盗んでいった、あの憎っくき博物館キュレーター、 Catrina Dauvergne カトリーナ・ドーヴェルニュがまたまた強烈に登場し、 あなどれない存在感を発揮する。
前作でイマイチ謎だったCat、一体彼女はなんで盗んだりしたんだろう? そのワケは、今作でも明らかにはならない。
彼女はGrailKeeperではないんだが、一体どういった風にこれから絡むんだろう?

Catがヒロインなんて嫌だわ、と去年出た「Lost Calling」を買わなかったんだが、 あいたっ、買っておくべきだった・・・

イギリスでの滞在先は、ド田舎なので(まわりには牛か羊しかいない)、 書店なんて無さそうだなぁ。

このページの先頭へ
 2月16日

いよいよ明日出発。なんだか向こうのお天気がパッとしないみたいなんですが、 冬やし、仕方ないかな。

直前になって、もはや開き直り気分に(笑)。
パスポートとクレジットカードと少々のお金さえ持ってればなんとかなるだろー。

そういえば、ポンドだと小銭はペンスだし、ドルだとセントだけれど、ユーロって何?と思って調べると、「セント」って言うんですねぇ。今日初めて知りました。 こんな無知で平気やろか。。。

で、こんな直前なんだが、本を読み出してしまった・・(ばかもんっ!)
いや、たった2章ですよ。もう読みませんってば!
Her Kind of Trouble の続き、Evelyn Vaughn 「Something Wicked」(2004)

おお、これがまた面白くて。。(ばかもんっ!)
前回までのマグダレンとは全く違う、看護婦ケイトがヒロイン。
予定よりも早く帰宅した彼女はハンマーでめちゃくちゃに叩かれた姉の死体を発見し、 まだ部屋にいた犯人に殺されそうになる、、

姉のダイアナとは違い、ケイトはWitch 修行を真面目に考えたことがなかった。 だが、いつも優しかった姉の無残な死体と、自分を今襲っている暴力を前にして、 犯人の男にせめて名前を教えてくれ、と言う。
「ベン・フィッシャー」
男は彼女を生かすつもりもないので、そう答えると、
ダイアナの血と自分の血で染まった掌を彼の体に押し付け、
「ベン・フィッシャー、お前を呪ってやる。お前は死の寸前までいっときの 安らぎもなく、すべての苦しみのなかで生き、お前を愛するものたちは・・・」

恐ろしいまでの力が部屋に満ち、ドアが急に開き、冷たい一陣の風が 吹き込み、、男は最後の一撃を加える事ができずに逃げていってしまう。

数日後、警察は容疑者を逮捕し、一命をとりとめたケイトに顔合わせを させるが、何かがおかしい・・・

1番の男だわ、、でも、何かが、、え!5番が、、あぁ 5番の男よ!

容疑者は双子だった、そしてベン・フィッシャーは1番、5番の男は ビクター・フィッシャーという。

ケイトは間違った男に死の苦しみの呪いをかけてしまったのだった・・

利己的で高慢なビクター、子供のときから悪いのは 全部ベンのせいになってきた、それなのに、いつもベンはビクターを かばっていて、、

間違った呪いを解くにはどうしたらいいのか
ビクターに正義の鉄槌を下すにはどうしたらいいのか
彼が探していたヘカテの聖杯はどこにあるのか

結婚したマギーもちょっとだけ登場する。「Comitatus」は今やLex側と Phyl側に分かれたようだ。
う〜んんん、、読むのは止めて、準備をせねばっ!!
(to be continued)

このページの先頭へ
 2月17日

ただいま旅行中です。

このページの先頭へ
 2月25日

わー、駆け足ヨーロッパ旅行から今日帰ってきました〜。

バルセロナもカルカソンヌも晴天で、ほっ。 とりわけバルセロナなどは、 暑くてたまらず、ジャケットを脱ぎ長袖Tシャツ一枚で観光しておりました。

ほんま、短い時間を目一杯使った、といった感じで、ノッチンガムから朝6時半発の RyanAirで2時間、約6000円でスペイン、ヘローナへ。
こういう地方空港は、さすがに日本人がいないわ・・・

へローナからバスで1時間でバルセロナへ。
チャンピオンズリーグ(リバプール対バルセロナ)の前日だったので このバスの乗客ほとんどがリバプールサポでした。

バルセロナでは、市内バスや地下鉄をあれこれ乗って(あれこれ失敗しつつ)歩き回り、 走り回り、グエル公園、カサ・バリョ、カサ・ミラ、サグラダ・ファミリア、ゴシック地区の カテドラル(これが素晴らしかったわ)、市場やランブラス通り、
翌日の夕方にはサンツ駅からタルゴに乗って国境を越え、夜にナルボンヌ到着。

翌朝ナルボンヌからTGVに乗って30分、カルカソンヌへ。
TGVが快適でねぇ・・。とても素敵な電車なんですよね。

城壁都市カルカソンヌも歩きに歩いて、塔に登ったり、カスレを食べたり・・・

翌日、カルカソンヌ空港からまたRyanAirで約2時間、再びイギリス・ ノッチンガムへ。
こっちは約8500円くらいかな。間違えた、約5700円だわ。

スペインのタルゴ、フランスのTGVは電車代が合わせて8500円なんだけど、
「地球の歩き方」社の予約手数料が3000円なんだよねぇ。
う〜、自分で予約できなかったのが悔しいわん

建造物を見る旅で、食事やショッピングにはほとんど時間を割かなかったんですが、 そうそう、バルセロナとカルカソンヌのフローティング・ペンを買いました(笑)。
(バルセロナ)タクシーがサグラダファミリアへ向かって動いていく。
(カルカソンヌ)中世の騎士がカルカソンヌの城壁に向かって動いていく。

落ち着いたら旅行記を書くつもりだけれど、大丈夫かなぁ、どうなることやら・・
来週はもうJリーグが開幕するしなぁ。
ゼロックススーパーカップ、フタが大活躍だったんですね。
嬉しいなあ。

おや、書いていることが支離滅裂だわ、、、再び話は旅行に戻りますが、
イギリスでの滞在場所は、日本にはこんな場所は無いんじゃなかろうか、 と思うほどものすごーーーーくド田舎で、ぐるり見回しても何も無いっ。
きじやほろほろ鳥は当たり前のように居ても、人家や店が無いので、本屋さんに 寄れなかったのだけが心残りでした。

あっ、でも、映画版「自負と偏見」でミスター・ダーシーのペムバリーの館として 使用されたチャッツワースに行ってきましたわ。
本のイメージどおりで、美しい荘園なんですが、 3月にならないと館の中には入れなくて、残念!!

やばい、寝なくては・・あしたからまた仕事です・・・

このページの先頭へ
 2月26日

帰りのヒースロー空港で買ったDVD。
2006年秋に放送されたBBC製作の「ジェーン・エア」
全部で233分、4話から成る構成なんだが、これが見始めたら、、
ひゃ〜(^m^)。

ほとんどハーレクイン。。子供時代を大胆に短くして、ロチェスターとジェーンのロマンス部分をじっくりと官能的に描いちゃってるのだ。
例えば、一番最初にジェーンと出会うシーンからしてドキドキさせられる。
落馬し足を痛めたロチェスター様はジェーンの肩を借りるわけだが、その動作がやけに大胆で、肩を借りるというより、あぅ、ロチェスター様ったら、それは抱きしめてるって感じですよ〜っ!
ローウッド寄宿学校で禁欲的に育ってきたジェーンにとって、こんな風にのっけから ぎゅっと身体的接触をすることの衝撃が、十分伝わってくる。

ロケ地がダービシャアのようで、先日まで滞在していた所と雰囲気が似ているのもいっそう気分が 盛り上がる。あぁ、ダービシャアって「自負と偏見」のペンバリーもそうだけど、 クラシックなお話に似合う美しさだわ。。。って牧草地と小川と羊しかないんだけど(笑)。

ふたりの語らい、散歩シーンなど、ずいぶんこれまでの「ジェーン・エア」とはイメージが異なる。これまでに「ジェーン・エア」を3つ見てるが(オーソン・ウェルズの、ウィリアム・ハートの、ティモシー・ダルトンの)、これが一番良いかも?

ジェーン役の女優が実にはまっている。
考えてみるとジェーンはまだ19か20なわけで、今回ジェーンを演じた女優さんは、 地味な服装とひっつめ髪の時はふけてみえるが、髪をほどいた時は予想外に若々しい素顔がのぞく。これがロチェスター様と恋に落ちるロマンスにぴったり。

きゃい〜ん、ロチェスターさまったら、そんな思わせぶりな、、あらま、ジェーンたら可愛らしいわん、ん?「ジェーン・エア」って、こんなにどきどきロマンスだったっけ、、と、ひとり身悶えながら、、ついつい、止められなくなって、 深夜まで見てしまい、あぁ、寝不足・・・

耳の不自由な人用の英語字幕で見たわけだが、NHKでいつか放送してくれないかなぁ。

このページの先頭へ
 2月27日

旅行の記録、、といっても、イギリス・ダービーの事だけちょこっとミーハーに載せました。
 あれま、みーはーの所、サボりまくりですね。
一昨年のスコットランド旅行も、下の息子の「のど自慢予選」も、フタちゃんを見に日産スタジアムまで行ったのも、全部サボっております。。ははは。

このページの先頭へ
 3月 1日

やだわ、日本が一番寒い? このところ朝晩は冷え込みがきついし、 昼間は花粉で目がかゆくてたまらないし、春ってほんま、困るわね。

昼間に眠くはならないのだけれど、夜に目が冴えて眠くならない、という困った時差。
普段ならポップス1曲か2曲で爆睡するのに、交響曲を最後まで聞いても 眠れない。。

今週は土曜も仕事があって夕方まで職場にいなければならず、さらに 夜は万博の開幕戦。。やばいわ、行けるかしら。

旅行記、バルセロナを書き始めたところ、一向に観光に辿りつけず、 前フリだけで終わってしまった(爆)。
んでもって、思い出したように一昨年のスコットランド旅行の3日目を書いた(笑)。
なにやってんだか〜・・

このページの先頭へ
 3月 3日

J1リーグ開幕戦 「ガンバー大宮アルディージャ」1−0

あひー。しょっぱなから心臓に悪い試合。

今年はシーズンパスを買ったので、開門の30分前から先行入場できるが、 万博に着いたとき、先行入場のための列が既に5列にもなっていた。
それでも、普段は前のほうにどっさりいる前座試合のサッカー少年団関係者が ここには居ないので、かなり溜飲が下がる。

さて、試合はバンちゃんとマグノの2トップ、カジくんと安田くんのサイドバック であったが、ゼロックススーパーカップのようには事は運ばなかった。
引いて守るアルディージャの守備ラインを一向に突破できない。
たまに美しいパス交換があるが、続かない。 サイドからの崩しもあまりないし、不満だ、不満だ。

どフリーをマグノがはずし、、う〜むむ。

後半はバレーがばんちゃんと交代したが、バレー、、居場所がなくて うろうろ邪魔、、って感じがしたよぉ。
守備はハッシーの踏ん張りに助けられた感あり。 カウンターを食らうと浮き足立つ悪い癖は変わらず、、まるで負け試合の ようにドキドキしてしまった。

良くて引き分けか、と思った矢先、バレーの「ぽわわ〜ん」と 山なりのシュートがキーパーの頭上を越え、ネットに収まる。
うっ、まさかまさか、バレーが本日のMVPなり。

試合はイマイチだったが、応援は一体感が強まっていた。
やはり、昨年、ここぞという勝負でレッズサポの大音声を浴びせられたことって 大きいんじゃないかなあ。なんとなく意識が変わった気がしたね。

とにかく2007年のシーズンが勝ちで始まって良かったよかった。

このページの先頭へ
 3月 4日

ひぃ〜ん、かゆいっ! 今日は花粉きついわーーーー!

朝から目が痒くて痒くて、顔もほてるし、、もうダメ。

サッカーが昨日でホントに良かった。

一日中、家から出ずに本を読んだり。。
バルセロナ旅行記(その2)を付け加えました。

このページの先頭へ
 3月 5日

市販の目薬ではどうにも痒みが収まらず。つい目をこすってしまい、目のふちが荒れてしまった。観念して眼科に行き、薬を処方してもらった。
副腎皮質ホルモンの入った目薬や塗り薬は確かによく効くが。

今頃見たプレミアシップ「リバプールーマンチェスターU」0−1

ものすごい試合。
攻めに攻めてたリバプール、必死で守りつづけたマンU、
ベラミーを下げちゃったのが、凶と出たなあ。あれでマンUはホッとしたはず。
それにしてもロナウド君の気迫が凄かった。怖いほど集中していて、、 ロスタイムのフリーキックからのオシェイの得点も、ロナウドの得点と言って いいほど、、う〜っむ、ちょっと見直しました。

読み終えたのはEvelyn Vaughn 「Something Wicked」(2004)

旅行前に読み始めた、双子のヒーローと関わるGrail Keeperヒロインの物語。
妊娠7ヶ月のマギーがちょこっと登場する。
カナダにも行ったことがなかったヒロイン・ケイトが、ギリシア・トルコ・イタリアと 移動し、ヘカテの聖杯を見つけ出すまでの話だが、これまでのマギー(マグダレン)の 冒険とは異なり、マジック色が強くなった。

ヴィクターとベンにかかってしまった「へカテの呪い」、死んだ姉ダイアナの亡霊、 へカテの象徴である黒犬、ジプシーの黒魔術、ナポリの洞窟

へカテは生と死を司る女神。道が交わるところが彼女の祭壇で、母と処女と精霊(父と子と精霊よりもなんだか納得する3つ組)の三位一体 満月 冥界 闇の女神でもある。 10年前に両親を、そして今姉を亡くしたヒロインと、20年前に両親を殺された ヒーロー・ベン(&双子のヴィクター)の、孤独や怒り、死者をよみがえらせよと 願う気持ちなど、物語と伝説をうまく絡ませている。

通り一遍の良い子ではないヒロインが、葛藤を重ねながら成長し、自らの運命を 自分の物として受け入れるまでが小気味よい。Evelyn の話は基本的に、女が 男を守りながら、闘うからねぇ。

ただし、ちょっと不満な点もあった。
これまでのEvelyn の作品では、不思議な事が起こったとしても、 「あれは錯覚だったのか、、偶然の一致だったのか、、」というように、 超現実はそれを信じる人の意識にのみ存在し、決して「千里眼」や「予知」 のような別枠のものではなかった。
あくまで人間達の行動が物語を動かしていて、神の声や超能力で物事が進むのでは なかった。。のだが、

今回の作品では「魔術の力」をしばしば利用して物語が進む。
次の行動を選択するときに、それを示唆する超常現象が起きたりする。
話はとっても面白くて楽しかったんだが、不思議を最小限に抑えてほしかったなぁ。

それにしてもケイト、本名がHekate だったとは。

さて、こうなったらますます「Lost Calling」を読まないわけにはいかないなあ。

このページの先頭へ
 3月 6日

寒い〜っ
花粉が飛ばないから嬉しいけど、こんなに寒いとねぇ。。

バルセロナ旅行記(その3)を載せました、、ようやくバルセロナに行った一日目が 終わりました。

このページの先頭へ
 3月 8日

欧州旅行のイギリス編を少し直しました。
リッチフィールドの大聖堂の写真を加えただけですが、この大聖堂も なかなか素敵なので省略するのが惜しい気がして。

行く前はそんなつもりは無かったのに、振り返ると今度の旅は「中世建築の旅」 のようになりました。
不思議だなあ。
12〜14世紀にタイムスリップしたような旅でしたね。

このページの先頭へ
 3月 9日

バルセロナその4、完成。
写真の加工に時間がかかってねぇ・・・

サイズを小さくするだけじゃなく、色調補正、トーンカーブ、コントラスト、 カラーバランスなど、ああでもない、こうでもない、と調整して、毎晩深夜まで。
時間をとったわりには大したものじゃなくて、ま、気は心ですから。

その5に載せる予定のゴシック地区のカテドラル、写真は素晴らしいんだけれど、 小さくしないとダメだし、また時間がかかりそうデス。

明日は「ラスト・キング・オブ・スコットランド」を見にいく予定。

このページの先頭へ
 3月11日

ちょっとハードスケジュールだったか。
「ラストキング・オブ・スコットランド」 と 「パフューム ある人殺しの物語」 を 見に行った。

ラストキング。。の方は、大体のストーリーは知っていたが、狂言回し役の スコットランド青年医師ニコラスージェイムズ・マカヴォイ君を見たくてねぇ。
(普通はアカデミー主演男優賞を取ったフォレスト・ウィテカーを見に行くんだろうけど)

鼻持ちならないイングランド人役人、アミンを反共政策的に援助する英国政府、 そういう場に、医学校でたての、夢と理想に燃え冒険心に溢れるスコットランド青年が 引き込まれ、権力者に厚遇され、、、。

ジェイムズ・マカヴォイ君は良心的な医者ではあるが、まだまだ青くて浅はかでね、
考えなしに欲情するし、ちょっとした特権を無邪気に楽しんだり、 そうした若さゆえの愚かさと傲慢さが引き起こす物事が 実に卑近で、誰にでも起こりそうなんだ。 この身近さが、独裁者 アミンの魅力と恐ろしさを一層効果的に描き出すものになっている。

ほんま、マカヴォイ君は、なんとも言えない傲慢さがピッタリくるんだなぁ。
あの青い目の色ときたら。

この映画、全編ウガンダでロケした、というのも圧倒される。ほんとの (たぶん、かなりほんとの)アフリカを見ることができる。

ドキュメンタリータッチのラストキング・オブ・スコットランドとはうって変わって、 「パヒューム」は物語のための物語。

わたし的には、特に前半が良かったなあ。映画ならではの圧倒感。
異常なほど強烈に「匂い」が迫ってきて、濃厚さにめまいがしそうだった。

18世紀のパリ、、あの臭気と香気の「匂い」の描写は、街や通りの風景と 切り離せないが、なんと、バルセロナでロケされたものだった。

ついこのあいだ歩いたゴシック地区の雰囲気を思い出して、そうか、 あの中世の色濃く残った辺りを使ったのかなあ、などと考えるのも楽しい。

このページの先頭へ
 3月13日

ひぃぃ。やっとこバルセロナその5・カテドラル編が完成。

補修中のカテドラルだったので、工事が終わる2009年に、もう一度 行きたいわ〜。

さて、「その5」でバルセロナ編は終わるはずだったんだが、ゴシック地区で 見かけたガーゴイルを載せるスペースがなくなってしまい、「その6」を 作る予定なり。
カテドラルを見学したあとは、地下鉄の駅に戻る路地を歩いただけなので、 ゆっくりとゴシック地区の色々な路地を歩けなかったのが残念だった。

このページの先頭へ
 3月14日

Vickie Taylor 「FRESH and STONE」(2006) 読了。

Carved In Stone の続きである。
ガーゴイルシリーズ2であるこの本は、かなり3へのつなぎと言うか、布石という位置付けだ。
お話は実に面白いんだが、困った事にヒーロー・コナーの魅力がちょい薄い。

1冊目で、このコナーは、進歩改革派ヒーロー・ネイサンに対立する保守伝統派・暗く 険しい第2ヒーローとして登場し、彼が主役になる話を楽しみにしていたのだが、 主役となってみると・・

あらま、ずいぶんと甘いじゃないの。
もっと頑固でひねていたと思ったんだけど、誠心誠意、女性に尽くしちゃうのよ。
10回転生しても一度も女を愛したこと、気遣ったことが無かったというハードな ガーゴイルだったのに。 もっと厳しい精神的葛藤が無いと、ちょっと不満だ〜。

裏切り者の、ジャクソンというガーゴイルが脇役で登場するんだが、ジャクソンの、 どこか疲れた、でも信用できない雰囲気のほうが気になったりして(爆)。

まあねぇ、人間を助けても「化けもんだぁ」と追われ、助けても「モンスターだぁ」と 殺され、そんな死亡、転生を繰り返しているうちに、ほとほと人間を助ける事に 嫌気がさすのはわからんでもない。
そういう不満と苦悩をたくさん抱えているガーゴイルや暴力的傾向のあるガーゴイルを 集めて組織している黒幕。

シカゴのガーゴイル集団を 襲った闇ガーゴイルの正体とその黒幕を明らかにするため、潜入捜査を買って出た コナーは、女性たちを監禁して子供製造器のように扱うミネソタのガーゴイル集団の 隠れ家に入り込む事に成功する。

行方不明になった友人を探して、彼女の足取りを追ってきたヒロインもまた この隠れ家に監禁されていた。

ってわけで、覆面捜査とロマンスが進行するわけだ。
捜査の部分は渋いんだが、ロマンス部分が上にも書いたように、あっさり 懐柔されちゃってさぁ(笑)。

さて、とうとう黒幕の正体も暴かれ、話はいよいよ佳境へ。ひゃ〜、どうなるの? ってとこで、次号を待てっ となる。
ネイサンたち正統派ガーゴイルと、黒幕&闇ガーゴイルたちが行方を追っている 1冊目のヒロイン、レイチェルの弟Levi。
彼が3冊目のヒーローで、昨年12月に出版されたが、日本アマゾンからは まだ送ってこないよ〜。

Levi は両親が殺されたあと、養護施設から里親へ送られ、 その後行方不明になっている。
自分がガーゴイルだということ、仲間たちがたくさんいるってことを知らないで 成長し、むちゃくちゃ暗黒社会に入っちゃってるみたいなんだな。

このページの先頭へ
 3月18日

雪がちらつく天気なのに、なぜか金曜日からくしゃみ連発。目がまたかゆくて、 薬を飲んだりしてるのになんで?嫌だなあぁ・・

「ガンバーサンフレッチェ広島」3−0
目がかゆくて、今回の観戦はお休み。
先制点がフタのシュートだったのに、ありゃりゃ、見逃したわけね・・。

テレビでフロンタ君の爆発をみながら、ガンバのオフィシャルページの速報を 見続けておりました。

読んでしまった本は、Kresley Cole 「No Rest for the Wicked」(2006)

「Hunger Like No Other」の続きである。

登場人物が多いが、ふたりのあれこれに焦点を絞っていて読みやすい。 逃げたり追いかけたり、悩んだり、怒ったり、愛し合ったり、 ロマンスの王道を行く。
心ならずもヴァンパイアになってしまった高潔な騎士ヒーローが、ヴァンパイアを 心底憎むヴァルキリヒロインのためにがんばり続けるお話。
元ヒストリカルの作家さんらしい話だ。

250年に一度開かれるトーナメントというか、お宝ハンティングというか、 Heiの大会が開かれる。 かぐや姫の無理難題、火鼠(ひねずみ)の皮衣(かわごろも)と 似たような、摩訶不思議なものばかりが並んだリストがあり、難易度に応じてポイントが ついている。
87ポイント以上ゲットしたものが優勝で、優勝賞金である「不可能の女神」のタリスマンを手にする事ができる。

ヒロインはどうしても、今大会に優勝したい。

ヒロインには妹を失った苦い思い出がある。
2000年前の戦場で、若いヴァンパイアの命乞いに、剣の手をとめたばっかりに、 二人の妹をそのヴァンパイアによって殺されてしまったのだ。
以後、ヒロインは感情を失い、ヴァンパイアを根絶やしにすることに命を 捧げてきた。

今大会の賞金は、不可能を可能にする「時の扉の鍵」。

彼女はこの鍵を手に入れ、妹たちの運命を変えたいと思っている。

300年前にヴァンパイアにされてしまったヒーローは、 自分の存在をおぞましく思いながら絶望感のもとで生きていた。
ヴァンパイア狩りのヒロインと遭遇し、彼女こそ自分のBrideだと思い、 ヒロインを助けようとする。

すると、ヒロインに、突然、感情が戻ってしまう。

昼間は活動できないヒーローが、日が落ちるとヒロインを助けに 大忙し、というのも可笑しいんだが、感情が戻ってしまったヒロインが 抱える悲しみを知って慰めようとしたり、信頼してもらえずイライラしたり、 ま、王道なんである(^m^。

メインストーリーも良く出来ているが、脇が切なくてねぇ。

人狼族のBowen という、前作で登場した、やつれ果てて痛々しい男がいて、 200年ほど前にmateを失って以来、憑かれたような顔で生きている男で、 その男も、この大会に参加してるんだ。
この鍵を得るためなら、ヒロインを殺すことも辞さない、という覚悟で。
ヒーローがBowenをののしるだけで、読んでいるわたしは、うう、、可哀想すぎっ!
Bowen がんばれっ、、と言いたくなってしまうのよ(爆)。

続きが気になるなぁ。。

げげげっ、作者のホームページを見にいったら、今年の11月に Bowen と Mariketa の 物語が出るって。
マリケータってライカン族が毛嫌いしてる魔女だったはず、、ええ?!そんなそぶりあったっけ?
いかん、読み返さねば! (読み返しはこちら)

ガーゴイルのVickie TaylorKresley Cole は、こちらにまとめました。

このページの先頭へ
 3月19日

日本代表、ペルー戦のメンバーにフタの名前が入ってましたね!
出場の機会があるのかどうか微妙だけれど、でも、オシムさんがフタを 忘れてないってことだけでも嬉しいっす。

昨日書いた「No Rest for the Wicked」を読み返してみると、、
あらま、ざざっざと読むのはいかんねぇ〜。
Bowen と Mariketa の今後を予感させるものがあるじゃないですか。

この話、不死の者達の大会なので、殺す(頭を胴体から切り離す)以外は 何をやってもよい。
時間さえあればどんな大怪我からも再生する生き物?ばかりなんだ。

Bowenはこの大会になんとしても勝って、失ったMateを取り戻したい。
ヒロインはBowenとなるべく遭遇しないように、異なるお宝を ハンティングしていくんだが、Bowenと競ったものたちは次々と姿を消していく。 彼は競争者たちを罠にかけたり監禁したり暴行を加えたりして、 もう、なりふり構わずにポイントを重ねていくんだよね。
で、くだんのWitchの少女、Mariketa もBowenにやられた口なんだが、 彼女はやられる前にBowenに「傷が治らず疲れが癒されない呪い」を かけた。

ほんま、読んでいて涙が出そうになるわ(爆)。
頭部の皮膚が半分めくれ、片方の目が無くなり、肋骨に刺さった鉄片が 背中に突き出て、全身ぼろぼろ状態で、、最後のポイントでヒロイン達に 置き去りにされて、胸が軋むような叫び声をあげるんだよねぇ。うるうる。

で、、そうだわ、この呪いはどうなったん?
マリケータが解かないかぎり、呪いはかかったまま?うっ、まさか。
マリケータにも、どうしても開けたい過去の扉があったのかな?

うぎゃ、マリケータがボウエンとどんな風に絡むのか、気になるぅ。

さて、もう一人の強力なライバル、セイレーンのCindey、彼女も亡くした赤ん坊を 取り戻したくて、、みな、それぞれに必死の思いを抱えて大会に参加してるんだけど、

最初の読みのときは意味不明で飛ばした(爆)箇所が、読み返してやっと納得。

それは 「slumming」という単語がでてくるところ。

スラム街をうろつく、という元の意味から派生して、今では、社会階層の高い者、裕福な者が、物珍しさや遊び気分で、低い階層の貧しい者と関係をもつことを言うんだって。

「グッドウィルハンティング」の中でも、主人公が、好意を寄せてくれるヒロインのことを、 「彼女はスラミングしてるのさ」というセリフがあるそうだ。

サメがうようよいる海の「Amphitriteの涙」を探すミッションに向かう、ヒロインとCindey。 Cindeyはお宝ゲットに手を貸してもらうために、海の王「Nereus」と関係を持ったようだ。 ヒロインはもちろん面白くない。 そこであてこすりを言う。

「Nereus must be slumming」

ネレウスは、あんたみたいな女が珍しかったんでしょうよ。。てな 事言われちゃ、Cindey も黙っちゃいない。
 
「Slumming と言えば、、、あなたのヴァンパイアはどこにいったの?」

ヴァンパイアはLoreのすべての種族から嫌われている最下位の生き物なので、
あなたも物好きねぇ〜、おほほほ って感じなんだな(笑)。

このページの先頭へ
 3月21日

せっかくの晴天の休日だというのに出勤。

しかも、つい、本を読んでしまって、2時間しか寝てない(ばかもんっ)。

アホとしか言いようがないな。

飛ばし読みしちゃったのはKresley Cole 「The Warlord Wants Forever」(2006)

「Playing Easy to Get」、Sherrilyn Kenyon と Jaid Black と Kresley Cole 3人の短編が入っているアンソロジー、Kresley の上記の作品は短編というより中編といったところ。

「the Immortals After Dark」シリーズの一番最初の作品なんだが、 「No Rest for the Wicked」を読んだやいなや、このシリーズの全貌が気になってしまい、ああぁぁぁ、e-Book をポチしちゃったのであります。

困るよねぇ〜、あっという間のダウンロードだからサ(爆)。

NRFTW の主人公セバスチャンの兄ニコライが主人公で、、あらま、よく出来てるじゃないの。。

伝承や神話に典型的な異形婚、天女の羽衣のロマンスバージョンで、ヴァルキリヒロインが身に付けているブリジンガメンの鎖が、ちょうど羽衣に相当する。

ブリジンガメンの鎖を奪った者は、ヒロインを思い通りにできるんだが、5年前に出会ったヒロインを忘れられずに探しつづけていたヒーローは、その鎖を奪うことに成功し、 ヒロインが自分の元から離れていくのを恐れて、一緒に暮らし、ベッドをともにすることを命令してしまう。
彼女が離れていくと想像するだけでも絶望に震えてしまう彼は、無理強いして しまう一方で、 彼女が自由意志で自分を愛してくれたらどんなに嬉しいだろう、と、 矛盾した感情にもがくわけだ。

さらに面白いのは、このヒーローはヴァンパイアで、ヒロインの血を吸って しまうんだが、血と一緒に彼女の記憶が入り、夜な夜な、彼女の過去の出来事の 夢をみる。

夢というのは不思議なもので、同じ事象も、ある一面から見ると、別の面から 見るとのは全く違うように 見えたりする。 彼は、ヒロインの過去の出来事を垣間見ては、そこにヒロインの 心の冷たさや、奔放な情事を読み取ってしまい、嫉妬と疑惑に苦しんでしまうのだ。

2週間たったらブリジンガメンの鎖を返すと約束したにも関わらず、、、
「返してもらいたいから俺に惚れてるふりをしたんだろう?
お前みたいな女は信用なんかできないんだっっ」

(本当はヒーローを愛している)ヒロインが、ヒーローに手渡してくれた、まっさらな2週間を 彼は自分の手でだいなしにしちゃったんだねぇ・・。

へへ、深刻そうに書いているけど、この話のカテゴリーは「エロチカ」に なっていて、呆れるほど熱いお二人さんなんだ(笑)。
愛しすぎて気が変になったアルファマッチョヒーローが反省・懇願するのもかなり満足。

この後に続く2作品が既にこの話のそこここに現われ、作者がかなり しっかりした計画でシリーズを作っているのが分かる。

このページの先頭へ
 3月22日

昨日、今日、二夜連続 BS世界のドキュメント「アメリカはなぜ戦うのか」を見て、 暗澹たる気持ちになった。
2005年に放送されたものの再放送だそうで、「WHY WE FIGHT」という原題のとおり、 アメリカ、シャーロット・ストリート・フィルムズ制作だが、見事なドキュメンタリーが容赦なく描く、軍隊・政治・産業の 三身一体は、吐き気無しでは見終えることができない。

知ったからといって、どうなるものでもないだろうが、知らないわけにはいかない、 そういう内容だった。
ラムズフェルドの、あの、あまりに政治家の、抜け目なく傲慢で魅力たっぷりのしゃべり方に 虫唾が走る。

イラク戦争開始から4年、毎日のように届くニュースをみて、これから先、 何かが元に戻ることはあり得るんだろうか? と疑問に思わざる得ない。
多くの憎しみと武器が国中に出回ってしまった。

自由のための戦いという熱狂の皮をかぶった利権。
命は弾丸よりも安い。
壊すだけ壊してサヨナラというわけにはいかない、という意見が正論のように 聞こえてしまうが、増補し続けたところで事態は良くなるんだろうか?

こういった番組を見たあとで、ロマンス小説を読むわたしだから、何を偉そうな 事を言って、となるんだが、、

このページの先頭へ
 3月23日

読んだものの記録をば。

Alicia Scott のSIM「The One Who Almost Got Away」(1996)
う〜ん、、これが、、ロマンティックタイムズでも4.5G、「グレート!」という 評価だし、FictionDBでも5つ星で、ものすごく期待してたんだけれど、 困ったことにあまり楽しめなかった(汗)。
なぜか、アリシア・スコットのギネス兄弟ものは、どれも 「なんでこんなにこの本が高評価、高人気なんだろ??」と、ピンとこない(大汗)。

とっても気に入っているアリシアの他の作品と何が違うかというと、 ギネス兄弟ものって、なんつうかHQ的エンターテイメントがしつこいんじゃないかなぁ。
ホットシーンを無理やり入れてる感じがしてならない。

だってサ、この話でも、泥棒の有力容疑者だと思われている大富豪ヒーロー をマークする頑なFBIヒロインが、ヒーローに挑発されるたびに、ちゅっちゅ、ちゅっちゅと。。(爆)

キスして僕に惚れちゃうのが恐いんだろ。
恐くなんかないわよ。
じゃ、キスしてみろよ。

をいをい、そんな使い古されたセリフ、、

このゲームに勝ったら、僕が君にキスをする。
わたしが勝ったら?
君がぼくにキスをする。

をいをい、そんな(の2乗)使い古されたセリフに、タフでガードのかたいという 評判のFBI捜査官が、ちゅっちゅ、ちゅっちゅと。。(爆)

父親とヒロインの心のしこりの部分はなかなか読ませるし、ストーリーも、まあ、 ありふれている(上司にはめられた)が悪くない、でも非常に居心地が悪いのよ〜。
アリシアのシリアス路線の方がずっとずっと好きなのでした。

Carin Rafferty HT「I Do, Again」(1990)
これは89−90年のロマンティックタイムズのレビュアチョイス受賞作品 だが、受賞作リストから見つけた本じゃなくて、まったくの予想外の 方向から見つけた本。

なんとなれば、「パラノーマル、マジック、ウイッチ」なんて言葉をキーワードに ロマンスを検索していた時、Topaz から出た Carin Rafferty の 「Touch of Magic」という本が目に留まり、なんだか面白そうなので 贔屓にしているオンライン古本屋さんで買おうとしたら、タッチオブマジックは 置いてなくて、代わりにこの本があった、、というわけなのだ。

病めるときも健やかなるときも、、、死がふたりを分かつまで 真心を尽くすことを誓いますか、って聞かれたとき、I Do って 言うのがお約束だから、I Do ときたら、結婚式話に決まってるんだが、 アゲインとなってる通り、出会って炎のごとく燃え上がり、3日後には 結婚した二人が、結婚3週間で離婚をし、、3年後 もう一回やり直してみようと奮闘するお話。

いやいや、これが、予想以上に面白い。
ユーモアたっぷりで、誠実なスタンス。登場人物がとてもリアルに感じられるし、 笑いの中にも、双方の男性観、女性観を育んだ家族というものを見る目は鋭いし、 ヒーローの奮闘する様子はほろりとさせるし。

「男たるもの、女子を守り養うべし」という信条の、男兄弟6人の末っ子 オールドファッションなヒーローと、女系家族で育った、とても裕福な家のヒロイン。

二人が共に成長するのが嬉しくなるようなロマンスだった。
ふふ、カールしたダークチェストヘアが密に生えていらっしゃるファーファヒーロー なのも、実に好ましい(爆)。

で、、タッチオブマジックのほうは、まだ買っていないんだが、
これは「Touch of Night」('94)「Touch of Magic」('95)「Touch of Lightning」('96) 3部作になってるようで、最近「Touch of Night」がe-Book化された。
もうちょっと待っていたら、タッチオブマジックもeBookになるかも。
(未読の山の事を忘れている?)

このページの先頭へ
 3月24日

引き続き、読んだものの記録。

Marilyn Tracy のSIM「EXTREME JUSTICE 」(1993)
マリリン・トレイシーって独特の語り口をもっていて、言葉になる前の、 とらえどころのない感情を、少しずつ少しずつ小さなかけらを集めるように 言葉にしてゆく。時々、この一ページに一秒進んだんだろうか、と思うくらい、 くず湯かハチミツのなかを歩いているみたいな気にさせられるんだ。

でも、この話はそれがとってもしっくりくる。
わずか3日間で、ふたりの感情が深いところまで変化してゆくのが納得させられる。

3年前、夫によるDVから逃れたヒロインは、証人保護システムの元、名前を変えて テキサスで新生活を始めた。当時の捜査官がヒーロー。
物語は、行状良好で元夫が保釈されたところからはじまる。彼はヒロインを いたぶり殺すためにヒロインの行方を追い、殺しを重ねてゆき、、

ヒロインの保護のために再びヒロインの元に現れたヒーローは、 ヒロインに強く惹かれながらも、心の鎧を下ろそうとはしない。

強い女性に成長したヒロインと、未来を望もうとはしないヒーロー、 そこに迫る危険な元夫、なんてよくある話のようだが、意外にもそうじゃない。
ひぇ〜、ちょー危ないっ!ズバーン、あぅっ、死に直面して初めて未来が欲しい、 君との明日が欲しいって気がつきましたぁ〜、みたいな分かりやすいものが多いが、 この話は、実に丁寧に、ヒロインの元夫とふたりの対決シーンを描くんだ。
恐怖や憎しみや愛やふたりの未来が、アクション要素でごまかさずに語られる。

ヒーローの独白なんて、泣かせるよ〜。

ヘレン・R・マイヤーズ のシルエット・シャドウ「 Night Mist 」(1993)

奇妙で気味悪くて不思議な話って大好きなんだけど、日本HQは、あんまり 翻訳してくれないんだよね、この手の奴。
シルエット・シャドウは早々とシリーズを打ち切られたけれど、その系譜は細々ながらも、 ルナやシルエット・ノクターンに続いているよね。

これも正味3日間の話かな。
医学校の学費ローンを返済するため、医療の手薄な地域に約2年間勤務する ことになった女医ヒロインは、2週間前、ルイジアナの小さな町にやってきた。
病院と彼女の下宿している家との間を流れる大きな川には、Black Water Creek Bridge がかかっている。

深夜勤務を終えたヒロインが病院の外に出てみると、橋は低く濃い霧に包まれていた。
橋の半ばにさしかかった時、「助けて・・」という声を耳にした彼女は、血まみれの男が 倒れているのに気づく。
慌てて駆け寄ると、ヒロインの目の前でその男の姿は霧のなかに消えてしまった。

霧はその後いっこうに晴れない。そして月曜、火曜と同じようなことが起き、 水曜の夜、彼女は勤務規定よりも早くに救急病院を出て、橋に向かってしまう。
橋の半ばまでさしかかると、男が立っている。
「レイチェル、彼に会うんじゃない。会っちゃだめだ」

彼は「ジョー・ベケット」だと自分の名前を告げて、再びお腹から血を 流してうずくまり、消えてしまう。

ま、そして、彼女はそれから、とある男(ヒーロー)に出会うんだが、その顔が、橋で 出会ったゴーストと同じ顔なんだよねぇ。

だが生身のその男は、誰も信用せず無愛想で辛らつな男で、秘密を 抱えていて、、

ゴーストは未来の彼だけれど、妙に人格が分離していて、光と影というほど 極端じゃないけれど、ゴーストの穏やかな優しさと生身ヒーローの 暗いパッション、両方に惹かれてしまうヒロイン。

これがねぇ〜、困った事に、ラストが気に食わないんだ〜〜(爆)
そりゃ、合体するというか、Whole 一つになるのはお約束だけれど、 なんとなくゴーストのほうが生身をのっとっちゃったみたいな雰囲気があって、 うぐぐ、、なんか、納得できないよぉ。
あたしゃ、生身ヒーローの方が好きだったんだーい(爆)。

ヒーローが身を潜めている理由や、殺される理由などストーリー部分が 弱くて、雰囲気以上の作品になってないのが残念。

このページの先頭へ
 3月25日

遅ればせながら「マンチェスターU−ボルトン」を見た。
パク君が2点、 ルーニーが2点とった試合だが、試合の立役者はC・ロナウド!
いやもう、凄すぎ。気迫とスピードでボルトンを切り裂いたね。
「俺さま」系、パスを出さずに自分で無理やりでもシュートするってシーンが 多くて、イライラさせられたのが嘘みたい、素晴らしい突破とパスに、 すっかり見直しましたよ。

キリンカップ「日本ーペルー」
うむむ、対する日本が強かったというより、ペルー、申し訳ないが弱かったですねぇ。 欧州組がいないのね。

若手が登場した最後は、すがすがしさ満点で、そこが良かったかな。

ようやくバルセロナその6をアップ。
写真を載せただけみたいになってしまった、、時間がなくて(言い訳)
ま、雨どいガーゴイルをみてやってください。

このページの先頭へ
 3月26日

とうとう、ほんとに、とうとう Donna Boyd の「 THE PROMISE 」(1999)を 読んでしまった・・・

読むべきか、読まざるべきか、、なかなか最後の一歩ならぬ一手が出なかったんだが、 とうとう読んでしまった。。。

あひぃっ・・・orz

なんで、最高のものじゃなくちゃダメなんだろう。 ちょっとぐらい完璧じゃ なくたっていいじゃん。 譲歩とか妥協って奴は無いのか! 手心を加えるって 言葉はDonna Boydの辞書には存在しないのか?! 愛するのも苦しむのも悲しむのも、何から何まで とことん天辺・とことんどん底までいかずにはおかないなんて。

こればっかりは、読まないと分かって貰えないと思うんですが、まこと容赦ない。

作品としては前作「 The Passion 」の方が強烈な揺さぶりで、ストーリーも良く出来て いたように思う。 あの時の、胸がえぐられるような痛み、読みながら泣いて泣いて、 読み終わった後、なんだか空っぽになってしまったような呆然とした感じは今作には ないが、ま、あんなのがそう頻繁にあっても困るか(爆)。

今作は悲劇の暗さが全編を覆っているが、ある意味希望がある(よね?)。

物語は、ブリアンナをめぐる足掛け98年の物語で、これでもか、これでもか、という 拷問のようなねじれと、アルマゲドンの予感さえある未来の一歩手前まで。
前作の語り手 Alexander の長子 Matise と末子Nicholas が 今作の語り手だ。

あらすじは、、ねじれがメインだからなぁ、書きようが無いよ〜(>_<)。
Hannah という狂言回しの役を担う女性が登場するが、なんていったらいいのか。。

ストーリーには若干納得し難い部分があり、忠実な Gault の息子である  Michel がなぜそうもやすやすとxxするのか疑問だし、 David を奪おうとした Alexander の行動もイマイチぴんとこない。
結構ここんとこ物語で大事なポイントなのに、説得力が薄い気がする。
雑な読み方をしたせいで、説明部分を飛ばしちゃったのかなぁ・・・

それにしても、ほんまに人間にはわかり得ない生き物だよ、werewolfって奴は。
そう言いたくなるような、別の生き物世界がここにある。
彼らのプライド、彼らの規範、彼らの愛情、彼らの野性、彼らの高慢、彼らの偏見、
はぁ・・・orz

3冊目、「 Covenant 」がなかなか出ない! 2006年には出ると予告されていたのに、 2007年に出るのかどうかも定かじゃない。

んもうっ、一体何をやってるの?と、久しぶりにDonna Boyd を調べてみると、 なんと、彼女は2006年に人狼ならぬ、犬の活躍するミステリを出していた。あらま。

表紙絵が昔のハーレクイン・シャドウの狼足跡表紙絵を思い出させるような、表紙絵で笑える。

Donna Ball 「 Smoky Mountain Tracks: A Raine Stockton Dog Mystery 」

いやぁ〜ん、お願いだから「犬」はお休みして、人狼を完成させてくださいませ。

このページの先頭へ
 3月27日

表紙絵に釣られて買ったんだが、、イマイチだった。
シルエット・シャドウ Jeanne Rose 「THE PRINCE OF AIR AND DARKNESS」 (1994)

JEANNE ROSE ってのは、パトリシア・ローズムーアとLinda Sweeney という人の 合作ペンネームだそうだ。

で、、、何がリアリティと神話と抵抗し難いロマンスの魅力だいっ。

スコットランドで休暇を過ごしているアメリカ人ヒロインが、荒れ果てた古城で ゴーストヒーローと出会い、ヒーローと宿命の敵との戦いに巻き込まれる、ってんだが、 このヒロインが、もう、気にいらなくてねぇ。

古城でヒーローに出会ったヒロインは、ひとときの時間を過ごしたのち、その事を B&Bの主人や泊まり客、村の人などに話す。 すると、B&Bの主人も、村の人も、誰もが
「古城には誰も住んでいない」 「そんな名前の人は知らない」と言うってのに、
「あら、変ねぇ」ぐらいで済ませてしまう。

馬に乗っていて、剣を持ってる男に出会ったってぇのに、「あら変ね」も無いもんだ。

ヒーローにもう一度会いたいと古城に行き、ヒーローに城の中へ導かれると、 「あれぇ? わたし、探しても入り口を見つけられなかったのよ」

この指輪は絶対にはずさないでくれ、と言われたのに、カーディガンのポケットに いれて、そのカーディガンを置き忘れるヒロイン。

勘弁してちょーだい。

まるきり想像力の無いアメリカンヒロインの造型に、コメディを通り越して、 いらいらカッカときてしまった。

う〜ん、これが何で4つ星なのか、理解に苦しむ。

このページの先頭へ
 3月28日

今週は一体どうしたらいいんだっ! って、、どうしようもない。
今日もまた夕飯時から0時まで、ずっと「あしたのジョー」を見てしまった。

一週間ぶっ通し?! こんな無茶な企画、誰が考えたんだよぉ〜。

まだ初日はよかった。少年院に入るまでだから気楽に見ていた。
だが、力石と出会ってしまった今日は、、、、。
録画してるんだから、あとでも見れるんだ、、、
リアルタイムや再放送で最低2回は見てるじゃないか、、、

そう、わかっちゃいるんだが。

段平のおっつぁんの吐く「くさいセリフ」に赤面して、誰に言い訳してるのか、 おたおたと「やだねぇ〜恥ずかしいねぇ〜」なんて言いながら、実は必死に 見ているわたし。
明日の晩も同じことをやっている自分が想像できて、ほんまに困る。

このページの先頭へ
 3月30日

毎日全く変わらず「あしたのジョー」を0時まで見つづけ、、orz
しかも、今週はアクターズスタジオも何本か放送されるし。。。orz orz

日ごろあまりテレビを見ないわたしは、こうやって毎日テレビを見ると、どっと 疲れてしまい、まるでドイツWC後状態(笑)。

本を読む時間なんて、ほとんど無いのだが、そこは根性で(?)読み始めたのが、
イヴリン・ヴォーンの「Lost Calling」(2006)
あの Cat と Rhys の話だ。
「A.K.A. GODDESS」で強烈にデビューした悪辣私利私欲の塊のような 博物館キュレーター、Catrina Dauvergne。 「Her Kind of Trouble」では その存在感が増し、いやおうにも彼女のことが気になってしまうという、作者の 思惑どおり。

Rhys は勿論「A.K.A. GODDESS」から登場するレギュラー出演者。
彼は元神父で、教会を離脱したのちも神父であったことから離れる ことができない、とにかくカソリックが歩いているような男だ。

悪女然としたCatと聖人のようなRhys、それぞれ、自分の内側に相手を踏み 込ませない一本の線を張っている。Catの「立ち入り禁止」は誰にでも見える、 いかにも攻撃的な、自分を守るための柵だが、Rhysは自分でも気づかずに自分を 罰する檻をつくっている。

この話は、最初の文章がシャープで見事なんだ。
う、うまいっっ イヴリン・ヴォーンはこういうトコがほんま上手いわ・・
最初の文章が巧みにヒロインの過去や性格をつかみとっていて、一気に物語へと 読者をひきずりこむ。

パリで起こった地震は思いがけずも地下のカタコンベを露出させる。 亀裂に落ちた Catは、数体の白骨死体と古びた鍵を見つける。
CatとRhysは、「マドンナの鍵」「黒いマリア」の謎を追い、協力しあうなかで、 「他人を赦す、自分を赦す」というテーマを展開するのだ。

って、したり顔で書いてしまったが、、わはは、ロマンス部分を飛ばし読みをしただけ(爆)。 <後日ちゃんと読み返しましたよ〜といっても2007年10月にようやく>

前2作のマギーと違って、キャトリンは体を鍛えているわけじゃないし、古式拳法の 達人というわけじゃないし、Grail Keeperの系譜でもない。
また、マギーと違って、決して良い子ではなく、心にいっぱい瑕を抱えているし、狡い事もするし、 わざと喧嘩を売るし、理解されるより誤解される事の方が多い、そんな女だ。

ところが1作目であれほど腹をたてたのに、なんだか読んでいるうちに、キャトリンに 肩入れし始め、かわいく思ったりしてくるから不思議だ。

この「マドンナのキー」はシルエット・ボムシェルで7作の連作になっているんだが、 結構評判がいい。 ボムシェル亡き後、日本で翻訳を期待するのは無理だろうなぁ、、と思い、またしても、ポチポチポチ・・・はは、、全部ポチしてしまったのヨ(爆)。

このページの先頭へ

更新の記録履歴へいく

ホームに戻る